2017.09.04 : 平成29年経済・港湾委員会 本文

◯のがみ委員 都議会公明党は、補正予算案に賛成する立場から意見を表明いたします。
我が党は、昨年九月に、いわゆる盛り土問題が発覚して以来、都民の台所を支える市場として、豊洲市場は安全・安心が十分確保されているかという視点から、豊洲市場移転問題特別委員会を通じて、豊洲市場の移転に向けての諸課題、つまり、豊洲市場の安全性、地下水モニタリングの調査の結果など、都民の安全・安心を確保する観点を中心に議論をしてまいりました。
そして、その過程で、ことし三月の専門家会議で、平田座長から、地上は大気の実測値を見ても安全、地下も対策をすればコントロールできるとの見解が示され、我が党の上野和彦議員が豊洲市場での地下水管理の重要性を指摘し、具体策を提案したところであります。これを受けて、六月の専門家会議では、同システムの機能増強の方向性が示されました。
こうした経緯を踏まえ、小池知事は六月二十日、追加の安全対策工事を実施した上で、築地の中央卸売市場を豊洲へ移転するとともに、築地市場跡地の取り扱いとして、東京オリンピック・パラリンピックの前に環状二号線を暫定開通させ、当面は輸送拠点として活用するなどの方針を示しました。
そして、今回、この方針を具体化するための補正予算案が上程されたわけであります。
この補正予算案には、一つ、都民がより一層の安全・安心を感じられる豊洲市場にしていくこと、二つ、事業者が豊洲市場において営業できる環境を早期に整えることの二つの大きな目的があると理解しております。
そして、この補正予算案、第三回定例会の開催を待てば、補正予算の成立は約一カ月おくれるわけであります。こうした中で、臨時会で補正予算案を審議する意義を確認したところ、豊洲市場への移転に向けた環境を可能な限り早期に整えたいとのことでありました。豊洲移転に向けて、スピード感を持って取り組む知事の姿勢を評価するものであります。
次に、専門家会議の提言に基づく追加対策工事でありますが、盛り土がなく、地下ピットとなっていることに対して、どのような追加工事がなされ、盛り土と同様の安全性が確保されるのかを、質疑を通して確認してまいりました。
これに対し、盛り土の効果として、地下水から揮発したガスが地上部に上昇することを抑えることが挙げられますが、地下ピットの場合は、ガスが地下ピット内に滞留する可能性があることから、地下水から揮発したガスが地下ピット内に侵入することを遮断する、もしくは低減する床面対策と、地下ピット内の空気自体をかえる換気対策が必要であることが明らかになりました。こうしたことを踏まえて、地下ピットの床面対策や換気対策が実施されるとのことでございます。
また、床面のコンクリートへの水圧の耐性も、これまで地下水が最もたまった昨年十二月の水位になったとしても、コンクリートが浮き上がらない厚みになっていることが明らかとなりました。都民に対してわかりやすい内容で説明が尽くされました。
また、地下水管理システムについても、同システムの本来的機能と追加対策について確認いたしました。
地下水管理システムは、街区周辺を遮水壁で囲まれた豊洲市場の地下水を揚水することで、APプラス一・八メートルを基本として、地下水位を安定的に管理するシステムであることが再確認されました。
専門家会議では、現状の地下水位が高い状況にあることや、地下水管理システムの稼働状況を踏まえて、早期に目標管理水位まで地下水を低下させるとともに、地下水位上昇時の揚水機能を強化する必要があるとの提言があったことを踏まえ、システムの適切な運用により地下水位を管理するとともに、システムの揚水機能を発揮し、中長期的に水質の改善を図っていくことが明らかになりました。
具体的には、揚水機能が低下した井戸の洗浄やポンプの交換とともに、新たな揚水ポンプの設置、吸引管と真空ポンプを用いた揚水の実施などを通じて、揚水能力を確保していくことが明らかとなりました。
ゼロリスクは存在しないことも踏まえ、専門家会議の提言を忠実に実行し、より安全性を高めていくことが可能になると理解できます。
また、昨年秋から豊洲市場に関する報道が相次いで取り上げられる中、まるで豊洲地域全体が課題を抱えているようなマイナスイメージが広がり、豊洲地区の住民までもが、いわれのない風評被害に悩まされているとの状況を踏まえ、このような風評被害に対し、知事みずから現地に赴くなど、先頭に立ってその払拭に取り組むべきだと主張しました。
あわせて、見える化を推し進める観点から、都民見学会の継続実施とともに、対象を豊洲市場に出入りする事業者や児童生徒向けに幅を広げるべきだと主張しました。
これに対し、専門家会議の提言に基づく追加対策工事を着実に実施するに当たり、正確な情報をわかりやすく発信するなどして、都民や事業者の理解と安心を得る努力を重ねるとともに、豊洲市場の現状を見てもらうことが重要であることから、今後、広く都民、市場を利用する方々、さまざまな年齢層の方々へと対象を拡充し、見学会を実施していくこと、そして、知事みずからが、さまざまな場面においてメッセージを発信するとともに、先頭に立って、豊洲市場及び豊洲地区の風評被害を払拭するために、臨時会が終了した後に豊洲市場へ足を運びたい旨の表明が知事ご自身からありました。
我が党が主張する風評被害払拭と見える化推進について、知事みずから先頭に立って取り組むと表明したことは、評価したいと思います。
さて、築地ブランドとは、築地市場で取り扱う生鮮食料品に対する信頼によって培われた類例を見ない魅力であります。このブランドは、国内外から多種多様な品ぞろえ、仲卸業者等の目ききによる品質の信頼など、築地市場が持つ本来の機能や市場で働く人々の活力からつくり出されております。
こうした築地ブランドは、築地の信頼を担ってきた卸、仲卸、売買参加者など、市場業者が移ることで、豊洲市場へと引き継がれていきます。このため、我が党は、引っ越し等の移転準備とともに、習熟訓練を速やかに再開できる環境づくりに努めるべきであると主張しました。
また、先月公表された豊洲市場のカビ問題についても、原因究明と対策を求めました。
これに対して都は、豊洲市場では、移転後のなれない環境の中でも円滑な営業活動を開始できるよう、現状の状況に即して、機器の操作や営業動線の確認、荷の運搬など、市場業者による習熟訓練を円滑に実施する観点から、年末年始を除き、いつでも訓練実施を可能とするほか、入退場ゲートをふやし、訓練の受け入れ体制を充実させていくことを明らかにしました。我が党の主張によって、訓練体制の充実を明らかにしたことは評価いたします。
また、カビ問題については、八月に入り、例年にない長雨が続いたことに加え、台風の通過に伴って売り場内の湿度が非常に高くなったことから、豊洲市場の一部店舗において、木製造作物等にカビが確認されたこと、今後、きめ細かく空調運転を実施するとともに、巡回点検時のチェックを徹底していくとともに、被害のあった店舗の清掃、滅菌等の作業を進めること、そして、これらの対策ができない場合には交換等について別途個別対応することを明らかにいたしました。
新たな風評にしようと、この問題を針小棒大に取り扱う向きもありますが、都は誠実に対応しようとすることは明らかであり、いたずらに都民の不安をあおるのは控えるべきです。
我が党は、市場当局に対して、この問題に対してしっかり対応することを要望するものですが、各会派に対しても、正確な情報発信に努め、都議会が風評被害の発信源になってはならないことを、各会派の認識として共有したい旨、呼びかけたいと思います。
最後に、築地の再開発についてでございますが、築地の土地の一般会計への有償所管がえを選択肢の一つに残すべきとの我が党の主張を受け入れたことを高く評価いたします。このことは、市場会計の持続可能性を担保していくためには極めて重要なことであります。
その上で、再開発に向けて、問題の所在や前提条件をしっかりと押さえた上で、検討会議で議論を進めなければ、考慮に入れるべき事項を過小評価したまま検討がスタートしてしまい、後々取り返しのつかない事態になりかねません。
こうしたことから、土壌汚染対策や埋蔵文化財調査の期間が長期化した場合の懸念を示し、再開発について、五年以内の着工を目指すとした真意について、明らかにするように求めました。
事例を挙げ、埋蔵文化財調査の期間について、あり得る想定をしている旨の答弁をいただきましたが、都の技術職員が総力を挙げて、この土壌汚染対策や埋蔵文化財調査を含むまちづくりの全体計画の策定について、現実的で柔軟な対応をしていくべきです。
あわせて、豊洲市場と一体となる千客万来施設との整合を図り、事業者にとっても納得性の高い計画づくりを進めていくべきです。
検討会議の状況については、進捗に応じ、節目節目で議会に報告していただくことをお約束いただいたわけでありますから、都市整備委員会や本会議でさらに議論を進めていく必要があると思います。
こうしたことを踏まえ、都議会公明党は、上程された補正予算案に賛成するものであります。
以上で意見表明を終わります。

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