2018-11-09 平成29年度各会計決算特別委員会(第3号) 本文

◯田の上委員長 伊藤しょうこう委員の発言は終わりました。
 のがみ純子副委員長の発言を許します。

88◯のがみ委員 まず最初に、防災、防犯対策について質問いたします。
 ことしの七月の西日本豪雨は、十一の府県が広範囲にわたって災害救助法が適用されるという、近年まれに見る甚大な被害をもたらしました。
 この災害では、住民にハザードマップが知られていないことや、避難指示、警報の伝達方法に課題があったと聞いております。
 平常時から、自治体によりハザードマップが公表され、かつ避難指示等が出されていたにもかかわらず、実際には避難できなかった住民の方も多いということは、行政が広報活動を行うだけでは不十分であり、それを住民一人一人が自分のこととして捉え、考え、活用、実践していくことが重要と考えます。
 都は、災害への備えとして、さまざまな広報物などをつくり、都民に普及啓発を行っております。この取り組みをさらに実効性のあるものにしていくことが必要です。
 そこで、改めて、「東京防災」は、平成二十七年度、冊子を七百五十万部作成し、都内各世帯へ配布いたしました。これは、東京都に住民票がある方は必ず持っているという「東京防災」です。
 このその後の作成状況と活用への取り組み状況を伺います。

89◯遠藤総務局長 「東京防災」は、都内各世帯へ配布後も、追加の需要に応えるため、書店などでの有償頒布分を平成二十九年度までで累計五十五万部作成し、現在まで販売を続けております。
 「東京防災」の活用促進に当たりましては、「東京防災」を教材とした学習セミナーを町会、自治会等を対象に、平成二十九年度は年間三百回実施をしております。このセミナーでは、要配慮者等への対策や避難所運営など、地域の課題に対応した七つのコースを設定し、実施しているところでございます。
 さらに、防災教育の充実に向け、教育庁等と連携し、「東京防災」の学習用教材である防災ノートを作成し、小中高等学校及び特別支援学校に配布し、授業で活用してもらうなど、地域、家庭、学校における活用促進に向けた取り組みを進めているところでございます。

90◯のがみ委員 今ご答弁があったとおり、冊子「東京防災」は、全戸配布を初めとして幅広く都民に配布していますが、それだけでなく、都民一人一人が防災を強く意識し、冊子を活用していくことが大切です。
 防災普及冊子という点では、我が党の提案を受けて、平成二十九年度に、女性の視点を生かした防災ブック、第二弾の冊子、「東京くらし防災」を作成いたしました。このピンクの冊子でございます。これは持っている人も持っていない人もいらっしゃるかと思います。
 この「東京くらし防災」も、「東京防災」と同様に都民に幅広く周知することと活用することが何よりも重要だと思います。
 そこで、改めて、「東京くらし防災」の作成状況とその活用状況についてお伺いいたします。

91◯遠藤総務局長 「東京くらし防災」は、女性の防災への参画を進め、都民の一層きめ細かな災害への備えを促進するために作成をしたものでございまして、平成二十九年度百十万部を作成し、都立施設のほか、民間事業者や区市町村の協力を得て、当初、都内約一万カ所で配布を開始いたしました。
 あわせて、点字版や音声テープ版等を作成し、都内区市町村立図書館等に配布するとともに、英語、中国語、韓国語の電子版を作成いたしまして、東京都防災ホームページで見ることを可能としております。
 また、女性の防災人材育成キックオフイベントである防災ひな祭りの来場者に配布するとともに、総合防災訓練や防災イベント等で、「東京くらし防災」に記載された具体的な取り組みを実際に体験してもらうなど、都民の防災意識を高めていくことに活用しているところでございます。

92◯のがみ委員 防災ひな祭りは、私も同僚議員と一緒に参加させていただきました。ファッションショーがあり、防災クイズがあり、防災グッズを展示しているコーナーがあり、ピンク系で彩られており、私たちのような若い女性を意識した防災を、本当にすばらしいイベントだったと思っております。
 冊子「東京くらし防災」についても、つくって終わりというのではなく、この活用についてもしっかりと取り組んでいく必要があると考えます。
 さらに、これら「東京防災」と「東京くらし防災」をコンテンツとして取り込んだ東京都防災アプリ、これは平成二十九年度に作成されております。この東京都防災アプリは、スマートフォンなどの電子機器で見るものです。先ほどの二つの冊子についても、アプリならでは、アプリだからできる活用の仕方があると思っております。
 そこで、東京都防災アプリは、コンテンツとして「東京防災」と「東京くらし防災」を取り込んでおりますけれども、アプリならではの活用についてお伺いいたします。

93◯遠藤総務局長 東京都防災アプリは、比較的防災に関心の薄い若年層を中心に、都民全体の防災意識のさらなる向上を図るため、お話のように、平成二十九年度に作成をし、配信を開始いたしました。
 アプリでは、「東京防災」と「東京くらし防災」を簡単に閲覧、検索できる機能や、食料品など日常備蓄品をチェックリストに入力することにより、賞味期限が来るとお知らせをするアラート機能などを盛り込んだところでございます。
 また、ゲームやクイズなど楽しみながら災害への備えを学べるほか、登録した地域に警報や避難情報が発令された際、プッシュ通知やGPSによる位置情報を活用した周辺の避難場所等のマップ表示など、スマートフォンの特性を生かしたコンテンツを充実させているところでございます。

94◯のがみ委員 今ご答弁にあったとおり、東京都防災アプリはスマートフォンで日常的に使えます。スマホは幅広い世代に使われているため、今後は冊子よりも活用できる場面も多いのかなと思っております。
 さらに多くの都民に幅広く防災意識を普及啓発していくという観点で、都は、平成二十九年度に「東京防災」大活字版をつくりました。これでございます。持っていらっしゃる方もいらっしゃると思いますけれども、五冊に分冊をしております。非常に文字が大きくて見やすいものです。──それは答弁の中に出てきます。(笑声)
 この大活字版は、我が党の要請に応え、都が、弱視者や高齢者など、既存の冊子では文字が小さくて読むことが難しい方への配慮をしたものになっております。
 そこで、「東京防災」について、視覚障害者に向けた点字版に加えて、さらに大活字版も作成しましたが、その作成に当たっての工夫や活用状況についてお伺いいたします。

95◯遠藤総務局長 都は、都民一人一人が家庭における災害への備えを万全にするため、点字版等に加え、弱視の方や高齢者へも幅広く周知を図るため、「東京防災」の大活字版を平成二十九年度に作成をいたしまして、希望者に送付をしております。
 大活字版では、既存のB6判からA4判に冊子を拡大し、その一方で、一冊当たりの重量を抑えるために、今お持ちいただきましたけれども、大震災シミュレーション、今やろう防災アクションといったテーマごとに分冊化をさせていただきました。
 さらに、弱視者の方の意見も踏まえ、文字の太さや大きさ、字と字の間隔、行間等の細かい部分にも配慮いたしまして、挿絵を効果的に用いて、ページ全体のレイアウトを組み直すなど、見やすくするさまざまな工夫を行って作成をいたしたところでございます。
 この大活字版は、都のホームページで周知するとともに、都内区市町村立図書館等に配布いたしまして、閲覧等で幅広く利用されているところでございます。

96◯のがみ委員 ちらっとですけれども、こんな感じ、これぐらいの大きさの字でございます。視覚障害者、また聴覚障害者、若者、女性、高齢者への配慮等、防災へのすばらしい取り組みを高く評価させていただきます。
 次に、東京DPATについて質問いたします。
 災害時の心のケアについてでございますけれども、我が党では、平成二十八年の第一回定例会で、災害時の心のケア対策として、民間病院等とも連携し、発災時から活動する災害派遣精神医療チーム、いわゆる東京版DPATの創設を訴えました。平成二十九年度は、体制整備に向けた具体的な検討が行われたと聞いております。
 そこでまず、東京DPAT創設に向けた検討体制及び検討内容についてお伺いいたします。

97◯内藤福祉保健局長 都はこれまでも、大規模災害の際に、被災地にこころのケアチームを派遣し、長期の避難所生活者等への支援を行ってきましたが、平成二十八年四月の熊本地震では、発災直後からの精神疾患患者への支援が求められました。
 そのため、発災直後から、被災者等の心のケアを行うことを目的として、常設の災害派遣精神医療チーム、いわゆる東京DPATを創設することとし、平成二十八年十一月に、医療関係者、防災関係者、区市町村等で構成する東京都災害時こころのケア体制連絡調整会議を設置いたしました。
 平成二十九年度は、この会議を六回開催し、詳細な指揮命令系統や派遣チームの隊員の構成や要件、被災精神科病院からの転院搬送等の具体的手順など、活動に必要な事項について検討を行ってまいりました。

98◯のがみ委員 東京DPAT創設のために、医療関係者、防災関係者など熱心な議論が行われて、検討結果を受けて、今回、東京DPATが創設されたわけでございます。
 この検討結果の具体的な対応についてお伺いいたします。

99◯内藤福祉保健局長 都は、連絡調整会議での検討を踏まえ、東京DPAT調整本部の設置など、災害時の精神保健医療体制に関する運営要綱を平成二十九年十二月に定めるとともに、避難所での精神保健相談などの具体的な活動を定めたマニュアルを策定するなど、DPATの活動に必要な規定等を整備いたしました。
 平成三十年二月には、DPAT登録機関の公募を行い、三月に、都内の二十五の精神科病院等とDPATの派遣等に関する協定を締結したところでございます。
 今年度は、衛星携帯電話など、必要な資機材の整備を支援するとともに、実践的な研修訓練を実施し、今後とも、災害時における専門性の高い精神科医療と精神保健活動の支援が行えるよう、体制の充実に努めてまいります。

100◯のがみ委員 予期せぬ災害に遭ったり、家や車等の財産を失うことや、親戚や身内の人を亡くしたりすると、精神的に鬱状態になりやすいものだと思っております。精神保健医療機能の低下や災害時のストレス等の精神保健医療ニーズに対するDPATは、いざというときの精神的な支柱になるものと考えます。
 先ほどご答弁がありましたけれども、二十九年度の実績についても、民間病院が十八、都立病院が七、合計二十五の精神科の病床を有する医療機関との間で協定が締結をされました。
 三月三十日に結成されたばかりのDPATですが、有事の場合には心強い組織と思います。ぜひ万全の準備を整えていただきますよう期待しております。
 次に、通学路の防犯カメラ設置補助事業について質問します。
 ことしの五月には、新潟市で下校途中の小学校二年生の女児のとうとい命が犯罪により奪われる事件が発生しました。
 都が我が党の求めに応じて実現した通学路上の防犯カメラの整備の二分の一補助は、今年度で五カ年計画の最終年度を迎えますが、その整備はまだ道半ばといえます。
 そこで、通学路防犯設備整備補助事業について、その経過、経緯及び整備した学校数等の平成二十九年度及び事業累計の実績と、今後の取り組みについて見解を求めます。

101◯大澤青少年・治安対策本部長 都では、通学路における児童の安全を確保するため、平成二十六年度から三十年度までの五年間で、都内の全ての公立小学校の通学路に一校当たり五台程度の防犯カメラを設置できるよう、区市町村に対し設置経費の一部を補助しております。
 平成二十九年度単年度の実績としては、三百四校に対し千百六十四台、累計では、都内の全公立小学校千二百八十校のうち千百二十九校に対し、五千三百三十台の設置を補助しております。
 本事業は今年度が最終年度であるため、全ての公立小学校の通学路に防犯カメラが設置されるよう、引き続き区市町村と調整を図るとともに、防犯教育人材の育成等、ソフト面の対策もあわせ、子供の安全・安心の確保に向けた取り組みを実施してまいります。

102◯のがみ委員 防犯カメラの整備を求める声はさらに高まっております。
 未来の宝である子供たちの命を守り、地域の安全・安心を確保するためにも、今年度の補助の円滑な執行、来年度予算の確保などを通して、防犯に取り組む商店街とか町会、自治会などの地域及び区市町村への積極的な支援を要望いたします。
 次に、平成二十九年度高濃度PCB廃棄物処理状況についてお聞きします。
 高濃度PCBの処理は、国が全額を出資する中間貯蔵・環境安全事業株式会社、いわゆるJESCOでしか行えません。
 蛍光灯や水銀灯などの照明機器のPCBを使用した安定器は、JESCO東京事業所では全てのPCB汚染物の処理ができないため、JESCO北海道事業所で処理を行っており、北海道事業所での処理計画の大きな割合を占めております。
 数量の多さと、PCBを使用した照明用安定器とPCBを使用していない照明用安定器を正確に分別すること、また、PCB自体が含まれているコンデンサーを安定器から取り外すことにより、処理重量、費用を削減することの難しさから、PCBを使用した照明用安定器の処理はおくれております。
 炉が稼働する期限の二〇二四年三月末までに、JESCOは法で定められた最終処分を終わらせるために、保管事業所に正確な分別を求めております。
 平成二十九年度六月三十日時点で、東京都の各局で保有しているPCBを使用した安定器は七万一千六百二十七台あり、推定量は二百三十トン、処理費用は、北海道までの運搬費を除いて六十五億円に上ります。
 都は、PCBを適正に処理する事業者であります。都内の区市町村や民間事業所の先頭であり、模範でなければなりません。環境局は都の各局を指導する立場にあります。各局のPCB処理に対し、どのように取り組んできたのか、また、今後はいかに取り組むのか、答弁を求めます。

103◯和賀井環境局長 環境局では、毎年五月に開催しています全庁協議会におきまして、各局に対し、それぞれが管理している施設で保管しているPCB廃棄物を計画的に処理するため、JESCOと十分に調整した上で、必要な予算措置を講じるよう依頼をしております。
 また、PCB使用電気機器の全数調査に当たりましては、変圧器や照明用安定器等の銘板の確認方法等をわかりやすく説明をしております。
 さらに、照明用安定器は、PCBを使用したものと使用していないものの分別を徹底することにより、処理費を低減できることを周知しております。
 引き続き、各局の保管残量や新たに掘り起こされるPCB廃棄物を把握するとともに、必要な助言や指導を適切に行い、早期処理を推進してまいります。

104◯のがみ委員 都の各局も、PCB保管事業者としての役割を担う局が多くあります。財務局、主税局、福祉保健局、教育庁に伺います。
 一つ、平成二十九年度のPCBを使用した照明用安定器を含めたPCB廃棄物の予算と決算とPCB処理の数量実績、教育庁については減額補正の理由について。
 二つ、平成二十九年度十二月にJESCOより徹底がなされた廃安定器の処理の促進を図る通達にのっとって、しっかりと分別して処理できたのか。
 三つ、平成三十年度以降に処理の必要なものがいまだあるのか、その数量についてお尋ねいたします。
 さっきの順番でお願いします。

105◯武市財務局長 財務局では、平成二十九年度予算で、照明用安定器など高濃度PCB廃棄物の処理経費として、およそ八千九百万円を計上し、決算額は約八千二百万円、処理実績は約三トンでございます。
 JESCOからも廃安定器の仕分けの徹底促進が求められていることから、処理に先立ち、専門機関に依頼し、PCB不使用安定器の分別や、外づけコンデンサーの取り外しを適切に行うなど、対象量を適正化した上で処理を行ったところでございます。
 平成二十九年度で、局が保管する全ての高濃度PCB廃棄物の処理を完了したため、平成三十年度以降の処理は予定をしておりません。

106◯目黒主税局長 主税局では、高濃度PCB廃棄物の処理経費として、平成二十九年度予算額約二億六千八百万円を計上し、決算額は約二億五千九百万円、処理実績は約九・六トンでございました。
 また、主税局においても、安定器等の分別はこれまで適切に行っており、高濃度PCB廃棄物の処理については平成三十年度で完了する予定でございますが、こちらも確実に処理してまいります。

107◯内藤福祉保健局長 福祉保健局では、高濃度PCB廃棄物の処理経費といたしまして、平成二十九年度予算で約七千八百万円を計上し、決算額は約七千七百万円、処理実績は約三トンとなっており、処理を開始いたしました平成二十年度からの累計は約三十トンとなっております。
 廃棄処理は、法令等に基づき適切に行っており、平成三十年度以降に処理すべき約二十二トンの廃棄物につきましても、処理期限である平成三十四年度末までに計画的に廃棄してまいります。

108◯中井教育長 都教育委員会は、平成二十九年度当初予算における高濃度PCB廃棄物の処理経費として約三億九千万を計上しておりましたが、約一億四千六百万円を減額補正し、補正後の予算額は約二億四千四百万円、決算額は約八千二百万円でございました。
 これは、予算見積もりの際に約十三トンを想定していたものが、実際に設定された受け入れ予定重量が約三トンであったためでございます。
 都教育委員会におきましても、これまで適切に分別して処理を行ってきており、平成三十年度以降に処理すべき約七十トンについては、今後、処理期限である平成三十四年度までに、計画的に確実に処理してまいります。

109◯のがみ委員 教育庁については、設定されていた受け入れ予定数量と当初想定していた数量との間に差が生じたことにより、減額補正があったとのことですが、他の局については計画どおりに進んだと理解いたしました。
 また、今後の処理については、二十九年度で処理が終了している財務局、本年度で終了する主税局、最終年度前までに終える予定の福祉保健局、教育庁と、さまざまでございますけれども、実態に応じて取り組んでいるとのことでございました。
 さて、東京都の各局は、PCB使用機器の全数調査、掘り起こし調査、早期処理を環境局より強く求められていると思います。本年度以降、期限までにこれを確実に実施していただくよう重ねて要望しておきます。
 次に、教育費の負担軽減の取り組みについてお伺いいたします。
 未来を担う若者たちに教育を受ける権利を保障するとともに、これからの社会を支える人材を育てる観点からも、教育費の負担軽減は重要な施策であると考えます。
 とりわけ、私立高校に通う生徒の保護者への負担軽減について、これまでの都の取り組みについて、まず最初にお伺いいたします。

110◯浜生活文化局長 都はこれまでも、私立高校に対する経常費補助を通じて、授業料や施設費等学校納付金の抑制に努めてまいりました。
 また、都の特別奨学金や国の就学支援金により、授業料の保護者負担の軽減を図ってまいりました。
 さらに、育英資金などの無利子貸付を実施するとともに、低所得世帯を対象に奨学給付金を支給することで、授業料以外の教育費の負担軽減にも努めております。
 今後も、こうした幅広い施策を総合的に活用し、家庭の経済状況に左右されることなく教育を受けることができるよう、保護者負担の軽減に努めてまいります。

111◯のがみ委員 都は、特別奨学金などにより私立高校生の保護者負担の軽減を図ってきましたが、都立高校の授業料との公私間格差は依然大きなものがありました。
 こうした中、都は、都議会公明党の強い要望を受け、平成二十九年度から特別奨学金を大幅に拡充し、いわゆる私立高校授業料の実質無償化を実施いたしました。
 今回が実質無償化の最初の決算となるわけですけれども、この実質無償化による効果はあったのか、また、特別奨学金の受給人数の変化について確認をいたします。

112◯浜生活文化局長 私立高等学校等特別奨学金の平成二十八年度の受給人数は五万四百五十八人、これに対しまして、平成二十九年度は五万四千四百七十五人でございました。

113◯のがみ委員 私立高等学校等特別奨学金の平成二十八年度の受給人数の五万四百五十八人と、平成二十九年度の五万四千四百七十五人を引き算すると四千十七人です。実質無償化の取り組みで、平成二十八年度と二十九年度の受給人数を比べてみると、約四千人増加しているということがわかりました。
 都内私立高校の入学者については、平成二十九年度は前年度と比べ約千人ほど減少しておりました。今年度は約二百五十人、入学者が増加しております。実質無償化の効果が着実にあらわれているといえます。
 親の経済格差が子供の教育格差にならないよう、貧困の連鎖を断ち切っていくことが重要と考えます。実質無償化については、家庭の経済状況にかかわらず生徒が多様な進路を選択できるようになるものであり、格差や社会の分断を回避する重要な取り組みとして、高く評価しております。
 教育は明るい未来を開く鍵であり、教育力の向上は社会全体の活力の向上につながるものであります。今後も、公立学校と私立学校が切磋琢磨し、誰もが希望する教育を受けられるように、教育費の負担軽減に取り組んでいただきますよう要望します。
 低所得世帯の高校生を対象とする奨学のための給付金、いわゆる奨学給付金は、保護者の指定する口座に認定額を振り込み、通学のために必要な学用品とか通学用品、教科外活動にも充てるものでございます。
 全国では、百九十三人の生徒が、出席停止や卒業証書の保留、除籍という不利益を受けておりました。都立高校における、奨学給付金が対象とする通学に必要な経費の未納によって出席停止や卒業証書の保留、除籍といった不利益を受けている例や対策について、教育長にお伺いいたします。

114◯中井教育長 都立高校で授業料が未納の場合、授業料等徴収条例施行規則により、当該生徒の出席を停止し、または退学をさせることができると定められておりますが、授業料以外の通学に必要な経費のうち学校が徴収する教育費、いわゆる学校徴収金の未納では、学籍上、不利益に取り扱う定めはございません。
 学校徴収金は、校長が生徒、保護者からの委任を受けて管理しているという性格上、未納の場合、経費の対象となる教育活動に生徒が参加できない等の影響が出てまいります。
 そのため、都教育委員会は、保護者に対し、奨学のための給付金の趣旨を周知するとともに、学校徴収金に未納が生じた場合、奨学のための給付金を校長が直接受領する制度を利用し、教育活動が円滑に実施されるよう取り組んでおります。

115◯のがみ委員 学校徴収金に未納が生じた場合も、給付金を校長が直接受領する制度の利用を促進しているという経緯がありました。とても大事なことだと思います。
 親がお金の管理をすることができなかったり、あるいは教育費用を生活費用に充てたり、もともとぎりぎりの生活状況で支払うことができないこともございます。年収七百六十万円未満の世帯について、国の就学支援金と合わせて都内私立高校の平均授業料額まで支援しております。今年度からは、東京都認可の通信制高校、また、生徒が学校の指定する都外の寮などに移り住んだ場合も補助の対象としております。
 都立高校と同様に、私立も年収九百十万円までの拡充を今後とも検討していただきたいと思っております。
 次に、都の障害者雇用についてお伺いいたします。
 今まで元気に活動していた人が、脳梗塞や脳出血、クモ膜下出血、交通事故による頭部外傷等により、高次脳機能障害を引き起こすことがございます。
 言葉や思考、記憶や感情の障害としてあらわれ、感情のコントロールの難しさを感じている人も多く、こうした症状のある人が努力をして、その人らしさが発揮できる仕事につくことができたときに、家族は大変うれしいものでございます。葛飾区の高次脳機能障害の会に私も参加しておりまして、家族の方々から就労できたときの喜びの声をお伺いしております。
 都の障害者雇用について質問いたします。
 一昨年の予算特別委員会で、公明党は、それまで都職員の採用選考の対象となっていない精神障害者、知的障害者にも門戸を開くべきだと主張いたしました。
 これを受けて都は、昨年度の東京都職員採用選考から、従来の身体障害者に加えて、初めて精神障害者と知的障害者にも門戸を開いたわけでございます。
 精神障害者の方が、昨年度は二十三名、また、今年度は今月の六日に発表があったんですけれども、二十四名合格されたことは非常に意義深いと考えます。
 これまで合格された方がいない知的障害者の方々も、職業訓練ではなくて、働き手として、一般就労として、都庁の一つの戦力として雇用していくことが非常に大事ではないかと思います。
 この点、今年度から、我が党の提案を受けてオフィスサポーターの取り組みが始まっており、大いに期待したいと思います。
 さて、中央省庁による障害者雇用の水増し問題では、不適切な実務慣行が安易に前例踏襲により長年行われていた実態が判明いたしました。
 鬱病や不安障害の精神疾患を内部機能障害としたり、裸眼ではかった視力を視覚障害者として判断したり、障害者雇用促進法の精神を逸脱している実態は許しがたく、そもそも行政機関こそ民間企業の模範であるべきであり、障害者の自立を支援する国の政策への信頼を失墜させる重要な問題だと思います。
 一方、都においては、八月二十四日の知事の記者会見において、障害者雇用率について、知事部局が二・七三%、教育委員会が二・二一%、交通局が三・〇〇%、水道局が二・六五%、下水道局は二・四八%であることを示した上で、記者の、都としては今のところ問題のある雇用は特にないということかという質問に対して、知事は、はい、確認いたしましたらございませんと答えていました。
 そこで、昨年度の知事部局における障害者雇用率の状況と法定雇用率算出の実態について見解を求めます。

116◯遠藤総務局長 知事部局の障害者雇用率につきまして、法令や国の定めるガイドラインに沿って、障害者手帳等の根拠資料を確認し、適切に計上しているところでございます。これにつきましては、今回の報道や国の点検依頼を受けて改めて調査をいたしまして、問題がないことを再確認しております。
 都では、昭和五十六年度から障害者採用選考を実施しており、こうした取り組み等によって、昨年の知事部局の障害者雇用率は二・七三%となっており、法定雇用率二・三%を上回っている状態にあります。
 今後とも、障害者の方々がその能力や適性に応じて活躍できるよう、都における障害者雇用の促進に努めてまいります。

117◯のがみ委員 よく私たちもだまされてしまうことがあるんですけれども、絶対この法定雇用率は、間違いなく、都は確実にやっているということで大丈夫でしょうか。もう一回確認しておきます。

118◯遠藤総務局長 法令や国の定めるガイドラインをきちっと守りまして、障害者手帳等の根拠資料を確認し、雇用率を適切に計上していることを再確認しております。

119◯のがみ委員 つけ加えて、平成二十九年度、東京消防庁は、法定雇用率二・三%、実質雇用率三・七四%、警視庁は二・五八%ということでございました。
 障害の有無にかかわらず、誰もが安心して働ける社会を構築することは重要でございます。特に、精神障害、知的障害の方は、まだまだ働く環境が整っておりません。真の共生社会の実現に向けた取り組みが前進するよう、改めて求めるものでございます。
 次に、トイレの洋式化についてお伺いいたします。
 都議会公明党はかねてから、トイレの問題に関心を持ち、高齢者や外国人観光客への視点でトイレの洋式化を推進してまいりました。
 現在、学校を初め都営地下鉄の駅、文化施設、都立公園、海上公園など、各局においても洋式化が推進されておりますが、平成二十八年の第一回定例会の予算特別委員会で、我が党のまつば議員が、トイレの洋式化を進めるに当たって、東京都福祉のまちづくり施設整備マニュアルの課題を指摘いたしました。
 施設整備マニュアルの中では、トイレの望ましい設備基準として、一カ所を除き、残り全ての大便器を腰かけ式にするという記載があります。例えば、二つ便器があった場合、一つは和式、一つは洋式というように整備すべきとも捉えられ、誤解を生ずる可能性もあり、表現については今後検討すべきではないかと意見表明をしておりました。
 その後、福祉保健局が福祉のまちづくり推進協議会でも審議していることは評価いたしますが、改定に向けてのこれまでの取り組みを伺います。

120◯内藤福祉保健局長 お話の意見表明を踏まえましたトイレの記載の見直しにつきましては、福祉のまちづくり推進協議会でご審議いただくなど検討を重ねてまいりました。
 平成二十九年十一月に福祉のまちづくり推進協議会からいただいた意見具申では、高齢者など下肢機能が低下している方にとって、和式便器の利用は困難を伴うことなどから、腰かけ式便器の設置をより一層推進すべきとされております。
 これを踏まえまして、平成三十年二月の第七回専門部会での施設整備マニュアルの改定に関する議論の中で、一カ所を除き、残り全ての大便器を腰かけ式とするという記載を削除することについてもご審議いただき、その後、区市町村や庁内関係各局にも意見照会を行うなど、見直しを進めているところでございます。

121◯のがみ委員 施設整備マニュアルの記載の見直しを行うとのことですが、その改定の時期及び改定内容に関する庁内の関係各局への周知について見解を伺います。

122◯内藤福祉保健局長 施設整備マニュアルは、今年度末の改定に向けて、福祉のまちづくり推進協議会や財務局、都市整備局、建設局、交通局などの庁内関係各局との調整を進めているところでございます。
 改定後の内容につきましては、お話のトイレに関する変更点も含め、関係各局や区市町村等に対して速やかに説明会を開催するとともに、都のホームページに掲載するなど、丁寧に周知してまいります。

123◯のがみ委員 東京都福祉のまちづくり施設整備マニュアルの中に、便所という表現がございます。これもトイレと記載した方が、今の時代に即してよいのではないかと思います。
 また、人事異動で担当の方がかわったりすることもありますので、しっかりとその内容については引き継いでいただきたいと思っております。
 また、さまざまな会議体でも徹底していただくことを要望いたしまして、質疑を終わらせていただきます。
 以上でございます。ありがとうございました。

124◯田の上委員長 のがみ純子副委員長の発言は終わりました。
 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時十四分休憩
     ━━━━━━━━━━
   午後三時三十分開議

関連記事

カテゴリー

PAGE TOP