2019-09-09 令和元年第3回定例会(第14号) 本文


40◯議長(尾崎大介君) 八十三番のがみ純子さん。
   〔八十三番のがみ純子君登壇〕
   〔議長退席、副議長着席〕

41◯八十三番(のがみ純子君) 都議会公明党を代表して質問を行います。
 今、世界から注目を集める東京において、最も大きな課題は持続可能な社会をどうつくっていくかであります。そのために大切な力は人であります。東京は、今こそ人づくりに総力を注いでいく必要があります。
 この十一月二十日は世界子どもの日であり、ことしは、子どもの権利条約が国連で採択されてから三十年、日本が批准してから二十五年の節目の年を迎えます。
 都においても、四月一日に新条例を制定し、我が党の提案が実り、保護者による体罰の禁止などに取り組んでおりますが、今後も、子供たちのさまざまな権利を保障する取り組みの充実が必要です。
 その上で、知事が未来の東京への論点を明らかにされた二〇四〇年の東京を、主体者として担うのは今の子供たちです。子供たちの無限の可能性を開く東京の取り組みを一層進展させていくべきと考えますが、知事の見解を求めます。
 子供の権利を保障する取り組みの中でも、特に、一時保護が必要な子供は保護者からの虐待などから逃れてきていることから、安全な環境で安心感に包まれる中で、一人一人の権利が擁護されなければならないことはいうまでもありません。
 昨年度、都内全ての一時保護施設で、第三者委員制度を導入したことについては、子供の権利擁護と保護所の運営を向上させるという意味から重要な取り組みであると考えます。
 本年三月に、第三者委員から提出された意見書では、恒常的な定員超過や、それに伴う職員不足から、子供一人一人に丁寧に対応できず、私語を一般的に禁ずるなど、子供の管理に重点が置かれ、子供に対する権利侵害をできる限り少なくするという視点に欠けていると指摘されました。
 都は、一時保護所で生活する子供たちの安全・安心を守り、さらに子供の権利を擁護するために、より子供の視点に立った運営を行うための改善を行うべきと考えます。都の見解を求めます。
 次に、子供の教育を受ける権利を保障する施策について質問します。
 都は既に、都議会公明党の強い要望を受けて、年収七百六十万円未満の世帯に対し、私立高校の授業料の実質無償化を実現させています。
 その上で、国においても、我が党の長年の主張が実り、来年四月からは、全国で年収五百九十万円未満の世帯を対象に、私立高校授業料の実質無償化が開始されます。
 国から新たに財源が投入されるこの機を生かし、都は、実質無償化の対象を年収九百十万円未満の世帯にまで拡大すべきと考えます。知事の見解を求めます。
 次に、東京オリ・パラ大会の子供の観戦事業について質問します。
 東京オリ・パラ大会への子供の招待事業については、子供たちの心のレガシーとなるよう成功させなければなりません。それには、安全対策を最優先し、万全の体制で臨む必要がありますが、市区町村の教育委員会や学校現場からは、引率体制や輸送手段などについての懸念も指摘されています。
 こうした状況を踏まえ、我が党は先月、小学校低学年の児童生徒などの実情に合わせた引率者の増員、小学校低学年の児童のバス輸送などへの配慮について、知事に直接要望をしたところですが、現在の進捗状況と今後の取り組みについて見解を求めます。
 また、幼稚園児などが観戦できるようになったことから、保育園児の保護者からも同様に観戦機会を求める声が上がっています。市区町村の負担に配慮しつつ観戦ができるよう、都として支援するべきです。見解を求めます。
 次に、開催まで一年を切った東京オリ・パラ大会について質問します。
 まず、暑さ対策です。来年のオリ・パラ大会の成功を目指す上での最大の課題は、暑さ対策であります。オリ・パラ大会の組織委員会理事会では、最後は観客の自己責任でとの発言もあったと報道されています。
 しかし、現状の暑さ対策は、テストイベントなどに参加し、その効果を体験してみた上での実感としては、不十分であったといわざるを得ません。ホッケー会場にはひさしがありましたが、それがないビーチバレー会場の暑さは耐えがたいものでした。猛烈な直射日光を防ぐ手だてが必要です。
 各会場の暑さ対策をさらに強化すべきと考えますが、今回のテストイベントで得られた効果と課題を踏まえ、見解を求めます。
 ラストマイルでの対策も重要です。最寄り駅から競技会場までのルートを歩いた際の暑さは尋常ではなく、実験としてミスト対策も行われていましたが、計測された暑さ指数の数値はほとんど効果を示さないものであったと聞いています。
 本番ではさらにラストマイル上の移動距離が延びるとのことですが、屋内で涼むことができる中継施設を臨時に設けて、冷たい飲料水を提供するなどの対策が必要と考えますが、答弁を求めます。
 大会成功のもう一つの鍵は、選手関係者や観客などの輸送の問題で、とりわけオリ・パラ大会では、交通渋滞の抑制が大事なポイントになります。先月までに実施された総合的な渋滞対策のテストでは、交通需要マネジメント、いわゆるTDMと、交通流入量を調整するTSMだけでは、大会本番時の目標からはほど遠い結果に終わっています。
 そこで今回、追加対策としての高速道路のロードプライシングが公表されたわけであり、大会時にはこの三つの対策が確実に実施され、効果を上げることが重要です。
 しかし、この高速道路のロードプライシングはあくまでも追加対策であり、まずは、都民並びに企業の皆様に協力を求めて、交通需要を抑制するTDMの効果を着実に高めていくことが何より重要です。
 特に企業の皆様には、スムーズビズやテレワーク、計画的な休業をお願いしなければなりません。その点、今回の総合テストに参加したのは主に大企業であり、中小企業の参加はほとんどありませんでした。
 そこで、TDMの効果をさらに高めるために、せめて大会本番期間中だけでも、都内の中小企業がテレワークや計画的な休業などに取り組めるよう誘導策を講じるべきです。
 そのための支援策がきちんと都内の中小企業に行き届き、活用されるように周知と啓発を強化するとともに、TDMに協力する企業側のコスト負担の軽減を新たに図るなど、さらに一歩踏み込んだ支援策を検討すべきと考えます。知事の見解を求めます。
 次いで、選手村の後利用について質問します。
 報道では、不当に安値で払い下げられ、慌てて事業者との間で著しい収益増があった場合の協議を整えたかのように伝えられています。こうした報道は誤解に基づくものとのことでありますが、もともと、議会や都民に対する丁寧な説明を怠ったために発生した事態であり、オリ・パラ大会への信頼を損ないかねないことを都は認識するべきであります。
 改めて、都民の理解を深めるために、わかりやすい説明と広報に努めるべきと考えます。見解を求めます。
 次いで、慢性的な高速道路の渋滞対策について質問します。
 現在、圏央道の内側の高速道路上には料金所が二十八カ所があり、これがボトルネックとなって高速道路の慢性的な渋滞が起こっています。高速道路を利用する際、車に一〇〇%ETCが搭載されれば、高速道路上の料金所を撤廃し、渋滞の解消につながります。
 しかし、現状、首都高においては、業務用車両で九九%、自家用車両で九六%までETCが普及をしていますが、社会的な事情でETCのクレジットカードをつくれない方がいます。このような方々が、SuicaやPASMOのようなプリペイドカードによって、高速道の通行料金の決済を行えるようになれば、事実上、ETC一〇〇%搭載と同じことになります。
 事実、シンガポールではプリペイドカードで道路の料金を徴収しています。シンガポールのERPというシステムでは、道路上に料金所はなく、ガントリと呼ばれる九十カ所の装置で通行車両内に設置された車載器のプリペイドカードを読み込んでいます。しかも、走行車両の速度として時速百八十キロメートルまで読み取ることが可能で、プリペイドカードの購入や課金はコンビニエンスストアなどで行えます。
 このシステムを開発したのは日本の企業であり、東京においても、同様の方式を用いるなどしてクレジットカードを作成できない方を救済して高速道路上の料金所の撤廃を図り、慢性的な渋滞を解消すべきと考えます。知事の見解を求めます。
 次に、都が先般公表した未来の東京への論点、いわゆる長期戦略の論点整理について質問します。
 この論点整理では、二〇四〇年代に実現を目指す東京の姿を、幅広い分野にわたって描いております。現状の東京の姿からは直ちに実現が見通せないものもありますが、高いハードルを掲げて東京の展望を開く将来像を打ち出したことは、東京の発展に責任を持つ大きな一歩だと考えております。
 例えば、美しい東京のイメージ例として掲げている水と緑を一層豊かにし、ゆとりと潤いのある東京は、玉川上水を活用して外堀や都内河川の浄化を進めようというもので、我が党が一貫して主張してきた緑の森と噴水の中にそびえる高層都市大東京構想と軌を一にするものです。実現に向けて着実に取り組みを進めるべきです。
 今後、長期戦略の検討に当たり、東京に暮らす生活者の視点から、幾つかの政策課題を提案します。
 まず、長期戦略には、生活の基盤である住宅政策を柱の一つに据えるべきです。人口減少や高齢化、外国人居住者の増加等が進む中で、時代の変化に合った快適な住宅の確保は、暮らしの安心の根幹となります。都営住宅を初め、各種公的住宅の適切な戸数と質の確保や、民間住宅、マンション等の取得や入居がしやすい仕組みなど、誰もが安心して住むことのできる骨太な住宅政策を盛り込むべきと考えます。
 さらに、快適な通勤通学や移動手段として、鉄道網の整備を急ピッチで進めることも、東京の将来発展にとっては大事な視点です。国土交通省が鉄道の混雑緩和や空港アクセス向上のために、優先整備路線として掲げたJR東日本の羽田空港アクセス線など、六路線の整備を長期戦略に明確に位置づけて整備を急ぐべきです。
 加えて、高齢化の進展や単身世帯の増加などにより、社会のあり方が大きく変化していく中で、例えば、ペットと暮らし、災害時の避難行動においても共生できるようにするなど、都民生活における癒しや潤いも重要な視点と考えます。
 また、来年までにまとめるとしている長期戦略ビジョンは、都民が将来の東京の姿を思い浮かべることができる具体性が重要です。
 以上、述べてまいりました課題に対応するため、ビジョンの着実な実行には、都庁の執行体制の改革や、そうした事業を安定して支える強靭な財政基盤を都民に明らかにした上で推進すべきであります。
 政策提言や長期戦略の推進体制について知事の見解を求めます。
 次に、当面する政策課題について何点か質問します。
 まず、セーフティーネット住宅制度の普及についてであります。都内の空き家の物件数は既に八十万戸を超えており、今後もふえ続けると予測されます。その点、民間賃貸住宅を活用するセーフティーネット住宅制度の進展は、今後の住宅政策の成果を左右する重要な課題であります。
 都は、高齢者などの住宅確保要配慮者の入居を拒まない民間賃貸住宅の数として、二〇二五年度までに三万戸の登録を目指し取り組んでいますが、制度発足後二年を経過しようとしている今も、その登録数は八百戸にも届かないのが実態であります。
 都議会公明党は、その最大の理由を、関係者へのインセンティブの不足にあると当初から指摘し、改善を求めてきました。その結果、住宅確保要配慮者の見守りサービスを提供する居住支援法人向けには、我が党の提案が実り、今年度から支援策が予算化されています。
 しかし、賃貸住宅の所有者にとって最も身近な相談相手である不動産物件の管理を請け負う事業者に対しては、直接的なメリットが何もありません。
 本制度の趣旨に賛同し、物件所有者などへの周知や説明に協力する意欲を喚起するため、不動産事業者向けにインセンティブを付与すべきと考えます。知事の見解を求めます。
 また、本制度の登録に伴う事務作業の負担も多く配慮が必要です。負担を軽減するための新たな工夫が必要と考えますが、見解を求めます。
 不動産事業者の中には、意欲的に入居者の見守りなどに取り組む例もあります。
 しかし、本制度による補助を受けるためには、居住支援法人の指定が必要です。また、居住支援法人との面識がなく、入居者に見守りなどのサービスを提供できず困っている不動産事業者もいます。
 そこで都は、こうした課題の解決に向けて、居住支援法人と不動産事業者とのマッチングを図るとともに、不動産事業者みずからが居住支援法人の指定を受けるための取り組みを支援するべきと考えます。都の見解を求めます。
 次いで、本定例会に改正条例案が提出されている都営住宅の期限つき入居制度の改善について質問します。
 今回の制度改正は、かねてからの我が党の要望に応え、現在十年を限度としている入居期間を子供の高校修了期まで延長するとともに、ひとり親世帯を新たに対象に加えるものとなっています。今後は子育て世帯にとってより利用しやすい制度に改善されるわけであり、その内容が現在の利用者や今後の利用を検討する都民に対し、確実に伝わることが重要です。
 そこで都は、ひとり親世帯を支援する居住支援法人などへの周知を図るほか、若い世代がアクセスしやすいSNSなどを活用した情報発信を強化するべきと考えます。見解を求めます。
 次に、チルドレンファーストの視点に立った医療政策などの推進について質問します。
 まず、不育症支援であります。
 不育症は、妊娠をするものの流産や死産を繰り返す症状ですが、適切な検査と治療を受ければ八割が出産に結びつくといわれております。
 ことし第一回定例会で都議会公明党は、不育症の検査費、治療費の助成制度の創設を提案しました。
 それに対し、小池知事は、検査費の助成について年度内の実施を目指すと答弁をされました。一日も早く検査費用の助成を開始すべきです。都の見解を求めます。
 次いで、医療的ケアを必要とする児童生徒のうち、人工呼吸器を必要とする児童生徒への対応について質問します。
 都が、都議会公明党の強い要望に応え、医療的ケアが必要な児童生徒について、保護者の付き添いを原則必要としない通学バス事業を開始したことを高く評価します。その上で、人工呼吸器については、機器の取り扱いが保護者に限定されており、依然として付き添いが必須とされています。
 しかし、ことし三月には、文科省から、学校現場の看護師が人工呼吸器を操作することを可能とする通知が発せられており、都教育委員会が内規でこれを認めていない状況は、一日も早く改善すべきです。人工呼吸器の管理モデル事業の成果も踏まえ、見解を求めます。
 加えて、来年度当初から、保護者の付き添いなしで専用車両への児童生徒の乗車が可能となるよう準備を進めるべきです。見解を求めます。
 また、都教育委員会は、本年第一回定例会での我が党の質問を受け、医療的ケアが必要な児童生徒のうちの希望する児童生徒に対し、胃瘻からの初期食の注入による給食を利用できるよう、今年度からモデル事業を開始するとしています。あらかじめ給食を児童生徒に見せるので食欲も増し、食事をより楽しむことができるようになると期待されています。
 今年度から開始している二校のモデル事業の進捗状況に加えて、将来的には、どの学校でも実施できるようにするべきと考えます。あわせて見解を求めます。
 次に、女性専用外来について質問します。
 子育てに取り組みやすい社会環境を整える上で、心身にわたる女性の健康増進は極めて重要です。
 都議会公明党は、これまで一貫して、女性の心身にあらわれる症状を総合的に診察する女性専用外来の設置を提案、推進し、平成十五年七月の大塚病院を皮切りに、墨東病院、多摩総合医療センターの三病院での開設が実現しております。
 今後も、女性医療の充実とともに、さらに利用しやすい環境を整える上では、専門的な診療へのつなぎ役として、紹介状によらなくても気軽に利用できるコンシェルジュ機能を、まずは女性医療の拠点である大塚病院で整備するべきと考えます。見解を求めます。
 次に、社会の持続的な繁栄を可能にする新たな原動力の一つとして、ソサエティー五・〇の実現について質問します。
 近年、狩猟、農耕、工業、情報に続く人類史上五番目の新しい社会として、ソサエティー五・〇に注目が集まっています。これは国の第五期科学技術基本計画で初めて提唱された未来社会への姿であり、通信技術の発展と蓄積される膨大なデータを生かして、新たな価値を生み出すことを目指しています。
 都において、5G、AI、IoT、ロボットといった技術革新の取り組みを通じて、都民一人一人が生活の中で実感できる利便性や豊かさを形として整えていくことが重要です。
 あわせて、ソサエティー五・〇の推進には、知事がリーダーシップを発揮すべきと考えますが、見解を求めます。
 その上で、一つの例示として、バリアフリー情報のオープンデータ化は、バリアフリーの急速な進展を可能とする大事な取り組みであり、都の「Society五・〇」社会実装モデルのあり方検討会でもテーマとして取り上げられています。
 都は、ダイバーシティーの実現に向けて、ホテルの客室情報や誰でもトイレなどのバリアフリー情報を発信するとのことであります。
 そうした情報発信を行う際には、都が想定している情報に加えて、鉄道駅や劇場、ホールなどの公共空間での詳細なバリアフリー情報や、まち歩きを行う際に必要な身近なバリアフリールート情報も含めてわかりやすく発信し、高齢者や障害者、外国人などのあらゆる人が生き生きと東京で暮らし、過ごせる環境を創出するべきです。見解を求めます。
 関連して、鉄道駅のバリアフリー化について質問します。
 多くの都民は、二度目のパラリンピックを迎える二〇二〇年の時点で、大きくバリアフリーが進展した東京のまち並みを思い描き、期待していたと思います。
 しかし、現実は、例えば都が整備費補助を実施している乗降客十万人以上のJRの大規模駅においてさえ、整備率は五割にも満たない実態にあります。鉄道を通学手段とする特別支援学校の児童生徒は、毎日、命に及ぶ危険にさらされています。
 しかし、今回公表された鉄道駅での優先整備の考え方案でも、JR中央線などの大規模駅でのホームドア整備の現状を打ち破る打開策は示されていません。
 知事みずから、未整備の大規模駅に対して推進を働きかけるなど、ホームドア整備のさらなる加速に向けて、早急に対策を講じるべきと考えます。知事の見解を求めます。
 次に、働き方改革について質問します。
 働き方改革の推進は、介護や子育ての面、生活の質の向上という点で必要であるだけではなく、若者や女性、高齢者や障害者などに仕事を通じた自己実現のチャンスを広げるものであります。人口の減少が進む中にあっても働き手を確保し、社会の持続的繁栄を可能とするためには不可欠な取り組みといえます。
 都も、この七月、我が党などの要望に応え、都市整備局が事務局となっている東京都技術会議で、建設業の働き方改革をテーマに取り上げ、検討に着手したと聞いております。都が工事発注を通して働き方改革に挑む効果は大きく、深刻な担い手不足に直面する建設業界の魅力向上にもつながるものと期待します。
 そこで、以下四点について質問をいたします。
 一点目は、工事契約に伴う提出書類についてです。
 現在、都に提出する書類が非常に多く、受注者の大きな負担となっておりますが、これを簡素化すれば負担軽減に大いに役立ちます。都はこの際、入札から契約、完了、検査に至る全過程で、早急に全庁を通じた大幅な改善を図るべきと考えますが、知事の見解を求めます。
 二点目は、週休二日制の推進です。
 休日の確保は、今や建設、土木業界の魅力向上に欠かせない大事な課題となっています。しかし、せっかくの働き方改革が労働者の手取り収入の減少につながってしまっては取り組みが広がるはずもありません。
 都は、労働単価のアップを急ぎ、より多くの工事において適用されるよう改善するべきです。見解を求めます。
 三点目は、受注者に対する都の対応の改善です。
 このことは、働き方改革を進める上で重要であり、とりわけ受注者と発注者双方の意思疎通を図り、受注者側の負担を減らすべきです。
 例えば、設計図書など発注時に都側から提供する情報精度の向上、仕様書に記載のない事項の指示などの時間外勤務を余儀なくする急な要求の自粛、受注者からの協議で契約変更が実現されやすい環境の整備などに取り組んでいくべきであります。見解を求めます。
 四点目は、都が進める工事発注の改善による、女性などの新たな働き手が活躍しやすい工事環境の推進です。
 例えば、東京都インフラポータルサイトでは、建設業の魅力向上の特集で、都営住宅の建築、改築工事が紹介されています。住宅政策本部では、この七月、女性活躍モデル工事試行実施要領を策定し、今後は、土木部門だけでなく、建設部門でも都営住宅での女性の活躍を導く要領を新たに定めるとしています。
 都発注工事の中でも、発注件数の多い都営住宅の建てかえ工事や、東京都住宅供給公社が発注する修繕工事において、率先して関係書類の削減や簡素化を進め、建設工事の現場での女性の活躍を導く改革を推進すべきと考えます。見解を求めます。
 働き方改革を通じて、より多くの都民が仕事に参画できるようにするためには、就労支援の段階からの工夫が必要です。都は先月、都民の就労を応援する条例の基本的な考え方を公表し、就労を希望する全ての都民を支援する基本理念を示しました。当然のことながら、実効性の担保が重要であり、そのためには都庁内が一丸となって取り組むべきです。見解を求めます。
 その上で、その推進に当たっては、さまざまな分野にわたる相談が予測されます。そのため、ワンストップの窓口を設置して、就労に困っている方が相談しやすい体制を構築するべきです。見解を求めます。
 次いで、中小企業における外国人材の活用について質問します。
 国は、国内で優秀な技術者やIT従事者の獲得が今後ますます困難になることを想定し、本年四月、特定技能の在留資格を創設しました。今後五年間に全国で最大三十四万五千人の外国人材の雇用が見込まれており、都内でも、事業の継続や拡大を図るために高い技能を持つ外国の高度人材を求める機運が広がっています。
 しかし、多くの中小企業は、外国人材の採用への関心は高いものの、外国人を雇用した経験がなかったり、外国人採用に関する情報もノウハウが不足していたりするために、採用や活用に不安を抱えています。
 さらに、外国人従業員用の住宅をどのように確保すればよいかわからないなどの悩みも抱えています。外国人材にとって、日本の中小企業の情報が極めて不足しており、不安を拭い切れない現状もあります。
 都議会公明党は、かねてより、外国人が安心して東京に住み、働くことのできる環境をつくり、外国人から選ばれる都市となることが重要であると指摘してきました。
 都は、特定技能や高度人材などの外国人材を求める企業の多様なニーズに応えられるよう、支援を抜本的に強化していくべきと考えます。見解を求めます。
 次いで、中小企業の資金調達について質問します。
 売掛債権を第三者へ売却して運転資金を調達するファクタリングという手法が、以前から中小企業などの商習慣として利用されています。
 しかし近年、このファクタリングを装った闇金融業者により、法外な手数料や違約金を請求される被害に遭う中小企業が出始めており、我が党議員も先日、地元の中小企業の経営者から直接事情を聞いております。
 こうした被害の実態は、国会でも取り上げられており、ことし三月の参院予算委員会では、公明党議員が、事業者登録制度の整備などを求めたところです。
 この問題を解決するためには、国が法律や登録制度など基本的な環境整備を行うことが重要ですが、都としても、中小企業をこうした被害から守るような取り組みを率先して進めるべきです。
 一方で、必要に迫られ、闇金融業者に頼る中小企業が存在する現状に鑑みれば、資金調達手法の多様化も大きな課題といえます。
 まずは、被害の実態を把握した上で中小企業に注意喚起するとともに、ファクタリングなどの新たな金融手法を活用した資金調達の多様化を進めていくべきと考えます。都の見解を求めます。
 次に、都内の重要な産業分野の一つである都内農家の農地保全について質問します。
 我が党は、国会と地方議会の議員による生産者と一体となった取り組みで、国の生産緑地に関する制度改正をリードしてきました。今後は、制度改善を農家が活用しやすいようにするための支援の充実と、都市農業の振興の一層の機運向上が必要です。
 都は、七月二十二日に、我が党の議会提案に応え、都市農地の保全活用セミナーを開催し、日野市において、二十代の若者が生産緑地の貸借制度を活用した新規就農の第一号となった報告が行われるなど、若者が都内での営農に関心を寄せる新しい時代が到来していることを感じさせる会合となりました。
 都は、今後、農地の貸し手と借り手の情報を積極的に収集して、農地貸借のマッチングを進めるべきと考えます。見解を求めます。
 加えて、都市農地の保全を図る方法の一つとして、農業と障害者福祉を結びつける、いわゆる農福連携の取り組みが重要です。
 私は、ことしの五月、我が党の同僚議員とともに、千葉県内の農地で障害者雇用に取り組んでいる民間事業者の野菜農場を視察しました。農家から農地を借りた事業者が障害者に配慮した就労形態と安定した収入確保を実現している取り組みは、都内の農地の新たな活用法として大変参考になるものでありました。
 昨今、農家が障害者をみずから雇用するだけではなく、農地の貸借制度を活用した農福連携の事例もふえていると仄聞しております。
 都は、農地保全の観点からも、農業の新たな担い手の育成策として、積極的に農福連携を推進していくべきと考えます。見解を求めます。
 次に、都民を犯罪や不慮の事故から守る取り組みについて質問します。
 体感治安のよさは、今後も東京の魅力の大きな要素として堅持されるべきであり、一層の強化を図るべきです。子供を犯罪から守るために、町会、自治会やPTAが見守り活動をしていますが、高齢化や若手の人手不足が課題になっています。
 そこで、住民だけではなく、民間企業の協力も得て、社会全体で子供を見守る仕組みをしっかり構築していく必要があります。
 その実例として、都内では、宅配業者が都の要請を受け、車両に防犯キャンペーンのステッカーを張り、見守り活動を展開しています。
 一方、同様に、まちの隅々を走行し、地域の実情をよく把握しているのがタクシー業界です。犯罪発生時には、警視庁にドライブレコーダーの映像を提供する協定も結んでいます。
 防犯効果をより大きくしていくため、タクシーなどの旅客運送業者との連携を進めて、まちの安全・安心のための見守り活動を展開していくべきと考えます。見解を求めます。
 また、自転車による交通事故の発生を防ぎ、備える取り組みも重要です。
 都は、我が党の提案を受け、平成二十五年に、東京都自転車安全利用条例を制定し、自転車利用者に交通ルールの遵守と安全な運転を徹底し、事故発生数の低減に努めてきました。今後も、その取り組みを着実に進めていくべきですが、平成二十九年度以降、事故数は再び増加傾向へと転じています。
 そこで、我が党は、自転車損害賠償保険の加入義務化を訴え、都は、本年第二回定例会で、我が党の質問に対し、加入促進に向けて、専門家会議の意見を踏まえて義務化を検討する旨を答弁しました。それが今定例会への保険加入を義務化する条例改正案の提出につながっており、迅速な対応を評価します。
 今後は、加入状況の調査の実施と公表による都民への意識啓発など、加入促進策を積極的に展開していくべきです。見解を求めます。
 次に、犯罪被害者支援について質問します。
 都は、令和二年第一回定例会への犯罪被害者等支援条例の提案を予定するとのことであり、我が党は、都の新たな条例が先進的な内容になることを願い、被害者や支援団体からの意見聴取を行ったほか、先行実施の県市を調査するなど精力的に取り組んできました。
 既に本年第二回定例会で、我が党は、都としても、犯罪被害者やそのご家族からの意見聴取を行って、被害者に寄り添った規定を整えることや関係者の声を条例に基づく支援事業の改善に生かすべきと訴えました。
 加えて、犯罪被害者の多くが、被害に伴う治療や療養、失職や転職、転居や主たる生計者の喪失などによって深刻な経済的困窮に至っていることを指摘し、見舞金などの先行事例も紹介し、善処を求めたところであります。
 そうした点での検討は、その後どう進んでいるのか、知事の見解を求めます。
 被害者支援に携わる専門家によると、被害者への支援は、事件当初の三カ月が最も重要とのことです。特に必要な支援は、弁護士の派遣、カウンセラーの派遣、差し当たっての生活費の提供などが想定されます。これら初期段階の支援の中核を担うのは、被害者が生活している市区町村です。
 都は、市区町村の被害者支援担当者と連携協力して、少しでも早く、かつ十分な支援が行われる体制を整備する責任があります。見解を求めます。
 次に、環境政策について質問します。まず、廃プラスチック対策です。
 現在、産業廃棄物であるプラスチックごみの滞留が国内で大量に発生しており、都内でも深刻な課題となっています。
 プラスチック製品のリサイクルについては、さまざまな活用法が検討されてきましたが、使用済みペットボトルを再びペットボトルへとリサイクルするボトルツーボトルの取り組みが現状最も効果的な活用法の一つといわれており、既に一部のコンビニやスーパーで循環の輪が広がりつつあります。
 こうしたボトルツーボトルに代表される高度なリサイクルの推進には、産、官、民が一体となった取り組みが必要であり、情報発信を含めて、都が積極的にイニシアチブを発揮するべきです。知事の見解を求めます。
 加えて、中間処理施設が不足しており、積極的に改善を図る必要があります。
 都議会公明党は、多摩地域でのエコタウン構想を提案しており、実現には、都有地の活用だけでなく、民間の力を活用するPFIや、PPPを広域的に推進していく必要があります。
 都が中心となって推進を図るべきと考えますが、見解を求めます。
 しかし、こうした中長期的な取り組みが効果を発揮し始めるまでの間は、短期的な対策が必要です。
 国は、緊急の避難措置として、ことしの五月、廃プラスチックの焼却を促す通知を自治体に発しており、都議会公明党は、本年の第一回定例会で、CO2の削減につながる石炭の代替燃料として、廃プラスチックをセメント工場や製紙工場、火力発電所などでも活用するよう提案しました。
 廃プラスチックの資源循環を進めるため、都は、効率的な受け入れや運搬の方法などについて関係者と早急に協議を開始するべきです。見解を求めます。
 最後に、三宅島のエコツーリズムについて質問します。
 我が党は、三宅島の雄山において、自然に配慮しながら安全に利用する東京都版エコツーリズムを導入するよう提案しました。
 都は、我が党の主張を踏まえ、本年六月に、三宅村と自然環境保全促進地域に関する協定を締結し、エコツーリズムを本格的に運用開始することを公表しました。このことは大いに評価します。
 三宅島のエコツーリズムの実施に当たり、特に安全対策を万全にするべきと考えますが、今後の具体的な取り組みについて、都の見解を求めます。
 また、都が認定する自然ガイドを養成する講習会を実施するに当たり、三宅島の自然情報を提供している村営のアカコッコ館を活用するべきであります。見解を求めます。
 さらに、三宅島には、昭和三十七年に噴火した溶岩でできた三七山や昭和五十八年に雄山から流れ出た溶岩流で埋没した小学校の跡に火山体験遊歩道を整備しており、噴火当時そのままの様子を目の当たりに散策することができます。また、約二千五百年前の噴火によってできた大路池や貴重な自然に触れ合えるアカコッコ館などの観光スポットもあります。
 そこで、都は、雄山でのエコツーリズムを契機に、こうした生きた博物館ともいうべき観光資源との相乗効果によって、島外からの観光客をさらに呼び込んでいくべきと考えます。見解を求め、質問を終わります。(拍手)
   〔知事小池百合子君登壇〕

42◯知事(小池百合子君) のがみ純子議員の代表質問にお答えをいたします。
 まず、子供の可能性を開く取り組みについてご質問がございました。
 子供は、大いなる可能性を秘めたかけがえのない存在であり、都の宝、国の宝であります。全ての子供が将来への希望を持って、みずからが伸び、育つ東京を実現していかなければなりません。
 都は、東京都子供・子育て支援総合計画におきまして、全ての子供たちが個性や創造力を伸ばし、社会の一員として自立する環境を整備、充実することなど三つの基本理念を掲げまして、子供の生きる力を育む環境の整備や、次代を担う人づくりの推進など、さまざまな施策を展開いたしております。
 また、本年四月に施行した東京都子供への虐待の防止等に関する条例に、保護者による体罰等の禁止を明記しまして、体罰などによらない子育ての普及啓発など、子供の権利擁護を推進しております。
 こうした取り組みをさらに進めて、子供を守り支えていくため、現在、学識経験者、子育て支援事業者、区市町村などで構成する東京都子供・子育て会議において現行計画の検証を行っております。
 今後、さまざまな関係者の意見を伺いながら、今年度末までに新たな計画を取りまとめまして施策を総合的に推進し、次代を担う子供たちを育み、明るい未来を紡いでいきたいと考えております。
 私立高校授業料の実質無償化についてのご質問でございます。
 家庭の経済状況にかかわらず、誰もが個性と能力に応じて希望する教育を受けられる環境を整えるということは重要であります。
 都は、平成二十九年度に、授業料の負担を軽減する特別奨学金を拡充いたしました。さらに、授業料以外の負担軽減のため、奨学給付金を支給するなど、私立の高校等に在学する生徒の保護者の経済的負担軽減に取り組んできたところでございます。
 現在、国におきまして、私立高校授業料の実質無償化の検討が行われておりますが、その状況を、高い関心を持って注視しながら、今後、都としての対応をしっかりと検討をしてまいります。
 次に、TDMの推進に向けた中小企業への支援についてのお尋ねがございました。
 大会を成功に導くためには、交通量を抑制する交通需要マネジメント、いわゆるTDMなどによって、円滑な大会輸送の実現と経済活動の維持の両立を図ることが極めて重要であります。
 大会一年前のこの夏、多くの皆様のご協力のもと、テレワークやTDM、時差ビズを一体的に進めるスムーズビズの取り組みを大規模に実施をしたところであります。
 大会の成功に向けまして、人や物の流れをより一層変えていかなければなりません。
 交通混雑の緩和のためには、都内事業所の九九%を占めます中小企業のご協力を得ることが欠かせません。
 中小企業が事業を継続しながらTDMに協力していただくためには、仕事の進め方を見直し、働き方改革を真の意味で実現していくことが不可欠であります。
 そのため、中小企業がTDMへの協力に際しまして、業務プロセスの見直しに積極的に取り組めますよう、業務改善に伴い生じる負担の軽減に向けまして実効性ある支援策を検討してまいります。
 さらに、テレワークの導入を加速させていくために、各種支援メニューが都内中小企業に行き渡るよう、普及啓発を充実強化してまいります。
 引き続き、関係機関とも連携を図りながら、全力を挙げて取り組んでまいります。
 次に、高速道路上の本線料金所の撤廃についてでございます。
 高速道路の渋滞対策としては、道路ネットワークの整備とともに、一体的でわかりやすい料金体系の導入が進められております。
 これらに合わせまして、本線料金所においては、首都高速道路内の二カ所の料金所が運用を停止し、東京二〇二〇大会までの完全撤去を目指して工事が進められているところでございます。
 一方で、異なる高速道路会社間の境目にあります本線料金所の撤去に当たりましては、現金利用者の料金徴収方法などの課題があって、ETCのさらなる普及促進に向けまして、首都高で本年の十月から、来月ですね、車載機の設置助成のキャンペーンを実施するなど、高速道路会社での取り組みが強化されております。
 ご提案のプリペイドカードでありますが、ETCカードとは情報の読み取り、通信の方法が異なっておりまして、システムの大幅な改修が必要となるなど課題はございますが、クレジットカードを持つことができない方などへの対応に資する手法の一つと考えます。
 都といたしまして、国や高速道路会社に対しましてETCの普及啓発を働きかけるとともに、さまざまなICT技術の活用についても提案するなど、本線料金所の撤廃に向けまして取り組んでまいります。
 次に、長期戦略についてのお尋ねがございました。
 輝かしい未来の東京をつくり上げていくためには、その活力の源泉であります人に寄り添って、東京で働き暮らす一人一人が安全・安心で健やかに暮らせる社会を実現していく必要がございます。
 今回、公表いたしました未来の東京への論点におきましては、二〇四〇年代を想定して、年齢や性別、国籍に関係なく自分らしく生活を楽しむ姿や、安全・安心で住みやすいまちの姿などを目指します東京のイメージとしてお示しをいたしました。
 目指す東京の姿の実現に向けて、例えば、都民生活の基盤となります住宅に関しましては、老朽マンションや空き家対策、都営住宅を活用した地域の居場所づくりなど、また、最適な人や物の流れの実現に向けましては、鉄道ネットワークのさらなる充実などを検討課題として提示をいたしております。
 また、都民が心豊かに生活を送ることができる美しい東京の例としてお示しをいたしております玉川上水等の清流の復活と外堀の浄化の課題につきましては、今後しっかりと検討を進めてまいります。
 さらに、人生百年時代を健やかに過ごしていくためには、お話のペットとの共生など、都民生活に癒しや潤いのある社会づくりの視点も重要であります。
 今回の論点整理をベースにしまして、生活者の視点も踏まえながら、住宅政策や交通ネットワークの強化を含めて必要な政策を吟味して、都民生活を支える骨太な政策を練り上げてまいります。加えまして、こうした政策を実現するために都庁の柔軟な組織体制の構築と強固な財政基盤の確保に向けた検討も進めてまいります。
 誰もが安心して暮らし、活躍できる社会の実現に向けまして、長期戦略ビジョンを年末を目途に取りまとめてまいります。
 セーフティーネット住宅についてのご質問でございます。
 住宅は、全ての人の生活の基盤でありまして誰もが生き生きと生活ができるダイバーシティーを実現するために、居住の安定を確保することは重要でございます。
 超高齢社会を迎える中で、高齢者など住宅確保要配慮者の居住の安定を確保するためには、公共住宅に加えまして民間住宅も含めた重層的なセーフティーネットの機能の強化が必要不可欠でございます。その大きな柱として期待されます住宅セーフティーネット制度は、発足してから約二年になろうといたしております。
 しかしながら、貸し主等に制度が十分浸透していない、また、高齢者の入居に対する貸し主の不安も強いということから、登録住宅数が伸び悩んでいるところでございます。
 こうした状況にありまして、貸し主に登録を働きかけていただく不動産事業者の皆様の協力は重要であります。
 セーフティーネット住宅の普及や登録の促進に向けまして、不動産事業者の皆様の積極的な取り組みをさらに後押しする施策の展開を図って、都民の居住の安定を実現してまいりたいと考えております。
 技術革新で、都民生活で実感できる利便性や豊かさについてのご指摘がございました。
 AIやビッグデータなどの第四次産業革命技術を活用するソサエティー五・〇の社会におきましては、新たなイノベーションが生まれ、東京の稼ぐ力の源泉になるとともに、都民のQOL向上にもつながると認識をいたしております。
 そこで、都は取り組みの第一歩といたしまして、交通渋滞の緩和などに資するMaaSや、さらなる利便性向上を図るキャッシュレスなどの分野で社会実装の取り組みを進めております。
 また、これまでインターネット網は通信キャリアが専ら整備してきましたが、これからは電波の道は二十一世紀の基幹インフラであるとの認識に立ちまして、都と民間が強力にタッグを組んで、まずは5Gネットワークの早期構築に取り組んでまいります。
 こうした取り組みによりまして、例えば、学校でICT教材を活用した教育や、島しょ部や過疎地域での遠隔診療、災害時におけますドローンによる迅速な被災状況の収集などが実現可能となってまいります。
 今後とも私が先頭に立ちまして、5G等の活用によって、都民生活を豊かにする取り組みを進めることで、ソサエティー五・〇を実現し、誰ひとり取り残すことのない都市東京をつくってまいります。
 次に、ホームドアの整備についてお答えいたします。
 高齢者、障害のある方々を初めとして誰もが生き生きと活躍できる社会を実現するためには、安心して快適に移動できる環境整備は不可欠でございます。
 特に東京には世界に類を見ないほどの高密度な鉄道ネットワークが形成されておりますことから、利用者の安全を確保する上でホームドアの整備は重要でございます。
 整備に当たりましては、扉の位置の異なる列車への対応など、さまざまな課題がございますので、都は、補助制度を設けまして事業者の取り組みを支援しているところであります。
 これによって来年度には都内におけます利用者十万人以上の駅のうちJRでは五割を超える駅に、私鉄、地下鉄を含む全体では七割近くの駅にホームドアが設置される見込みでございまして、今後も都は、事業者への支援を継続してまいります。
 加えまして、さらなるホームドアの整備に向けまして、駅周辺における特別支援学校などの立地状況を考慮した優先整備の考え方につきまして、今月末を目途に取りまとめをいたしまして、利用者十万人未満の駅にも補助の拡大を図ってまいります。
 今後こうした取り組みを通じまして、鉄道事業者に対しホームドア整備のより一層の推進を働きかけてまいります。
 次に、建設業の働き方改革に向けました工事関係書類の簡素化についてのご指摘がございました。
 工事関係書類の削減や簡素化に取り組むということは、建設業の生産性を向上させて働き方改革を推進するために重要であります。私も出席をいたしましたことしの七月の東京都技術会議におきましても、関係各局はその認識を共有したところであります。
 こうした生産性の向上の取り組みはソサエティー五・〇の理念にまさしくかなうものでございまして、今般打ち出しました新たな都政改革にもつながるものでございます。
 まずは年内に削減、簡素化が可能な書類の候補リストを抽出いたしまして、その後、工事で検証を行うなど全庁を挙げましてスピード感を持って対応することで建設業の働き方改革を進めてまいります。
 次に、犯罪被害者等支援条例の検討状況などについてのご指摘がございました。
 犯罪によります被害者及びそのご家族は、予期せぬ犯罪に巻き込まれて理不尽な生活を送ることを余儀なくされておられます。こうした被害者に寄り添う支援策を提供していくためには、まずは被害に苦しむ被害者の声に真摯に耳を傾けることが重要であります。
 このため、条例案の検討や支援計画に関します有識者懇談会には、被害者のご遺族にも委員としてご就任いただいておりまして、当事者の立場からさまざまなご意見を頂戴いたしております。
 また、被害者や被害者団体等を対象にいたしました実態調査を実施いたしまして、被害者の置かれている状況や支援に係るニーズ等を的確に把握をしてまいります。
 今後、実態調査の結果やパブリックコメントで寄せられましたご意見等も踏まえながら、条例の策定や、より効果的な支援策につきまして幅広く検討を進めてまいります。
 最後に、プラスチックの高度なリサイクルについてのご指摘がございました。
 先日のG20大阪サミットでも議題となりましたプラスチック問題、私たちの世代で解決しなければならない喫緊の課題でございます。
 本年五月、私はU20メイヤーズ・サミットで、家庭などから排出される廃プラスチックの焼却量を二〇三〇年までに四割削減するという意欲的な目標を発表したところでございます。
 その実現に向けまして、使い捨てプラスチックの大幅な削減を進めることとあわせて、我が国の最先端技術を活用した高度なリサイクルを推進して環境負荷を低減していくことが重要でございます。
 とりわけペットボトルでございますが、飲料メーカーなどが主体となって回収されたペットボトルから新たなペットボトルをつくる、いわゆるボトルツーボトルのリサイクルの取り組みが開始されております。
 今後、こうした企業によります先進的な取り組みや新たなビジネスモデルの創出を、都として積極的に支援をしてまいります。
 日本の誇る技術力を生かしましたより高度なリサイクルを推進して、持続可能なプラスチック利用に向けた大きな流れを東京からつくり出してまいります。
 なお、その他のご質問につきましては、教育長、東京都技監及び関係局長からのご答弁とさせていただきます。
   〔教育長藤田裕司君登壇〕

43◯教育長(藤田裕司君) 三点のご質問にお答えをいたします。
 初めに、子供の安全な大会観戦に向けた取り組みについてでございますが、子供たちが東京二〇二〇大会を観戦することは、オリンピック・パラリンピック教育の集大成であり、心のレガシーを残していくための貴重な機会でございます。
 大会期間中、原則として公共交通機関の利用が求められている中で、現在、都教育委員会は、安全な観戦に向け、観戦会場への移動距離や時間、子供の年齢や障害の状態を考慮したチケット割り当ての暫定案を区市町村、学校に提示したところでございます。
 今後、最終的な意向を確認する中で、引率教員につきましては、医療的ケアや配慮を要する子供と学校の事情に即した小学校低学年児童への対応分を追加していく予定でございまして、区市町村が行うバス等の輸送体制への配慮につきましても、関係機関と連携して適切に対応してまいります。
 次に、都立特別支援学校における人工呼吸器のモデル事業を踏まえた今後の展開についてでございますが、都教育委員会は、対象の児童生徒の安全な学校生活に向け、看護師、教員等の役割分担及び安全管理の方策など、これまでの検証結果を取りまとめ、各学校に示したところでございます。
 今後は、年度内にガイドラインを策定、周知し、看護師を校内における人工呼吸器管理の実施者とする規定改正を行い、対象の児童生徒一人一人の状況に応じて、来年度から保護者の付き添いなく学校生活を送ることができるよう、校内管理体制を整えてまいります。
 また、通学車両への展開につきましては、校内での保護者の付き添いの必要がなくなった児童生徒から乗車ができるよう、来年度から車内の安全確保や緊急時対応等について検討し準備を進めてまいります。
 最後に、胃瘻からの初期食の注入モデル事業の進捗状況と、モデル事業終了後の全校実施についてでございますが、都教育委員会は、本年四月に、医療関係者、保護者代表及び学校関係者等で構成する医療的ケア運営協議会に検討部会を設置いたしまして、五月には、実施に当たり必要な検討項目を確認したところでございます。六月には、水元小合学園及び八王子東特別支援学校をモデル校に指定し、現在、対象児童生徒の状況把握や具体的な実施方法等について検討を行っております。
 今後、モデル校において二学期中に初期食の注入の試行を安全に実施できるよう着実に準備を進めてまいります。
 また、モデル事業の成果や課題を検証した上で、厨房環境なども踏まえながら、まずは全ての肢体不自由特別支援学校での初期食の注入について検討を進めてまいります。
   〔東京都技監佐藤伸朗君登壇〕

44◯東京都技監(佐藤伸朗君) 選手村に関する情報発信についてでございます。
 選手村は、民間事業者を活用して整備を進めており、大会で使用した後に改修して住宅として分譲、賃貸していくこととしております。こうした取り組みを都民に正しく理解してもらうために、都は、事業に関する情報の発信に努めてまいりました。その中で、事業の概要などに比べて事業の仕組みについての説明にわかりにくい点もあったと考えてございます。
 今後は、都民のさらなる理解促進に向けまして、ホームページに選手村ならではの事業の進め方や役割分担、土地価格の算定方法などを図表を用いてより丁寧にわかりやすく解説したページを来月新設いたします。加えて、さまざまなイベントなどの機会を捉え、まちづくりの内容とともに事業の仕組みなどについても積極的に周知してまいります。
   〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕

45◯福祉保健局長(内藤淳君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、一時保護所についてでありますが、都はこれまで、児童の状況に配慮した支援を行えるよう、一時保護所の職員を国基準より厚く配置するほか、今年度は、専門職を十六名増員するとともに、児童の入所定員を全体で二百三十七名まで拡大しました。
 また、児童の権利擁護と施設運営の質の向上を図るため、外部評価の受審や第三者委員の設置に取り組んできたところです。
 加えて、一時保護所では、工作やスポーツなどの活動、郷土料理や外国料理、誕生日に合わせた特別メニューの提供など、児童が生活を楽しめるような工夫も行っているところでございます。
 現在、一時保護に関して、改めて職員が方針を共有するための要領の策定を進めており、例えば、一時保護所への私物の持ち込みや、常に意見を表明できる機会の確保などについて、専門家の意見も聞きながら、今年度中に取りまとめていく予定でございます。
 次に、不育症への支援についてでありますが、都では、平成二十四年度から、不妊・不育ホットラインにおいて、専門の研修を受けたピアカウンセラーや医師などが不育症に関する相談に対応しており、昨年度の相談実績は七十件となっております。
 今年度は、不育症のリスク因子を特定するための検査費用に対する助成を開始することとしております。この助成は、本年四月一日以降に検査を開始した方を対象とする予定であり、複数の専門家に意見を聞きながら、対象者や年齢、検査の種類等を検討しているところでございます。
 来年一月からの申請受け付けの開始を目指し、現在、実施医療機関の調査及び申請者情報を管理するためのシステム開発等を実施しており、事業の円滑な開始に向けまして、着実に準備を進めてまいります。
   〔オリンピック・パラリンピック準備局長潮田勉君登壇〕

46◯オリンピック・パラリンピック準備局長(潮田勉君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、保育園児等の観戦事業についてでありますが、次世代を担う子供たちに、直接観戦する機会を広く提供し、大会の体験と記憶を残すことは重要であります。
 組織委員会では、一般のチケットや学校連携観戦チケットとは別に、都を初めとする関係自治体などが地域のために事業を行えるチケットを準備しております。
 そこで、都は、希望する自治体が保育園児等を対象に観戦事業を実施できるよう、組織委員会と調整しているところであります。
 現在、区市町村に対し、実施意向調査を行っているところであり、実施主体となる区市町村ごとの希望の有無を丁寧に確認し、必要な支援を行うことで、保育園児等の観戦の実現に向けて取り組んでまいります。
 次に、各競技会場における暑さ対策についてでありますが、屋外会場では、暑さ、とりわけ直射日光から観客を守ることは最大の課題であり、組織委員会では、今夏のテストイベントにおいて、さまざまな対策を試行しております。
 例えば、手荷物検査を行う場所でありますPSAの前では、炎天下、長時間並ぶことがないようテントを設置し、あらかじめ手荷物を紙袋に入れるなど、検査方法も工夫をしております。また、テントに大型冷風機を併設した取り組みでは、日陰の創出に加え、暑さ指数の低下など一定の効果も確認されております。加えて、会場内を巡回し、体調不良者の早期発見を行うファーストレスポンダーの配置なども試行しております。
 組織委員会では、今後さらに、屋外会場に日陰を確保する休憩所の設置など対策の具体化を進めており、都も連携し、会場内外の切れ目のない対策に取り組んでまいります。
   〔環境局長吉村憲彦君登壇〕

47◯環境局長(吉村憲彦君) 五点のご質問にお答えいたします。
 まず、東京二〇二〇大会における暑さ対策についてでございますが、来年も予想される東京の厳しい暑さから、都民や観客、観光客などの健康と安全を守ることは極めて重要でございます。
 このため、都は、この夏のテストイベントにおいて暑さ対策を試行しており、これまでの検証の結果、ミストを単体で設置するよりもテントによる日陰や扇風機と組み合わせることで、暑さ指数の低減効果が高まることが明らかになりました。
 大会本番に向けては、最寄り駅から会場に向かうラストマイル上に、飲料水の提供が可能な休憩所や応急処置ができる救護所の設置などを検討しており、今後、検証結果を九月末を目途に取りまとめ、大会本番の暑さ対策に生かすことにより、大会の成功につなげてまいります。
 次に、エコタウン事業についてでございますが、都はこれまで、臨海部の都有地を活用したスーパーエコタウン事業により、民間事業者が主体となった施設の整備を進め、産業廃棄物の域内処理率や資源化率の向上を推進してまいりました。
 新たな施設整備については、中長期的な再生資源の需給バランスや事業者の参画意向、立地自治体や住民の理解が得られるかなどを総合的に勘案しながら、具体的な仕組みやあり方を検討していく必要がございます。
 都は現在、廃プラスチックの滞留や処理状況の実態を把握するための事業者ヒアリングを実施しており、そこで得られた知見も踏まえながら、民間のノウハウを生かしたさまざまな手法も選択肢に入れ、業界団体と連携した検討を進めてまいります。
 次に、廃プラスチック対策についてでございますが、中国を初めとするアジア地域における輸入規制の強化に伴い、国内の廃プラスチックリサイクル市場において、処理費の上昇や在庫の増加などの状況が生じております。
 都は、最新の市場動向等を把握した上で、情報発信の強化や相談体制の構築を進めるとともに、業界団体等へのヒアリングを通じて、新たな資源循環ルートの確保に向けた諸課題の抽出を行っているところでございます。
 今後、国内に滞留する廃プラスチックの適正なリサイクルの推進に向け、業界団体などとの協議の場を設け、複数の事業者の連携による効率的な運搬方法など、さらなる検討を進めてまいります。
 次に、三宅島におけるエコツーリズムの実施に向けた準備についてでございますが、雄山の火山周辺において安全な利用を図るため、万が一に備えて、噴火に遭遇した場合の対応などを定めるとともに、噴石に耐えられるよう屋根を強化した避難小屋を二カ所に設置いたしました。また、今年度、登山道に火口までの距離や避難小屋への経路を示した案内板などを設置いたします。
 あわせて、自然に配慮した利用を図るため、立ち入り制限区域や一日当たりの最大利用者数を四十名とすること、植生回復のため利用期間を四月から十一月までに限定することなどを利用ルールに定めるとともに、十一月には、都認定の自然ガイドを二十人程度、養成、登録いたします。
 こうした取り組みを進めることで、来年四月から、三宅村とともにエコツーリズムの本格運用を開始いたします。
 最後に、村営施設を活用した自然ガイドの養成についてでございますが、三宅村の自然観察施設であるアカコッコ館では、活火山の雄山のジオラマや野鳥などの三宅島に生息する生き物のパネルを展示するとともに、周辺でバードウオッチングや自然観察会が開かれることなどから、自然ガイド養成のフィールドとして適しております。
 また、野鳥や植物などの専門的な知識を持つ人材が常駐していることから、こうした人材を講師とすることも可能でございます。
 自然ガイドの養成に当たっては、このようなアカコッコ館を活用するなどして、火山島である三宅島の特性を理解し、自然に配慮して適切にエコツーリズムを推進できる人材を育成してまいります。
   〔住宅政策本部長榎本雅人君登壇〕

48◯住宅政策本部長(榎本雅人君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、住宅セーフティーネット制度への登録に伴う事務作業の負担の軽減についてでございますが、登録申請に係る事務作業を行うのは、多くの場合、貸し主から不動産の管理を委託された不動産事業者であり、セーフティーネット住宅の登録促進に当たっては、その事務的負担が大きな課題となっております。
 本年五月には、国において、登録に必要な事項の一括入力が可能となるよう登録システムが改修され、管理戸数の多い大手の不動産事業者については負担の軽減が一部図られました。
 一方、中小の不動産事業者からは、入力作業を行う人員の確保が難しいなど、いまだ負担が大きいとの声がございます。
 このため、今後、不動産事業者の負担の軽減に向け、登録に係る事務を支援する仕組みを検討してまいります。
 次に、不動産事業者の居住支援法人の指定に向けた支援等についてでございますが、居住支援法人制度は、住宅確保要配慮者の生活支援等を担うNPOなどを知事が指定するものでございます。
 現在、都において指定している法人の中には、不動産事業者と提携している法人や、みずから不動産業を営む法人がございます。住宅セーフティーネット機能の向上を図るためには、貸し主と住宅確保要配慮者の橋渡し役となる不動産事業者の協力が不可欠でございます。
 今後、不動産団体開催のセミナーや居住支援協議会の場等を通じまして、不動産事業者に対し、居住支援法人の活動事例や指定基準のポイントを紹介するなど、制度の理解を深めていただき、法人とのさらなる連携や、また、みずからが法人の指定を受けていただけるよう取り組んでまいります。
 次に、都営住宅の期限つき入居制度の周知についてでございますが、子育て世帯への支援の一層の充実を図るため、期限つき入居制度の期限延長とともに、経済的に困窮するひとり親世帯を新たに対象とする見直しを行うことといたしました。
 新たな制度について、若い世代に対し、より効果的な周知を図るため、窓口でのリーフレットの配布に加え、都や東京都住宅供給公社のホームページによる情報提供を行い、SNSによる発信と連動させて情報の拡散を図るなど、さまざまな媒体を活用して発信を強化いたします。
 さらに、ひとり親世帯にも必要な情報が届くよう、新たに区市町村の子育て部門や、ご指摘の居住支援法人を通じて情報提供に取り組むなど、期限つき入居制度の一層の周知を図ってまいります。
 最後に、都営住宅工事に係る書類の削減等についてでございますが、建設業の魅力向上に向けて、工事関係書類の削減等による生産性の向上や、女性や若手の活躍による新たな担い手育成など、働き方改革を進めることが重要でございます。
 都営住宅の建てかえ工事において、住宅政策本部で独自に定めている下請関係書類等につきましては、全庁的な取り組みとあわせ、今年度内を目途に削減、簡素化を実施してまいります。
 また、東京都住宅供給公社に委託している修繕工事につきましても、都の取り組みと並行して、公社が独自に定めている書類を含めた削減、簡素化を促してまいります。
 さらに、工事の発注条件の見直しにより、専用の更衣室等、女性が働きやすい環境整備がなされた現場の拡大を図るなど、都営住宅工事における働き方改革を推進してまいります。
   〔病院経営本部長堤雅史君登壇〕

49◯病院経営本部長(堤雅史君) 大塚病院における女性医療についてでございますが、大塚病院では、現在の女性専用外来を、本年十月から女性生涯医療外来として再構築をいたします。ここでは、女性医師による女性総合外来を初め、思春期成長外来や内視鏡外来などさまざまな専門外来が緊密に連携し、女性のライフステージに応じた幅広い疾患に対応をいたします。
 また、看護師等による女性医療コンシェルジュを新たに導入をいたしまして、受診に至らない段階から、若者や働く方などを含めたさまざまなライフスタイルの女性の不安等に寄り添いながら相談に応じるとともに、患者の状況に応じた関係機関への橋渡しなど、ワンストップで切れ目なくサポートをいたします。
 このような大塚病院の取り組みにつきましては、本年十二月に、女性特有の疾患や健康課題をテーマに開催をいたしますTokyoヘルスケアサポーター養成講座などで広く周知をしてまいります。
   〔戦略政策情報推進本部長松下隆弘君登壇〕

50◯戦略政策情報推進本部長(松下隆弘君) バリアフリー情報の発信についてでございますが、さまざまなバリアフリー情報を収集し、誰もが利用できるようオープンデータ化することは、ダイバーシティーの実現に大きく寄与するものと認識してございます。
 そのため、都におきましては、ホテル客室の入り口の幅や貸出備品の有無、民間施設を含めた誰でもトイレの位置等の情報を、都が運営するオープンデータカタログサイトに掲載することとしてございます。
 さらに、東京で快適に過ごすための駅や劇場、公園等のバリアフリー情報につきましても発信できるよう検討してまいります。
 これらの情報のオープン化によりまして、民間企業等による新たなアプリやサービスの開発を促し、都民や海外からの旅行者等の利便性の向上を図ることで、あらゆる人が安心して活動しやすい環境の実現につなげてまいります。
   〔財務局長武市敬君登壇〕

51◯財務局長(武市敬君) 東京都発注工事の働き方改革に関する二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、週休二日工事の推進についてでございますが、都は、働き方改革における担い手確保の一環といたしまして、週休二日のモデル工事を平成二十七年度から順次試行しており、三十年度は七局で実施をしております。
 財務局では、平成二十八年度からモデル工事を開始し、三十年十月以降は、週休二日に取り組む際に必要となる経費といたしまして、新たに労務費の補正を行い実態を踏まえた工事費を積算しております。
 今後、モデル工事の受注者を対象にアンケート調査を行い、労務費補正の効果や現場管理上の課題等を把握した上で、これまで適用していない業種への拡大を検討するなど取り組みをさらに進めてまいります。
 次いで、工事契約における受注者への対応についてでございますが、働き方改革を推進していくためには、設計内容や施工上の課題などについて発注者と受注者が認識を共有し、円滑に工事を進めることが重要であります。
 このため、精度の高い設計図面や積算内容の数量表示などによりまして、工事の前提条件を明確にした適切な発注に努めてまいりました。
 工事契約後に発注図書と現場に差異があった場合には、必要に応じて設計変更などの措置をとることとしておりますが、今後は、ご指摘の点も踏まえまして、受注者の時間外勤務への影響にも一層配慮するなど、さらなる工事の円滑化に努め、働き方改革を推進してまいります。
   〔産業労働局長村松明典君登壇〕

52◯産業労働局長(村松明典君) 七点のご質問にお答えいたします。
 まず、就労支援における関係局との連携についてですが、就労を希望する都民の状況は多様であり、就労支援の実効性を高めるためには、福祉、医療、教育、住宅など都が実施するさまざまな施策と雇用就業施策を連携させて適切な対応を図っていく必要がございます。
 こうした観点を踏まえ、先般公表した条例の基本的な考え方では、就労促進に関する施策を推進するため計画を策定することとしております。
 今後、この計画の策定や計画に基づく施策を展開していく際には、新たに庁内の推進体制を構築し、緊密な連携を図りながら、全庁一丸となって都民の就業支援に取り組むことにより、実情に応じた効果的な支援につなげてまいります。
 次に、就労に困難を抱える方への相談体制についてですが、就労支援における最初の入り口となる相談窓口は、さまざまな事情を抱えた求職者がアクセスしやすいことに加えて、求職者の実情を的確に受けとめ、適切な支援につなげていく機能が求められております。
 都はこれまでも、しごとセンターに総合相談窓口を設置し、多様な求職者の方の相談に対応してまいりましたが、就労に困難を抱える方々を一層きめ細かく支援するためには、相談の体制や機能のさらなる強化が必要でございます。
 このため、今後、さまざまな就労相談に専門的に対応できるよう、ワンストップの相談窓口として充実を図ることに加えて、多様な相談を適切な支援策につなげるための国や区市町村等とも連携した新たな仕組みづくりについて検討してまいります。
 次に、中小企業への外国人材の受け入れ支援についてですが、労働力人口の減少が見込まれる中で、中小企業が事業を継続し、発展させていくためには、外国人材を有効に活用し、経営力の強化を図っていくことも必要でございます。
 都はこれまで、外国人材の採用を希望する中小企業に対して、採用ノウハウや住まい等に関する情報の提供を行ってまいりましたが、本年度から、特定技能制度が開始されたことにより、今後、中小企業の外国人材のさらなる活用が見込まれております。
 このため、中小企業への支援強化に向けて、これまでの採用やマッチングへの支援に加え、住まいや生活習慣等も含めた一元的な相談機能の整備、職場におけるコミュニケーションの円滑化への支援など、外国人材の採用から定着に至る多様なニーズに対応した総合的な支援の仕組みを検討してまいります。
 次に、中小企業の資金調達についてですが、中小企業が、いわゆる闇金融業者による被害に遭うことなく、事業運営に欠かせない運転資金などを安心して調達できるようにすることは重要でございます。
 そのため、都は、闇金融等に関する苦情や相談に電話や窓口で対応するとともに、国や関係団体と連携した街頭での啓発活動や各種広報媒体により、注意喚起しているところでございます。
 今後は、ファクタリングを装った闇金融業者による被害の事例収集に新たに取り組むとともに、集客力のあるイベントでのキャンペーンや都のホームページ等を通じて、こうした被害事例の周知を図ってまいります。
 あわせて、売り掛け債権を活用した新たな仕組みについて検討するなど、中小企業の円滑な資金調達を着実に後押ししてまいります。
 次に、都市農地の保全に向けた取り組みについてですが、都市農地の保全には、農業者に貸借等の新たな制度の活用を促すことで、農地の流動化を促進し、新規就農や営農規模の拡大などにつなげていくことが重要でございます。
 都は今年度、農地の借り手と貸し手をつなげる専門員を農地制度に高い知見を持つ東京都農業会議に配置するとともに、農業者への意向調査により貸借が見込める農地の掘り起こしを行うなど、農地の貸借を推進しているところでございます。
 今後は、区市を超えた広域的な農地のマッチングを円滑に行えるよう、農業会議と各区市の農業委員会との農地情報の共有体制の強化を検討してまいります。
 こうした取り組みにより、都市農地を着実に保全し、持続可能な東京農業の実現を図ってまいります。
 次に、農福連携の推進に向けた取り組みについてですが、農福連携は、障害者の自信や生きがいを生み出し、社会参画を実現するとともに、農業の担い手確保にもつながる重要な取り組みでございます。
 今年度、都は、福祉農園の開設に向けて、農業者と福祉法人等とのマッチングや、障害者が担う農作業の選定、農地貸借の手続等を支援する農福連携コーディネーターの派遣制度を創設いたしました。加えて、福祉法人等の農業分野へのさらなる参入促進に向けて、現状や課題等についての調査分析を実施しているところでございます。
 今後は、調査結果を踏まえ、福祉農園開設後の経営面での支援等について検討してまいります。こうした取り組みにより、農福連携を一層促進し、東京の農地の保全につなげてまいります。
 最後に、三宅島の観光振興についてですが、三宅島への旅行者を誘致するためには、火山の噴火が生み出した島ならではの雄大な自然景観などを生かした観光振興を支援することが効果的でございます。
 これまで都は、三宅島に火山の専門家等を派遣して、観光協会や地元のガイドとともに火山体験遊歩道や大路池などをめぐる観光ルートを開発し、モニターツアーでの検証を経てウエブサイトで紹介するほか、ガイド方法など質の向上を図ってまいりました。こうした取り組みなどにより、観光協会の行うガイドツアーに、昨年度は六百人を超える個人、団体客の参加をいただいたところでございます。
 今後は、雄山でのエコツーリズムに加え、豊かな自然を体験できる新たなツアーの開発も検討するなど、さらなる誘客を図ってまいります。
   〔都民安全推進本部長國枝治男君登壇〕

53◯都民安全推進本部長(國枝治男君) 二点のご質問にお答えいたします。
 初めに、まちの安全・安心のための見守り活動における旅客運送業者との連携についてでございますが、子供の安全確保については、地域ボランティアの活動が大きな力となっており、お住まいの方だけではなく、事業者のご協力も極めて重要でございます。
 特に、住民の方と直接接する機会が多い事業者の方の地域の見守り活動へのご協力は、地域の安全を守る上で大きな力となることが期待されます。
 現在、都は、事業者に業務を通じて子供や高齢者を見守っていただく、ながら見守り連携事業、また、東京二〇二〇大会に向けた、まちの安全見守り事業において幅広くご協力をお願いしております。
 ご指摘の趣旨を踏まえ、旅客運送事業者など、より多くの事業者にご協力いただけるよう努めてまいります。
 次に、自転車損害賠償保険の加入促進策についてでございますが、都は今般、都の専門家会議、都議会での議論等を踏まえ、自転車損害賠償保険の加入義務化に向けた条例改正案を提出いたしました。
 来年四月一日の施行を予定しており、施行後は、自転車利用の際に保険未加入の場合、条例違反となるため、施行までの期間に都民に対し改正内容を周知してまいります。
 具体的には、加入促進用リーフレット、広報動画の新規作成や自転車安全利用教室での普及啓発、官民が連携した多種多様な保険商品の情報発信等に努めてまいります。
 また、自転車の点検整備とあわせて保険が附帯している自転車安全利用区市町村補助制度の利用を促進するとともに、今後は加入状況の調査も検討するなど、積極的に施策を展開してまいります。
   〔総務局長遠藤雅彦君登壇〕

54◯総務局長(遠藤雅彦君) 犯罪被害者等支援に関する区市町村との連携協力についてでございますが、区市町村は住民に最も身近な自治体として、日々の生活に密接に関連する多様な施策を実施しており、犯罪被害者等の支援を効果的に進める上で重要な役割を担っております。
 こうした区市町村に対し、都はこれまで、区市町村連絡会の開催、担当者のスキルアップのための研修会の実施、窓口対応に関する助言などを行ってまいりました。
 条例の制定を契機に、個別の対応事例の検討会や、各区市町村のニーズに応じた専門人材の育成のための研修を実施するなど、区市町村の取り組みがより被害者の方に寄り添った支援となるよう、都と区市町村のより緊密な連携協力体制の構築に努めてまいります。

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