注目される都立中高一貫校/10年度までに10校設置/高校生は思いやり、中学生は成長意欲育む/東京都

5月28日


 東京都では現在、中高一貫の都立学校が相次ぎ開校し、注目を集めている。2005年度に都立で初の中高一貫校として、白鴎高校・同附属中学校がスタートし、06年度には、小石川中等教育学校、両国高校・同附属中学校、桜修館中等教育学校の都立3校が開校。各校で06年度に開催された学校説明会の延べ参加人数は、それぞれ4000~5000人に及ぶ盛況で、今年度も5月から順次、各校で学校説明会や授業公開が行われる。
 既設の4校における07年度入学者の受験倍率は、平均8・05倍(一般枠募集。前年度7・43倍)と高水準。今後、都立の中高一貫校は、08年度に立川地区と武蔵野地区の2校、10年度には中野地区、練馬地区、八王子地区、三鷹地区の4校が開校し、合計10校となる予定。
 都議会公明党の野上純子副政調会長と、吉倉正美、大松成、松葉多美子の各議員は先ごろ、都立の中高一貫校を訪問し、教育現場を視察した。
 一行は、小石川中等教育学校(遠藤隆二校長)で学校関係者と意見交換。遠藤校長らは「12歳の中学生と18歳の高校生とでは年が離れているため、高校生には、年下の中学生と触れ合う中で思いやりの心が生まれ、中学生には、早く高校生のようになりたいという成長への意欲が生まれてきている」と中高一貫教育の効果を挙げた。
 また、高校受験の影響がないことや、学習指導要領の内容が中学校と高校で重なっている部分があることなどを踏まえ、「単に中学校と高校をつなぎ合わせるだけでは意味がない。6年間、一貫性のあるカリキュラムを組んでいる」と語った。
 一方、高校入試がないことから学習意欲が低下する“中だるみ”も懸念されるため、「海外語学研修や自然体験などの行事を学年ごとに行い、目的意識を高める工夫をしている」と独自の取り組みを紹介した。
 続いて一行が訪問した都立白鴎高校・附属中学校(佐々木正文校長)は、東西二つの校舎で併設型の中高一貫教育を行っている。
 同校の鳥屋尾史郎副校長は「1、2年生は基礎学力養成期として東校舎で授業を受け、3年生からは西校舎で高校生と一緒の生活を始める。3~5年生は発展期としてより高度な学習にも取り組み、6年生は総合期として学ぶ。このように6年間を見通した学習指導を行っている」と説明した。
 『公明、委員会などで設置を主張』
 都議会公明党は、公立の中高一貫校の設置について、1992年3月の厚生文教委員会で、鈴木貫太郎議員が提唱。その後も、定例会本会議などで粘り強く、設置・拡充に向けて取り組んできた。
 そうした中、都教育委員会は99年4月、「中高一貫教育検討委員会報告書」で基本構想をまとめ、02年10月には「都立高校改革推進計画・新たな実施計画」を策定。05年度から10年度までの間に、都立の中高一貫校を10校設置する方針を決め、計画を進めてきた。
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 なお、学校説明会や授業公開の日程など詳しくは、各校のホームページもしくは以下の問い合わせ先まで。◇白鴎高校附属中学校(電)03・5830・1731◇小石川中等教育学校(電)03・3946・5171◇両国高校附属中学校(電)03・3631・1878◇桜修館中等教育学校(電)03・3723・9970

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