だれにでもやさしい街づくり/ユニバーサルデザイン(UD)を展開/指定地区できめ細かな工夫/今年度からの新規事業を6月末まで募集/段差解消、案内板設置など/東京都

5月23日

 東京都は現在、高齢者や障害者をはじめ子育て世帯や観光客など、すべての人が安全で快適に過ごすことができる街づくりを進める「ユニバーサルデザイン(UD)福祉のまちづくり事業」を展開している。同事業は指定を受けた地区で、区市町村が実施主体となって3年間進められ、事業費の2分の1(年額1億円が上限)が都から補助される。今年度は新たなモデル事業として5地区を指定する予定で、6月末まで希望する地区を募集している。
 ユニバーサルデザインの街づくりを推進している都議会公明党(中島義雄幹事長)の小磯善彦副幹事長らは先ごろ、「UD福祉のまちづくり事業」が実施された板橋、世田谷、江東の各区におけるモデル地区の取り組みを視察した。

 一行は板橋区で遊座大山商店街周辺の取り組みを視察。ここでは交差点にある歩道と車道の2センチの段差がスロープ状に整備され、さらに歩・車道の境目には視覚障害者でも識別できるように、細長い突起の付いた「板橋型BF(バリアフリー)ブロック」が設置されている。
 世田谷区では、松陰神社通りで展開されている「だれにでもやさしい、活気ある商店街づくり」の状況を調査。ここでは店舗の入り口の段差を解消するために商店街の道路を改修。段差の原因となっていた道路の両脇にある側溝(排水路)を、道路中央に移設し、断面がV字形になるように舗装することで、段差が解消され、利用者に喜ばれている。
 また、江東区では、東京メトロ東西線の南砂町駅周辺で整備されている「やさしいまちの誘導システム」を見て回った。随所に設置された案内板には、弱視の人でも見やすいように、下地が紺色で文字や道路を白く浮き立たせるデザインで周辺地図が示されている。また、視覚障害者が自分の居る位置を音で確認できるように、設置場所ごとに違う音色の小さな音が案内板から流れている。
 小磯副幹事長らは関係者と意見を交わし、「それぞれの地区で、健常者が気付きにくい、きめ細かな配慮が施されている」と語った。

 一方、日野市でも同事業が実施され、JR日野駅前の歩道では、電線を地中化して電柱を撤去することで、歩行者がスムーズに往来できるように改善された。
 このほか、2007年度からの3カ年計画で、JR池袋駅西口周辺(豊島区)、西武線練馬駅南口周辺(練馬区)、京王線百草駅周辺(日野市)、柴又地域(葛飾区)、JR西八王子駅周辺(八王子市)、小田急線鶴川駅およびJR成瀬駅周辺(町田市)の6地区が同事業の指定を受けて、UD化が進められている。
 都議会公明党はUDの街づくりについて、05年3月の厚生委員会で藤井一政調会長が「モデル事業を実施し、さらなる推進を」と強調。06年3月の予算特別委員会では中島幹事長が、五輪招致をめざす上での重要性を訴えるなど、一貫してリードしてきた。

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