さい帯血事業を守れ!/「保存本数と赤字が比例」/ 医療保険を基盤に“自立した運営”へ/竹谷さん、公的バンク視察し課題探る/東京・葛飾区

6月3日

 公明党の竹谷とし子女性局次長(参院選予定候補=東京選挙区)はこのほど、東京都葛飾区にある公的さい帯血バンク「東京臍帯血バンク」(青木繁之代表)を視察し、同施設の運営状況を聞くとともに事業の課題を探った。これには都議会公明党の野上純子副幹事長が同行した。


 さい帯血とは、母親と新生児を結ぶ、へその緒と胎盤に含まれている血液で、血液をつくる造血幹細胞が成人よりも豊富に含まれている。このため、白血病などの血液疾患に対し、これを移植することで治療に効果がある。提供者となる母親と赤ちゃんに全く危険がないことや、移植の際の拒絶反応が起こりにくいことなどが特徴だ。

 公的さい帯血バンクは国からの補助金と医療保険によってさい帯血の保存・供給を行っており、全国に11カ所存在する。6月2日現在、3万3049本の供給可能なさい帯血を保存、これまでに6328本が患者に移植された実績がある。

 公明党は1997年8月から、浜四津敏子参院議員を中心に議員、党員が一丸となり、さい帯血移植への保険適用と公的バンクの設立などを求める署名運動を展開。その結果、98年4月にさい帯血移植の保険適用、99年8月に公的バンクの中核組織「日本さい帯血バンクネットワーク」の設立、2000年には検査費の一部に保険適用が実現。さい帯血移植の推進に大きく貢献してきた。

 一方で、全国の公的バンクは財政事情が逼迫している。さい帯血を採取してから患者に供給するまでには、1本当たり約200万円の費用(施設費や人件費などを含む)が掛かるが、バンクに入る診療報酬は管理料としての17万4000円だけ。収入の大半を占める国からの補助金を合わせても損失が出るため、「さい帯血の保存本数に比例して赤字額が増える」(青木代表)のが現状だ。

 席上、青木代表は、これまでの公明党の取り組みに感謝を表明。その上で、赤字体質のバンクを、寄付金や補助金に依存した“支援される運営”から、医療保険を基盤とする“自立した運営”に変えるためにも「さい帯血を医療材料として保険適用するように取り組んでほしい」と強く要望した。

 竹谷さんは「さい帯血バンクは人の命を救う大切な施設。事業を継続できるよう、保険の適用拡大に全力を尽くす」と語った。

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