首都圏水がめに黄信号/利根川水系の取水制限受け矢木沢ダムを視察/都議会公明党

8月1日


 首都圏の水がめに“黄信号”――。利根川上流の八つのダムで貯水量が減り、7月24日から利根川水系で10%の取水制限が始まったことを受け、都議会公明党は31日、群馬県みなかみ町の矢木沢ダムを視察した。東村邦浩、野上純子、橘正剛、遠藤守の各都議が参加した。

 7月の取水制限は1994年以来で、自治体関係者らは危機感を募らせている。夏本番を迎え、大量の水を必要とする農家や工場などでは渇水深刻化への懸念が広がってきた。

 この日、同行した独立行政法人水資源機構の稲木道代特命審議役によると、8ダム合計の貯水率は56・7%(同日正午現在)で、平年の6割程度。8ダムで最も容量の大きい矢木沢ダムの貯水率は46%(同)で、「平年の半分まで落ち込んでいる」という。

 一行は、ダム湖で巡視船に乗り込み、利根川の支流・奈良沢の中程まで移動した後、船上から視察した。普段は水没している湖岸は地肌がむき出しになり、流木が無残な姿をさらしている状況などを見て回った。

 同ダム管理所の松永浩嗣所長は、「このまま少雨傾向が続けば、生活や農業にも影響が出る恐れがある」と指摘。都内の一部が豪雨に見舞われるなど、関東地方ではたびたび雨は降ったが、「ダムのある群馬県北部などではまとまった量が降っていない」と述べ、「都市部でいくら降っても水源地で降らないと貯水率回復にはつながらない」と説明した。

 東村都議は、利根川水系では昨年も取水制限が行われたことに触れ、「今年は早い時期に渇水になった。8月の水不足が非常に心配」と強調。

 その上で、水道の水圧を抑える給水制限について「今後も雨が降らない状況が続けば、給水制限などの措置が取られる。その対応を考えなければいけない」と述べた。

 一方、同県内に建設中の八ッ場ダム(長野原町)本体工事の早期着工については「一刻も早い完成が必要」として、渇水対策の強化を訴えていた。

 『自治体が節水呼び掛け』

 首都圏の水がめである利根川水系の取水制限を受け、関東の各自治体では住民に節水への協力を呼び掛けている。

 例えば水源の8割を同水系に依存する東京都では、水道使用量の7割が家庭での生活用水であることから、都水道局のホームページにおいて「歯みがきはコップにくんで5リットルの節水」「洗車はバケツで60リットルの節水」などの具体例【図参照】を挙げ、家庭でできる主な節水方法を紹介している。ただ、夏は熱中症の増える季節。そこで飲み水については、水道水で、十分な水分補給をと呼び掛けている。

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