貧困の連鎖”断ち切り/子どもの将来に希望/進む自治体の取り組み/学習や親の就労支援先進事例を国の政策に/東京・足立区で党PT実施計画や効果を聞く

11月3日


“貧困の連鎖”を断ち切り、生まれ育った環境で将来が左右されない社会をめざし、公明党が実施をリードした子どもの貧困対策推進法(2013年6月成立)は、国や自治体などが連携して、大綱策定など貧困対策に取り組むように定めた。

 同法を受け、国は14年8月に教育、生活、保護者の就労、経済的支援などを進める「子供の貧困対策に関する大綱」を閣議決定。現在、各自治体でも具体的な対策が進められている。

 東京都足立区(人口約70万人)も対策を進める自治体の一つだ。同区の生活保護受給世帯にいる18歳未満の子どもは14年に3200人と、2000年(2282人)の1・4倍に増えた。また、給食費などを補助する就学援助を受けている小・中学生は約36%(14年度)と全国平均の2倍を超え、子どもの貧困対策は喫緊の課題となっている。

 こうした状況を転換するために同区は、今年度を「子どもの貧困対策元年」として具体策を進めている。今年4月、専門的に対策を行う「子どもの貧困対策担当部」を新設。有識者による検討会も設け、子どもの家庭生活の安定化や基礎学力の向上へ、「子どもの貧困対策実施計画案」を策定した。同計画案には、土曜日や放課後の小・中学生向けの“無料塾”や、ひとり親の就労支援策など既存の取り組みに加えて、新規の支援策では高校をめざす中学生向けの学習支援など約80事業を盛り込んでいる。

    ◇ 

 公明党の厚生労働部会(部会長=古屋範子副代表)と女性委員会の子ども・若者支援プロジェクトチーム(PT、座長=山本香苗女性局長、参院議員)は10月30日、足立区を訪れ、近藤やよい区長らと子どもの貧困対策で意見交換した。太田昭宏・党全国議員団会議議長、古屋副代表、山本座長、地方議員が出席した。

 席上、同区が、母子手帳を受け取りに来た妊婦に経済状況や周囲の人間関係について聞き取り調査を行うなど妊娠期からの切れ目のない早期相談・支援の体制を整えていることや、11月に行う小学1年を対象とした家庭調査の内容などについて意見交換した。区からは、これまでの取り組みで、小・中学生の学力が向上し、高校中退者や虫歯のある子どもが徐々に減っていることが説明された。

 また一行は、同区の全庁横断型のワンストップ生活相談窓口「くらしとしごとの相談室」を視察し、担当者から相談状況や部署間の連携方法などを聞いた。

 山本座長は、年末までに国が貧困対策の政策パッケージを策定することから、「足立区はフルメニューで隙間なく支援を行っている。国の取り組みをさらに進めたい」と語った。古屋副代表は、「困難を抱える人に光を当てるのが公明党の役割。先進的な取り組みを国の政策にも生かしていく」と述べた。太田議長は、足立区の公明党が国と地方のネットワークを活用し、貧困対策を進めていることを踏まえ、「貧困の構造的な問題を解決して連鎖をいかになくすかが重要だ。さらに対策を進めていく」と訴えた。

(15年11月3日 公明新聞より)

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