平成29年豊洲市場移転問題に関する調査特別委員会

野上委員 石原証人、きょうはありがとうございます。
まず最初に、瑕疵担保について質問させていただきます。
平成二十三年の三月三十一日に、東京都と東京ガスが結んだ土地の売買契約では、東京ガス側が七十八億円の土壌汚染対策費を負担するかわりに、新たな汚染が見つかっても、東京都は追加負担を求めない、いわゆる瑕疵担保責任の免除が取り決められたわけでございます。石原証人は、このことについて法的な知識を持ち合わせていませんとか、記憶にないと発言されております。
当時の交渉記録を見ますと、平成二十三年二月二十五日に志村新市場事業推進担当部長が、知事に説明している手前、最低八十億円を死守したいというふうに述べているペーパーがございます。これがこの証拠のペーパーでございます。
同じような発言はたくさんございまして、当時、市場当局が石原証人に、東ガスに八十億円を負担してもらうと説明していたことは確実な事実でございます。しかも、東京ガスは、新たな汚染が発覚しても、追加請求を求めないかわりに七十八億円の負担を受け入れたことが既に明らかになっているわけでございます。また、十八日の証人喚問では、岡田元市場長が、平成二十三年の三月の二十二日に、知事に交渉結果を説明した資料が残っていますと発言をしております。
そこでお伺いいたします。
土地売買契約時に豊洲で新たな土壌汚染が見つかっても、これ以上東京ガスに追加負担を求めないことを石原証人は了解したんでしょうか。簡潔にイエス、ノーでお答えください。


◯石原証人 これは、瑕疵責任の留保について私は初めて知ったのは、昨年、私から、顧問団を含めて聴聞したいという意思がありまして、ですから、私は過去のことを詳しく答えられないかもしれないので、文書として質問事項を整理していただきたいということで、そこで初めて、あの契約の中に瑕疵責任の留保ということがあったということを知りまして、知った次第ですけれども、三月十一日云々のそのころの報告は、当時は皆さんご存じのように、東大震災でもう日本中が混乱しておりまして、東京は東京で、東京の持っている東京都の消防隊を、とにかく福島県の第一原発の対処のために動員してほしい云々という要請がありまして、菅内閣から。これは向こうの不手際で、せっかく非常に、水杯で出かけていった隊員が途中で立ち往生されて、迎えにも来ずに……


◯桜井委員長 証人、済みません、尋問の内容に即しまして簡明にお願いします。


◯石原証人 いや、ですから、そういう大混乱の中にありまして、私はいろんな報告、いろんな注文、いろんな相談があったものですから、担当の方からそういう報告を受けた記憶はございません。


野上委員 知事は記憶がないと今おっしゃいました。私は、これほど無責任なことはないんじゃないかなというふうに思います。指摘しておきます。
次に、盛り土問題についてお聞きいたします。
石原証人は、豊洲市場の建物の下に盛り土がなかったことについて、三月三日の会見でも記憶がないとか、報告を受けていないと述べられております。盛り土をしないということは、石原証人の肝いりで設置された、一つは専門家会議がございます。それから技術会議もございます。この方たちの提言を全く無視をしたということになると思います。それほどの重要な変更を現場レベルで判断したとは到底私は思えません。
石原証人は知事時代、毎週金曜日に副知事、あるいは官房三局ですかね、知事本局、財務局、総務局も含めてランチミーティングを開いて、都政の重要課題についても話し合ったと聞いております。濱渦氏も週刊誌の中で、ランチミーティングのメンバーに聞けば真相がわかりますということを発言しております。
石原証人は、このランチミーティングで、建物の下に盛り土を行わないで地下空間を設けるという方針を決めたのでしょうか。イエス、ノーでお答えください。


◯石原証人 それは違います。私は、盛り土なんとするよりも、ある人のサジェスチョンで、地下に駐車場も含めた三階建てぐらいの施設をつくった方が、ユーティリティーも高いし、その方がいいんじゃないかという案を出したことがありますけど、これは一笑に付されました。
結局、盛り土という計画が進められたわけですけれども、結局それも──小池知事の時代になってから発覚したことですけれども、彼女自身がそれを調査してですね──その関係者の数人の役人たちが無断で、これを要するに撤廃して、盛り土しなかったわけでしょう。これが事実じゃないですか。


野上委員 こうした重大な判断は、本来ならば現場レベルで決めることではなく、最高責任者である石原元知事の判断で決めるべきだと思います。
水面下交渉について質問いたします。
きのうまでの尋問で、私たちは平成十二年から十三年までの間に行われた豊洲の土地取得をめぐる濱渦元副知事と東京ガスの水面下交渉について、真相の解明を進めてまいりました。
濱渦氏に交渉を指示したのは石原証人、あなたなんです。であれば、その交渉結果について細かい報告を受けるのは当たり前だと思います。平成十三年七月の十六日に豊洲への市場移転の合意が結ばれた際、濱渦氏から、交渉の結論についてどのような報告を受けたのか、特に土地を売ってもらう条件は何だったのか、都民にわかりやすく説明をしてください。


◯石原証人 あなたの質問は幾つかあったようですけど、どっちの質問に最初は答えたらいいんですか。──あなたの質問、随分重複されているようですけど、もう一回、簡略にあなたの質問、整理してください。


野上委員 濱渦副知事と東京ガスとの交渉の内容について、どういう報告を受けられましたかっていうことです。


◯石原証人 これは彼に一任したことですから、彼の報告を一々詳細に受けておりません。


野上委員 全く報告を受けてもらえないということは、これは──いろいろな土壌の問題を私たちもずっと調べてまいりまして、事前に説明を受けて認識をしていたということが、いろんな文書で明らかになっております。
土壌汚染対策を誰がやるのか、どのようにして行うのか、費用の負担はどういうふうにするのか、これは濱渦氏と東京ガスがいろいろな意味で合意をしていたわけです。その内容について全く知らなかったということだと思います。それでよろしいでしょうか。


◯石原証人 存じておりません。──報告、聞いておりません。


野上委員 水面下交渉というのは、昨日行いましたけれども、東京都側が政治的圧力で土地の売買を、売却を迫る、これ、一つのむちですね。むちを振るう一方で、護岸工事などの豊洲の開発整備費四百八十六億円です、これを都が肩がわりする。そして土壌汚染対策も東京ガスにとって有利な、汚染が一部残ってもよいとする計画、つまりこれがあめですね。あめとむちによって交渉をまとめたことになります。
つまり、濱渦氏の交渉は結果的に、護岸工事の四百八十六億円もの費用を東京都が負担をする。そして土壌汚染対策も、都が八百五十八億円の多額の費用を負担することになってしまったわけでございます。
最重要課題である豊洲の問題につきましても、最高責任者である知事が、当時の知事が、ただ単に部下に任せるっていうだけでなく、ご自身が責任を持って必要な報告を求めて、部下の働きを把握し、適切な指示を下すべきではなかったんでしょうか。それがなされなかったというのは、それこそ、なすべきことをしなかった不作為の責任といえます。いかがでしょうか。


◯石原証人 あなた、行政というのはですね、一人の人間が仕切ってできるものじゃないんですよ。都庁のような大きな大きな組織の中でいろんな問題があって、物によっては、そのつかさつかさの人に一任せざるを得ないので、ですから、私は、向こうは売りたくない、こちらは買いたくてしようがない、こういった複雑な交渉を濱渦を信頼して任せたわけでして、それを一々一々、そのプロセスプロセスに立ち入って、私が差配をする問題じゃとてもありませんし、その能力もありませんし、要するに、私が立ち入って、一々細かい問題を詮索する立場はありませんし、私はそういう見識もありません。


野上委員 細かくないんですよ。税金が、莫大な税金がかかっているわけです。最後の、細かい要所要所ではなくて、最後の結論は、やっぱりしっかり受けて判断するべきだと思っております。


◯石原証人 そのために審議会があったんじゃないんですか。そのために審議会で審議をして、是として上がってきたものですから、私はそれを受け入れざるを得ませんよ。


野上委員 いろいろな、議会もありますし、審議会もありますけれども、最終的な判断をするのは知事だと思います。石原証人だと思います。(石原証人「だから、私は最終的に判断したんです」と呼ぶ)それが今大きな結果として、この東京都に不利益をもたらす結果として残っているということを申し述べて終わります。
以上です。

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