2017.11.09 : 平成29年経済・港湾委員会 本文

○のがみ委員 先月の二十七日に、都庁第一庁舎の五階で開催をされました労使関係セミナーを受講させていただきました。当日は、三百名を超える参加者が集まって大変盛況でございました。
このセミナーの内容は、働き方改革に関する水町勇一郎氏の基調講演と、労働紛争の解決事例の紹介と二部構成になっておりまして、大変中身も充実した内容でございました。
セミナーの基調講演でもありましたが、国においては、平成二十九年の三月に働き方改革実行計画がまとめられました。これは働き方改革実現会議の中で決定されたもので、今後の国会における法案審議が注目されているところでございます。
将来、働き方改革が進んでいくにつれて、労使関係の新しいあり方が構築されていくのではないでしょうか。
同一労働同一賃金ガイドライン、これは今のところ、まだ案でございますけれども、働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案要綱が、今後の法案審議の肝になってくると思います。
働き方改革の実現のためには、健全な労使関係が不可欠であります。労使紛争を処理、解決することで労使関係の安定化を図る、労働委員会も重要な役割を果たすことになるのではないでしょうか。
そうした思いがありまして、今回、労使関係セミナーや事務事業説明の中では、いろいろと耳慣れない言葉もたくさん、幾つかございましたので、本日の質疑では、労働委員会制度の基本的なところを明らかにした上で、直近における諸課題についてもお伺いしたいと思っております。
まず最初に、労働委員会制度の概要と、その目的についてお伺いいたします。

○池田労働委員会事務局長 労働委員会は、合議制の行政委員会でございまして、労働組合法及び地方自治法に基づき、都道府県に一つずつ設置をされております。
さらに、国におきましては、厚生労働省の外局として中央労働委員会が設置されております。
労働委員会は、労働組合と使用者との間に発生した紛争、いわゆる集団的労使紛争を公正、中立な立場の第三者として解決することで、労働基本権の保護と労使関係の安定、正常化を図ることを主たる目的としております。

○のがみ委員 労働委員会が公正、中立な立場で集団的労使紛争の解決を主に目指しているということがわかりました。
労働者と使用者の個別の労働紛争を扱う機関として、国の都道府県労働局や産業労働局の労働相談情報センターがあります。
労働紛争を取り扱っている他の公的機関と比較して、労働委員会の特徴についてお伺いいたします。

○池田労働委員会事務局長 労働委員会は、労働組合法及び労働関係調整法などの法律に基づきまして、労働組合と使用者との間の紛争、いわゆる集団的労使紛争の解決を図るための公正、中立な第三者機関でございます。
労働委員会の最大の特徴は、公労使の三者構成にございまして、学識経験者から選ばれた公益委員、労働組合から推薦された労働者委員、使用者団体から推薦された使用者委員の三者から構成されております。
異なる立場から任命された、それぞれの委員が協力しながら、労使の立場に十分配慮し、お互いの利害を適切に調整し、労使トラブルの解決に力を尽くすことで、労使紛争の当事者に対して納得感の高い解決が図りやすいというメリットがございます。

○のがみ委員 労働委員会制度の最大の特徴は、公労使三者の構成ですので、公益委員、労働者委員、使用者委員、この三者の構成であることがわかりました。
幾つかある労働紛争の解決機関の中で、立場の異なる三者が協力をしてトラブルの解決に当たるということが独特の制度だと思っております。
次に、労働委員会の役割について詳しく聞いていきたいと思います。
労働委員会はいわゆる集団的労働紛争を主に扱っているということでございますが、集団的労働紛争の具体的な解決方法についてお伺いいたします。

○池田労働委員会事務局長 集団的労使紛争を解決するに当たっての労働委員会の機能は、大きく分けまして、判定的機能と調整的機能に区別されます。
まず、判定的機能につきましては、労働組合法で定める不当労働行為を行ったかどうかを判定するものでございます。
具体的には、使用者が労働組合の組合員であることを理由に、労働者に対し不利益に取り扱う、正当な理由がないのに団体交渉を拒否する、あるいは労働組合の組織運営に対して支配、介入するなどといったことが不当労働行為として禁止されております。
当該行為があった場合、使用者にそのような行為をやめるように救済命令を発出いたします。この判定的機能を備えていることから、労働委員会は準司法的行政機関とされております。
次に、調整的機能についてでございますが、使用者と労働組合との間で賃上げや労働時間などの労働条件などをめぐって紛争が発生し、労使の自主的解決が困難な場合がございます。
こうした場合に、労働関係調整法の定めに従いまして、労働委員会が間に入って当事者のあっせんや調停を行って紛争を解決に導くものでございます。

○のがみ委員 今の判定的機能と調整的機能について、明確なご答弁がございました。
労働委員会は、使用者に労働組合法で禁止されている不当労働行為があったと判定した場合に、不当労働行為をとめるように使用者に命令するということでございますが、耳なれない法律用語ということもありまして、どのような行為が不当労働行為なのか、イメージが大変しにくいと思います。
実際にあった事件の中で、不当労働行為はどのようなあらわれ方をするのか、具体的な事例に沿ってご説明いただけると、その意味をつかみやすいと思います。
例えば、直近で、東京都労働委員会が不当労働行為と判定した労使紛争の具体的な事例についてお伺いいたします。

○池田労働委員会事務局長 本年八月に命令を交付した事件がございます。
この事件は、会社側が社内に組合の影響力が拡大することを危惧して、組合員に対して組合からの脱退勧奨を行う、また、これまで正社員が配属されたことのないポストに組合員である特定の正社員を配置転換する、さらに、組合員である特定の正社員の懲戒解雇理由を罪状などと記載して社内に掲示したり、社内報に掲載を行ったものでございます。
都労委といたしましては、これらの行為が組合員であることを理由とした不利益取り扱いや組合の弱体化を意図した支配介入であるとして、不当労働行為に当たると判断をいたしました。
その上で、組合からの脱退干渉しないこと、組合員である特定の正社員に対する配置転換や懲戒解雇などが不当労働行為と認定されたことを社内報に掲載することなどを会社側に命じたものでございます。

○のがみ委員 今の具体例として取り上げていただいた事件は、労使関係が激しく対立した事件ということで、テレビなどのマスメディアでも大きく取り上げられておりました。これ、会社の名前を呼べば、すぐぴんとくると思いますが、今回、ちょっと省略させていただきます。
あからさまに組合の影響力を排除しようとする会社側の対応が目立ったものでありまして、最終的に救済命令を発することになったということでございますけれども、東京都労働委員会では、事件の終結に当たっては救済命令を発する事件が多いのか、あるいは、そうではないのか、実績とともにお伺いしたいと思います。

○池田労働委員会事務局長 平成二十八年度に終結した事件は九十件ございまして、そのうち命令で終結した事件は、十八件と全体の二〇%でございました。労使関係が鋭く対立するものにつきましては、命令で終結する傾向にございます。
一方で、九十件のうち五十九件、約六六%でございますが、和解という形で終結をしてございます。
都労委では大きな考え方といたしまして、将来を展望して労使関係を正常化することを念頭に、公労使の三者委員が事件ごとに当事者の意向を十分に酌み取り、紛争解決に向けて努力をすることから、当事者の納得感の高い和解での事件終結が比較的多くなっております。

○のがみ委員 質問ではないんですけれども、九十件のうち、命令が十八件で和解が五十九件ということは、残りの十三件は、これ、聞いてもいいですか。これはどうしたんでしょうか。

○池田労働委員会事務局長 九十件のうち十三件につきましては、取り下げという形で、申立人の方から取り下げという形で事件が終結したものでございます。

○のがみ委員 東京都労働委員会が当事者の意向を十分に酌み取り、労使関係の将来を展望して粘り強く当事者を説得し、和解に導いていることを捉えて、我が会派のお亡くなりになりました故木内都議は、地味だけどすごいと、生前常々おっしゃっておりました。
公益委員、労働者委員、使用者委員が三位一体となって、労使紛争を粘り強く一生懸命解決しようとする労働委員会を世の中にもっと広く知ってもらって、効果的に活用していただきたいと思っております。
そのためには、労働委員会制度や活動状況の周知に力を入れていくことが極めて重要です。
東京都労働委員会の労働委員会制度や、活動状況の周知に向けた取り組みについてお伺いしたいと思います。

○池田労働委員会事務局長 都労委では、平成二十七年度に、より多くの都民の方々に都労委の存在を知っていただくため、ホームページをわかりやすく親しみやすく感じていただけるよう、トップページの簡素化やイラスト、写真の活用など、見直しを行いました。
また今年度からは、ホームページ上で命令全文を掲載するとともに、委員会の活動状況を毎月公表することといたしました。
これらの取り組みによりまして、直近二十九年十月のトップページアクセス数は約十万件となり、二年前の同月に比べまして約一・八倍となっております。
さらに産業労働局の労働相談情報センターと共同で、街頭労働相談を年二回実施するほか、厚生労働省が主催している労働契約等解説セミナーで、事務局職員が労働委員会制度を説明し、リーフレットを配布するなど、制度の周知に力を入れております。

○のがみ委員 労働委員会制度や活動状況を多くの都民の人に知ってもらおうと、東京都労働委員会が取り組んでいるのは、大事なことだと思っております。
一方で、労働委員会は、労働組合と使用者との集団的労使紛争という専門的な分野を取り扱っているため、広く一般の都民に向けた周知だけでは、なかなか効果的とはいえないのではないかと思います。
その認識についてお伺いいたします。

○池田労働委員会事務局長 ご指摘のとおり、労働委員会制度の周知に当たりましては、現実的に労働委員会の利用が見込まれる労使関係の当事者に向けて確実に周知を行っていくことが都労委の利用につながりやすく、労使関係の安定、正常化には、より効果的であるというふうに考えております。

○のがみ委員 そういう意味で、先月二十七日の労使関係セミナーは、専門的な内容を相当含んでいたので、一般の都民向けというよりは労使関係の当事者向けであって、労働委員会の利用が見込まれる人たちに向けての制度周知という意味で、かなり効果的な手段だと思います。
そこで、労使関係セミナーの趣旨についてお伺いいたします。

○池田労働委員会事務局長 労使関係セミナーは、企業の人事労務担当者や労働組合の役職員を対象にいたしまして、基調講演やパネルディスカッション等を通じて、労働紛争に関する制度と労働紛争の解決をサポートする労働委員会についての認識を深め、利用促進を図っていただくことを目的として、開催をしているものでございます。
都労委は、昨年度から中央労働委員会と共催で、都庁で開催をすることといたしまして、今年度は昨年度に引き続き、二回目の開催となったところでございます。

○のがみ委員 先ほども申し上げましたけれども、今回は、先月二十七日に行われた、共催の二回目のセミナー、三百人を超える人たちが詰めかけておりまして、会場は満員でございました。
セミナーの内容が労使関係者のニーズに十分応えていることがよくわかりました。労使関係者の認識を深めるというセミナーの内容を十分に果たしていると思います。
さて、労働委員会は、都道府県全てに設置されているわけでございますが、東京都労働委員会は非常に多くの事件を取り扱っていると、先日の事務事業説明の中でもございました。
東京都労働委員会が取り扱っている事件の件数と、全国に占める割合を改めてお伺いいたします。

○池田労働委員会事務局長 ここ東京におきましては、労働経済情勢の変化を反映したさまざまな労働問題が発生しております。
このため、都労委には全国的な大企業に係る事案、事業譲渡、派遣労働者、契約社員、外国人労働者、請負契約などの多様な雇用就業形態に係る事案が持ち込まれております。
その結果といたしまして、平成二十八年度に都労委が取り扱った不当労働行為の審査事件数は三百八十件と全国の事件数の約四五%、労働争議の調整事件では九十七件と全国の事件数の約二七%を取り扱っております。

○のがみ委員 東京都労働委員会が取り扱った事件数、先ほど、局長がおっしゃっておりましたけれども、全国に占める割合が非常に東京都は大きいということでございます。
全国の労働委員会制度の中でも、東京都労働委員会が非常に大きな役割を持った存在であることがよくわかります。
それだけ大きな存在である東京都労働委員会を支える事務局は、しっかりとした組織でなければならないと思います。事務局の組織力の強化には、専門性の高い人材育成に組織的に取り組んでいくことが不可欠です。
東京都労働委員会における事務局職員の人材育成の具体策についてお伺いいたします。

○池田労働委員会事務局長 事務局職員の専門性の向上には、実務経験に加えまして、研修や上司、同僚からの日常的な助言、指導など組織的な取り組みが不可欠でございます。
このため、都労委では事務局職員が職級、局経験年数、適性や能力に応じて、段階的に効率よく専門性を身につけることができるよう局独自の研修を充実させてきております。
また、審査事件を処理する組織は、一班につき職員五名から六名の三班体制といたしまして、それぞれの班を弁護士資格を持つ特定任期付職員の課長や行政専門課長が受け持つことで、きめ細かく職員指導に当たることとしております。
この班を単位といたしました組織的な業務処理を行うことで、都労委として統一的な業務処理と人材育成の両方を両立させてきております。

○のがみ委員 労使紛争の解決のためには専門的な知識、経験が必要だと思います。
東京都労働委員会は、事件数が多いからこそ、人材育成により一層力を入れていただきたいと思います。
今後とも労使紛争を処理解決することで、労使関係を安定化させる重要な使命を持った東京都労働委員会制度の発展に向け、東京都労働委員会が積極的に貢献していくことを期待しております。
最後に、東京都労働委員会に寄せられた期待に応えていく、局長の決意を伺って終わります。

○池田労働委員会事務局長 都労委では、不当労働行為の審査におきまして、全国の約半数の事件を取り扱っているということだけではなく、近年ではフランチャイズ加盟店の店主を労働組合法上の労働者と認めた、ファミリーマート事件という事件がございましたけれども、こういった全国のリーディングケースとなるような命令を発するなど、事件解決の質の面でも、労働委員会制度の発展に大きく寄与してきたところでございます。
今後とも、適切に委員を補佐できる専門人材の育成を図り、事務局の組織力の強化に努めながら、雇用形態の多様化や社会経済の動向を反映して複雑、困難化いたしました労使紛争の迅速かつ的確な解決に取り組んでまいります。
また、都労委がこれまで蓄積してきた経験やノウハウを会議などの場を通じまして、他県の労働委員会とも共有をしながら、全国の労働委員会の牽引役として、労働委員会制度の発展に貢献をしてまいります。

○伊藤委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○伊藤委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
以上で労働委員会事務局関係を終わります。

 

 

 

○のがみ委員 私の方からは、ヒアリ対策についてお伺いいたします。港湾局においては、ヒアリについて質疑するのは多分初めてだと思います。
私は、ことしの九月十六日に、葛飾にございます東京理科大学なんですけれども、ヒアリについての講演会がございまして、参加をさせていただきました。
その中で、何人かの講師の先生のお話の中で、生態系にかかわる影響では、他種のアリと競合し、ほかの日本古来のアリなんかもそうなんですけれども、駆逐をするおそれがあるということと、極めて攻撃的で、節足動物のほか、爬虫類、小型哺乳類をも集団で攻撃し捕食をするアリだということをおっしゃっておりました。
それから、農林水産業にかかわる影響としては、牛とか馬とか鶏など、家畜への死傷被害もあるだろうと。
人体にかかわる被害としては、刺されると、アルカロイド系の強い毒によって、痛みとかかゆみ、あるいは発疹が出たり、じんま疹が出たり、激しい動悸等の症状が引き起こされて、アレルギー性のショックで昏睡状態に陥ることもあると。
また、二回ぐらい刺されると、アナフィラキシーショックで、アメリカではこれで多くの死者が出ているということで、広く定着している台湾での死亡例はまだ報告されていないということでございます。
貨物等に紛れて気づかないうちに持ち込まれ、アメリカ、オーストラリア、マレーシア、中国、台湾など、環太平洋諸国に分布が急速に広がっていますよと。
一度すみついてしまった国においては、駆除するための損失額がはかり知れないということがわかっておりまして、いかに水際でヒアリを食いとめることが大事であるか。その仕事を担っている港湾局の果たす役割の大きさを感じたもので、質疑をすることにいたしました。
東京港では、平成二十九年の七月三日、大井ふ頭のコンテナ内で初めてヒアリが発見されました。七月六日に、特定外来生物のヒアリと確認されたわけでございます。
これは、ちょっとたどって調べていくと、六月二十三日に香港でコンテナを積みかえ、大井ふ頭で発見されるまで、一度、六月二十七日に大井ふ頭にその荷物が着くわけです。
それから、それはそこでは発見されないで、千葉県の君津市に六月三十日にそのコンテナがまた来て、そして、もう一度、大井のふ頭に、これは七月三日に返却されたコンテナの点検作業中にコンテナ業者が見つけて、環境省に通報し、アリのサンプルを確認して、それを持っていって、ヒアリと認定されたわけでございます。
それまでに十四日間という日にちがかかっているわけですね。随分時間がかかり、場所も移動しているわけです。
その後、ヒアリが発見された当初と比べると、今は報道はほとんど鎮静化されておりまして、報道されておりませんけれども、この特定外来生物に指定されているヒアリは、すみつくと根絶は極めて困難ということであって、人や生態系に重要な被害を及ぼす、大変危険であると。
私たち都議会公明党は、七月十日に東京都に対して、東京港全域での徹底した現状調査を行ってほしい、それから、ヒアリが確認されたコンテナの厳重な管理をしてほしい、そして、国や区などの関係機関との連携及びヒアリの拡大防止をしていただきたいと、港湾関係者、都立公園利用者への注意喚起、こうした四点を柱とした緊急要望を行ってきました。
ここで改めて東京都の取り組みについて確認をいたします。
まず、確認の意味から、ヒアリの危険性についてどう認識しているのか、伺いたいと思います。

○蔵居港湾経営部長 委員がご指摘のとおり、特定外来生物に指定されているヒアリは南米原産で、体長は二ミリから六ミリと、大変小さなものでございます。
ヒアリは攻撃的で、刺されるとアレルギー反応により死亡するおそれもございます。また、順応性が高く、繁殖力が強いことから、一度定着しますと、駆除は困難なため、まさに水際での駆除対策が重要であると認識しています。

○のがみ委員 ヒアリは南米原産であるものの、中国や東南アジアでは既に定着をしておりまして、その地域からのコンテナに混入して運ばれてくると思います。
東京港は、中国を初めとするアジア地域からの輸入貨物の取り扱いが非常に多い港であることから、ヒアリの危険に常にさらされているともいえると思います。
そこで、東京港でヒアリが確認された場合の駆除の方法、拡散防止の対策についてお伺いいたします。

○蔵居港湾経営部長 東京港では、ヒアリの疑いがある個体が発見された場合、熱湯や殺虫剤などにより駆除し、その個体を専門機関で鑑定してもらいます。
ヒアリと確認された場合、コンテナ内外を薬品で燻蒸処理するなど、徹底した駆除対策を行うとともに、環境省の指導のもと、殺虫餌であるベイト剤や捕獲トラップを設置し、おおむね一カ月程度、追跡調査を行います。
さらに、都では、東京港内の港湾関係者を対象に、日常作業における早期発見体制の強化を目的とした講演会を実施し、事業者の協力も得て、日常の監視体制の強化を図っております。

○のがみ委員 東京港における駆除、拡散防止対策が適切に実施されていくことが大事であると思います。
大井ふ頭の場合、ヒアリに関する情報提供が迅速に行われたために特に問題がなかったと思いますけれども、ヒアリは刺された場合、死に至る可能性のある危険な生物であることから、ヒアリの発生場所やその状況を港湾関係者、都立公園利用者へ注意喚起することも、非常に重要であると考えます。
そこで、そうした港湾関係者、都立公園利用者への周知方法についてお伺いいたします。

○蔵居港湾経営部長 東京港でヒアリが確認された後は、港湾関係者への情報提供はもとより、地元区へ周知するとともに、都と環境省でプレス発表を行い、ホームページ等で都民への注意喚起を図ります。
また、発見場所から周辺二キロ以内の範囲にございます海上公園には、発見時の対応などを記載した看板を設置しております。

○のがみ委員 東京港は、ふ頭と市街地が近接していることから、ヒアリが侵入する可能性のあるコンテナふ頭のすぐ後背地に、住宅や公園が隣接をしております。このため、こうした地域にお住まいの住民の方々からは、非常に不安であるという声も聞いております。
こうした方々の不安を払拭するためにも、徹底した調査や水際対策が重要であると思うんですけれども、見解をお伺いいたします。

○蔵居港湾経営部長 まず、東京港でヒアリが確認された七月上旬から十月にかけて、コンテナヤードや発見地点の周辺二キロの生息調査を国や関係機関と連携して実施いたしました。
また、国が実施する調査に含まれてない空になったコンテナ置き場でございますバンプールやコンテナふ頭の背後に設置された海上公園などについて、都が独自に調査を行ってきました。
こうした調査の結果、新たなヒアリは確認されておりません。
なお、他港では、ふ頭内の舗装の亀裂に定着した事例があったことから、舗装の亀裂の緊急補修を行い、ヒアリの定着の防止を図ってまいりました。

○のがみ委員 国と連携をしてヒアリ対策に取り組んでいることはわかりました。港湾にはその他の関係者も多いものでございます。それぞれが個別に対策をとるのではなく、連携して対応しなければ、対策の実効性も高まりません。
また、都の中でも、環境局や福祉保健局など関連する部局は多岐にわたると思います。
このような中、水際対策や拡散防止を、より実効性高く進めていくには、国、そして区などの関係機関と連携して対策を講じることが重要であると考えますけれども、見解を伺います。

○蔵居港湾経営部長 対策の実効性を高めていくためには、委員ご指摘のように、庁内外の関係機関が情報の共有化を図り、連携して対策を実施することが重要であります。
そのため、都の関係局、環境省、国土交通省、コンテナふ頭が設置されている区、警視庁、東京消防庁、港湾関係団体が参加する東京港におけるヒアリ等対策連絡会を都が主体となって七月に設置いたしました。この連絡会では、ヒアリの疑いのあるアリが発見された際に、その状況や結果を、メンバーに対してメールにより情報提供するといった対応を行っております。
また、全国知事会や国内コンテナ主要港である神戸港、横浜港や東京港など六大港湾が共同で、海外での侵入防止対策や抜本的対策の予算化、ヒアリ調査や防除等に係る緊急要望を国に対して行いました。
ヒアリは、冬季になると活動が低下するといわれておりますけれども、コンテナは中国や東南アジア等の比較的暖かい地域からも輸送されてくることから、油断することなく、関係機関が一致協力して対策を講じてまいります。

○のがみ委員 ことしの五月二十六日に初めて日本でヒアリが確認され、それで神戸港だったり、名古屋港だったり、大阪港、東京でもヒアリが発見されたわけです。中でも、神戸港と大阪港では、ヒアリの女王が発見されている。女王というのは大変危険な存在であります。
それと、この事務事業の概要の中にも、ヒアリのことについては書いてないんですよね。まだ何も書いてないんですね。こういう中にも、ヒアリについても、ちょっと来年あたりは入れていただければということと、あと、オーストラリアなんかでは、二〇〇一年からずっとヒアリ対策をやっておりまして、日本のお金で三百億円ぐらい使っているということもございますので、やはりいかに水際でしっかりとめていくことが、もう日本の経済にとっても大事なことかと思っております。
確かに大きな取引とかも大事なんですけど、こんな二ミリから六ミリのちっちゃいアリによって日本の国が脅かされることがないようにしていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
以上で終わります。

○山崎委員 私からも何点か質問させていただきたいと思います。
初めに、東京二〇二〇年大会後の臨海副都心の開発について、まず何点かお伺いをしたいと思います。
臨海副都心は、開発から約四半世紀が経過をしてまいりました。
現在では、有明にある国内最大の展示場、東京ビッグサイトは連日ビジネスイベントなどが開催をされ、また、台場や青海は、都内有数の観光拠点となっており、国内外からさまざまな目的で多くの人々が訪れる、にぎわいのあるまちになっております。
一方で、臨海副都心には、まだ開発されていない都有地があり、一層の発展が期待される地域でもあります。大会後は、これらの都有地を効果的に活用し、臨海副都心の開発を着実に進めていくことが重要であると考えます。
そうした観点に立って質問に入りますが、まず、今後、開発を進めるべき臨海副都心の未処分地の状況について伺います。

○矢部臨海副都心まちづくり推進担当部長 臨海副都心におきましては、開発予定地百六十三ヘクタールのうち、これまでに、約七五%の土地が処分され、台場地区、青海地区南側、有明南地区など、各地区が特色あるまちとして発展しつつあります。
現在、臨海副都心にある未処分地は約四十一ヘクタールでございます。
このうち、約七ヘクタールは、暫定的な活用のため民間事業者に貸し付けており、これを除きますとその多くが東京二〇二〇大会の競技場、スポンサーパビリオン、ビッグサイトの代替展示施設、駐車場などに使用される予定になっております。

○山崎委員 今、答弁にもありましたが、三年後の二〇二〇年大会では、臨海副都心に多くの競技会場が配置をされ、また、東京ビッグサイトはメディアセンターとして活用をされるわけです。
さらに、都は未処分地を大会関連用地として積極的に活用するなど、大会の土地需要に対応していくとのことであり、大会の成功に向け、引き続き全力を挙げて取り組んでいただきたいと思います。
しかしながら、大会後は、オリンピック・パラリンピックのレガシーを生かしつつ、速やかにそうした未処分地の開発を進めていく必要があると考えます。
そのためには、大会の終了を待たずに、今からしっかりと計画を立てて準備をすべきと考えますが、所見を伺います。

○矢部臨海副都心まちづくり推進担当部長 委員ご指摘のとおり、大会後、速やかに開発に着手するには、早期の準備が重要であり、現在、各エリアの開発に向けて検討、調整を進めております。
有明北地区は、大会のレガシーを生かしてスポーツとイベントでにぎわうエリアとして、また、青海地区北側は、ビジネス、観光、交流などが活発なエリアとして、まちづくりを進めていく必要がございます。
これらの開発の推進に当たりましては、そのエリアに配置すべき機能、周辺地域等との連携、開発手法など、さまざまな課題がございます。
今後も引き続き、関係局などとも連携しながら、こうした課題について検討してまいります。
青海地区南側や有明南地区につきましては、既に集積している業務商業機能や公共公益機能の強化などを図ることとしており、大会後直ちに開発が進められますよう、年度内に一部の土地について公募を開始するなど、早期に準備を進めてまいりたいと思っております。

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