2017.11.21 : 平成29年経済・港湾委員会 本文

○のがみ委員 まず最初に、女性起業家への支援について質問させていただきます。
創業、とりわけこれからの活躍が期待される女性起業家への支援について、まず最初にお伺いいたします。
誰もが輝く社会の実現には、女性の一層の活躍が不可欠です。中でも、起業、ライフスタイルやキャリアプランに合わせて能力を発揮できるという点で、女性にとって魅力的な選択肢の一つであると考えております。
近年では、趣味や特技を生かした身の丈の企業だけではなく、全国展開や海外進出なども視野に入れたアイデアとエネルギーにあふれる女性の活躍を耳にする機会もふえ、今後が非常に楽しみでもあります。
都は、今年度から、こうした女性起業家のロールモデルとなるような成功事例を生み出す事業を開始したと聞いております。大変重要な取り組みでございますが、女性の起業には、社会人の経験が比較的浅いとかもあって商売に有用な人材が乏しいとか、一定の特徴があると思います。
こうした点も踏まえた、きめ細かな支援が求められると考えられますが、取り組み状況についてお伺いいたします。

○坂本商工部長 都は、社会的な問題の解決や世界の市場への積極的な進出に向け、事業の拡大に意欲を持つ女性の起業家をサポートする取り組みを行っております。
このため、具体的な事業展開の計画を持つ二十名の女性の起業家を選び、十月から十二月まで、さまざまな知識を学び、スキルの向上を図る講座を実施しているところでございます。
参加者が事業の経営をしながら講義をインターネットで受けることのできる工夫を行うとともに、創業が活発なアメリカの市場に日本から進出し、成功した女性起業家の体験談や、米国でのビジネス交渉の方法などを伝える実践的な内容を盛り込んでいるところでございます。
また、参加者同士がお互いの体験や課題を共有し、ネットワークづくりにも役立てるイベントを三回実施するほか、専門家が事業計画に関し個別に助言を行って、内容の充実を図る仕組みとしているところでございます。
年明けの一月からは、参加者のうち十名をニューヨークに約二週間にわたって派遣をいたしまして、投資家や将来の取引を見込める企業等に事業計画を説明する機会も提供いたします。
こうした一連の取り組みについて、帰国後に報告会を開き、ホームページも活用して幅広く発信を行って、女性の起業家の事業展開を着実に後押ししてまいります。

○のがみ委員 二十名の参加者のうちの十名をニューヨークに二週間にわたり派遣するという、このプログラムを通じて、女性起業家の皆さんのロールモデルとなって、大きく飛躍していくことを期待したいと思います。
次に、城東ものづくり、デザインスタジオについて何点かお伺いいたします。
まず最初に、東京都立産業技術教育センターの取り組みについて何点かお伺いいたします。
私の地元の葛飾区には、高度な技術を持った町工場がたくさんあります。その数は二十三区内で四番目に多くて、文房具やアクセサリー、おもちゃ、金型部品等を初め、生活に密着する多種多様な製品を生み出し、葛飾を代表する産業となっております。
ものづくり中小企業の技術力を効果的に高めていくためには、こうした地域の産業の特性を踏まえた支援を行っていくことが重要だと考えます。
先月、都立産業技術センターの城東支所がリニューアルをして、地域のニーズを踏まえた試験機器を新たに導入するなど、支援の充実を図ったと聞いております。
そこで、このリニューアルの具体的な内容について、まず最初にお伺いいたします。

○坂本商工部長 産業技術研究センターの城東支所では、中小のものづくり企業から技術開発や製品のデザインに関する相談が多く、去る十月十一日に、新しくものづくりスタジオとデザインスタジオを開設いたしまして、体制の充実を図っております。
具体的には、ものづくりスタジオでは、試作品の作製が頻繁に行われて、形状の正確さへのニーズも高まっているということを踏まえまして、最新鋭の3Dプリンターを導入するとともに、精密な加工技術にも対応できるよう、金属を複雑な形で切断のできるレーザー加工機を新しく設置するなどによりまして、製造業の技術支援の充実を図っております。
また、デザインスタジオにおきましては、支所内のデザイン関連の機器を集約した上で、より広い作業スペースを確保して、実物大の試作品を製作できる体制を整えております。
スタジオ内でデザインにかかわる企画から製品化までをワンストップで対応できる仕組みとしてございまして、利用者の利便性の向上を図っているところでございます。

○のがみ委員 今までの3Dプリンターよりも、さらに精密な加工技術のすぐれている3Dプリンターでつくられた製品も見させていただきましたけれども、普通では、金型とかそういうのではなかなかできないものが、本当に3Dプリンターでできるということは、すばらしいなというふうに私も感心をしております。
中小零細の企業は、すぐれた技術は持っておりましても、資金力という点では、かなり脆弱です。
今回導入されたような高額な試作機器を購入することは大変難しく、地元でセンターの機器を利用し、きめ細かい支援を受けることができるのは、地域のものづくり中小零細企業にとって大変にありがたいことであると思います。ただ、せっかくの設備やサポート体制も、使ってもらえなければその真価を発揮することはできません。
そこで、利用推進を図ることが重要となってきますけれども、城東支所ではこのPRを具体的にどう行っているのかについてお聞きいたします。

○坂本商工部長 産業技術研究センター城東支所におきましては、ものづくりスタジオとデザインスタジオについて利用者に幅広く正確な紹介をするため、さまざまな方法でPR活動を行っております。
開所の前になりますが、九月二十一日に支所の主催する技術セミナーにあわせて、新しい二つのスタジオの内容を説明するとともに、十月の開設式では、地元の製造関連の企業や業界団体、金融機関などを対象に見学会を開きまして、九十四名が参加をした記念講演会で、支所の新たな体制の内容について丁寧に解説を行っております。
また、葛飾区が運営しておりまして、支所に隣接をしておりますテクノプラザかつしかで開催された産業フェアにあわせまして、十月二十日から二十二日まで、ものづくりスタジオなどの一般公開を実施したほか、同支所の産業交流展への出展や鉄道への車内広告などによりまして、幅広い宣伝や紹介に取り組んでまいりました。
十一月三十日になりますが、ものづくりスタジオに設置した3Dプリンターの活用などをテーマとする技術セミナーや見学会を開催することとしております。
こうした取り組みにあわせまして、宣伝用のパンフレットを六千部製作して地元の企業などへの配布を行うほか、ホームページも活用して効果的な発信を進めているところでございます。

○のがみ委員 ぜひ、私もちょっと参加をしてみたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
ものづくり中小企業が持続的に成長していくためには、そこで働く人材の力を高めていくことも大変重要です。人づくりをおろそかにすれば、それはいずれ会社の技術力をそいでしまう結果になりかねません。
技術や技能はますます高度化、複雑化しておりまして、各社の技術課題に対応して、実践的な指導、育成を行っていく必要がありますが、中小企業単独では対応できないのが実態だと思います。
産業技術研究センターでは、中小企業の技術課題の解決に向け、セミナーや講習会を初めとする人材育成に取り組んでおります。
企業のニーズに沿ったきめ細かな支援が必要と考えますが、その取り組み状況についてお伺いいたします。

○坂本商工部長 東京の中小のものづくり企業で働く人材の能力を高めるために、産業技術研究センターでは、技術面の知識を提供するための講義や、測定機器などを操作しながら現場で実務のレベルの向上を図る講習会などを行っております。
具体的には、若手の技術者に対して、製品開発に必要となる材料の選び方や設計図面の読み取り方に関する知識を提供するセミナーや海外での製品の規格を体系的に説明する講義などを、九月末までに三十七回にわたって実施して、九百六十名が参加をしております。
また、新たに開発した製品の性能を検査する方法を初心者も習得できるよう、測定機器を実際に用いて、製品から発生する騒音を調査するための手順を学ぶ講習会などを、九月末までに三十五回実施しております。
こうしたセミナーなどを数多くの技術者に提供するため、同センターの本部で実施している内容を、多摩テクノプラザで中継放映を行う工夫も行っております。
また、個別の企業や団体からの要望に応じて研修内容をつくりまして、それを会社の現場に出向いて講義を行うと、こういうようなオーダーメードセミナーを、九月の末までに三十九回実施するなど、きめ細かい対応にも取り組んでいるところでございます。

○のがみ委員 都内経済を支えているのは、地域で懸命に働いている中小零細企業であります。引き続き、東京の宝であるものづくり中小企業の成長発展に向け、産業技術教育センターによる技術面からの後押しを期待いたします。
東京の産業を一層活性化させるためには、女性を初め、さまざまな主体が持つ事業や商品などのアイデアを創業等に結びつけていく仕組みが重要であります。
都は、先月、クラウドファンディングを活用した資金調達支援をスタートいたしました。
クラウドファンディングは、インターネットを活用した資金調達の新しい手法として着目をされております。創業のみならず、新製品開発を考える中小企業にも有用であります。
この都の支援事業のこれまでの実績と今後の取り組みについてお伺いいたします。

○川崎金融支援担当部長 本事業は、クラウドファンディングの活用を支援することで、主婦、学生、高齢者などのさまざまな層による創業や新製品の開発、あるいはソーシャルビジネス等への挑戦を促進するものでございまして、都は、利用者がクラウドファンディング事業者に対し支払う手数料の半額、上限三十万円までを補助いたします。
この十月の事業開始以来、一時預かり専門の託児所立ち上げを目指す女性の創業や障害のあるアーティストによるイラストをデザインしたバッグの企画販売といった案件で既に資金の募集が行われております。このうち、託児所の案件につきましては、既に当初の募集目標額を達成したと聞き及んでございます。
また、本事業の利用に関心のある方を対象としたセミナーを毎月開催しており、十月と十一月は、合わせて百二十名の募集に対して、定員を超える申し込みをいただくなど、利用希望者の裾野の広がりを感じているところでございます。
セミナーでは、クラウドファンディング事業者による個別相談を実施し、利用者の掘り起こしにも力を入れているところでございます。
今後とも、多摩地域におけるセミナーの開催に加え、中小企業振興公社や金融機関を初めとした関係機関との連携などにより、効果的な周知を図り、さまざまな層による利用の促進に努めてまいります。

○のがみ委員 女性による育児関係の創業や障害者の方の能力を生かした事業を支援しているということでありまして、非常に重要な取り組みであると理解をしております。
本事業については、このようにすばらしい実績が出始めたとのことなので、今後ともさらなるPRに努めて、利用を促進し、多くの方々を支援していくことを要望しておきます。
次に、ライトアップを活用した観光振興についてでございます。
東京を訪れる旅行者がふえるにつれまして、今まで私たちが注目してこなかった場所が観光スポットとして関心が寄せられることが多くなっております。
今後さらに旅行者をふやしていくためには、これまでとは違った視点から観光資源をつくり出していくことが重要であります。こうした観点から、都の取り組みをお聞きしたいと思います。
まず、新たな観光資源の開発についてお伺いいたします。
東京には多くの歴史的建造物やデザイン性にすぐれた建造物があることに加え、大都会の中でも季節ごとの自然を楽しむことができるスポットも数多くございます。
こうした建造物やスポットは、もちろん昼の間に楽しむことができるすぐれた観光資源でもありますが、夜間にライトアップをすればさらに魅力が高まるところも多いのではないかと思います。
東京は、他国の都市と比較して、夜間でも安心して外出することができる国でございますので、こうした取り組みを都内各地で進めることで、外国人旅行者の誘致にもつながると考えます。
都は、今年度、ライトアップを活用した夜間の観光資源の開発にどのように取り組んでいるのか、まず最初に伺います。

○小沼観光部長 都は、春の桜や秋の紅葉などの身近な自然や特徴的な建造物などをライトアップし、夜間にも楽しむことができる観光スポットを創出する取り組みを行う観光協会等への支援を行っております。
身近な自然のライトアップについては、現在、紅葉について、公園や商店街などで十一月から十二月にかけて実施されます六件の取り組みへの支援を決定し、桜に関しましては、来年春の実施に向けて募集を開始したところでございます。
実施に際しましては、演出効果を高めるため、照明デザイナーによるアドバイスを行う仕組みとしてございます。
また、建造物につきましては、隅田川にかかる鉄道橋梁を通年でライトアップし、東京スカイツリーと連動した光の演出などを行うことで、水辺のにぎわい創出にもつながる取り組みなど二件を支援してございます。
こうした取り組みを通じまして、ライトアップを活用した夜間の観光スポットを増加させ、さらなる旅行者誘致を進めてまいります。

○のがみ委員 夜間の観光資源の開発は、今後さらに旅行者をふやすために重要だと思いますので、しっかりと支援をしていただきたいと思います。
私の住んでいる葛飾区では、十一月十八日に、東京理科大学の校舎を利用して、プロジェクションマッピングを開催いたしました。また、同時刻に金町駅のイルミネーションの点灯式典も開催をし、その前日には、亀有駅でライトアップの、これも点灯式典を開催したところでございます。また、十二月十七日には、これは金町駅で行う予定なんですけれども、ふるさとクリスマスマーケットという、さまざまなイルミネーションを利用した式典を開催する予定になっております。
葛飾区で行ったこのプロジェクションマッピングの費用でございますが、これは区が用意をして、一千五百万円の予算で、この予算の中には、足場を組んだり舞台をつくったりと、そういった経費でございますけれども、製作に関しては、東京理科大学の学生さんたちが作製したということで、かなり経費が少なくて済んでいるようでございます。
最近はこうしたライトアップやプロジェクションマッピングなどの新しい映像技術を活用したイベントなどもふえてきております。
今後、こうした技術を活用した観光資源づくりも支援できるように要望してまいりたいと思います。また、その予算ができたときには、区とか市が使いやすいように要望しておきます。
次に、映画等のロケ地を活用した観光振興について伺います。
日本映画の代表作であります「男はつらいよ」の舞台となった葛飾柴又、柴又ですけど、寅さん記念館が設立されるなど、日本各地からファンの方々が多く訪れておりまして、映画の世界観を味わうとともに下町の風情を楽しんでおります。今週の土曜日には、寅さんが全国各地を旅したロケ地の方々が葛飾区を訪れるということで、そういったイベントが開催されるわけでございます。
また最近では、映画「シン・ゴジラ」の撮影地を旅行者が訪れるなど、ロケ地に対する関心が高まっていると感じます。ロケ撮影により、その場所が映画の舞台になることで、新しい観光スポットになり、それらを広く情報提供することは、さらなる旅行者を呼び込むことになると思います。
東京でのロケを促進することで、旅行者の誘致につなげていくべきと考えますけれども、都の取り組みについてお伺いいたします。

○小沼観光部長 都は、円滑なロケ撮影を支援するため、東京ロケーションボックスを運営し、都内での撮影に関する情報提供や施設管理者との撮影許可の調整を行ってございます。
具体的には、映画制作者等に対しまして、撮影に適した場所を紹介するほか、施設管理者との撮影許可の交渉などの支援を行っております。
こうした取り組みによりまして、平成二十九年度は、十月末現在で九十件の撮影許可につながってございます。また、今年度から、ロケ撮影の現場等を動画で紹介し、制作側と受け入れ側の双方における理解の促進を図っているところでございます。
旅行者に向けましては、ロケ地めぐりが容易に行えるよう、作品名ごとのロケ地がスマートフォン等で手軽に検索できるアプリケーションを運営しまして、ロケ地の情報や周辺の観光情報を紹介しております。
今後も、映画等のロケ支援の取り組みなどを通じまして、ロケ地をきっかけとした旅行者の誘致を図ってまいります。

○のがみ委員 今お伺いいたしましたロケ地の活用を初め、旅行者を引きつける魅力的な観光資源の開発を一層進めていただきたいと思います。
次に、農業振興の取り組みについてお伺いいたします。
葛飾区では、コマツナ、枝豆が主な農産物になっておりますけれども、金町小カブや亀戸大根、千住ネギといった江戸東京野菜も生産されております。
例えば、金町小カブは、戦前には金町付近一帯で広く栽培され、高級料亭などに納められる人気の品種だったそうですけれども、昔ながらの品種で栽培が難しいことから、現在は生産量がごくごくわずかとなっております。
最近、古くから都内で栽培されている江戸東京野菜が、テレビ番組などで頻繁に取り上げられるようになりました。都民の関心も高まりつつあります。
京野菜や加賀野菜など日本各地の伝統野菜がブランド化されている中、古くから伝わる江戸東京野菜も、安定的な生産と流通を通じて知名度を向上させることが必要であると考えておりますが、都の取り組みについてお伺いいたします。

○武田安全安心・地産地消推進担当部長 都は、伝統ある江戸東京野菜の栽培技術や食文化を継承するため、生産の確保と販路拡大の両面から取り組みを実施しております。
生産の確保に向けましては、東京都農林総合研究センターにおいて、飲食店等の利用が期待できる寺島ナスなど五品目の栽培試験を実施し、栽培技術のポイントをまとめたマニュアルを作成し、生産者に普及するなど栽培を支援してございます。
また、販路拡大については、飲食店の関係者向けに収穫体験や試食イベントを開催し、江戸東京野菜に対する理解を深めてもらうとともに、JAと連携して、江戸東京野菜の品目、歴史、特徴などを紹介するリーフレットなどを作成し、広く都民にPRしてまいります。
こうした取り組みにより、江戸東京野菜の魅力を発信し、東京農業を振興してまいります。

○のがみ委員 江戸東京野菜の取り組みを通して、都内産野菜のイメージアップにつながることを期待しております。
こうした都内農産物の魅力発信の取り組みとともに、学校給食への導入を促進することも、東京農業の振興や地産地消を進めるためには有効だと考えます。
このような中、葛飾区では、地元産農産物の利用を促進し、農業振興と食育を推進するため、全小中学校において区内産のコマツナを使用した給食を提供するとともに、学校給食だよりを発行することで、児童生徒やその家族に魅力を発信しております。このような取り組みは東京都全体で進めるべきだと考えております。
都は、今年度から、学校給食における地産地消導入支援事業を開始したと聞いておりますが、その取り組み状況についてお伺いいたします。

○武田安全安心・地産地消推進担当部長 学校給食への都内産農産物の供給は、小中学生が都内農業を知り、食への理解を深めるとともに、地産地消を進める取り組みになります。
このため、都は、農地のない区などの学校給食に多摩地域で生産された農産物を供給するモデル事業を開始いたしました。本事業は、モデル地区を選定し、地区ごとにJAや農業者、栄養士、学校給食の納品業者などで構成する地区協議会を設け、出荷品目や配送方法について情報交換を行い、それに基づき、JA東京中央会が中心となって、多摩地域の農産物を円滑に供給していくものでございます。
今年度は、新宿と江東区をモデル地区に選定しており、新宿区では、原則週一回、都内産農産物を提供することとし、四月から九月までに、小中学校二十三校に対し、コマツナ、キャベツ、タマネギなど十五種類の農産物を計一・八トン供給いたしました。
また、江東区では、今月から学校給食へ都内産農産物の供給を開始したところでございます。

○のがみ委員 学校給食における地産地消の取り組みは、児童生徒の食育、そして東京農業の理解促進にも有効であります。農業者にとってもメリットがあるため、引き続き積極的に取り組んでいただきたいと思います。
さて、都内産食材の利用促進という点では、いよいよ開催まで残り千日を切った東京二〇二〇大会においても、都内産の農産物や水産物を提供し、その魅力を国内外に広く発信していくべきだと考えております。
東京二〇二〇大会において、こうした食材を提供するためには、組織委員会が定めた調達基準を満たす国際認証等を、農業者や漁業者等が取得することが必要であります。しかしながら、認証取得には専門的なノウハウが必要であり、また費用が高額で、相当の期間を要する等、困難が伴います。
都では、都内産の農産物と水産物の認証取得に向けた支援を実施しておりますけれども、今年度の取り組み状況についてお伺いいたします。

○武田安全安心・地産地消推進担当部長 都は、大会関連施設で都内産農林水産物を提供するため、調達基準に定められた農業生産の工程管理を認証するGAPや、水産資源の管理、生態系の配慮等を認証するMEL等の取得を生産者などに推奨しており、認証取得に必要なコンサルタントを派遣するとともに、審査料や更新費用などを支援しております。
農産物のGAP認証につきましては、JAと連携した説明会を都内各地で開催し、意欲的な生産者二百四十一名に対し基礎研修などを実施するとともに、取得申請を行った生産者に対して、コンサルタントを十七回派遣いたしました。
なお、ことし七月に都内初となる認証取得者が誕生したところでございます。
水産物認証のMELにつきましては、生産段階認証と流通加工段階認証の二種類がございます。
都においては、島しょ地域の各漁業協同組合が会員となっている団体が本認証の取得申請を行っており、現在、島しょの代表的な魚種であるキンメダイやトビウオ、メカジキなどを漁獲する七つの漁法の生産段階認証と、これらの魚を扱うための流通加工段階認証の申請をしております。
この申請に対し、都は、小笠原などにおける現地審査に要する経費を支援しており、今年度は三月末までに四つの漁法の生産段階認証が取得できる見込みとなっております。
今後も引き続き、認証取得を支援することにより、大会関連施設において、都内産農林水産物をより多く提供できるよう目指してまいります。

○のがみ委員 引き続き、事業者への積極的な認証取得支援を進めていっていただきたいと思います。
これまで答弁いただいた農業振興の施策を今後も確実に進めていくためには、これからの東京農業を支えていく多様な担い手を育成していくことが必要であります。
特に女性は、日々の仕事、生活、社会とのかかわりの中で培った知恵を活用し、さまざまな技術やアイデアなどと結びつけた新たな商品やサービスを生み出すなど、農業の分野で力を発揮できる可能性を秘めていることから、国においても農業女子プロジェクトなどで女性農業者を応援しております。
都としても、東京農業の重要な担い手となる女性農業者がその力を発揮できるよう、積極的に支援していくことが必要であります。
そこで、都における女性農業者の活躍推進に向けた取り組みについてお伺いいたします。

○藤田農林水産部長 東京農業の就業人口の約四割を占める女性は、その感性を生かして農産加工品の開発に取り組むとともに、販売方法に独自の工夫を凝らすなど、その活躍による東京農業の活性化が期待されております。
都は、こうした女性農業者による六次産業化などに向けた新たなチャレンジに対する取り組みの支援を実施しております。
具体的には、女性農業者に対する専門の相談窓口を設置するほか、事業計画から商品開発、流通販売などの多岐にわたるノウハウなどを助言するため派遣する経営コンサルタントなど、専門家の無償での派遣回数を、従来の五回から十回に引き上げ、支援を強化しております。
これまでに、養鶏農家によるプリンや蒸しパンなどの新たな加工品の開発、製造販売や、果樹農家による焼き菓子の販売促進を図るためのロゴマークの制作などについて助言してきております。
今後もこうした取り組みを進め、女性が一層活躍できる東京農業を構築してまいります。

○のがみ委員 ぜひよろしくお願いいたします。
次に、働き方改革について質問をいたします。
日本人の働き方が問われている時代、今は国の方でも働き方改革実現会議等を行いまして、いろいろ出された中の九項目の中で、法改正による時間外労働の上限規制の導入とか、副業、兼業、テレワークなど、いろいろと取り沙汰されたことがございます。
私は、自分の感性なんですけれども、日本人の働き方の大きな転換になった事件を三つ思い出します。
一つは、大手化粧品会社、あえて名前はいいませんけれども、女性の両立支援に、今まで一生懸命積極的に、社長を初め頑張ってきた会社でございます。
子供を産み育てながら働ける非常に理想的な会社だったんですけれども、土曜、日曜の勤務や、あるいは遅番というんですかね、遅い時間帯に、今まではワーキングマザーは免除されてきたわけですけれども、やはりそれではなかなか立ち行かないということで、土曜、日曜あるいは遅番など、今までは個人の事情に合わせて出勤していたんです。
子育てをしている女性には働きやすいけれども、そのしわ寄せが、子供のいない人や独身の女性の方にしわ寄せが来ていたと。それで、遅い時間の勤務シフトをしていただきたいということで、そういうワーキングマザーに対して、今まで当たり前のようにとれていた働き方が変わっていったということが一つであります。
それからもう一つは、これも大手有名広告会社の事件でございますけれども、新入社員だった女性が過労自殺をしたと。
百時間を超える長時間労働や、調べてみると、パワハラ、セクハラがあったということで、これは昨年、労災認定が下って、労働基準法違反の疑いで書類送検されたのが社長で、その社長は十二月に引責辞任をせざるを得なかったという。
それからもう一つ、私の感性なんですけれども、有名宅配会社ですね。
これは社員の働き方がもう苛酷な現実で、サービス残業に対して社会的な批判もありまして、未払い残業代二百億円を支払うということになりました。
そういうように、今まで自分がボランティアみたいな形で働いていた社員も、やはり労働と報酬という対価をしっかりとやっていかなくちゃいけない。当たり前のことなんですけれども、余りにもサービス残業とかが多かったというようなこともございます。
働き方も、フレックスタイム、テレワークなどさまざまな形態がございますけれども、きょう私が取り上げたいと思ったのは、最近特に注目されている働き方の一つでありますテレワークについて質疑をさせていただきます。
ことしから始まったテレワーク・デイ、これは二〇二〇年の東京五輪の開会式の七月二十四日をテレワーク・デイと命名しております。
二〇二〇年までに各企業にテレワークを実施するよう呼びかける運動を始めております。これは、東京五輪の開会式の当日、交通混雑を緩和する施策の一つの目的として、柔軟な働き方を目指すことを目的としているものと思います。
自宅などで仕事ができるテレワークは、通勤時間の節約、育児や、あるいは介護との両立など、働く人のライフワークバランスの実現に向けた有効な手段になり得ると思っております。
しかし、仕事と家庭生活の境界が曖昧になることから、勤務時間や仕事の成果の確認に関する取り決めなど、業務内容に応じた適切な勤務実態の把握が必要であります。
先日、私の地元の葛飾にある玩具メーカーからお話を伺いました。この会社では、テレワークを実施する際、始業時間や就業時間、休憩時間のほか、業務の進捗状況をメールでその都度、上司に報告を行っているそうです。こうした運用に至るまでには、部門や職種を踏まえ、職場の理解も求めながら、実施と検証を繰り返すなどのご苦労があったと聞いております。
労務管理が難しいという理由でテレワークの導入に二の足を踏む企業が多い中、労使双方が納得できる運用ルールを定められるよう、丁寧にフォローしていくことが重要であります。
都は、今年度、テレワーク推進センターを設置し、企業等に対してさまざまなサービスをワンストップで提供しておりますけれども、テレワーク導入企業の労務管理に関しての支援の内容についてお伺いいたします。

○小金井雇用就業部長 時間や場所にとらわれないテレワークは、働く方のライフワークバランスに資する有効なツールの一つであると考えております。
都は、七月に開設しましたテレワーク推進センターを拠点に、その普及に取り組んでいるところでございます。センターでは、業務改善やITに精通したコンシェルジュが、企業ニーズに応じて勤務制度に関する相談や情報提供を行うほか、実際に複数の勤怠管理ツールを比較体験できるなど、ソフト、ハード両面からテレワーク導入時の労務管理に関する課題の解決策を提案しているところでございます。
また、具体的に導入を検討する企業には社会保険労務士を派遣し、労務管理に関する制度設計について助言するなど、一貫した支援を行っているところでございます。
今後は、参考となる先行企業の制度導入による好事例を広く中小企業に発信することで、テレワークの普及促進を図ってまいります。

○のがみ委員 テレワークを取り入れたいろいろな企業でお聞きすると、テレワーク、もうやめられませんというような声も上がっております。
アメリカでは四〇%以上の人が実践をしている働き方、ハイスペックなワーカーほどテレワークを実践しているということでございます。
日本におけるテレワークは一五%以下で、社内制度があっても、これは育児中の女性のための制度だというふうに考えられていて、みんなが利用できる制度であるという認識がまだまだ薄い実態がございます。
中小企業がテレワークを導入し、従業員が安心して働けるようにするためには、業種や職種によっても異なる職場事情への配慮が必要であることから、都が企業に寄り添って、きめ細かくサポートしていくことを要望しておきます。
次に、女性の活躍に向けた雇用就業対策についてお伺いいたします。
我が党公明党は、かねてより女性が輝く東京を目指して、政策を前に進めるべく積極的に取り組んでまいりました。女性の活躍を推進するには、働き続けられる環境を整備するとともに、出産や子育て等を理由に離職しても、再就職ができる支援をしていくことが重要であります。
都は、平成二十六年に東京しごとセンター内に女性しごと応援テラスを開設し、多様なメニューにより女性の再就職を総合的にサポートしております。
現状では、育児等で一旦仕事を離れる女性は少なくないですけれども、離れている期間が長い方の中には、仕事に対する不安等から就職活動に踏み出せない方や、踏み出したくても相談できる窓口があること自体を知らない方も、まだまだ多いのではないかと思います。
都は、女性の就業拡大を目指したイベントを実施しておりますけれども、こうした機会を捉えて、より多くの方々に女性しごと応援テラスの存在を知ってもらうことが必要だと考えます。本年度の取り組みについてお伺いいたします。

○小金井雇用就業部長 都は、各地域で女性活躍のイベントを実施しておりますけれども、その際、テラスの存在を初めて知ったとの声も聞かれますことから、こうしたイベントを通じて、広く情報発信することが効果的であるというふうに考えております。
そこで、都は、今年度から、女性の就業拡大イベントにおいて、著名人によるセミナーや、子連れで気軽に参加できるキャラクターショーなどをあわせて行い、より多くの方に参加いただけるよう工夫したところでございます。
また、会場内に女性しごと応援テラスや国の支援機関のブースを設け、支援内容等に関する情報提供を行うとともに、新たにキャリアカウンセリングコーナーを設けまして、それぞれの状況に応じたアドバイスも行っているところでございます。
今後も、女性しごと応援テラスをより多くの方に知ってもらえるよう、さまざまな取り組みを通じて周知を図っていきます。

○のがみ委員 さまざまな工夫を凝らしたイベントを行い情報発信するとともに、適切な支援につなげていく取り組みを行っているとの答弁をいただきました。
現時点で、女性しごと応援テラスを知らない方に対しては、より身近な区市町村と一緒になって情報発信をしていくことも効果的と考えます。
今後とも、より一層、地域と連携を図りながら、女性の就業促進に向けた支援策を展開していくことを要望しておきます。
次に、女性の活躍に向けた職場環境整備について質問をいたします。
女性が意欲と能力に応じて多様な働き方を選択できる社会を実現するには、さまざまな分野での職域拡大はもとより、出産、育児などのライフイベントにおいても就業継続できるよう、職場環境の整備を進めることが必要であります。
とりわけ中小企業は、都内企業の九九%を占める一方で、経費面や人材面などの制約から、環境整備に独自に取り組むことが困難である場合も多く、女性が働きやすい職場づくりを都が後押しすることは有効であります。
都は、昨年度から、女性の活躍推進に向けた環境整備を支援する事業を開始しておりますが、現在の取り組み状況についてお伺いいたします。

○小金井雇用就業部長 都は、女性の就業が進んでいない分野に活躍の機会を広げるとともに、出産などを理由に離職することがないようにするため、昨年度から、女性用トイレや更衣室等のハード整備を行う企業に対し、経費の一部を助成しております。この取り組みにより、これまで主に男性中心の職場とされてきた建設業や運送業等で女性の進出を後押ししてきたところでございます。
今年度は、育児や介護と仕事の両立を可能とするテレワークを広く普及させるため、導入する企業を支援する助成金の上限を二百万円から二百五十万円に引き上げるなど、柔軟な働き方を促しております。
今後も、企業における良好な職場づくりを支援することで、女性の活躍を推進していきます。

○のがみ委員 女性が活躍できる範囲が広がり、働き続けられる環境が整えば、一人一人の自己実現が図られるばかりではなく、社会全体の活性化につながるものと期待をしております。
引き続き、こうした支援策が多くの企業で活用されるような積極的なPRもお願いいたします。
女性の活躍推進に向けては、子育てと仕事の両立を支援することも重要であります。そのためには、行政だけでなく、企業も含めた社会全体で保育施設を確保していく取り組みが必要であります。
中でも、企業主導型保育施設については、働き方に応じて、多様で柔軟な保育サービスが利用できるといった従業員側のメリットに加え、設置企業にとっても、企業イメージの向上等により優秀な人材の確保につながるというメリットがあり、国においても積極的に整備促進を図っているところでございます。
我が党は、働く女性が子供を預けやすい環境をつくるため、企業主導型保育施設の設置を後押ししてきたところであります。現在の都の取り組み状況についてお伺いいたします。

○蓮沼事業推進担当部長 都は、今年度より、企業内における保育施設の設置を支援するための相談窓口を開設し、国や都の助成制度の内容や設置基準等に関する相談に応じております。
これまでの相談件数は、三百五十三件となっており、保育施設設置に関するセミナーを十回開催するほか、既に運営している施設の見学会を三回実施いたしました。また、企業主導型保育施設を設置する際の負担軽減を図るため、国の助成対象とならない備品の購入経費に対し、定員に応じて最大三百万円まで助成しております。
引き続き、企業による自主的な開設を促すとともに、都内での設置状況を踏まえ、適切に対応してまいります。

○のがみ委員 子育てと仕事の両立を望む女性にとって、子供の預け先の確保は切実な問題です。
育児中の女性も安心して活躍できるよう、都内における企業主導型保育施設の普及支援にしっかりと取り組んでいただきたいことを要望して、質疑を終わります。

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