2016.11.22 : 平成28年文教委員会 生活文化局及びオリンピック・パラリンピック準備局関係の事務事業に対する質疑

野上委員 子供の事故防止対策について質問させていただきます。
日常生活における子供の事故防止対策、最近のテレビあるいは新聞等で、子供たちの痛ましい事故が後を絶ちません。
厚生労働省の平成二十七年の人口動態調査によると、ゼロ歳から十四歳までの子供の不慮の死亡事故、全国で三百人を超えて、病気を含む全ての死因の中で上位となっております。特に食品や玩具等の誤嚥による窒息、浴槽での溺水など、家庭内にある生活用品に起因する子供の事故も大変多くなっております。こうした事故を減らしていくことが重要と考えております。
子供の事故防止に向けて、まずは、どのような商品でどのような事故が起きているのかを収集することが必要であると思っております。都は、商品等に起因する子供の事故に関する情報収集を積極的に行うべきと考えますが、都の取り組みについてお伺いいたします。

 



◯三木消費生活部長 日常生活における商品やサービスの利用による子供の事故について、消費生活センターの相談情報はもとより、東京消防庁の救急搬送事例や医療機関の受診事例など、積極的に収集しております。
また、事故までには至らず、けがなどをしそうになったなどの体験は埋もれている状況にあることから、子供を持つ男女三千人を対象に、ヒヤリ・ハット体験調査を実施し、日常生活に潜む危害危険情報の掘り起こしを行っております。これまで乳幼児の誤飲ややけどなどに関する調査を行い、直近では家庭内の水回りの実験について実施し、本年夏に公表したところでございます。

 



野上委員 都が東京消防庁や医療機関と連携した情報収集や、日常生活の中でヒヤリ・ハット体験の掘り起こしについて積極的に取り組んでくださっていることがよくわかりました。収集した情報を生かし、都は、子供の事故防止に向けて安全対策を推進していくべきと考えます。
子供の事故は、保護者の不注意から起きると思われがちでありますけれども、保護者が十分に目を光らせていても、子供は予測しない行動をとるものであり、事故は防げません。商品の安全対策の強化と消費者への積極的な注意喚起との両輪で、子供の事故防止に取り組むべきと考えます。そのためには、都は、子供の事故防止に向けた商品の改善など、商品における安全対策の推進を積極的に行うべきと考えますが、都の取り組みについてお伺いいたします。

 



◯三木消費生活部長 情報収集により得られた事故情報等に基づき、商品テストなどにより、商品の安全性について調査しているほか、学識経験者や消費者団体に事業者団体などを加えた商品等安全対策協議会において、実効性のある対策を検討し、商品の安全対策の強化を図っております。
中でも協議会では、子供の安全対策について積極的に取り組んでおりまして、協議会の提言を受けて、都が国や業界に対策を働きかけた結果、子供の火遊びによる事故防止に向けたライターのチャイルドレジスタンス機能の法規制化や、子供服のひもによる事故防止のため、安全基準のJIS規格化につなげるなど、具体的な成果を上げているところでございます。
近年、子供の歯磨きの転倒、転落によるのど突き事故が多く、中には入院事例もあることから、今年度は子供に対する歯ブラシの安全性について検討しており、年度末までに商品の改善など安全対策を取りまとめてまいります。

 



野上委員 これまでの都の働きかけによって、国や業界団体を動かして、法規制化につなげるなど安全対策の強化が図られておりまして、都の安全対策協議会が果たす役割は非常に大きいと考えます。
今年度は、子供の歯ブラシの安全性について検討し、年度内に取りまとめるとのことでございますが、協議会の提言を踏まえ国への要望や事業者団体への働きかけを行い、安全基準づくりや商品改善など商品の安全対策が推進されることを期待いたします。
事故防止のためには、こうした取り組みとともに消費者への注意喚起が大変重要であり、そのためにはただ気をつけてねというだけではなく、事故情報や具体的な防止策を積極的に都民に提供すべきだと考えます。
私の地元の葛飾には、子育て中の保護者や子育て支援機関の団体が利用する健康プラザかつしかという施設がございます。ここでは、都から交付金を活用をして、葛飾区が制作をしたというジオラマのような住宅の危険箇所を示すものが展示されておりまして、利用者に注意喚起を行っております。大変すばらしい取り組みだと思います。
また当日、チャイルドビジョンが配られておりまして、これは古い議員の方はちょっと覚えていらっしゃるかと思うんですけれども(実物を示す)平成十九年の第一定で、我が党の伊藤こういち議員がいわれた内容なんですけれども(「覚えてます」と呼ぶ者あり)覚えてます、よかった。石原知事もこれをこうやって見ながら、おお、すごいねなんて話していらっしゃいました。
これは、大人の視界が百五十度に対して子供の視界はわずか九十度であると。それから、縦方向に関しても、大人の視界が百二十度に対して子供はやっぱり七十度しか見えない。こうやって見ると、子供がどれぐらいの距離が認識できるのかということがわかるものでございまして、これは東京都でつくってくださっておりまして、それぞれ各自治体にそういう資料を配っていただいて、葛飾区でつくったのはこういったものなんですけれども、非常にすばらしい取り組みで、子供の視野が狭いということ自体も、なかなか普通の大人が理解していないというところでは、こういったものが少し用意してあるだけでもちょっと違うのかな、事故防止につながるのかなというふうに思いました。
それで、子供の事故防止のために、消費者がわかりやすい具体的な情報を提供すべきと考えますけれども、都の取り組みについてお伺いいたします。

 



◯三木消費生活部長 都は、消費生活総合サイトである東京くらしWEBやSNSを活用した情報発信を行うとともに、ヒヤリ・ハット事例や具体的な注意ポイントをまとめた事故防止ガイドを作成、配布するなど、都民への普及啓発に取り組んでおります。
また、東京消防庁との連携により、防災館のイベントにおいて、日常生活の中の危険を実際に体験できる施設を活用し、保護者や子供を対象に、事故の危険性をわかりやすく啓発しております。
あわせて、家の中に潜む危険をビジュアルに再現した住宅模型を作成し、親子向けのイベント等で展示したりしているほか、区市町村の消費生活展などでも活用され、好評を得ているところでございます。さらに、子供の安全に配慮した商品の見本市、セーフティグッズフェアを開催し、安全に配慮した商品の展示や販売を行うことにより、安全な商品の普及を図っております。
今後も、子供の事故防止に向けてさまざまな手法を活用し、都民への積極的な情報提供に取り組んでまいります。

 



野上委員 都がさまざまな手法を活用して、子供の事故防止に向けた具体的な取り組みを積極的に行っていることがわかりました。
ちょっと局は違うんですけれども、福祉保健局で子供の事故防止を乳幼児期の事故防止学習ソフトとして、ネットで検索できる仕組みもございます。これは、四段階に分かれておりまして、子供がお座りするまで、はいはいからつかまり立ちまで、伝い歩きからひとり歩きまで、あるいは走ったり飛びはねたりする、その時期によってどういう事故が起こりやすいのかというのをネットで検索できる仕組みになっております。
例えばたばこの誤飲も二割ぐらいの事故があるということで、映像をもとにして表現をしておりました。ネットでも検索できる仕組みがありますので、今後も都の庁内連携はもとより、区市町村を初めとして、多様な主体が効果的な媒体の活用やさまざまな工夫を凝らし、子供の事故防止に向けた都民のわかりやすい情報提供に積極的に取り組むことを期待して、次の質問に移ります。
次は、配偶者暴力対策、女性活躍推進施策について質問いたします。
昨年の事務事業質疑でも、配偶者暴力対策と女性の活躍推進について質問をいたしました。本日は、その後の取り組みについて確認したいと思っております。
初めに、配偶者暴力対策について伺います。
配偶者暴力は、女性の活躍を妨げる要因であり、犯罪ともなる重大な人権侵害でございます。男女間の暴力の根絶を強く願うものですが、そのためには、配偶者暴力の被害者に対する相談や支援の体制の充実は欠かせません。都民にとって、より身近な地域で気軽に相談でき、適切なアドバイスや支援を受けることができる相談機関の整備を進めることが重要です。
昨年の事務事業質疑では、都全体の配偶者暴力の相談件数が、平成二十六年度には統計開始以来過去最高となったとの答弁がございました。
そこで、改めて昨年度の相談件数の状況について、まず最初にお伺いいたします。

 



◯吉村男女平等参画担当部長 平成二十七年度において、東京ウィメンズプラザ、東京都女性相談センター、区市町村及び警視庁が受け付けた配偶者暴力に関する相談は、合計で四万九千八百二十九件となり、過去最高であった平成二十六年度の四万三千七百八十件を約六千件上回っております。
特に区市町村における相談件数は三万四千六百五十二件と、前年度から一割を超える増加となりました。
相談件数の増加の背景には、社会における配偶者暴力に関する認識が高まったことに加え、区市町村における配偶者暴力相談支援センターの機能整備など、区市町村の相談体制が充実されたことなどがあると認識しております。

 



野上委員 配偶者暴力相談支援センターの整備を初め、区市町村が相談体制を充実してきた。それによって、これまで以上に多くの相談に対応することができたので、相談件数もふえたということがわかりました。
配偶者暴力の被害者が不安や悩みを抱える段階から、身近な地域で気軽に相談できる体制が整備されることは大きな安心材料になります。
特に、身近な地域で一元的に支援を受けることができる配偶者暴力相談支援センターの整備は重要と考えます。私の地元葛飾区では、平成二十六年度に支援センターを整備して以来、より多くの方から相談が寄せられるようになるなど、より重要な役割を果たすようになっております。
私は、これまでも都に対し、地域における専門相談窓口である区市町村の支援センターの機能整備に向けて取り組むようにお願いしてきましたけれども、現在の整備状況についてお伺いいたします。

 



◯吉村男女平等参画担当部長 都では、区市町村におけるセンター機能の整備促進に向け、相談のかなめとなる区市町村相談員の養成などの各種研修や、配偶者暴力に関するさまざまな情報を盛り込んだメールマガジンの発行などを実施しております。
さらに、センター機能が整備されていない区市町村に対しては、個別の出張相談であるアウトリーチ活動を行っております。こうした働きかけもあり、センター機能を整備した区市町村は、昨年度から三区増加し、現在、十二区となっております。
今後とも、被害者にとってより身近な区市町村の相談体制整備に向けて取り組みを強化してまいります。

 



野上委員 都のさまざまな支援を通じて、区市町村の支援センターが着実に整備されていることがわかりました。現在、十二区に整備されているとのことですが、引き続き区市町村におけるセンター機能整備に向けて、都がセンター・オブ・センターズとしてしっかりと支援を続けていただきたいと思っております。
被害者支援については、都や区市町村に限らず、民間団体も大変重要な役割を果たしております。シェルターの運営や被害者が行政機関や裁判所での手続等に出向く際の同行支援、自立のためのプログラム実施など、安全確保から自立支援までのきめ細かい支援は、行政機関だけでは到底できるものではございません。
しかしながら、こうした支援を行う民間団体の中には、資金面での課題を抱えている団体も多いと聞いております。
昨年の事務事業質疑では、団体への支援の充実について答弁がありましたが、支援の状況についてお伺いいたします。

 



◯吉村男女平等参画担当部長 配偶者暴力の被害者の自立に向けては、暴力行為をやめさせる当面の救済から始まり、法律的、心理的、経済的な側面から、息の長い支援が必要でございます。このため、行政による取り組みだけでなく、民間団体が地域で行うきめ細かい活動が継続的に実施されることが重要でございます。
都はこれまで、被害者の不安軽減のための同行支援や、民間シェルターの安全対策等に取り組む民間団体に対して助成を行ってまいりました。
平成二十七年度からは、被害者の自立に向けた多様なニーズにより的確に応えていくため、こうした民間団体が単独で行う活動に加え、それぞれの団体がみずからの強みを生かしつつ、複数の団体で連携して取り組む活動も新たに助成の対象といたしました。これにより、例えば同行支援事業では、被害者に同行するスタッフの確保がしやすくなったり、行き先に合わせて専門性を持った同行者の選択が可能になるなど、被害者のニーズにより的確に応えることができるようになりました。

 



野上委員 被害者の支援には、民間団体がその専門性を生かして多くの役割を担っております。
一方で、民間団体の規模は小さくて、財政基盤が脆弱なところも多いという現状がございます。今後とも、都と民間団体の被害者への継続的な支援の充実に向けた連携、協力はもちろんのこと、民間団体の取り組みに対する支援の充実に取り組むよう強く希望いたします。
次に、女性の活躍推進施策について伺います。
女性活躍ということが盛んにいわれるようになりまして、子育てをしながら仕事を続ける女性も多くなっております。しかし、働く女性の多くは、仕事と家庭の両立や今後の自分のキャリアなど、さまざまな悩みや不安を持っております。
私は、女性たちが一人で悩みを抱え込まず、自分の働き方の見本となるような先輩から直接助言などを受けられるようにするため、人的ネットワークの必要性を指摘してまいりました。
都では、昨年度から東京ウィメンズプラザにおいて、働く女性の支援事業を開始しております。今年度は、既に管理職となった女性、あるいはこれから目指す女性も対象に事業を実施していくと聞いております。
そこで、今年度の事業内容についてお伺いいたします。

 



◯吉村男女平等参画担当部長 働く女性は、就業を継続する上での悩みや不安を社内で相談できる先輩や上司が少ない現状にあるといわれております。
そこで都は、働く女性が社会人の先輩から助言などを受けたり、同じ悩みを抱える者同士で語り合う場ともなる全四回の講座と交流会を開催し、就業継続を支援しております。
最近では、仕事と子育ての両立に加え、部下の育成方法などに悩む女性もふえていることから、今年度は講座の中で、管理職となった女性や将来管理職を目指す女性を対象に、子育てをしながら働く現役の女性管理職を講師として招き、パネルディスカッションも実施いたしました。
講座には、昨年度の講座参加者で、その後も引き続き他の参加者とSNSを活用した交流や勉強会などの自主的な活動を続けていた女性たちも参加しており、働く女性のネットワークの輪が広がりを見せております。

 



野上委員 多くの働く女性が悩みを抱える中で、管理的地位にある女性は、職場の仲間も少なく、その悩みは深いはずでございます。さまざまな立場にある女性たちが悩みを乗り越え、就業継続できるよう、引き続き取り組んでいただくことを要望しておきます。
女性が仕事と家庭を両立し、活躍し続けていくためには、男性の育児参画が大変重要だと思います。育児の大切さや楽しさを知り、積極的に子育てにかかわろうとする父親も多い一方で、いざ行動に移そうとすると、ノウハウを知らなかったり、周囲が母親ばかりで、相談する相手もなく、孤独感から育児参加を断念してしまうケースもあると聞いております。
都は昨年度、東京ウィメンズプラザで実施している育児参画講座を見直し、講義に加えて、参加者が自分の体験や悩みなどを語り合うワークショップを取り入れ、参加者同士の交流に重点を置いた事業を実施していると聞いております。
こうした取り組みについては賛同するところでございますが、男性の育児参画に関してはまだまだ緒についたばかりであり、より発信力の高い取り組みなどで男性の参画意欲につながる機運醸成を図ることも必要であると考えます。
今年度の取り組みについてお伺いいたします。

 



◯吉村男女平等参画担当部長 都では、東京ウィメンズプラザにおきまして、平成二十六年度から男性のための育児参画講座を実施しております。
今年度は、夫婦向けの講座を追加し、事業を充実させるほか、新たに男性の育児参画の機運醸成を図るためのパネルディスカッション、イクメンサミットを今週末に開催いたします。イクメンとして子育てに励むタレントのセイン・カミュさんや、社内の働き方改革に取り組む経営者であり、三児の父親でもあるサイボウズ株式会社の青野慶久社長などをパネリストとしてお迎えし、イクメンをテーマに、仕事と家事、育児を両立させるための方策について議論をしていただきます。
議論の結果は、男性の参画意欲を行動につなげるメッセージとして取りまとめ、東京ウィメンズプラザのホームページやフェイスブックなども活用し、都民に発信してまいります。

 



野上委員 実際に子育てに励まれているイクメンたちが参加するということで、大いに期待しております。今後も、東京ウィメンズプラザにおいて、女性活躍につながる取り組みをさらに積極的に進めていってほしいと思っております。
ここまで配偶者暴力対策と女性の活躍推進について質疑をしてまいりました。両事業ともに女性が輝く社会の実現に必要不可欠な取り組みでございます。
また都では、今年度、女性活躍推進計画を新たに策定することとしており、この計画が将来をしっかり見据えたものとなるように要望いたします。
最後に、東京の女性の活躍に向けた局長の力強い決意表明をいただきまして、私の質問を終わりたいと思います。

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