平成13年文教委員会(2001年11月28日)ドメスティックバイオレンス防止対策について等

平成13年文教委員会(2001年11月28日)


◯野上委員

 では、ドメスチックバイオレンス防止対策についてお伺いしたいと思います。
 私どものところにも、夫からの暴力の被害の相談がございます。身体的な暴力に対しては、体にあざが残ったり、証拠がはっきりしておりまして、素早く処理もできるのですけれども、精神的な、言葉による暴力に傷ついている人もかなり多く見受けられます。
 家庭という密室の中で起きる暴力でありますので、第三者の判断が大変難しい面も確かにあります。しかし、私の経験では、お子さんがいらっしゃる家庭では、夫から妻へのドメスチックバイオレンス、暴力と、子どもへの虐待、この二つをなかなか切り離して考えることは難しいのではないかと考えております。
 また、欧米では、子どもが虐待されている家庭では、半数に近い母親がドメスチックバイオレンスの被害者であるという、そういう統計結果も出ております。また、母親への暴力を日常的に目撃している子どもの心と体に深刻な影響があらわれて、これがトラウマになるということもわかってきております。
 しかし、日本では、本格的な実態調査というのはなかなか行われていません。こうした状況の中で、去る十月十三日にDV防止法一部施行がなされたことは、私は、これまでの日本の経緯に関しては画期的なことであると認識をしております。
 生活文化局では、二日間にわたって、ドメスチックバイオレンス、DV総合相談を実施されたとお聞きしておりますけれども、この総合相談には、最終的にはどれぐらいの数の相談が寄せられ、そのうちドメスチックバイオレンスに関する相談がどれぐらいあったのか、実施結果についてお伺いいたしたいと思います。

◯高西男女平等参画担当部長

 東京ウィメンズプラザにおきましては、DV防止法の一部施行に当たり、十月十二、十三の二日間、関係機関や弁護士、精神科医の協力を得て、電話によるドメスチックバイオレンス総合相談を実施いたしました。
 その結果でございますが、全体で百九十三件の相談がございましたが、そのうち直接ドメスチックバイオレンスに関する相談は、離婚、別居や心理的ケアを求める具体的なものから、あるいは一般的な情報収集を目的とするものまで、その内容はさまざまでございましたが、百二十一件の相談が寄せられてございます。

◯野上委員

 この二日間にわたってのDV総合相談というのは、私も見ましたけれども、テレビや新聞など、大変幅広くマスコミに取り上げられておりました。被害者への情報提供はもちろんのことですけれども、都民への普及啓発に、今後さらに力を注いでいく必要があると考えますけれども、この点につきまして、今後どのように実施していくお考えなのか、お伺いしたいと思います。

◯高西男女平等参画担当部長

 ドメスチックバイオレンスに関する普及啓発ということでございますが、ドメスチックバイオレンスを防止し、被害者への支援を進めるためには、暴力が人権を侵害し、個人の尊厳を損なうものであるという社会的認識が広く形成されていくことが大変重要であると考えております。
 このため、これまでも都におきましては、パンフレットをつくったり、あるいは都の広報誌を発行したり、あるいは講演会、シンポジウムを開催するなど、都民への普及啓発に努めてまいりました。今後も、さまざまな広報誌、あるいは現在ウィメンズプラザで啓発用のビデオをつくっておりますが、そういうビデオ、あるいは公開講座、さらには積極的なパブリシティー等さまざまな媒体を通じまして、幅広く都民への普及啓発を図っていく予定でございます。

◯野上委員

 中には、女性から男性への暴力は取り上げてくれないのかという声も上がっておりました。このドメスチックバイオレンスというのは、もともとは家庭内暴力という、訳せばそうですけれども、今まで家庭内暴力といえば、子どもから親への暴力が家庭内暴力というふうに日常的に定着しておりましたので、これはあくまでも男性から、個人的な関係にある弱者としての女性に向けられた暴力をDVというふうにとらえております。
 でも、アメリカの最前線のDVの活動状況を調べてみますと、これは表面上密接な人間関係において、一方のパートナーが継続して他方をコントロールするパターンというふうにありました──訳は多分合っていると思うんですけれども。主として、男性から女性への支配というのが大多数なんですけれども、女性から男性へのケースもありますし、また、同性愛のカップルにおいてはそれが起こるということで、日本のDVにおいても定義が変わってくるかもしれません。
 今まで、個人の問題であるとか家庭の問題であるとかといって温存してきた問題を、ただ単に個人的な問題だからと片づけるのではなく、このドメスチックバイオレンスを放置しない、こういった地域づくりにも取り組んでいかなければならないと私は思っております。
 最後に、今後ともさまざまな形で積極的に普及啓発を進めていただきたいと思います。多くの都民の方々の理解と協力によって、ドメスチックバイオレンスの防止と被害者への支援が前進することを期待して、私の発言を終わらせていただきます。
 以上です。

◯野上委員

 今までの主任制度でありました、教務主任手当とか生活指導主任手当とか三クラス以上の学年主任手当とか、中学校でいえば進路指導手当、そういった小中学校別の主任手当の総額みたいなものがわかれば教えていただいて、今度また、特二級制度を採用した場合にかかる総体の費用ですね。ちょっと比べてみたいと思いますので、それがわかりましたらお願いいたします。
 以上です。

◯東委員長

 ほかにありませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

◯野上委員

 先日、肩浜養護学校と久留米養護学校の視察に行かせていただきました。現実に教育の実態を目にしまして、大変きめ細かな手づくりの温かい教育が行われているなということを実感しました。また、養護学校の生徒さんたちから作文を送っていただきまして、いじめとか不登校で本当に悩んでいたけれども、この学校の中で自分を取り戻すことができた、自己実現できたというようなことが書いてありまして、感動して読ませていただきました。かねてより我が党は、都立の養護学校に在籍する病弱な児童生徒の保護者の皆様から、病弱養護学校の高等部をつくってほしいという陳情、要望をお聞きしております。ここでいう病弱とは、心臓病とかぜんそくとか、ネフローゼとか慢性肝炎、それから身体虚弱、アトピー性皮膚炎。ここで大事なのは、心身症などの病気を持っている、また医療規制や生活規制が必要な児童生徒、これを足したいと思っております。
 保護者の皆様からは、知的障害の子や、肢体不自由などの障害を持つお子さんにはそれぞれ障害別の養護学校高等部があって、ほぼ一〇〇%進学が可能であると。ところが、病弱養護学校には高等部がないので、先ほど野島委員が質問されたように、普通の高等学校に三十四名、それから養護学校に十九名、就職が一人で、その他が一人という、さっきご答弁いただいておりましたけれども、この十九名の、養護学校に進学したといわれたんですけれども、この進学先の養護学校の内訳はどうなっているのか、お聞かせいただければと思っております。

◯比留間学務部長

 十九名の内訳でございますが、校種別に申し上げますと、盲学校が一名、肢体不自由養護学校が七名、知的障害養護学校が十一名、合計十九名でございます。

◯野上委員

 この請願の中にも書いてありますけれども、病弱養護学校の高等部がないために、なかなか自分に合った学校に進学できないという悩みが多いようです。学習内容が自分には合っていない、的確でないとか、体力的についていけないとか、どうしても学校不適応になってしまうとか、医療の面で不安であるとか、そういった意味で中途退学の子も中にはいるようです。私は、子どもが現状の教育の実態に合わせるのではなくて、子どもの実態に合わせて教育環境を整えていくのが本来の教育ではないかと常々考えているんですけれども、これは大変な予算が伴うことですけれども、日本の未来を担う子どもたちの教育のためには、最優先した教育環境を整えていただきたいと思っております。
 病弱養護学校の高等部の設置につきましては、都の教育委員会はどのように考えていらっしゃるのか、お聞きしたいと思っております。

◯比留間学務部長

 病弱養護学校の高等部の設置についての考え方でございますが、これまでの病弱養護学校の在籍者の状況、あるいは進路先の状況から判断いたしますと、病弱養護学校高等部の対象になるというふうに想定されます生徒の数は、極めて限られているというふうに考えてございます。今後とも、国の特殊教育の動向を踏まえますとともに、対象となります生徒の見込み数や進路状況等を十分調査しながら研究してまいります。

◯野上委員

 この請願の中にもありますけれども、高校生の中で病気等を理由に退学した高校生が百九十五名いるというふうにございます。そういう対象となる見込みの数が少ないとおっしゃっていましたけれども、この養護学校高等部ができますと、そちらの方面に進学してみたいという数も大変にふえてくるのではないかと私は思っております。また、生徒の進路状況にもかなり変化が起きるのではないかと。
 最後になりますけれども、今後とも、病弱教育全体の点検とか見直しをしていただいて、少人数であっても、一人の子を大切にしていく、そういう教育作業が大変大事だと考えております。さっき野島委員がおっしゃられたのとちょっと共通するんですけれども、久留米養護の近くに久留米西高等学校が隣接しておりますね。その一角に人的資源という教師もたくさんいるわけなので、その病弱児童のための高等部というのが設置できないだろうかと思っているんですけれども、こういったことも検討していただきますように要望して、終わりたいと思います。

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