平成14年文教委員会(2002年3月19日)主幹制度について等

平成14年文教委員会(2002年3月19日)


◯野上委員

 私の方からは、平成十五年度より施行されます高等学校学習指導要領に新設された新しい教科、情報についてお伺いいたします。
 皆様ご存じのように、この教科情報には普通教科と専門教科があって、その専門教科情報は、国語とか数学と同じように、すべての高校生が学習する教科として新設された教科でございます。全く新しい教科、情報ということで、教える教師も免許を持っていなかったわけであります。
 そこで、平成十二年より約三年間の間、すべての都道府県で新教科の情報、現職教員等講習会が実施されているわけでございます。各学校に教科、情報の教員が配置されるように計画的に養成が行われているところであります。
 しかしながら、免許を取得させるための教科は、数学、理科、家庭科に絞っている。あと、看護とか農業、工業、商業、水産業、情報技術、情報処理の高等学校の普通免許を有している者に限る。英語の先生とか、社会、国語の先生にはそういう免許を取る資格が与えられていないわけなんです。今、私がとても心配していますのは、都立学校で教科情報を指導するのに本当に必要な人数と、今実際に十五年度から始まってくるときに、そういった教師が果たして間に合うのだろうかということをとても心配しているわけで、そこで質問させていただきます。
 都立学校で教科情報を指導するのに必要な免許取得者数は何名で、そして現在確保している人数は何名か、お伺いしたいと思います。

◯斎藤指導部長

 高校生の必修科目として設定されます普通教科情報の指導に必要な免許取得者数でございますが、四百二十三名が必要でございます。現在、都立学校として二百名を確保しているところでございます。

◯野上委員

 平成十二年、十三年を通して、約二百名の免許取得者ができたわけです。あと二百二十三名が不足している。これを何とか平成十四年度中につくっていかなければいけないというのが現状であるわけです。これから多分学校現場の中で校長先生を中心として、そういう免許を取るように指導がなされると思うんですけれども、現場の教員の場合、例えば数学を教えている高校の先生が、この教科情報の免許を取得した場合、今度はずっと教科情報の教師としてやっていくようになるわけです。
 そこで、ちょっとお伺いするんですけれども、希望者を出すためには、例えば既存の、もとの教科を、例えば数学を教えている先生ならば、数学も教えながら情報という教科も担当できるような、そういった仕組みが可能なのかということと、もう一つは、希望すれば、やはり教科情報よりも、もとの数学の教師に戻りたいといったときには、そういう戻れる仕組みができるのかどうか、このことについて都の教育委員会にお尋ねしたいと思います。

◯中村人事部長

 情報の免許を取得した教諭は、教科情報に専念することを原則といたしますけれども、校長が学校運営上の必要を認め、かつ持ち時間の余裕がある場合には、これは二単位でございますので、場合によっては余裕が出てくるということもあります。そういう余裕がある場合につきましては、もとの教科と情報の両方を担当するということも可能でございます。
 それから、情報の免許を取得した教諭は、原則として平成十五年度以降、この教科情報の教諭となりますけれども、本人の希望によりまして、四年目にもとの教科に戻るという機会がございます。

◯野上委員

 例えば、高校一学年が七クラスあるとします。そうしたら、PCを教える場合、余り多い人数だと行き届きませんので、一つのクラスを二つに分けて、二十人、二十人で教えます。すると、十四グループができるわけです。それが二単位ですので、一週間に二十八時間のこま枠がとられるわけですね。そうすると、今まで普通の教科の中で、英語の授業のようなときにパソコン教室を使っていたときに、部屋がずっと目いっぱい教科情報のために埋まっているので、なかなか使えないというようなこととか起きてくるような気がいたします。これは実際に機能してみないと、どういう問題が現場の中で起こってくるかわからないので、これはいいんですけれども、質問はいたしません。
 あと、私が理不尽だなと思うのは、数学と理科と家庭科という教科に限られていることも、非常に文部科学省の方に文句をいいたいなと思っているところなんですけれども、これは国の制度ということで、なかなか都としては変えていけないということをお聞きしておりますので、何とかそこら辺もこれからも考えていただければということを要望しておきます。
 それからもう一つは、情報教育についていいますと、私はよく新宿駅を利用しているんですけれども、電車を待っている人、三人に約一人ぐらいは携帯電話で遊んでいるのか、メールを送っているのか、使っております。子どもたちも携帯電話を使ってメールのやりとりをしたり、インターネットを活用していくことがふえてきます。これは、知らない間に子どもたちが事件に巻き込まれたり、また、インターネットは匿名性がありますので、情報化社会の陰の部分というのか、そういったものもあります。私も実際に現場にいたときに、他の学校で、インターネットを利用して子どもたちが悪いことをしてしまったということもありました。そういう意味でも、非常にこの情報教育に関しましては、しっかりと指導する側が理念を持ってやっていかないといけないんじゃないかなというふうなことも要望しておきます。
 それから、もう一つ別の件なんですけれども、主幹制度についてお伺いしたいと思います。
 これもやはり人数的なことが私はとても心配なんですけれども、主幹を平成十五年の四月から導入するとお聞きしておりますけれども、必要な人数は何人要るのか、小学校、中学校、都立学校別に教えていただければと思っております。

◯中村人事部長

 主幹制度の導入初年度でございます平成十五年度の配置予定数は、都内の公立学校一校当たり一人という試算で計算しておりまして、二千四百名程度だというふうに考えております。内訳は、小学校で千三百七十名、中学校で六百六十名、都立学校で三百七十名程度になるというふうに考えております。

◯野上委員

 都内公立学校で一校一名、全体で二千四百名、この人数を確保することは非常に難しいのではないかと私は懸念をしております。特に、高校、校種によっては受験者数だけでも確保することが難しいのではないかと思うんですけれども、そういった対応はどういたすのでしょうか。

◯中村人事部長

 校長会等におきまして、主幹制度導入の趣旨、意義を周知徹底させまして、例えば主任として学校運営の円滑な推進に努力しているというような、校務運営においてすぐれた教員を推薦していただくというふうなことも考えております。
 それから、これから教員に対しましてリーフレットを配ります。研修もいたします。本制度の目的、意義、これを周知徹底していきたいというふうに考えております。

◯野上委員

 主幹制度に対して反対をしている職員団体もございますし、また、本当は自分が主幹になってもいいかなと思っている人も、そういう中間管理職的なことに悩まされることにとても懸念を抱いて、申し込まないでおこうかなと思っている方もいろいろあると思うんですけれども、受験者数が足りなくなりますよね。足りないからといって、校長に対して推薦者を出すように割り当てをするということがないようにしていただければと思っているんですけれども、そういった認識でよいのでしょうか。

◯中村人事部長

 主幹職は、今までもご説明いたしましたように、学校の組織的な課題対応能力を向上させるということで、学校の運営組織における中枢を担うものでございます。この選考に当たりましては、当然昇任試験ということになりますことから、学校運営、学校教育に対して一定の能力実証を経た者を厳正に選考したいというふうに考えておりまして、お話しのように、機械的に校長が一人推薦しろとか二名推薦しろとかいうものではございません。現在抱えている学校の課題に対して、これによりまして十分に対処していきたいというふうに考えております。

◯野上委員

 では、確認なんですけれども、ある一つの学校でどうしても主幹希望者が、受験者がいない場合は、それはそれで仕方がないという形でとらえていいんでしょうかね。
 もう一つは、主幹の選考方法についてなんですけれども、この手引を見ますと、推薦書、業績評価、面接というふうに書いてあるんですけれども、選抜試験のような論文、一般常識とか、そういったものも行って公正的に判断することも必要なのじゃないかなというふうに私は思っているんですけれども、ご所見を伺いたいと思います。

◯中村人事部長

 前段ご質問の、もし受験者がおらなくてということになりますと、すべての学校に一名配置ということは過渡的に無理な場合もありますので、その場合は主幹が配置できない学校も出てくるというふうに考えております。
 それから、後段ご質問の点ですけれども、主幹職の選考は、校長の推薦、お話しのように業績評価、面接を予定しております。論文などの筆記試験等は現在のところ予定しておりませんけれども、能力、業績を客観的、公正に評価する業績評価を活用したいというふうに考えております。真に主幹としての資質、能力を有する者を選考することがそれでできるというふうに考えております。

◯野上委員

 私は、この主幹制度に対しまして、主任制度が導入されたときと同じような二の舞を踏まないようにとても心配しているものです。主任制度も職員団体から推薦が上がってきまして、これを校長の推薦として出しているケースが大変多うございます。教育委員会から、そういうことをしないように校長から指導をするといっても、校長の方は自分で選考して決めたといって出せば、それはちょっとわからないと思うんです。そういった意味で、この制度が真に、本当に子どもの幸せにつながるような制度になるようにしていきたいというふうに思っております。
 ちょっと難しいところもあるんじゃないかなと本人は気にしているんですけれども、例えば、学校現場をそのまま正直に報告をすると、やっぱり校長は指導力がないというふうにいわれるわけなんです。それから、そういう主幹でも自分の学校から推薦者が一人も出せないとなると、業績評価で校長もDとかEとかそういう評価をされたりして、現場的にも混乱する部分があるんじゃないかなと、とても私はそこを心配しているんですけれども、現場の実態に合わせながら、また、かつこの主幹制度がスムーズに、本当に教育現場に混乱を来さないように導入されるように見守っていきたいというふうに思っております。
 要するに、子どもたちが健全な教育を受けられるように、これが原点ではないかと私は思っておりますので、これを主張して終わります。
 以上です。

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