平成14年文教委員会(2002年3月20日)都立四大学について等

平成14年文教委員会(2002年3月20日)


◯野上委員

 私は、都議会公明党を代表いたしまして、当委員会に付託されました平成十四年度予算関係議案について、意見の開陳を行います。
 まず最初に、各局共通事項について申し上げます。
 長引く経済不況のもと、都税収入が前年度に比べ三千六百億円減少するという厳しい財政状況下で編成された平成十四年度東京都予算案は、一般会計で五兆九千七十八億円、前年度比四・八%マイナス、施策経費である一般歳出も、前年度比二・四%マイナスという緊縮予算となった。
 こうした中、都は本予算を東京が直面する危機に積極的に対応する予算と位置づけ、今日の最大課題である雇用、中小企業対策、都市再生などの重要施策には、新たな編成手法を導入し、財源を優先的に配分する一方、都民生活を守る観点から、生活環境分野では四・七%増、保健福祉分野では、

〇・三%減ながら構成比においては過去最高の一二・〇%となるなど、評価できるものである。

 また、投資的経費においては、十年連続のマイナスながら、効果の高い事業に重点化し、めり張りをつけており、努力の跡がうかがわれる。
 行政改革においても、千四百十七人の定数削減を初め、監理団体の統廃合、団体職員の削減など、我が党の主張に沿う形で推進され、その結果、財政再建推進プランの取り組み目標を八割達成している。今後も引き続き都の財政改革を進めなければならないし、とりわけ税財源の移譲は、これまで以上に取り組みを強めなければならない。
 都財政は、今後さらに厳しい事態が予想されており、都債の実償還額も急増する。こうした中にあって、予算案では、減債基金の積み立てを本来額の四分の三にとどめた。事情を理解するものの、予算本来のあり方として、今後の課題と位置づけるべきである。今後、予算案の執行に当たっては、より一層都民の期待にこたえられるように、丁寧に、スピーディーに行われるよう強く要望する。
 次に、各局について申し上げます。
 大学管理本部。
 都立四大学においては、積極的に都政との連携に努め、特に都立大学においては、大都市東京の抱える多くの課題に取り組み、政策立案に参加するなど、都民への貢献を一層進められたい。
 一、中小企業やベンチャー企業の支援に努めるなど、産・学・公の連携を推進するとともに、大学が生み出す先端的、創造的な研究の成果の民間への技術移転に積極的に取り組むことにより、地域産業の発展に寄与されたい。
 一、都立の大学における知の蓄積や先端的、創造的研究を広く世界に発信するとともに、特にアジアからの留学生を積極的に受け入れるなど、国際社会の中で東京都が設置する大学としての役割を果たされたい。
 一、都立四大学の改革においては、時代の変化に的確に対応し、新世紀にふさわしい日本の新たな大学像を実現するダイナミックな大学改革を目指し、積極的に取り組まれたい。
 一、設置者機能を一元化するために、大学管理本部が設置された経緯を踏まえ、学生の学費の減免は大学全体で予算の範囲内で実現されたい。都立の大学の授業料については、減免制度の弾力的な運用など就学支援の充実に配慮されたい。
 一、都民カレッジの廃止に伴い、都立四大学で行う公開講座の充実に努めるとともに、都庁舎を利用したビジネススクールなど、都民の生涯学習支援に積極的に取り組まれたい。また、みずからのスキルアップを図ろうとする社会人にこたえられる大学院となるよう推進されたい。
 一、長期履修学生制度について、勉学意欲のある社会人の期待にこたえて、早期の導入を図られたい。
 次に、生活文化局です。
 一、都立の文化施設で高齢者の入場料を半額徴収するに当たっては、魅力的な展示やサービス向上によって、高齢者の来館者が減少しないように努めるとともに、高齢者の無料入館日を設けるなど、高齢者の負担とならないような工夫をされたい。
 一、東京から芸術、文化を創造し、発信するためにも、新たな事業や作品の企画制作が困難となっている新進の芸術文化活動団体等に対し、経済的な支援を行うとともに、発表の場の拡充に努めること。
 また、東京における映画、テレビ等の映像撮影全般にかかわる支援、撮影誘致活動、国内外の撮影支援組織とのネットワーク化を図り、映像による文化の発信支援に積極的に取り組まれたい。さらに、江戸東京博物館、写真美術館などの文化施設の円滑な運営に努められたい。
 一、家庭、学校、地域及び社会全体が心の東京革命に積極的に取り組むため、その支援策を講じるとともに、自殺及び犯罪を誘発する図書類の規制や指定図書類の区分陳列など、青少年健全育成条例の適切な運用に努められたい。
 また、青少年を取り巻く新たなメディアへの対応の検討、家庭内等における暴力問題対策の推進など、青少年対策を積極的に推進されたい。
 一、男女平等参画基本条例に基づく行動計画を実行に移し、さらなる男女平等参画を推進されたい。東京ウィメンズプラザの運営をさらに充実されたい。
 一、テレビ、ラジオや刊行物に加え、インターネットなど多様な媒体を活用し、都民にわかりやすく、きめ細かい広報広聴活動を進められたい。
 一、私立学校に対する助成については、私立学校が公教育の一翼を担っていることの重要性や都議会決議にかんがみ、厳しい財政状況にあっても、これまでの助成水準の堅持、充実に努められたい。
 一、商品の安全対策、事故の未然防止及び再発防止のため、危害危険情報の通報受け付けやリコール情報を発信する安全情報サイトを構築するとともに、消費者被害の救済や消費者相談を初めとする消費者生活総合センター事業の充実を図るなど、消費生活施策を一層推進されたい。
 一、違法駐車、迷惑駐車対策について、施策の拡充に努められたい。
 一、相次ぐ食品の虚偽事件に傷つけられた食品表示制度の信頼を早急に立て直すために、食品表示対策の推進に努められたい。
 一、法律相談については、利用枠いっぱいの需要があり、平成十五年度以降も存続を図られたい。
 教育庁。
 一、高校改革に関しては、あくまでも関係者への十分な説明と合意を行い、生徒が生き生きと個性や能力を伸ばせるような学校づくりを行われたい。
 一、スクールカウンセラーについては、中学校への全校配置に向けて計画的に進められたい。
 一、人事考課制度に関しては、公正、適正な運用を心がけ、校長のリーダーシップのもと、活力ある教育現場を現出するように取り組まれたい。
 一、教員の資質向上のため、教職員研修センターにおける研修を充実するとともに、研修期間中に学校現場において十分連携、調整を図ることにより、授業等に支障を生じないようにされたい。
 一、平成十四年度から学校完全週五日制が実施されることを視野に入れ、夏季休業期間中の教員の勤務のあり方、子どもたちに提供されるべき社会教育事業について検討してきた結果を実施されたい。
 新学習指導要領の全面実施に備え、具体的な指導方法等について、学校現場への支援策を講じられたい。
 一、長期不況のもとで、就学環境が激変する生徒が少なくないことから、奨学金や授業料減免制度を柔軟かつ弾力的に運用されたい。また、就職難の折、都立学校の卒業生の就職対策を強化されたい。特に養護学校高等部においては、一人でも多くの卒業生が就職できるよう、さまざまな角度から対策を講じられたい。
 一、LD児やADHD児教育をさらに充実し、引き続き保護者や地域社会の意識啓発、理解の普及に取り組まれたい。
 一、学校校舎等の耐震補強を早急に実施し、あわせて老朽校舎、施設の改築、改修、さらに学校の緑化を推進されたい。
 一、片浜養護学校においては、平成十五年度末の閉校までの間、生徒一人一人に対するきめ細かな教育を行うとともに、学校活力の維持向上に努められたい。また、病弱養護高等学校の設置について検討されたい。
 一、薬物乱用防止教育のための教員の資質向上を図り、学校全体として組織的、計画的に取り組まれたい。
 一、主幹制度については、平成十五年度導入に向けて、主幹制度導入の趣旨や意義を管理職や教員に周知徹底させ、学校運営の円滑な推進に努力されたい。
 一、教科情報を指導する免許取得者の希望が生かされるような仕組みを確立し、免許取得者数を確保されたい。
 以上、都議会公明党の意見開陳をこれで終わらせていただきます。

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