平成14年文教委員会(2002年9月27日)情報処理科について等

平成14年文教委員会(2002年9月27日)


◯野上委員

 高校改革に当たりましては、我が党といたしましても教育プロジェクトチームを組みまして、多くの学校に行きました。現場の声をいろいろ拾ってまいりました。都立高校改革に関しましては、都民意識アンケートというのがございますが、この中で、都立高校改革の印象についてというところで、賛同できるというパーセントが一四・八%、おおむね賛同できるということが五六%で、それを合わせると七〇・八%の肯定的な意見が多いというふうに出ております。総合には賛成であるけれども、個々のケースにおいては、賛成も反対も含めて多様な意見がございます。
 その中で、今回、一例ですけれども、取り上げてみますのは、八王子地区の産業高校です。これは第二商業高校と八王子工業高校を発展的に統合するということで案が出ております。この八王子工業と第二商業の視察にも行ってまいりました。特にその中で強く印象を受けましたのは、第二商業の情報処理科の先生方にいろいろお話をお聞きいたしまして、この学校が、国立の東京工業大学附属高校に百点以上の差をつけて優勝するなど、非常に情報教育が進んでいるという話をお聞きいたしました。特に、個人の部で十位以上の入賞者八名が二商の生徒であるとか、システムアドミニストレーター、シスアドという略称なんですけれども、これに情報処理科の生徒の三分の一が合格している。合格者の半数が二商の生徒であるとか、また読売新聞にも、地域の中で自分たちの技術を生かして活躍している様子とかが載っておりました。また、中学生の志望校調査の中でも第一希望者が多い。二商の情報処理科に入りたいという子が多く、非常に誇りを持って生徒たちが入ってくる。
 また、先生方も大変熱心で、子どもたちの育成に対する日ごろの努力に頭が下がる思いがいたしました。とにかく学力を向上させようということで、子どもたちが夏休みにいつ来てもコンピューターを使えるようにして、そこに先生がいて教えている。教師が誇りを持って生徒に教育をしている、そういった実態が見受けられました。
 そこで、都教委としては、この高校改革に当たって、すべての学校を対象にしてヒアリングを行ったということをお聞きいたしましたけれども、第二商業高校のヒアリングの結果というんですか、学校像といいますか、そういったものはどういうふうに受けとめられたのでしょうか。お聞きしたいと思います。

◯山際都立高校改革推進担当部長

 第二商業の学校像についてでございますが、昨年七月に校長さんとヒアリングをしております。そのときのお話では、今後も商業高校として、商業科、情報処理科を設置して、社会で重きを置かれる資格取得に力を入れ、そして、就職指導、資格を生かしての進学指導に力を入れる、このようなことでございます。

◯野上委員

 八王子地区の産業高校の中で情報処理の技術を生かしていくということだったんですけれども、新しい八王子地区の産業高校のコンセプトというんですか、それはどのようにお考えになっていらっしゃるんでしょうか。

◯山際都立高校改革推進担当部長

 八王子地区産業高校の持つコンセプト、こういうことでございますが、今、食品業界でいろいろ不祥事が起きた、生産加工の分野で問題があり、幾ら流通の部分、あるいはブランドがいい、流通システムがいいといっても、それがやはりうまくいかない、消費者に渡らない、大きな組織の危機に至っている、そういうことがございます。同じように、製造加工分野がよくても、流通システムが不十分であれば消費者に届かない、そういうことがございます。そういう相互の関連性を学ぶ、あるいは生産、流通、消費の基礎を学ぶ、これは非常に重要でございまして、そうしたことの基礎の上に、自己の進路目標に沿った専門教科を学ぶ。幅広い視野と豊かな勤労観に裏づけられた職業人を育成する。これがこの学校のコンセプトの一つでございます。
 同様に、生産、流通、消費という幅広い知識を学ぶということで、将来みずから企業を起こす、社長になるとか、組織の長になる、みずから起業を目指そうとする、そうした志あふれる人間の育成ということも、この学校の一つの特性でございます。

◯野上委員

 山際改革担当部長さんのいわれていることは本当にもっともだと感じます。全体人間的な生徒をつくっていかなくちゃいけないということはよくわかるんですけれども、せっかくここまで数十年かけて二商が築き上げた情報処理の技術そのものを、今、産業高校に統合した場合に、果たしてこれまで築いたノウハウをそのまま生かしていけるかどうかが、私としてはとても心配です。カリキュラムとかを見ましても、ゆったりとしたカリキュラムになっておりますので、今までシスアドの合格者をたくさん出したような結果を出せるのかどうかというところも懸念しております。
 そういった意味で、地元の同窓会の方とか、地元の関係者の方からはいろいろ反対の意見とかも出ているようなんですけれども、そういった声をどのように都の方は受けとめていらっしゃるのか、お聞きしたいと思います。

◯山際都立高校改革推進担当部長

 ご指摘のとおり、八王子地区産業高校につきましては、さまざまな意見をいただいているところでございます。特に同窓会の方々の母校に対する思い、あるいは、母校の発展、充実を願うというような思いの中から、いろいろご発言、ご主張いただいているというふうに受けとめております。そうして寄せられたご意見、ご提案につきましては十分に伺いまして、今後、学校づくりの参考としてまいります。

◯野上委員

 私としては、八王子地区の産業高校に、これまでの第二商業の実績そのものをすべて引き継いでいけるような情報処理科が設置される、生かされるといいのかなとは思うんですけれども、いろいろカリキュラムとかを見ていきますと、本当に厳しいものがあるなということを感じるんですね、これは意見表明なんですけれども。だとすると、この要望書にもありましたように、第二商業高校を情報高校として残しておいたらどうなのかと。学校というのは、いろいろ社会状況が変化して、変わってくるものなので、ぜひ今までのノウハウを生かせる高校として残していっていただきたいということを切に要望したいと思います。
 もう一つ、地元の水元高校も、これは地域の方々が、大勢の方が、水元高校を存続する会ということで運動されておりますけれども、一番大きなネックになっているのは、都教委から地元に対しての説明がない、説明が不十分であるという意見が非常に大きいんです。ここら辺もよく地元の関係者の方と丁寧に打ち合わせをしていただければというふうに思います。
 もう一つ、定時制、通信制高校に関してです。
 今、定時制、通信制高校では、生徒生活体験発表会とか音楽鑑賞教室というのが行われております。これは、定時制、通信制に学ぶ生徒に、生きる力とか、心の情操をはぐくむ多様な学習の機会を与えられている行事であります。これらの子どもたちにとって大変有益な行事を、この定時制改革の中でぜひ存続していただきたいということなんですけれども、一部には、校長先生の中には、こういった行事が改革と同時にカットされるのではないかというふうなこともお聞きしているので、続けていけるのかどうかということをお聞きしたいと思います。

◯鈴木生涯学習スポーツ部長

 まず初めに、音楽鑑賞教室事業でございますが、定時制、通信制課程の生徒を対象に毎年一回実施しております。音楽鑑賞教室事業は、文化行政の一元化に伴いまして、平成十五年度より生活文化局に移管することになっております。なお、平成十五年度につきましては、現在と同じ形で実施いたす予定でございます。
 また、生活体験発表会及び演劇鑑賞教室について中止することは考えておりません。

◯野上委員

 音楽鑑賞教室は、平成十六年度以降、生活文化局に事業が移管しても、ぜひこれは継続していただきたいということで意見表明して、終わらせていただきます。

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