平成15年文教委員会(2003年11月13日)都市教養学部について等

平成15年文教委員会(2003年11月13日)


◯野上委員

 駅前放置自転車対策についてお伺いしたいと思います。
 都内の駅前には、多くの自転車が歩道などに放置されております。このため、歩行者が歩く際の妨げとなっていて、特に高齢者や障害者の方が安心して歩くことができない、危険な障害物となっております。また、都市景観の点からも、美観の面からも、清潔できれいな町にする上で妨げとなっております。そこで、この放置自転車対策について何点か質問いたしたいと思います。
 都は、毎年、駅前放置自転車の現況等の調査を行っております。平成十四年度に実施された調査結果によれば、前年の放置台数がトップの駅は蒲田駅です。三千五百九十一台が放置されておりましたが、昨年には約千五百台減って、二千七十七台に減少しています。この駅で大幅な減少となったその理由は何なのか、それをお伺いしたいと思います。

◯脇交通安全対策担当部長

 蒲田駅前における放置自転車が大幅に減少した理由についてでございますけれども、地元大田区では、放置自転車ワーストワンという厳しい結果を踏まえまして、自転車駐車場の増設や撤去活動の強化といった従来からの対策を促進するとともに、平成十四年一月からは、区民や警察と共同いたしまして、啓発キャンペーン蒲田駅前放置ゼロ運動というものを実施しております。
 また、自転車駐車場の利用促進を図るために、登録制駐車場を買い物客用に休日無料開放という形で実施したほか、駅近くの駐車場については、日曜、平日とも二時間までなら安い料金に設定するなどの工夫を行ったと聞いております。
 このように、大田区が中心になって、区民や関係機関と連携しながらさまざまな対策を積極的に行ったことが、放置自転車を大幅に減少させることにつながったのではないか、そういうふうに考えております。

◯野上委員

 積極的に啓発キャンペーンとかをやって減らしていった。そのキャンペーンのことなんですけれども、先月、十月に都内では、駅前放置自転車クリーンキャンペーンという普及啓発活動が行われていて、その一環として、多くの駅前で広報チラシなどを配布しておりました。このキャンペーンではどのようなことを行っているのか、その内容をお伺いしたいと思います。

◯脇交通安全対策担当部長

 駅前放置自転車クリーンキャンペーンは、東京都と区市町村が主催いたしまして、毎年十月二十二日から三十一日までの十日間実施しているもので、ことしで二十回目を迎えました。
 キャンペーンの推進に当たりましては、国、警視庁、東京消防庁など関係機関や交通事業者、商工団体、高齢者、消費者団体などに幅広く参加していただき、それぞれの役割に応じて多様な取り組みを行っております。
 例えば、鉄道事業者に対しましては、車内づりポスターの掲出や車内放送などをお願いしたり、各関係機関、団体の持つ多様な広報媒体を活用した普及啓発活動を行っております。また、ただいまお話のありました駅頭での広報チラシの配布や放置自転車の撤去活動なども集中的に行っているところでございます。

◯野上委員

 私は今、葛飾区に住んでいるんですけれども、主に利用している駅は青砥駅なんです。この青砥駅の周りにも本当に多くの自転車が放置されております。区では、ほとんどの駅周辺に放置自転車整理区域を設けて、撤去を行うなどの取り組みを行っております。
 それでは、放置自転車の課題の解決に向けて、都や区がこれまで講じてきた対策はどのような内容であり、どのような効果があったのかをお伺いしたいと思います。

◯脇交通安全対策担当部長

 放置自転車に対する対策としては、ただいまご説明いたしました全都一斉に行うクリーンキャンペーンなどの広報啓発活動のほか、区市町村では、自転車の放置を禁止する区域を設けて、自転車整理員等を活用して撤去活動を行うとともに、自転車駐車場の整備を進めるなど、独自の取り組みを行っています。
 また、都といたしましても、区市町村、関係機関との連絡調整や情報交換を行うとともに、交通安全教育担当者に対する講習会を実施するなど、区市町村に対する支援を行っております。
 放置自転車台数の状況につきましては、平成二年に最も多い約二十四万台に達した後、近年は約二十万台前後の横ばいで推移してきました。しかし、昨年の調査では約十七万一千台となり、前年より約二万七千台、率にして実に一四%減という大幅な減少を見ました。これは、これまで積み重ねてまいりました関係機関等の努力が徐々に実を結び始めてきたのではないかと考えております。

◯野上委員

 次に、先ほどの調査によりますと、平成十四年十月現在、都内の自転車駐車場は千六百七十六カ所ございます。ここに駐輪が可能な台数は約七十七万台です。駅に乗り入れた台数を約四万四千台上回っているわけです。このように収容能力に余裕がありますけれども、それでも十七万一千台の自転車が放置されているというのが実態です。この実態について、都は原因はどこにあると考えているのか、お伺いしたいと思います。

◯脇交通安全対策担当部長

 個別に見ますと、まだまだ自転車駐車場の絶対数が不足している駅がございます。また、充足している場合でも、駅ごとにさまざまな要因が考えられます。全体的な傾向としては、設置場所が駅から比較的遠いところとか、あるいは地下にある自転車駐車場の利用率が低くなっています。また、駐車場の料金に対する抵抗感も一因になっていると聞いております。
 しかし、いずれにいたしましても、自転車を利用する方々の意識の問題が大きな原因になっていると考えております。現在、都内では、約一・五人に一台の割合で自転車が普及しております。身近で便利な乗り物として、子どもからお年寄りまで幅広く利用されているわけでございますが、自転車を放置しない、させないといったことも含め、交通ルールの徹底やマナーの向上が重要でございます。
 したがって、今後ともさまざまな機会をとらえまして、区市町村や関係機関と連携しながら、効果的な放置自転車対策の推進に努めてまいります。

◯野上委員

 これまで放置自転車についてはさまざまな対策を講じて、その結果、昨年の放置自転車の台数は前年よりは大幅に減ったということでした。ただ、依然として十七万台の自転車が放置されているという、そういう現状があるわけですけれども、この状況は重く受けとめるべきだと思います。都は、区市町村、関係団体とともに、今後も放置自転車対策にしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 次に、同じく道路上の問題としては、違法駐車がございます。都内では、随所に違法駐車が見られますが、これは交通の流れを阻害し、交通事故を引き起こす原因にもなっております。また、環境にも悪影響を及ぼす重大な問題です。そこで、違法駐車について、違法駐車の現状と対策について幾つか質問したいと思います。
 まず、都内の違法駐車の実態からお聞きします。
 最近の都内全域における違法駐車の台数はどのくらいあるのか、お伺いいたします。

◯脇交通安全対策担当部長

 平成十五年六月の警視庁調査によりますと、都内の瞬間路上駐車台数は十四万四千台あり、そのうち約八割の十一万三千台が違法駐車でございました。平成二年には違法駐車台数が二十万台を超えていたのに比べますと、かなり減少しているといえます。

◯野上委員

 都内の違法駐車台数は、ひところに比べてかなり減少していますけれども、現状の違法駐車台数は決して少ない数ではありません。私たちの身の回りでも、至るところに違法駐車が見られます。特に、交通が集中する都内においては、こうした違法駐車が交通の流れを妨げ、交通事故の可能性はもとより、都民の経済活動また生活環境に悪影響を及ぼしていることは容易に想像できます。
 そこで、東京都が警視庁と連携して違法駐車対策、スムーズ東京21に取り組むことになった経緯と目的についてお伺いしたいと思います。

◯脇交通安全対策担当部長

 違法駐車は、ご指摘のように、交通渋滞や交通事故の原因になるなど、さまざまな社会問題を引き起こしております。これまでも違法駐車対策については、関係機関がそれぞれの立場から個別に取り組んでまいりました。
 しかし、特に交通が集中し、違法駐車による交通渋滞が著しい幹線道路や繁華街地域においては、ハード、ソフト両面から総合的、重点的に対策を実施することが必要であります。このため、平成十三年度から東京都では、靖国通りなど四路線と新宿など三エリアを対象に、都市計画局、建設局、生文局、そして警視庁が連携協力し、三カ年のパイロット事業としてスムーズ東京21に取り組み、渋滞解消などを図っていくことといたしました。

◯野上委員

 違法駐車は、排除するだけではなく、いかにして防止するかということが重要であります。このためには、放置自転車対策とも共通することですけれども、駐車場の利用を促進する方策や、違法駐車はしないという一人一人の意識向上、すなわち普及啓発活動が重要になってきます。
 かつ飾区でも、違法駐車防止活動に地域の方々とともに取り組んでいるところですけれども、スムーズ東京21では、こうした対策を含めて、関係局及び警視庁が総合的に取り組んでいるとのことですが、その対策の概要と、その中で生活文化局が担当している交通指導員について、具体的業務内容をお伺いしたいと思います。

◯脇交通安全対策担当部長

 スムーズ東京21では、交通の妨げとなる交差点付近の違法駐車を排除するため、ハード面の対策といたしまして、まず交差点付近の駐停車禁止区間、法定では五メートルでございますけれども、これを三十メートルに拡大するとともに、この区間を赤く舗装して明示いたしました。また、違法駐車車両に対して所轄警察署からテレビモニターを見ながら音声で警告することのできる駐車抑止システムも整備いたしました。あわせて、一部ではありますけれども、貨物車などの荷さばき用の停車スペースも設置いたしました。
 また、ソフト面の対策として、広報キャンペーンのほか、ただいまご質問の交通指導員も配置しております。この交通指導員は、対策交差点を巡回しながら、ドライバー一人一人に駐停車禁止であることの周知を行い、指導啓発を行うとともに、近隣の駐車場マップを示しながら、駐車場の利用も案内いたします。また、この業務を効率的に、効果的に実施するため、交通指導員に東京都、警視庁連名の腕章及びチョッキを着用させまして、悪質、迷惑、危険性の高い車両は所轄警察署に通報するなど、警視庁との連携体制もとっております。
 なお、配置の規模ですが、平成十四年当初から十名を配置しているのに加えまして、十五年八月からは、緊急地域雇用創出特別基金事業、いわゆる緊急雇用事業でございますが、これを活用して、さらに四十二名を増員したところでございます。

◯野上委員

 このスムーズ東京21というのは三年間のパイロット事業ということで、ことしが最終年度になりますけれども、これまでの全体事業における取り組み実績と今後の予定についてお伺いしたいと思います。

◯脇交通安全対策担当部長

 これまでの二年間の取り組み実績でございますが、まず路線対策としては、靖国通りの市ヶ谷駅前から浅草橋までの区間、十カ所の交差点整備を計画どおり完了いたしました。また、明治通りなどの一部の交差点についても着手しているところでございます。
 エリア対策としては、新宿と渋谷の一部地域において、地元商店会等の協力を得ながら、主に駐車場の有効活用を働きかけるとともに、貨物の積みおろしのための荷さばき用パーキングメーターを設置いたしました。
 なお、渋谷駅西口のタクシー乗り場では、客待ちのタクシー列を一列から二列にする取り組みも行いまして、待機列の短縮化を図りました。
 次に、平成十五年度の予定ですが、明治通りの池袋六ツ又交差点から渋谷区の並木橋までの間約九キロでございますが、ここを中心に残された交差点の整備を行うとともに、新たに池袋駅東口周辺のエリア対策にも取り組んでいるところでございます。

◯野上委員

 事業としては着実に進めてこられたようですけれども、その結果、事業効果は具体的にどのような形であらわれているのか、お伺いしたいと思います。

◯脇交通安全対策担当部長

 対策を講じる前の平成十三年九月と、対策を講じた後の十四年九月に調査を行っております。
 対策が進んでいる靖国通りの、先ほどの市ヶ谷駅前から浅草橋までの間について、これらの結果を比較いたしましたところ、違法駐車台数は、整備が完了した六交差点付近の合計で六十台から四十八台となっておりまして、約二〇%減少いたしました。また、同区間の交通量は約一〇%増加しているにもかかわらず、同区間の通過に要する時間については、十二時間平均で見ますと、二十四分から二十分へと約二〇%の短縮を見ました。その他、渋滞の長さや信号待ち等で停止する回数も約三〇%近く減少するなど、多くの指標で交通の流れが円滑化する効果が見られました。

◯野上委員

 今のご答弁にありましたように、スムーズ東京21では、交通渋滞を解消するために違法駐車対策を実施することで具体的な効果があらわれているわけですが、一方では、こうした対策を講じる対象路線や地域が限られた事業であります。スムーズ東京21は今年度で終わりますし、交通渋滞は深刻な都市問題であり、違法駐車対策がこの解消に効果があることを踏まえると、こうしたよい効果をほかの路線にも幅広く拡大をして、積極的に取り組んでいくのが望ましいと考えます。
 こうした意味で、都道に限らず国道とも連携して広く実施していくべきと考えますけれども、都の見解を伺って、私の質問を終わります。

◯脇交通安全対策担当部長

 平成十五年度から、スムーズ東京21と並行いたしまして、五年間の予定で集中的な渋滞対策、スムーズ東京21拡大作戦というものを実施しております。この拡大作戦は、これまでの違法駐車対策に加え、交差点の特性に応じて、例えば右折レーンの延伸とか、あるいはバスベイの設置など、新たな対策メニューも組み合わせながら、国道も含めて対策箇所も大幅に拡大していくものでございます。
 現在、この事業は知事本部において全体の調整を行っていますけれども、生活文化局といたしましても、この事業に参画いたしまして、広報キャンペーンや交通指導員の配置等を担当しているところでございます。
 今後、この拡大作戦の推進に当たりましても、違法駐車対策として実施してきたこれまでの成果を生かしてまいります。

◯野上委員

 同じく都立大学改革についてご質問いたします。
 先ほどの遠藤委員と同じように、私のところにも、都立大学の大学院の方とか、あるいは大学の先生方から多くのメールや、そしてファクスやお手紙等をいただいております。十センチぐらいの厚みに今なっておりますけれども、情報がなかなか少ないために、うわさがうわさを呼んだり、あるいは憶測で物をいったりとか、そういうこともあるのではないかということがあります。そして、学生の方々も非常に不安感を募らせていらっしゃるのではないかと思いますので、私の方からは、これからの構想についていろいろと質問させていただきたいと思います。
 まず最初に、都立の新大学については、平成十三年度に東京都大学改革大綱が策定され、改めてこの八月一日でしたかしら、公表された新しい構想の中で、新たな方向性が示されたところであります。その内容については第三回定例会でも取り上げられたところですけれども、まず、新大学が目指そうとしているものはどういったものなのか、このことについて伺いたいと思います。
 また、都が設置する大学としての意義を明確に示す必要があります。そのためには、具体的に、新大学における教育研究が都民に還元される形が見えてこなければならないと思っております。そのためには、まず新大学において東京で活躍する人材を育成していくことが重要であると思いますけれども、この点についてもお伺いしたいと思います。

◯大村参事

 都立の新しい大学は、大学としての使命を、大都市における人間社会の理想像の追求といたしまして、具体的には、都市環境の向上、ダイナミックな産業構造を持つ高度な知的社会の構築、活力ある長寿社会の実現、この三つをキーワードにいたしまして、大都市に立脚した教育研究を目指してまいりたいと考えてございます。
 また、人材育成については、都市で活躍する人材に必要な教養を基礎にしまして、幅広い専門性を養成する都市教養部と、大都市の課題に対応いたしました実践的な学部として、都市環境学部、システムデザイン学部、保健福祉学部を設置いたしまして、大都市東京で活躍できる人材を養成してまいりたいと考えてございます。

◯野上委員

 大都市における人間社会の理想像の追求という使命を負った学生を育成していくということなんですけれども、新しい大学では、ぜひ東京の次の時代を切り開いていく人材を輩出していってほしいと思っております。
 そのためには、まず、私は、入試方法についても変えていく必要があるのではないかと思います。従来の偏差値教育というんですか、偏差値偏重の入試では、本当に有用な人材を育成していくことは難しいのではないか。そこで、学力中心、学力試験中心の入試だけではなく、学生さんの意欲あるいは目的意識を問うような入試を行う必要があるのではないかと思っております。
 第一回定例会で我が党の東村議員が一般質問を行いましたけれども、新しい大学では人材発掘型の入試を検討しているという答弁がございましたけれども、その検討状況はどうなっているんでしょうか。

◯大村参事

 新しい大学の入学者選抜制度につきましては、学力試験によります一般選抜だけでなく、ペーパーテストだけでははかれない能力や個性に着目した人材発掘型の入試を実施してまいります。
 具体的には、高校生を対象にしまして、土曜日や夏休みに特別授業を受講していただきまして、その成績で選抜いたしますゼミナール入試や、あるいはプレゼンテーションを含みます面接とか、課題論文などにより選抜いたしますAO入試などを実施いたしまして、ペーパーテスト以外に一定割合をこのような形の入試で選抜していきたいというふうに考えてございます。

◯野上委員

 新しい大学構想の中で、新しい大学には四つの学部、都市教養学部、都市環境学部、システムデザイン学部、保健福祉学部という四つの学部が設置される予定になっておりますけれども、各学部のもとではどういった構成で教育組織が編成されていくんでしょうか。また、新大学の教育の特色はどういうものなのか、また現在の検討状況はどうなっているのか、お伺いしたいと思います。

◯大村参事

 学部の教育組織につきましては、学部のもとにコースを設けまして、学生が、自分の専門分野だけでなく、より柔軟に学べる体制をつくってまいります。また、単位バンク制度を導入いたしまして、学生が所属するコースの授業のほかに、ほかの大学の授業その他のいろいろな経験も加えまして、学生のキャリア形成に応じた柔軟なカリキュラム設計を可能としてまいります。このような検討を現在、外部の専門家あるいは都立の大学の教職員の方も入っていただいて設計中でございます。

◯野上委員

 こういったことが導入されてくると、学部の構成は大きく変わることになりますけれども、この学部教育を担う教員の定数は、どういった考え方に基づいて今後設定していくのか。特に都市教養学部については、従来の都立大学の学部が大きくくくられて、その中にコースが設定されるということを聞いておりますけれども、例えば英文学を初めとする文学系の教員の定数、これはどういうふうになるんでしょうか。

◯大村参事

 各学部の教員定数につきましては、各学部で行う教育研究に必要な教員を配置していくという考え方のもとに、経営的な視点も踏まえまして、教員一人当たりの学生数の適正化をも検討してございます。
 文学系の教員につきましては、現在の都立大学では、全学の基礎教養教育を担当しているという事情はございますが、教員一人当たりの学生数が他大学などに比べて極端に少ないということでございます。このために、新しい大学では、文学系の教員定数は経営の観点から適正化していくということを考えてございます。
 また、新大学におきましては、縦割りでなく、幅広い柔軟なコース制をとりますが、文学系の専門科目もその中で提供していくことになるので、都市教養学部の中に設置を予定してございます国際文化コースの中で、文学系の教育ニーズにも対応できる体制をつくってまいります。

◯野上委員

 国際文化コースの中に、哲学とか、歴史とか、文学、そしてその文学の中に五つの語学を設置していくという形になるんだと思うんです。で、今までの教員定数が大幅に今度削減されるようになると思うので、そこら辺が、今先生方が大変不安に思っていらっしゃる部分じゃないかと思うんですけれども、これは今後どういうふうになるのか、通告していなかったんですけれども、ちょっと。

◯大村参事

 ただいまご紹介いたしました国際文化コースの中では、各国の文化あるいは文学あるいはその他の、そういう文化関係の部分を教えていく。特に、新しい大学では、日本を含みますアジアの文化を重視しておりまして、そのようなところを中心に文化を総合的に教えていくということになります。
 そういう中で、今、文学あるいは哲学などを教えている先生もそちらの方に行っていただく方も出まして、総合的に教えていただくということになります。ただ、語学につきましては、スキルの問題というふうに考えてございますので、このコースの中で語学を教えるというよりも、全学に対して語学教育を提供するセンターをつくりまして、そのような中で基礎教育をしていくというふうに考えてございます。

◯野上委員

 語学関係に関しましては、自分が学びたい語学があって、その語学を教えてくれる先生がそこにいらっしゃって、自分のニーズにこたえられるような、そういったシステムがつくられていくということになるんですか。お伺いしてよろしいですか。

◯大村参事

 語学教育につきましては、全学的な問題でございますので、コースの中ということではなくて、全学的な規模でどういうふうに語学を展開していくか、そして、卒業要件に一定の語学能力が必要だというふうに考えられますので、それをやっていく。
 それとは別に、国際文化コースの中では、文学とか、哲学とか、あるいはさまざまな文化の関係について、日本も含むアジアあるいは国際的な視野で学んでいただくというふうなことでございまして、それぞれ希望する語学や何かにつきまして学んでいける体制をつくりたいというふうには考えてございます。
 ただ、世界にはたくさんの語学がございますので、基本的な語学についてはもちろんそろえますけれども、今全部のものを都立の各大学でもそろえているわけではございませんので、それなりの語学の内容にはなるというふうに考えてございます。

◯野上委員

 語学については、別の機会にでもまたお聞きしたいと思います。
 あと、もう一つ、構想の中では大学院については示されていないわけですけれども、大学は、大学院における教育研究と一体となって進められていくものでありますので、大変大事だと思います。このため、大学院のあり方についても早急に明らかにしていく必要があるのではないかと思います。
 特に、資料によりますと、理工系で修士課程まで進学する学生が多くなっているということで、新しい大学の大学院がどうなるのか、関心が高まっているところです。現在の検討状況はどうなっているんでしょうか。

◯大村参事

 新しい大学の大学院につきましては、新しい大学の開学、十七年四月に同時に設置をする予定でございます。
 この新しい大学の大学院の構成でございますけれども、十七年度につきましては、現在の都立の大学の大学院と同様の構成でスタートいたしまして、十八年度から、新しい大学の構想の理念に基づいた大学院構成に再編したいというふうに考えてございます。これは、現在、学部構成については大きく検討したところでございますが、その上で、大学院についてはどうしたらいいかということを、これから時間をかけてじっくり検討していきたいというものでございます。
 なお、詳細につきましては、現在、外部の専門家、また都立の各大学の先生も入りまして検討中でございまして、なるべく早い時期に検討内容を明らかにしていきたいというふうに考えてございます。

◯野上委員

 一日も早く検討内容を提示していただければと思っております。
 新大学における教育が魅力的なものとなるためにも、その基盤である学生の学習環境を整備していくことが重要であります。その学生さんが抱いている不安の中の一つとして、例えば、今、学生教育のための図書、本、蔵書、そういったものが、新しい大学が開設されると処分されてしまうのではないかとか、あるいは、今まで学生教育のために図書購入経費というのがあったそうなんですが、そういった経費がなくなるのではないか、それがどうなっていくのかとか、あるいは、今の都立大学の大学院の方、大変優秀な方が多いということも聞いておりますし、学生さんが自由に勉強する自習室ですか、学内で勉強するスペースの整備、そういったものは今後どういうふうになっていくのかについてお聞きしたいと思います。

◯大村参事

 新しい大学の図書の取り扱いにつきましては、現在検討中でございますが、基本的には、教育研究に必要な図書につきましては、引き続き都立の各大学の図書を所蔵してまいる所存でございます。
 また、図書購入経費につきましては、今後、独立行政法人になりますが、法人化後の予算措置の問題で、検討はこれからの問題ということになりますが、学生教育に必要な経費については当然予算措置を図っていくことになります。
 また、学生の学習スペースにつきましては、今年度建設を行います文系教養基礎教育校舎の中に、教室のほかに学生が自由に使えるスペースを確保いたしまして、無線回線を経由してインターネットなどに接続できます情報環境も整備します。
 なお、こうした学習環境は、現大学に在籍する学生にも引き続き提供される予定でございますので、学内での学習スペースについては確保されるというふうに考えてございます。

◯野上委員

 インターネットとかも自由に使えるという形になると思います。
 大学改革大綱の策定時には、私も二年前、文教委員会に所属して、審議に加わっていましたけれども、今回打ち出された構想は、都が設置する大学としての意義や方向性が、その当時に比べれば大変明確になってきたという印象がございます。
 さて、最後に、現在の都立の大学に在籍する学生さんのことについてお伺いしたいと思います。
 新しい大学が発足した後も、引き続き、大学に入学した学部生や大学院生さんが在籍しておりますけれども、こうした学生さんに対する教育はどう保障されるんでしょうか。この点についても多くの学生の方たちが不安に感じているところです。第三回定例会の本委員会において、責任を持って教育を行うという答弁がございましたけれども、具体的にどういった措置をとっていくのか、そのことについてお伺いしたいと思います。

◯大村参事

 現在都立の大学に在籍しておられる学生、院生につきましては、現在の大学の学部や大学院の課程を修了するまで、現在の大学が責任を持って教育できるように対応してまいります。
 ただ、現在の大学の存在期間につきましては、平成二十二年までというふうにしてございます。この経過期間が最も短くなる学生でも、七年は現在の都立の大学での教育を保障してございます。
 この二十二年までの期間の設定は、できるだけ早く人材を社会に送り出すことが大学の役割であることや、公立大学法人が中期目標を達成する期間が六年間と法定されておりまして、十七年度以降、新大学とあわせまして現在の都立の四大学もこの独立行政法人の中に入ってまいりますので、この六年間に当たる平成二十二年まで現大学を存続させるものといたしました。
 そういうことで、基本は学部生四年、修士二年、博士三年というふうなことでの修了期間があるわけでございますけれども、さらにそれを超えて在学できる年限が、例えば学部では八年、二部の場合は十年、修士課程四年、博士課程六年というふうな規定もございます。ただ、十五年度の状況などを見ますと、この七年間の経過措置に相当する期間以上の在籍となっている方は都立大学にいるだけでございまして、在籍する学生のうち学部生では〇・七%、大学院生では〇・六%という数字でございます。このため、二十二年までとする経過措置は妥当なものと考えてございます。
 ただ、確かに七年間の経過措置を超えて学生が在籍する可能性もございますが、規定の修業年限を超えて在籍している学生には、学業不振の方、その他事情がある方ということで、これらの学生は比較的低学年から学業不振になったりする傾向もございますので、早い段階からしっかりとした指導を行うことが重要であるということで、個別指導を強化するというふうなことで、年限いっぱいまで在籍しなくても卒業できるようにしてまいりたいと思っております。
 そしてまた、さらに、やむを得ず期間を超えてしまう場合は、新しい大学への転入など個別の措置を検討いたしまして、責任を持って学生の皆さんの教育を引き続きしていくというふうに考えてございます。

◯野上委員

 最後ですけれども、せっかく都立大学に優秀な成績で入学した人たちを全員きちんと卒業させていくということが大事だと思います。全員をきちっと救っていくというのは難しいかもしれないんですけれども、セーフティーネットというんですか、必ず新しい大学への転入などの個別の措置を検討していただけるということで、今不安に思っていらっしゃる学生さんも確実にきちっと卒業していける、そういった保障をしていただければということを要望して、終わりたいと思います。
 以上でございます。

関連記事

カテゴリー

PAGE TOP