平成16年文教委員会(2004年2月19日)首都大学東京の準備状況について等

平成16年文教委員会(2004年2月19日)


◯野上委員

 最初に、臼井副委員長と同じような内容になってしまうところもあるんですけれども、もう一回、確認の意味でお聞きしたいと思っております。
 首都大学東京の準備状況は現在どのような段階にあるのでしょうか。

◯大村参事

 首都大学東京の教学面の準備状況でございますけれども、教学準備委員会と各都立の大学の学内教員をリーダーとする各作業チームにおきまして、現在、実施設計に取り組んでおりまして、具体的な科目の設定等の詳細が固まりつつございます。これは、作業チームによりまして、その進展度合いに前後ございますけれども、そういうふうな状況でございます。
 そして、具体的に出てきた科目につきまして担当する先生を決めて、四月の本申請に向けて準備をするために、現在、都立の大学の先生に対しまして、新大学に就任する意思の確認などの準備を進めているところでございます。

◯野上委員

 けさの新聞によりましても、意思確認書の未提出者ということでありましたけれども、五百十八人のうち、新聞には二百八十二人、五四・四%しか就任の意思を回答しなかったということがありました。具体的には、四大学のうち、保健科学大学、都立短大、科学技術大はほとんど提出をしてあるけれども、都立大の教員が未提出、これが大半であるというような記事の内容となっておりました。
 今回の意思確認書の提出は、最終の意思確認であるということなんですけれども、この内容についてお聞かせください。

◯大村参事

 先ほど述べましたように、現在、科目を設定して、その担当教員を固めていくというところになってございます。四月の本申請に向けまして、その担当する教員体制を固める必要があるということで、これから教員を確定いたしまして、必要に応じて不足する分野の教員の募集あるいは非常勤教員の確保などに努めるなどして、こういった科目担当を決めた上で、文部科学大臣への本申請に向けた作業を進める必要があるということから、四月の本申請まで時間的余裕がないということで、今回の意思確認書の提出のあった教員をもとに、この本申請の作業を進めて、次のステップ、募集とか非常勤の手当てなどの作業に進まなければいけない。そういう意味で、最後の意思確認という意味で、ということでございます。

◯野上委員

 例えば大学の先生も生活があると思うんですね。自分の子どもを抱え、家庭を抱えて生活をしていかなければいけない。本来ならば首都大学東京に残りたいという意思を持っていらっしゃる先生も多いかと思いますけれども、自分が提出すると裏切り行為になるということで、本当は出したいんだけれども、仲間を裏切るような懸念もあってなかなか出せない、そういう思いをしていらっしゃる先生もあると思うんです。
 この意思確認書を出さないがゆえに、そのために最終的に首都大学東京の教員となれないということを確認してもよろしいんでしょうか。

◯大村参事

 ただいま申しましたように、この四月に文部科学省に出す本申請に向けての作業の中では時間的猶予がございませんので、今、意思確認書を出していただいた先生を前提としまして科目の割りつけや何かを進めないと、その後、抜けた部分の手当ても含めた作業ができないというふうな意味では、十七年四月開校の首都大学東京の教員になるには、ここで意思を出していただく必要があるということでございます。
 そういうのもございまして、今回、個々の先生のご自宅に郵便で配達をしまして、個々の先生のそれぞれのお気持ちで出していただくというふうなことにいたしましたので、いろいろな周りの関係ということではなくて、ご自分でご判断いただいて出していただければというふうに考えてございます。

◯野上委員

 文部科学大臣に対する大学の設置認可申請書というのは前年度の四月までに提出すると、さっき説明がございましたけれども、通常は、授業を担当する専任教員について資格審査が行われますが、一定の要件を満たす場合、この教員審査が省略されることがありますとあるんですけど、この一定の要件の内容について聞かせていただければと思います。

◯大村参事

 これは、文部科学省の方で定めました規則の、大学の設置等の認可の申請手続等に関する規則という中で、通常ですと、教員個々の方のそれぞれの業績とかいったものをもとに、お一人ずつのチェックをするということになっているんですが、ただ、大学を既に設置している者が──省略いたしまして、要するに、当該大学を廃止いたしまして、その教員組織、施設設備等をもとに他の大学を設置しようとする場合などに教員審査を省略するという手続がとれるということになってございます。
 そういう意味で、この手続について、できれば三月の運営委員会、大学設置の審議会の運営委員会がこれを審議することになってございますので、そこにかけて、教員審査の省略という手続をとっていきたいというふうに考えております。
 こういう意味からも、今その対象となる人数を確定しなければいけない。その裏には、どの先生が行かれるか行かれないかというのを明確にしていただかないといけないという意味で、現在、意思の確認書をとらせていただいているところでございます。

◯野上委員

 意思確認書を未提出だった先生が、気持ちが変わって出すということになると、いつごろまでがタイムリミットなんでしょうかね。それとも、もうだめなんでしょうか。もうこれで打ち切りなんでしょうか。

◯大村参事

 今申しました教員審査の省略、三月の運営委員会といいましても、三月の初めにございまして、その十日前までに全部のきちっとした書類を出せということになっています。さかのぼりますと来週の月曜日には出さなければいけないということになりますので、もうそこでは、当然ですけれども、その前にその書類を全部つくり上げなければいけませんので、もう既に時間的余裕はないというものでございます。

◯野上委員

 ぎりぎり二十三日までだったら何とか……(「ならない」と呼ぶ者あり)ならない。厳しいということですかね。そこ、大事なところなので、そこをちょっと、済みません。

◯大村参事

 この教員審査の省略の書類といいましても、単に人数をぼっと報告するだけではなくて、教科目とか、そこの部分にどういう先生が何人という人数をそれぞれ割り当ててやったものをもとに報告することになります。単純に数だけ集まれば、そのままぼっと持っていくというものではない。集まってすぐに持っていくということではない。やはり作業時間、また、先生の数などによっては教科目の見直しなどもございますので、直ちに集まった日に持っていけるという状況ではないので、そのあたりについてはご理解いただきたいと思います。

◯野上委員

 先生方も生活がかかっているというところが非常に厳しいのかなと思うんです。本来ならば個々の判断で意思確認書を出すべきなんですけれども、そういう組織の中に入ってて、自分の気持ちは出したいんだけれども出せなかった、そういった先生に対する温情みたいなものが、二、三日ぐらいあるといいのかなと私は思うんです。そちらの方の作業がちょっと厳しいということもあるのなと思うんですけれども、そこら辺はどうなんでしょうか。

◯大村参事

 今回の意思確認書の締め切りにつきましては、実は今週の月曜日、十六日にしたところでございます。これは、十日の日、実は前の日の九日の夜中に郵便局から発送するという手続をとりましたけれども、これにつきましては配達記録をとるというふうなことで、一人ずつにバーコードをつけて、届いたか届かないかわかるという記録をつけた郵便で出させていただきました。
 そのせいか、郵便屋さんがご自宅に配達したときいらっしゃらないと、また郵便局に持って帰って、それで、二回くらい届けたときにいらっしゃらないと、不在の通知を出して、取りに来るか、また、配達日を指定してくださいという方式をとりましたために、実は、十日に発送したにもかかわらず、今週の週明け、十六日の締め切りの日にもまだご本人の手元に届いていないということもございましたので、私どもといたしましては、こういう郵便事情などを考慮して、数日調整期間は必要かなとは思ってございます。

◯野上委員

 そういった配達事情とか特殊な事情がある方については配慮をしていただければということで要望しておきます。
 次に、学生の問題に移りたいと思います。
 先生方と、その指導を受けている学生さんは、二十二年度末までは、その教授なり助教授のもとで指導を受けられるということなんですけれども、現在の都立の大学の学生に対する学習権保障はどうなっているんでしょうか。

◯大村参事

 基本的には、現在の大学の学生さんにつきましては、卒業するまで、現行大学の教育課程に沿った授業科目を提供する。そして、現在の大学の存続期間は平成二十二年度まで。そして各大学では、学生ができるだけ早く卒業できるようにきめ細かく履修指導するということを大原則としてございます。
 そして、現大学の存続期間は二十二年度までということにしてございますが、二十三年度以降も残っている学生については、新しくできる首都大学東京の方に籍を移し、首都大学東京の方で現大学の教育課程を履修するということにいたしたところでございます。

◯野上委員

 昨年の十一月十三日のこの文教委員会で私も質疑をしました。このときのこの説明と今度の説明とはどういうところが違っているんでしょうか。

◯大村参事

 昨年説明させていただいた段階では、現在の学生の在学期間は、大学の存続する平成二十二年度までということで、それ以降残る学生については個別に対応するということで、その後の対応は個別ということで申し上げたところでございます。
 ただ、現に影響の出る学生が存在するということ、あるいは新旧大学の教育課程の違いなどを考慮いたしまして、今回、平成二十三年度以降も残っている学生については、新しい大学に籍を移して、新しい大学で現在の大学の教育課程を履修する、そこで卒業証書が出るという形にしたものでございます。

◯野上委員

 そのときの大学の卒業名は、旧都立大学になるのか、あるいは首都大学東京になるのか、どちらになるんでしょうか。

◯大村参事

 平成二十二年度までの卒業の場合は、現在の都立大学なり都立科学技術大学がそのまま法人の中にありますので、その名前で卒業になります。平成二十三年度に新大学に移籍をいたしますので、その時点での卒業した段階では、卒業証書の中に、都立大学なり都立科学技術大学の課程を修業したというのは出ますけれども、卒業証書は首都大学の学長先生の名前で出るという形になります。

◯野上委員

 それぞれの大学が責任を持って──学生の教育に責任を持つことは当然だと思うのですけれども、情報が少ないという意見をいまだに聞くんです。教学準備委員会にも学長や学部長が入っていろいろ検討しているということは聞いているんですが、そういった教員と学生の情報の共有化ということが難しいのかなと思うんです。いろいろな諸事情あると思うんですけれども、新しい方式とか違った点とか、新しい情報について、現在の学生に対して大学管理本部が直接説明をするともっとスムーズにいく面もあるかと思うんですが、これはなぜ説明をしないのでしょうかということをお願いします。

◯大村参事

 例えば今の教育課程の問題につきましては、現在の大学の先生たちがその教育課程を承知もしていますし、それから、個々の学生の方がどういう状況で勉強しておられてて、例えば予定どおりに進まないとか、どのぐらい留年しそうであるとか、あるいは健康状態はどうであるとか、学習動向はどうであるというのを把握されてございます。
 そういう意味では、今いる学生さんに対しては、そういう状況をよくご存じの今の大学の先生が、それに応じて指導していただくのが第一であろうと。大きな基本的な方針は私どもで出すんですが、先生方はそういうふうなことをもとに指導していただいて、また不都合があれば私どもに返していただく。そして、返していただいた場合は、先ほどみたいに方針の見直しなどもあるわけでございますので、現在の学生さんに対しては、よく事情を知って理解をされている今の大学の方でご指導いただければというふうに考えております。
 なお、今の方針につきまして、管理本部の方から各大学にご通知申し上げたところ、都立の各大学の方で丁寧に今ご説明していただいていますし、また、都立大学を初めとしまして各大学でホームページに載せたり、また教員や事務局の方に問い合わせてくださいという形で、このあたりも十分説明する体制を整えているところでございます。

◯野上委員

 都立の大学ということで、先ほどの予算書にもありましたけれども、数百億円というお金を使っての大学だと思います。この大学で得た知的財産を都民に還元できる、そういった大学、そして社会に本当に役立つ首都大学東京であっていただきたいというふうに思っております。
 いろいろと困難があるとは思いますけれども、民衆のために役に立つ大学ということで、民衆というか都民のために役に立つ大学ということで、これからさまざまな困難を乗り越えて大学設置に向けて頑張っていただければと思います。
 以上です。

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