平成16年文教委員会(2004年5月27日)使用されてない都立高校活用について等

平成16年文教委員会(2004年5月27日)


◯野上委員

 同じく請願一六第一三号について質問いたします。
 先日、NHKでしたか、首都圏ネットワークで、都内の養護学校の教室不足の実態についてやっておりましたが、この中にもごらんになられた方も多くいらっしゃるのではないかと思います。また、世田谷区の青鳥養護の久我山分校にも視察に行きました。教室不足の実態も伺っております。ここもパーティションのかわりにカーテンで区切ったりして、工夫して授業を行っておりました。今回、杉並地区に高等部をという都民の切なる願いが出されております。厳しい財政状況にありますけれども、教室不足の解消には最大限努力をしていただきたいと思っております。
 杉並区には、都立永福高校と都立桜水商業高校が統合し、この四月から新たに杉並総合高校が誕生いたしました。このことによって都立高校として活用しない永福高校は、駅からも近く、教育環境にも恵まれていることから、こうした都立高校を活用して、請願にもあります高等部を設置できないのでしょうか。実現に向けて検討していただきたいと思いますけれども、所見をお伺いいたします。

◯山川都立学校改革推進担当部長

 児童生徒の増加に伴います教育環境の確保につきましては、都立高校改革で閉校となりました都立高校を有効活用していくことが不可欠であるというふうに考えております。そのため、行政計画の策定に当たりましては、ご提案の趣旨を踏まえて検討してまいりたいというふうに考えております。

◯野上委員

 行政計画の策定に当たっては、提案の趣旨を踏まえて検討していくということだったわけですが、この杉並地域だけではなく、教室不足の解消や、今後さらに増加する児童生徒の学びの場を確保する上からも、都立高校改革により活用計画のない都立高校を積極的に活用することが重要になってくると思います。この点につきまして所見を伺いたいと思います。

◯山川都立学校改革推進担当部長

 これまでも申し上げておりますように、知的障害養護学校におきましては、今後とも児童生徒の増加が予想されておりまして、児童生徒の学びの場を確保することが大きな課題の一つであるというふうに私どもも認識しております。都教育委員会といたしましては、その解決に最大限の努力をしていきたい。そのために、ご提案のような都立高校改革で閉校となる都立高校の活用など、創意工夫をしながら、児童生徒のための教育環境の整備を図ってまいりたいというふうに考えております。

◯野上委員

 最後に、総合的に対応策を考えて、ぜひ中野養護学校に高等部を残したまま、杉並区に新たな高等部単独校を設置するなど検討していただきたいということをお願いいたしまして、終わります。以上です。

◯野上委員

 では、同じく都立七生養護学校の問題に関する陳情について、意見だけ述べさせていただきます。
 性教育の性という字は、立心偏に生きると書きます。これは、どう生きるかという心の問題だと感じております。過去に障害教育に力を入れてきていた同僚の先生が、思春期に入った高等部の生徒に、どう性の問題を正しい知識を教えたらいいか、社会の中に受け入れてもらえるような生き方をさせることができないかということで、真剣に悩んでおりました。障害を持って生きる子どもたちに性教育における正しい知識を身につけさせるのは、本当に大変なことだと思っております。
 「七生養護の教育を壊さないで」という本を読ませていただきました。親御さんにも納得のいくような形で、障害を持った児童生徒に対する必要な性教育を行ってきたのではないかということを、この本を読んで感じました。ただ、新聞報道されていることと、この本に書かれていること、また、都議会での発言内容とかが余りにもギャップが大きくて、これはもう少し慎重に審議をしていかなくてはいけないのではないかなということも感じたことも事実です。
 それから、一言ちょっといわせていただきたかったのは、三のところの、今回の一部都議会議員による視察や都教育委員会による一方的な調査、一部マスコミによる、まるでアダルトショップなどという事実を歪曲した報道は、七生養護学校を混乱させ、関係者の名誉を著しく傷つけるものであり、報道の是非を含め、関係者の名誉を回復するための措置を講ずるよう関係機関に働きかけることとありました。この中で、特に私たち議員のことについて、ちょっといわせていただきます。
 私たち議員は、現場の有権者の方々の声を行政に届けるために選ばれてきております。それこそ毎日血へどを吐くような思いで戦って、選挙で当選させていただいて、やっとこの議場に来て発言をさせていただいております。ですから、そういった意味で、視察して現場の意見を聞くのは、当然の議員活動だと思っております。視察を権力の介入というのではなく、視察は、あくまでも真実の声を、現場の声を聞いて、よりよい政策をつくり上げるための議員の調査活動の一つととらえております。
 信頼される都立学校にしていくためにも、都民の方々が納得できる性教育の実施を望みます。
 意見を終わりたいと思います。以上です。

◯野上委員

 では、陳情一六第二八号についてお伺いいたします。
 東京都の公立学校教員採用候補者実施要綱の年齢制限についてですが、東京都は、特例として受験年齢を四十歳未満としておりますが、原則三十五歳未満とする理由は何でしょうか。

◯臼井人事部長

 教員としての指導力の向上につきましては、採用後の各種の研修並びに教育現場での実践的な経験によるところが大きく、このための期間が必要でございまして、このため、採用に当たりましては、一定の年齢制限が必要と考えております。都におきましては、採用後の教員の勤続年数や年齢構成のバランスなども踏まえまして、受験年齢を原則として三十五歳としているところでございます。

◯野上委員

 今よく取りざたされております年金の加入期間にも関係することだと思いますが、それは個人の生き方によると思うので、この年齢制限を引き上げるか、あるいは撤廃すると、困ることは何でしょうか。

◯臼井人事部長

 年齢制限の引き上げあるいは撤廃は、現在の五十歳代をピークといたします教員の年齢構成のひずみをさらに一層拡大させまして、大量退職、大量採用という事態を招くこととなりまして、計画的な任用管理が困難になる、このような課題がございます。

◯野上委員

 確かにこれからは若い三十代の校長あるいは副校長、教頭も出てくる時代になると思います。そのときに、五十歳の新人の教員となると、三十歳の校長、教頭が指導しにくい面も考えられるのではないかなというふうに思います。また、専門性を身につけるためには、採用されてから、いろいろな研修がございます。それから、教育現場の中で、授業の中で成功したり失敗したりしながら、いろいろな試行錯誤を繰り返しながら、教育技術を徐々に高めていく期間というのも必要ではないかと思っております。そういった教育技術をしっかりと身につけて、立派な先生になっていただきたいと思います。
 全く別な職業から転職した場合には、さまざまな危惧を持たれるのはよくわかるんですけれども、教師だけで生きてきた、狭いとかというのはちょっと失礼かもしれないんですけれども、狭い人生観よりも、多種多様な職業の経験、豊かな資質の高い人を採用することにより、校長を助け、学校全体が活性化することもできるのではないかと思うのですが。

◯臼井人事部長

 委員ご指摘のとおり、多様な経験を持ちます者を採用しまして学校教育の活性化を図ることは、大変有意義なことだと考えております。このため、都教育委員会は、平成十二年度から、受験年齢を四十歳未満とした社会人特別選考を実施しておりまして、今年度からは採用見込み数を三十名から百名にふやしております。
 また、国公立学校に勤めています正規任用教員や東京都公立学校におきます非常勤講師の経験者などに対しましても、一定の条件のもとに年齢制限を四十歳未満に緩和しまして、人材の確保に努めているところでございます。

◯野上委員

 確かに校長に関しても、全く教員経験のない民間人の校長を採用して、うまくいっているところもあれば、悲しいことなんですが、例えば自殺された民間人校長もある。成功するか失敗するか、いろいろあると思うんですけれども、そういう民間企業の経験を有する人たちを対象としている社会人特別選考枠というのは、大変いいことではないかなというふうに思っております。ほかの県や政令市で、年齢制限を撤廃している動きもあるのですが、今後の東京都の対応はどうなんでしょうか。

◯臼井人事部長

 文部科学省の平成十五年度教員採用選考につきましての調査によりますと、都道府県及び政令指定都市五十九団体のうち、五十四団体が一定の年齢制限を行っております。東京都におきましては、現在の三十五歳未満が適当であると考えていますが、年齢制限のあり方等につきましては、職員の年齢構成、採用予定数、今後の公務員制度改革などの動向を見据えつつ、今後の検討課題とさせていただきたいと思います。

◯野上委員

 最後に。現在は教員も、ひしめく五十歳代ということで、年齢構成が非常にいびつになっておりますが、これがあと十年から十五年ぐらいたってきますと、採用が少なかったころの年齢層がいよいよ五十歳代になってくるわけですね。そうなってくると、また年齢制限を撤廃することも考えられるのではないかというふうに考えております。あくまでも長いスパンで考えて、年齢が平準化になるように、常に現場が活性化できるように選考実施を考えていただくように希望し、終わります。

◯福士委員

 私も、これは意見だけにさせていただきます。
 今、地域サポーターなどが要求されているというのは、教育をつかさどるのにふさわしい資質や適性、教員としての高い専門性も含めて、他の企業などで身についている方もいらっしゃるんじゃないかなと、私は思うんですね。その意味で、年齢にかかわりなく個人の才能を生かすことがあってもいいのではないかなというふうに思いました。
 年齢構成については、今お話ありましたように、バランス構成に問題が出る時期もあるだろうと思いますし、そんなことはないよという保証はないわけですが、今まで気を配っていても、やはり年齢構成にはばらつきというのは出ているわけで、もうそろそろ制限という考え方を見直すときじゃないかなというふうに思います。その意味で、これについては趣旨採択をしたいと思います。
 以上です。

関連記事

カテゴリー

PAGE TOP