平成16年文教委員会(2004年11月11日)リカレント教育について等

平成16年文教委員会(2004年11月11日)


◯野上委員

 人生八十年代の時代にあって、余暇をどう有効に活用するかなど、生涯学習のニーズも高くなってきております。年功序列の終身雇用から、能力主義を重視するという雇用形態の変化もあります。また、女性の社会進出も進み、都民の生涯学習に対する要望も強いものがあります。最近ではさまざまなカルチャーも大はやりで、一日一回限りで修了する講座があり、超人気ということではやっております。

 首都大学東京では、来年度よりオープンユニバーシティーを開催する予定であるとお聞きしております。このオープンユニバーシティーが都民の生涯学習の拠点になり、例えば中小企業の事業者あるいは起業家などのニーズに応じた講座とか女性のための教養講座とか、今までの研究を積み重ねてきた研究情報の提供とか、地域の活性に役立つような講座など期待されるのではないかと想像しておりますけれども、具体的にはどのような講座を考え、提供していくのでしょうか。

〇大崎参事

 東京都の設置いたします首都大学東京のオープンユニバーシティーでは、都民の生涯学習の拠点といたしまして、社会人向けのキャリアアップ、リカレント講座、広範な都民を対象といたします一般教養教育講座、それに自治体の研修支援に関する講座などを実施してまいる予定でございます。また、地域社会の活性化を目指しました事業といたしまして、中小企業向け講座なども実施する予定でございます。十七年度につきましては、合計百五十講座を実施してまいる予定でございます。

◯野上委員

 十七年度は合計百五十講座ということで、今から大変楽しみにしております。

 今日のように社会状況の変化が著しい中には、知識や情報といったものは日々刻々と変化してきます。このような中で、一たん社会に出てから改めて最新の学問や情報に触れ、みずからをより高めていこうという、いわゆるリカレント教育やキャリアアップ教育に対するニーズは非常に高いものがあります。首都大学東京として、こうしたニーズにきめ細かく対応していく必要があると思います。

 そこで伺いますが、リカレント教育、キャリアアップ教育についてはどのようなことを考えていらっしゃるのでしょうか。

〇大崎参事

 知識、技術の進歩が今日ほど速い時代はないというふうにいわれております。キャリアアップ・リカレント教育の重要性が非常に高まっていることは理事ご指摘のとおりでございます。

 首都大学東京のオープンユニバーシティーにおきましては、これまでの大学内の実績を生かしまして、保健師、看護師、栄養士などを対象といたしました最新の栄養や食の科学などに関する講座、作業療法士への臨床運動学講座、保健医療職や教職員向けの統計解析などの講座を実施する予定でございます。

◯野上委員

 食育に関する講座なども期待をしております。

 とはいうものの、首都大学東京の開学は来年の四月です。開学まで五カ月足らず、半年を切っているわけです。このオープンユニバーシティーについても、来年の四月から募集を開始し、六月から開校するとの予定であると聞いております。首都大学東京として、受験生に対する広報は既に展開されているようですけれども、同時にオープンユニバーシティーについても積極的に広報を展開し、都民を初めとする多くの方々に広くオープンユニバーシティーの内容を周知し、募集をかけていくことが必要だと思っております。

 そこでお伺いいたしますが、オープンユニバーシティーではどのようにして受講生の募集を行っていくのでしょうか。

〇大崎参事

 現在、都民の皆様にオープンユニバーシティーへの参加を呼びかけるため、講座内容を易しく解説した、読みやすく親しみある募集パンフレットを四月に配布できるよう準備しているところでございます。また、開校までに庁内各種印刷物やメディアを活用いたしました広報活動を実施いたしますとともに、これとあわせまして、都内主要駅の構内、電車内などへの広告ポスターなども掲示いたしまして、都民の皆様に効果的に参加を呼びかけてまいる予定でございます。

◯野上委員

 ぜひ開校までにいろいろな広報活動を実施していただきたいと思います。また、これとあわせて、私たちが情報を得る手段としてインターネットを活用することが多いので、そちらの方も掲示するとよろしいのではないかというふうに思っております。

 次に、実践英語教育についてお伺いしたいと思います。

 これまで大学管理本部が発表した資料などの中では、語学学校等への委託により、ネイティブ講師を確保し、実践的な英語力を養成するとされています。まず、この外部委託を導入することとした経緯についてご説明ください。

〇紺野参事

 首都大学東京の英語教育では、読む、書く、聞く、話すという四つの力に立脚しました総合的、実践的な英語力の養成を目指しております。そのため、英語を母国語とする講師、いわゆるネイティブ講師を活用することとしておりますが、質の高い多数のネイティブ講師を安定的に確保し、教育効果を最大限に発揮するため、英語教育の一部に外部委託を導入することとしたものでございます。

◯野上委員

 私たちも、英語をずっと勉強してきましたけれども、外国人と流暢に話すというのがなかなかできない。文章を読んだり書いたりするのはまだよくできるんですけれども、聞く、話すという分野がとても苦手な日本人が育成されてきたということを感じております。

 そこで、そういうネイティブな講師を安定的に確保し、教育効果を最大限に発揮するために外部に委託したということは大変よくわかりました。このネイティブ講師の行う授業内容について大学はどのようにかかわっていくのでしょうか。仮に丸投げとか、言葉が余りよくないですけれども、お任せというものだとすれば、非常に大きな問題だと思いますけれども、この点についてはいかがでしょうか。

〇紺野参事

 外部委託に当たりましても、その授業内容や教材の開発などについては、首都大学東京の教員が主体的に関与、指導していくこととしております。また、講師の選定に当たりましても、日本の大学での教育経験や英語教育を行う資格を持つ者とすることを条件としております。さらに、万一講師が不適当であったというようなことが生じた場合には、大学はその講師の交代を求めることができるなど、首都大学東京が目指す英語教育の実現のための具体的な枠組みをつくっているところでございます。したがいまして、お話のありました丸投げであるとかお任せであるというようなことなどということは全くございません。

 今後とも、充実した英語教育の提供に向けて鋭意準備を進めてまいります。

◯野上委員

 大学の教員が主体的にかかわっていくことを初め、講師の選定あるいは不適当な講師の交代など、さまざまな条件が付されていることをお聞きして安心いたしました。

 国際化が進んだ現代社会で、首都大学東京が実践的な英語力を備えた人材の育成を行うということは的を射た取り組みだと思います。しかし、今後大切になるのは、この取り組みをいかに実のあるものとするかだと思います。先ほどのオープンユニバーシティーに関する質疑にも通ずることですけれども、首都大学東京は、社会のニーズを的確にとらえ、社会から求められる人材の育成やプログラムの提供を行っていかなければならないと思っております。大学は、大学に行かれなかった人のために、あるいは行かなかった人のために、民衆のために尽くす人間をつくるためにあるという言葉がありますが、真に都民のためになる大学づくりに今後ともしっかり取り組んでいくことを要望し、質問を終わります。

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◯野上委員

 同じく東京都の青少年健全育成条例に関する質問をさせていただきます。

 大切な我が子が非行に走ったりひきこもりになったり、いろいろ子どもたちを取り巻く状況、多々ありますが、ことしの三月に東京都青少年健全育成条例が改正され、六月一日に深夜外出の制限などの条例が施行されましたけれども、それから約四カ月経過しているわけです。今青少年にとって、この条例が改正されて、子どもたちを犯罪に巻き込まないということが大事であると思っておりますけれども、青少年の健全育成条例の中の深夜外出の制限が新たに設けられた、この施行状況はどうなっているのでしょうか。

〇高島都民生活部長

 青少年健全育成条例に基づきます深夜外出の制限の施行状況についてのお尋ねでございます。

 深夜外出の制限につきましては、既にご案内かもしれませんが、一つは、保護者に青少年を深夜に外出させない努力義務を課す、二つ目として、すべての者に深夜、青少年を連れ出すことなどを禁止する、それからさらに、深夜に外出している青少年の保護や善導を求める、さらに、深夜営業施設の事業者には帰宅を促すことを努力義務として定めるというような規定を今般設けさせていただいたところでございます。

 この深夜外出制限を初めとした各規制を着実に施行するため、本年六月施行以来、警視庁では夏の集中的なパトロールを含めた取り締まりを行っていただいております。渋谷などの繁華街では、深夜の青少年の外出の状況が以前より改善されてきたという話を聞いております。

◯野上委員

 深夜の立入制限施設について、成人映画場とかボーリング場、スケート場に加えて、カラオケボックス、漫画喫茶、インターネットカフェを条例に追加しております。これらの施設では、どのように青少年が立ち入らないように制限をかけているんでしょうか。

〇高島都民生活部長

 深夜立入制限施設についてのお尋ねでございます。

 条例に基づきまして、深夜立入制限施設の経営者は、入り口の見やすい場所に青少年立入制限の掲示を行わなければならないというふうになっております。また、十八歳未満と思われる青少年が立ち入る場合につきましては、身分証明書の提示などにより年齢を確認するよう、業界に対して指導を行っているところでございます。

 都では、このような深夜立入制限施設が条例を遵守しているかどうかを確認するために、警視庁とも連携しながら、カラオケ、漫画喫茶など深夜に営業する施設の立入調査を行っているところでございます。

◯野上委員

 入り口に青少年立入制限という掲示板が掲げてあったり、あるいは十八歳未満かどうかわからないときには、身分証明書ですか、学生証ですかね、免許証になるのか、そういう何か身分を証明するものを提示するということで、多分いろいろな施設の経営者としては違反しないように努力をしているとは思うんですけれども、仮に違反したことがわかったときに、この経営者に対してはどのような責任が問われるんでしょうか。具体的に違反した事例があるんでしょうか。

〇高島都民生活部長

 施設経営者の責任についてのお尋ねでございます。

 深夜立入制限施設の経営者が深夜に青少年を立ち入らせ、この条例の立入制限に違反した場合は、三十万円以下の罰金に処せられるなどの責任を負っております。

 また、カラオケ業界などでは、自主的に周知用ポスターを作成いたしまして掲示しております。また、業界の経営者も、このように青少年の立入制限の周知に自主的に取り組んでいるところでございます。

 具体的な違反事例についてのお尋ねでございますが、警視庁によれば、六月から七月までの期間の取り締まりによりまして、九件の経営者の立入制限違反を検挙したほか、青少年の立入禁止掲示を怠るなどの違反につきましては二十二件あり、これに対して警告を適切に行ったと聞いております。

◯野上委員

 これからだんだん寒くなってきますと、深夜徘回をしている青少年も、公園や路上で過ごすよりも、こういった深夜営業している施設で、暖かいところで過ごすことが多分多くなってくるんじゃないかなと思っております。中にはシャワーつきのところもあるやに聞いております。ぜひ、こういった施設の経営者ともども、青少年が健全に成長できるように、正しい価値観というんですか、人生観を持って自立、社会性を育成できるような形で取り組んでいっていただきたいというふうに思っております。

 それともう一つは、若者に焦点を当てた悪質商法対策について質問させていただきます。ちょっと長くなるかもしれないんですけれども。

 最近、悪徳商法に関する相談が大変ふえてきております。例えば、運転代行業をやってみませんかということで、お酒を飲んでしまったために運転ができない人のため、運転代行業という仕組みがありますけれども、資格も取れ、お客の情報も入れますよ、この運転代行業をすると安定した収入が得られますということで、車も買わされ、それから、そういう講座ですか、講座の受講料も大変に高く、大体三百万ぐらい取られてしまって、実際に開業したときに、初め何件かお客の情報を入れてくれたんだけれども、その後ぱったり情報も途絶えてしまったという事件とか、あるいは高価な、英会話、英語を身につけることができますよという言葉巧みな勧誘で約五十万円の教材を買わされてしまったとか、それから、屋根の修理とか壁の修理、トイレの修繕とかで一千五百万ぐらいあっという間に詐欺に遭ってしまった、領収書もなく、あっても住所に会社がなくて、そういったひとり暮らしの高齢者、ちょっとまだらぼけが入っていた例もありまして、次から次へと業者が入れかわり立ちかわりお金をだまし取った例とかあります。

 それから、これは私が実際に遭った例--遭ったというか、未遂だったんですけれども、宝石の展示会場にちょっと行きまして、一点五十万円の宝石がこの一週間だけ三点で五十万ですよということで、買わなかったんですけれども、そういうような女性の虚栄心をくすぐるような形で、展示会商法というんですか、そういった詐欺もあります。その他、デート商法とか内職商法とか自己啓発セミナーとか点検商法、サービス商法、いろいろな巧妙な形での詐欺事件が頻発しているなということを感じております。

 平成十五年度の都内全体での相談件数は約十六万件で、前年の約十一万件の四〇%増となっているとお聞きしております。もちろん、今話題の架空請求が物すごい勢いで増加していることが相談件数をふやしている要因だと推測いたしますけれども、一方で、相変わらずこうした点検商法やマルチ商法など、高齢者や若者をねらった悪質商法が減っていないと聞いております。今回は、特に若者をねらった悪質商法の状況とその対策について幾つか質問したいと思っております。

 まず、都内の相談窓口に寄せられている若者に関する相談件数とその内容はどうなっているんでしょうか。

〇古川消費生活部長

 平成十五年度の二十九歳以下の若者の相談件数は約五万件で、前年度の一・八倍となっており、相談全体に占める割合も三〇%を突破したところでございます。

 件数の急激な伸びの大きな理由は、架空請求等の相談件数が四・八倍へとふえたためでございますが、若者がターゲットになりやすいアポイントメントセールス、キャッチセールス、いわゆるマルチ商法の相談が相変わらず多いのも実態でございます。特にキャッチセールスの場合は、相談の八割以上が若者の被害となってございます。

◯野上委員

 相変わらず減らない若者の消費者被害の実態を踏まえて、都では今までどのような対応をしてきたんでしょうか。相談窓口で相談を受け付けて、適切な助言や苦情処理のあっせんを行っていくのが基本だと思いますけれども、あわせて、若者が悪質商法からの被害を受けないための未然防止としての消費者啓発と、悪質な商法を行う事業者に対する指導との両面からの取り組みが必要ではないかと思います。こうした点について、都のこれまでの対応についていかがでしょうか。

〇古川消費生活部長

 両面からの取り組みが必要ではないかということでございますが、まさにそのとおりでございます。私どもとしましては、まず、被害の未然防止のための消費者啓発といたしまして、関東甲信越ブロック、これは一都九県四政令指定都市から成っておりますが、この関東甲信越ブロックで悪質商法被害未然防止共同キャンペーンや若者のトラブル一一〇番を毎年度実施するとともに、若者向け啓発ポスター、リーフレットの作成、配布などを行っております。

 また、事業者指導としまして、平成十四年度、十五年度の過去二カ年間で、アポイントメントセールス、キャッチセールス、マルチ商法で若者などに被害を与えた九事業者に対しまして、特定商取引法などに基づく行政処分を行うとともに、事業者名を公表したところでございます。

◯野上委員

 都として一生懸命取り組んでいることは理解できますけれども、被害の状況を見ると、さらなる取り組みが必要と考えます。特にクーリングオフについてなんですけれども、期間経過後の解約、解除の方法、特に悪質なものについて、これらの相談、対応を強化していただきたいと思っておりますが、どうでしょうか。クーリングオフ前だったら自分でも幾らでも手続はできるんですが、その後の対応というのはどうなっているでしょうか。

〇古川消費生活部長

 被害の未然防止のための消費者啓発といたしまして、今年度は、これまでの共同キャンペーンやポスターの作成などに加えまして、ラッピングバスや車両内すべてを使用した広告、いわゆるアドトレインというんですか、アドトレインでの啓発を予定しております。

 また、事業者指導といたしまして、若者に被害の多い悪質商法のうち、いわゆるマルチ商法にターゲットを絞った集中調査を十二月から実施し、悪質事業者について、処分や指導を行っていく考えでございます。

 クーリングオフに関しましては、これまでも消費生活センターにおいて、期間経過後でありましても、そういった相談でありましても積極的に取り組んできたところではございますが、ちょうどきょうから施行されます改正特定商取引法におきまして、事業者によるクーリングオフ妨害があった場合の期間延長など制度の充実が図られましたので、これを相談や事業者指導等に十分に生かして活用してまいりたいと思っております。

 なお、若者も含めまして多くの都民からの相談が急増している架空請求被害の未然防止を図るため、緊急対策を講じていきたいと考えているところでございます。

◯野上委員

 最後です。高齢者や若者が悪質事業者にねらわれているという現状では、被害の未然防止策の充実と悪質事業者の取り締まりが不可欠だと思っております。最近では、インターネットのサイトを訪れて情報を得ようと、ワンクリックしただけで自動的に入会手続が完了し、会費、費用が請求されるなどといった不当請求がふえています。また、エッチ系というんですか、そういったサイトを思わずあけてしまって料金の請求が来た。子どもとかご主人に問いただしてみると、ちょっとあけてしまったといっているので、わずか二、三万の金額だから払ってしまったと、そういった相談も結構聞いております。

 このように、悪質商法は、手を変え、品を変え、いろいろなものが発生してきております。新しい手口が出てきたら速やかに都民に注意喚起して、被害の未然防止に努めていただきたいと思います。

 都民の暮らしを守るための対策をぜひ充実されることを切望して、私の質問を終わります。

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