平成16年文教委員会(2004年12月13日)東京都の個人情報保護について等

平成16年文教委員会(2004年12月13日)


◯野上委員

 同じく、東京都の個人情報保護に関する条例について質疑させていただきます。

 自分の知らないところで自分に関する情報がひとり歩きをしてしまっていたり、あるいは、誤った情報が使われて自分の権利とか利益が侵されていくのではないかという、そういった心配の声が多々聞こえてきます。

 これだけ急速にIT社会が進展するとは思ってもみなかったような現状があります。今まで田舎のおばあちゃんで、絶対にITに関係がなくて生涯が終わるだろうと思っていた祖母とかもしっかり使いこなしていて、びっくりするような現状があります。

 今回は、個人情報保護条例について、都では平成三年に個人情報保護条例を制定し、以来、条例に従い適正に個人情報の管理を行ってきたと思いますけれども、近年、民間活力の導入の観点から、個人情報を取り扱う業務についても民間企業に委託するものが増大してきました。また、今後は公の施設の指定管理者制度も多く導入されていくはずです。民間の有している活力を活用するという観点からは大変によいことだと思いますけれども、今まで都が直接管理していた個人情報を民間事業者が取り扱うようになるという点では都民の不安もあると思います。

 さまざまな事件もございましたけれども、そこで、都の業務の委託者や指定管理者が都民の個人情報を取り扱うに当たって、今回の条例改正ではどのように安全管理のための措置が確保されているのでしょうか。

〇三森参事

 民間委託に当たりまして、今回の条例改正におきましては、受託者及び指定管理者には、個人情報を適正に管理するための措置を講ずるよう義務づけることとしております。

◯野上委員

 今までも、個人情報を取り扱う業務を外部に委託するに当たっては個人情報の保護が図られていたと思うのですけれども、具体的にはどのような形で行っていたんでしょうか。

〇三森参事

 都は、これまでも、個人情報を取り扱う業務の委託契約に当たりましては、受託者に個人情報の保護措置を講ずるよう求めてまいりました。具体的には、委託契約書の中に、秘密を漏らしてはならないこと、取り扱う個人情報については複写、複製はしてはならないこと、委託契約に基づいて個人情報を取り扱う従業者に対しまして研修を行うことなど、個人情報の保護に関する規定を具体的に明記し、適正管理を図ってまいりました。

◯野上委員

 今回の条例改正では、受託業者や指定管理者は個人情報を適切に管理しなければならない義務を負うというふうに改められていますけれども、このように改めた理由は何でしょうか。

〇三森参事

 個人情報の適正な管理についてでございますが、現行条例は、受託者は必要な措置を講ずるよう努める旨、規定しております。平成三年の条例制定時に比べ、個人情報を取り扱う業務の民間委託が増加してきましたこと、また、IT化の進展により、情報が容易に持ち出され、漏えい事故につながりやすい状況もあるなど、受託者や指定管理者による適正管理の重要性が格段に高まってきております。

 こうしたことから、個人情報の一層の適正管理を図るため、今回の条例改正では、受託者及び指定管理者に個人情報の保護に関し必要な措置を講ずることを義務づけることとしたものでございます。

◯野上委員

 今回の条例改正で、事務の受託者や指定管理者が都が負うと同様の適正管理義務を負うようになったということは、個人情報保護の点からはまことに望ましいことであります。都が委託する業務は取り扱う個人情報の量が大量であり、さらに、現在ではほとんどがパソコンやフロッピーなどの電子媒体で管理されていることから、見方によっては、大量の情報をいとも簡単に容易に外部に持ち出せる状況にあるのではないかと思います。

 このような状況の中で、受託者や指定管理者の従業員などが、万が一仕事で扱っている個人情報を漏えいしたり、あるいは意図的に第三者に渡してしまった場合は、どのような処分というか、そういうことになるんでしょうか。

〇三森参事

 個人情報を第三者に渡してしまった場合などの対応についてでございますが、一つは、現行と同様、契約上の債務不履行による契約の解除、場合によっては損害賠償の請求などの措置をとることとなります。

 二つ目は、今回の条例改正によりまして、受託者等の従事者が意図的に都が保有する個人情報を第三者に提供したような場合は、その従事者に対し、最高二年以下の懲役または百万円以下の罰金が科されることになります。このような罰則の適用を受けた場合には、従来に比べ、従事者を含め企業としての社会的信用の損失につながり、抑止効果がより高まることになると考えております。

◯野上委員

 業務の委託は、行政運営上も民間の活性化のためにも推進されるべきものだと思いますけれども、個人情報を扱う事務の外部への委託は、都民の大切な個人情報を一時的にせよ外部の者の目に触れさせることとなるので、委託に当たっては、個人情報の取り扱いに遺漏がないように細心の注意が必要です。

 最後に、都民が安心できる個人情報保護制度実現に当たっての山内生活文化局長の決意を伺い、質問を終わります。

〇山内生活文化局長

 お話にありました都の業務は、民間や指定管理者などに運営を委託していることが最近多くなってきているわけでございます。今後も、業務の効率化などのために、個人情報の取り扱いを外部に委託するということは避けられないと思いますが、都としては、この条例改正を機会に、受託者には一層の適正管理を義務づけるとともに、受託者に対しまして、個人情報が適正に取り扱われているかどうか、点検、確認の指導を強化してまいります。

 このような受託者と都の双方の取り組みによりまして、外部委託に当たっても都民が不安に思うことがないよう、個人情報の適正管理に万全を期してまいります。

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