平成17年文教委員会(2005年2月18日)水元高校について等

平成17年文教委員会(2005年2月18日)


◯野上委員

 それでは、一六第一一五号、都立水元高校の募集再開等に関する請願について質問させていただきます。

 都立高校改革推進計画については、計画策定以来さまざまな声が寄せられております。この水元高校のように、統廃合の対象校の募集停止が発表された後も、募集を再開してほしいということで請願が出されたことは、本当にまれな例ではないでしょうか。そこには、どうしてもこの水元高校を存続させたいという強い強い思いがあるのだと感じております。

 その思いは一つではないと思われますけれども、この運動へと突き動かす最大の思いは、水元高校で実践されてきた教育、生徒、子どもたちに対する愛情あふれる教育にあると思われます。さまざまな課題を持つ生徒に対して丁寧に耳を傾け、一人一人が持っている可能性を引き出していくという愛情あふれる教育の実践が行われてきたということにあります。それは、教師から生徒へという一方的なものではなく、生徒と教師がさまざまな課題を乗り越えていく中でともに成長するという一つの教育の原点が、ここ水元高校にあったからだと思われてなりません。

 自分の出身校に対して誇りを持ち、明るく生き生きと社会に巣立っていく、あるいは大学、専門学校に進学するという姿が、水元高校の卒業式に出席させていただきましても見受けられまして、本当に強く心に残っております。水元マジックといわれるゆえんがここにあるのかと思います。

 そのよりよい教育の実践が統合により失われてしまうことへの危機感が、今回の募集再開という請願となってきたのだと思っております。この思いを私たちはきちんと受けとめていかなければならないのではないでしょうか。

 今回の請願では中学浪人のことが指摘されておりますけれども、高校入学を希望しながら勉学の機会を与えられないということは、何としても回避されなければならない課題です。また、学ぶ機会の確保という点では、地域的な人口爆発、人口増加への対応も、本当に大切だと思っております。

 この請願の中にも書いてありますけれども、大規模集合住宅建設計画がございます。あと、西水元とか東金町地域には広大な農地があるのですけれども、それが物納により切り売りされて建て売り住宅が建っているという現状もあって、かなり人口急増が否めないという現状もございます。

 確かに、学区制があるから大丈夫だという話もあるのですけれども、なるべくなら近距離に高校があって、その高校に通いたいというのが地元の方々の願いだと思っております。

 そこで質問いたします。少子化による生徒の減少が進んでいる中で、学級減を伴った就学計画が策定されておりますけれども、高等学校の就学計画策定に当たっては、中学浪人が生じないように、高校進学を希望するすべての生徒を受け入れていくとともに、大規模集合住宅の建設などによる地域の生徒数の増減に対応したきめ細かい就学計画を策定していくべきであると考えますけれども、いかがでしょうか。

〇伊藤参事

 東京都における高等学校就学計画は、前年度の都内公立中学三年生全員を対象にして行った全日制志望調査の志望率を上回る率を計画進学率として受け入れ数を決定し、学ぶ意欲と熱意のある生徒を一人でも多く高等学校に受け入れていくことを基本的な考え方として策定してございます。

 また、生徒減少に伴い学級減を行う高等学校につきましては、地域の生徒増減も配慮して決定してございます。

 今後とも高等学校進学に対する都民の期待にこたえ、地域の状況を配慮したきめ細かい就学計画を策定してまいります。

◯野上委員

 全日制を希望している生徒の数を上回る就学計画進学率として受け入れ数を決定しているということでお聞きいたしました。ぜひともきめ細かな対応をお願いしたいと思っております。

 先ほど、水元高校の教育実践について、教育の原点であると申し上げましたけれども、その原点を生かしていくためには、平成十九年度に開校を予定している葛飾地区総合学科高校に、この愛情あふれる教育を引き継ぐことが必要ではないかと思います。

 そこでご質問いたします。平成十九年度に開校を予定している葛飾地区総合学科高校について、この準備の状況はどうなっているのでしょうか。

〇伊藤参事

 葛飾地区総合学科高校の開校に向けましての準備状況でございますが、施設改修につきましては、既にプレハブ校舎の建設も終わりまして、改修工事を平成十六年十月に着工してございます。工事は三期に分けまして、二年九カ月の期間をかけて進めてまいります。

 また、本年四月には、本所工業高校内に(仮称)葛飾地区総合学科高校開設準備室を設置し、具体的な教育課程等の準備を進めていく予定でございます。そこでは、今、理事がご指摘なされました水元の教育実践についても受け継いでいくことも含めて、検討していきたいと考えております。

◯野上委員

 生徒、保護者のみならず、地域の皆様に愛され、信頼され、誇りに思っていただけるような学校となるように、準備を進めていただきたいと思っております。

 次に、これも水元の地域の皆様の大きな関心事で、いろいろなうわさが出ているようですけれども、水元高校が閉校となった場合の跡地がどう活用されるかということです。

 そこでお聞きしたいのですが、水元高校は平成十八年度末で閉校となりますけれども、その跡地利用について検討の状況はどうなっているのでしょうか。

〇伊藤参事

 都立高校改革推進計画で生じました跡地につきましては、高校用地としての用途を終えたことによりまして、基本的には全庁的な有効活用を図る土地として財務局に引き継ぐことになってございます。

 しかしながら、教育財産として活用できる用地につきましては、関係局と協議をしながら有効活用を図っていく方針でございます。

 水元高校の跡地利用につきましては、現在在籍する生徒がございまして、十八年度末の閉校となる予定でございますので、今後、教育財産としての活用も含めて検討を進めてまいります。

◯野上委員

 教育財産として活用していけば現在使えるのでしょうけれども、もしそうならない場合は、財務局に引き継がれるということでいいですね。

 葛飾区が、地域住民の健康運動のための水元フィットネスパーク構想というプランを考えていると、私は聞いています。また、校舎を活用して、地元の方々の中の一部だと思いますが、子どもたちの学びの場を確保していただきたいという声とか、あるいは体育館を青少年のスポーツセンターにしてもらいたいとか、いろいろな声が上がっているのも事実です。葛飾区からもお話があったと思いますが、ぜひ、利用計画の中で考慮をお願いしたいと思っております。

 最後の質問ですが、以前にもお聞きいたしましたが、水元高校に関する資料等を保管するメモリアルルームの設置について、ぜひ確認させていただきたいと思います。

 今までの貴重な教育資料とか写真とか、さまざまな資料がございますが、これをどのような形で設置されるのか、お伺いしたいと思います。

〇伊藤参事

 都立水元高校、本所工業高校の歴史や伝統を継承するため、新たに発足する学校におきまして、その設置の経緯を学校沿革史や学校要覧に記載するとともに、対象校の貴重な諸資料や記念品等を展示する資料室を学校内に設置する予定でございます。

 具体的には、一教室分を資料室に割り当てる計画で進めているところでございます。

◯野上委員

 メモリアルルームがきちんと計画されているということで、安心いたしました。足跡をきちんと残すことは大変大事なことだと思いますので、よろしくお願いいたします。

 さらに、形あるものを残すだけではなく、冒頭申し上げましたように、水元高校がここまで愛されているということ、生徒を温かいまなざしで見続けてきたこと、学び、成長し、夢をはぐくみ、青春の一ぺージとして刻んだ水元高校のあかしを、精神的なモニュメントとしてもきちんと受け継いでいただくことを最後に要望いたします。

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