平成17年文教委員会(2005年3月22日)インターネットの適正利用について等

平成17年文教委員会(2005年3月22日)


◯野上委員

 私は、都議会公明党を代表して、当委員会に付託された平成十七年度予算関係議案について意見開陳を行います。

 初めに、各局共通事項について申し上げます。
 十七年度予算では、企業収益の回復により、都税収入が前年度を三千三百二億円上回る四兆二千五百八億円と、三年ぶりに四兆円台に回復したものの、政策的経費である一般歳出は四兆千七百五十九億円と、前年度に比べ一・一%減という緊縮型の予算となりました。

 しかし、予算について見ると、まず歳出面では、東京が直面する防災や治安の回復、都市機能の充実、福祉・医療の充実、東京の産業力強化など、都民福祉の向上のために都政の緊急課題に重点的に財源を配分する一方で、低所得者への都営住宅使用料の減免延長や固定資産税、都市計画税の一層の軽減措置を行うなど、都民要望を敏感に対応したものとなっております。

 また、税収の増加を踏まえて、他会計からの借入金などの隠れ借金を圧縮し、財政調整基金の増額を図るなど都財政の体力回復を進めるとともに、折り返しとなる第二次財政再建プランについては、職員定数を二千二百二十三人削減するなど、引き続き内部努力を徹底し、行政のむだを省くとともに、施策の見直し、再構築を進めています。
 これらは我が党の主張と軌を一にするところであり、高く評価できるものです。

 十七年度予算は、七年ぶりに臨時的な財源対策なしに予算編成を行いましたが、これには都税の増収が大きく貢献しています。しかし、今後、景気の先行きは不透明で、引き続き十七年度のような税収を期待できるものではなく、また、三位一体改革の影響や退職手当の急増や社会資本ストックの更新経費の増加など、都財政を取り巻く環境は厳しいことから、これからも気を緩めることなく、都庁一丸となって財政の構造改革を進めるべきです。

 今後、予算案の執行に当たっては、都民の期待にこたえられるよう、より一層効果的かつ効率的に行うことを要望しておきます。
 以下、各局別に申し上げます。

 初めに、大学管理本部関係について申し上げます。
 一、首都大学東京においては、都のシンクタンクとして、大都市東京が抱える課題の解決に取り組むなど都の施策と連携し、都民への貢献を一層進めること。
 一、首都大学東京のオープンユニバーシティーにおいては、都の芸術文化施設や研究機関などとの連携のもと、魅力ある系統的で多面性に富んだ講座を展開し、都民の生涯学習のニーズにこたえていくこと。
 一、首都大学東京の学生サポートセンターにおいては、民間企業の経験者をカウンセラーとして採用し、学生のキャリア形成をバックアップする体制を整えるなど、学生の就職支援を積極的に行うこと。
 一、平成十八年四月に開設予定の産業技術大学院においては、高度な専門技術やそれを活用する方法を身につけた人材を育成することにより、東京の産業の活性化に寄与していくこと。
 一、現大学、新大学の違いにとらわれず、学生、院生に対する教育の保障に努め、安心して学習に専念できるよう万全を期すこと。

 次に、生活文化局関係について申し上げます。
 一、区市町村と連携しながら放置自転車対策を初め、さまざまな観点からの交通安全対策に取り組むとともに、スムーズ21拡大作戦に着実に取り組み、集中的な渋滞対策に積極的に取り組むこと。
 一、ラジオ、テレビ番組や「広報東京都」などの多様な媒体を活用し、都民にわかりやすく、きめ細かい広報広聴活動を進めること。
 一、都の業務の民間事業者への外部委託の拡大を踏まえて、受託者に対する一層の適正管理の義務づけや点検、確認指導の強化を行うこと。
 一、男女平等参画基本条例に基づく行動計画を推進するとともに、関係団体へのPR活動、広報誌での施設紹介を初めとした利用促進策を実行し、ウィメンズプラザの運営の充実強化に努めること。
 一、東京都の文化施策を語る会における議論、提言を踏まえ、新進の芸術文化活動等に対する支援の推進など、東京から芸術文化を発信する環境づくりを一層促進すること。
 一、江戸以来の伝統文化を受け継ぐ、能、落語などの伝統芸能を保存発展させ、都民により親しめるものとするための施策の充実に努めること。
 一、インターネットの普及等、青少年を取り巻く環境の変化に対応した施策の展開に努めること。また、NPOや民間事業者などとの連携協力を踏まえて、青少年施策を着実に推進し、青少年健全育成条例の実効性を高めること。
 インターネットについてはフィルタリングの拡大を図るとともに、保護者に対する啓発を図り、青少年がインターネットを適正に利用できるよう環境を整備すること。
 小学生の保護者、教師、生徒を対象としたインターネットの啓発セミナーなどを行い、ルールやマナーについての情報をわかりやすく伝えること。
 一、架空請求メールなどによる都民の不安を解消するため、架空請求一一〇番や架空請求メール都民通報制度などの架空請求緊急対策の着実な実施に努めること。また、都民に対するホームページなどによる情報提供体制の強化や啓発活動を実施するなど、被害の未然防止に向けた取り組みを強化すること。
 一、私立学校に対する助成については、私立学校が公教育の一翼を担っていることの重要性や都議会決議にかんがみ、厳しい財政状況にあっても、これまでの助成水準の堅持、充実に努めること。
 奨学金事業においては、連帯保証人の年齢要件の緩和を図り、より借りやすい制度としていくこと。

 最後に、教育庁関係について申し上げます。
 一、少人数指導の拡充により、児童生徒一人一人に応じたきめ細かい指導を行い、子どもたちの学力向上策の一層の充実を図ること。
 一、東京都特別支援教育推進計画における第一次実施計画に基づく諸事業を着実に実施し、ノーマライゼーション社会の実現の寄与にすること。
 一、学校における児童生徒の安全の確保については、諸施策の充実に努めること。
 一、都立高校改革に関しては、あくまでも関係者への十分な説明と合意の確保を重視し、生徒が生き生きと個性や能力を伸ばせるような学校づくりを行うこと。
 一、校長のリーダーシップが発揮できる学校運営のための諸施策を充実するとともに、都教委として都立学校支援体制の整備を図ること。
 一、校長、副校長(教頭)先生の給料体系について、職責にこたえられるよう改善を図ること。
 一、人事考課制度に関しては、公正適正な運用を心がけ、校長のリーダーシップのもと、活力のある教育現場を創出するように取り組むこと。
 一、教員の資質向上のため、教職員研修センターにおける研修を充実するとともに、研修期間中に学校現場において十分連携調整を図ることにより、授業等に支障を生じないようにすること。
 一、主幹制度については、主幹制度導入の趣旨や意義を校長、教職員に周知徹底させ、学校運営の円滑な推進に努力すること。
 一、エンカレッジスクールについては、指定した二校の実績等を踏まえて、指定の拡大を図ること。
 一、長期不況のもとで就学環境が激変する生徒が少なくないことから、奨学金や授業料減免制度を柔軟かつ弾力的に運用すること。
 また、就職難の折、都立学校の卒業生の就職対策を強化すること。特に養護学校高等部においては一人でも多くの卒業生が就職できるよう、さまざまな角度から対策を講じること。
 一、LD児、ADHD児教育をさらに充実し、引き続き保護者や地域社会の意識啓発、理解の普及に取り組むとともに、関係者の意見を組み入れ、新たな支援施策を積極的に展開すること。
 一、特別支援教育への移行については、固定学級で学ぶ関係者の不安をなくすこと。
 一、学校校舎等の耐震補強を早急に実施し、あわせて、老朽校舎、施設の改築、改修を実施するとともに、学校の緑化を推進すること。
 一、薬物乱用防止教育のための教員の資質の向上を図り、学校全体として組織的、計画的に取り組むこと。
 一、教科「情報」を指導する免許取得者の希望が生かされるような仕組みを確立し、免許取得者数を確保すること。
 一、有害な情報から子どもを守るため、全都の職員を対象として、情報モラル研修やインターネット親子セーフティー教室を実施するなど、情報モラル教育の充実を図ること。
 一、読書離れの社会状況を踏まえ、子どもの読書活動を推進する施策を積極的に展開すること。
 一、児童虐待を学校全体の問題としてとらえるとともに、学校機能を活用した虐待防止を講ずること。あわせて、不登校児童に対しても十分な配慮を行うこと。
 一、教員の土曜、日曜、休日の半日勤務に対する振りかえ休暇を早期に制度化すること。
 一、東京教師養成塾に学ぶ塾生の教員採用は早期に決定すること。
 一、教員や県費職員の人事権について、区教育委員会と連携を図り、検討すること。
 一、養護学校の普通教室の確保に努めるとともに、要望する施設改修に速やかにこたえること。
 一、スクーリング・サポート・ネットワーク整備事業を促進すること。
 一、夜間中学校については法的整備を図るよう国に強く要請するとともに、帰国子女等の日本語教育のための必要な教員の確保を図り、関係者の期待にこたえること。
 一、体育施設の使用料については、利用者の立場に十分配慮すること。
 一、ろう学校においては、児童生徒のニーズにこたえ、口語、指文字、手話など、一人一人のきめ細やかな教育を行うこと。
 一、夜間定時制高校においては、三修制の導入を図るなど多様な学習環境を検討していくこと。

 以上をもちまして意見開陳を終わります。

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