平成18年文教委員会(2006年9月14日)職員会議多数決の禁止について等

平成18年文教委員会(2006年9月14日)


◯野上委員

 私も、同じく、陳情一八第五一号の三番、職員会議での挙手採決や多数決の禁止を指示して、教職員相互の民主的討議を否定する平成十八年四月十三日付学校経営の適正化について(通知)を撤回することという、この意見に対して意見を申し述べたいと思います。

 自分のことになりますけれども、私も昭和五十三年の四月から東京都の教員となりまして、約二十二年間この世界で生きてきたわけですけれども、この自分の実体験を踏まえてのことですけれども、例えば学校長が学校経営方針にのっとって学校運営のための人事を決めたいと思って、教務主任はこの人、生活指導主任はこの人がいいと。学年主任、三クラス以上の場合は手当も出ますし、学年主任はこの人というふうにいろいろ考えて人事構想を練っているわけです。ところが、組合からも自分たちが考えた案というのがぶつけられるわけですね。校長が考えた案とそれが全くぴったり一致すればそれでいいわけですけれども、なかなかそういうふうにぴたっと一致するわけでもなく、本来ならば、経営の最高の責任者という校長の意向が生かされるべき学校経営がなされなくちゃいけなかったんですけれども、組合の多数決の論理というんですか、それで組合の方の人事構想を採用する。

 そして、主任手当というのが一日二百円でしたか、出ていたんですけれども、それを出勤した日数で掛けた金額が手当として出るわけです。だから、五千円前後になります。この金額を組合に拠出してほしい、組合員であれば当然拠出する、組合員じゃなくても、組合に入っていない人に対して、そのお金を拠出してもらいたいというような形で出していた。そのお金が何に使われたかということはちょっとよくわかりませんけれども、一部には、ある政党の配布物となって配られていたというようなことも聞いております。

 それから、例えば校長が、命令じゃないんですけれども、週案なども出してくださいと再三職員会議にいっても、出す人が本当に一握りの人しか出さず、組合の強いところは、しっかりと出している人に対しても、出すんじゃないよ、出さない方がいいよ、書いていてもいいけど校長に見せちゃいけないよという、そういった圧力がかかっている。

 私は、週案というのは、授業の計画案なので、計画どおりに授業を行わないといけないので当然書くことが当たり前だと思っていたんですけれども、出さない人が多い。そして、いつも同じように教科書の最後がどっと余ってしまって、これは一体いつ指導するんだと。結局、家庭に回して、家庭にお願いしますという先生方も多くて、本当に厳しい実態があるなということをずっと思っておりました。
 要するに、教科書の内容もしっかり教えないで次の学年に子どもたちを回してしまうとか、あるいは、学年で到達していなければいけない、押さえていかなければならない内容もしっかり押さえないで次の学年に送ってしまって、どんどん落ちこぼれていく生徒をつくってしまうんじゃないかということで、すごく腹立たしい思いをしておりました。

 そういったこともあって、都教委は平成十年に学校管理運営規則を改正して、職員会議は校長の補助機関であって議決機関ではないよということをしっかりと明示したわけです。ところが、その平成十年から八年たっても、またさらにこういった通知を出さざるを得なかった。こういった背景はどこにあるのかをちょっと教えてください。

◯新井学校経営指導・都立高校改革推進担当部長

 職員会議が校長の補助機関であって決定権限を持たないことにつきましては、教職員を含め一定程度の認識が進んでおりまして、職員会議での議決に基づいて意思決定をするという学校はなくなっております。
 しかし、一部の学校におきまして、教職員の意向を確認するために決をとることは構わないという解釈で、職員会議において採決を行いまして、校長の決定に不当に圧力をかけているという実態があることが明らかになりました。
 このような不適正な校内運営を改めるために、本年四月に、採決等が不適切であることを明確に示して通知をしたところでございます。

◯野上委員

 職員会議において採決できなければ、校長が教員一人一人の意向を確かめることができないのではないかとか、あるいは、そういった学校経営を進める上で、教師のモラルですか、そういったものが下がるのではないかという、あるいは多数決の原理そのものが民主主義なので、多数決の原理を用いないということは民主主義に反するのではないかという批判がいろいろ起こっておりますけれども、それに対してはどのように考えているんでしょうか。

◯新井学校経営指導・都立高校改革推進担当部長

 今回の通知では、主幹であるとか主任が中心となりまして、校務分掌組織で教職員が活発な議論を行って、校長や副校長がその内容を十分に把握し、企画調整会議で議論を深めていくことを非常に重視しております。
 職員会議での採決禁止は、教職員の意見を封じるためではなくて、不適正な校内運営を改める必要があるために通知したものでございます。
 なお、職員会議は校長の補助機関でありまして、議決機関ではないことから、構成員の議決権に基づく多数決が成立するという余地はないわけで、民主主義の問題とは無関係であるというふうに考えております。

◯野上委員

 最後に意見をいいます。
 全体的に入学式や卒業式において国旗を掲揚するとか国歌を斉唱する、これは、こういったことをイデオロギーとしてとらえるのではなくて、教育課程を適正に実施していくためのいろいろな通達であるというふうにとらえるべきではないかと思っております。

 また、教師の能力あるいは資質の向上を図ること、これから大きく教育界も変わってくると思いますけれども、年間指導計画をきちっと公表したり、先ほどいいました週案を提出したり、指導計画を作成したり、それから十六年から実施しております生徒による授業評価ですか、それを公表したり、あるいは校内研修の充実とか、しっかりと教育現場の中において一つ一つの課題を解決しながら、さらなる教育の正常化を目指していきたいと思っております。
 以上で終わります。

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