平成22年文教委員会(2010年12月10日)都立知的障害特別支援学校について等

平成22年文教委員会(2010年12月10日)


東京都立埋蔵文化財調査センターの指定管理者の指定

◯野上委員

 百九十六号議案の東京都立埋蔵文化財調査センターの指定管理者の指定についてに関しまして質疑をさせていただきます。
 先日というよりも昨日なんですが、東京都立埋蔵文化センターを視察してまいりました。うちの会派の中でもこの埋蔵文化センターを視察した人が非常に少ない施設ということで、何人かで視察をさせていただきました。
 行きましたら、考古学の専門家の学芸員、調査研究員というんですかね、の方々も多く、掘り起こしたさまざまな土器というのか器というのか、そういうものをもう一回復元する作業等、きれいに洗いながらやっている姿等を見させていただきました。
 それから、復元されておりました竪穴住居、これ、三棟といっていいんですかね、三つありまして、年間で二百回を超える火を起こして、虫が発生しないように工夫している点とかも見させていただきました。
 それから展示場は、実際に手を触れてもいい展示がたくさんありまして、こういうところに、子どもたちが社会科見学等で訪れると、考古学に興味を持ち、歴史にロマンを感じるような子どもたちができるのではないかなというふうに思った次第でございます。
 まず最初に、東京都立埋蔵文化財調査センターの指定管理に求められる条件は一体何なのか。これについてお伺いいたします。

〇松山地域教育支援部長

 東京都立埋蔵文化財調査センター設置条例第八条第二項では、業務について相当の知識及び経験を有する者を従事させることができることと規定されております。
 調査センターに隣接する遺跡庭園には、竪穴式住居など特殊な施設がありますため、一般的な庭園管理とは異なり、専門的知識を有する者により適切に管理される必要がございます。
 また、調査センターにおける展示や資料の貸し出し等は収蔵品を活用して行うことから、収蔵品の研究結果や状態を熟知し、適切な取り扱いを行うための考古学の知識が不可欠でございます。
 このほか条例では、安定的な経営基盤、効率的な管理運営、利用者へのサービス向上などが規定されております。

◯野上委員

 今回、いろいろな指定管理の方法があると思うんですけれども、東京都立埋蔵文化財調査センターの指定管理者を、財団法人東京都スポーツ文化事業団へ特命で選定した理由についてお伺いいたします。

〇松山地域教育支援部長

 スポーツ文化事業団は、考古学の知識を持つ学芸研究員四十四名を有し、都の埋蔵文化財調査研究を担ってきたことにより蓄積した独自の研究成果や最新の発掘情報を保有するとともに、収蔵品に関する出土時の情報や考古学的分類、評価に精通しておりますことから、出土品や遺跡庭園の管理など、専門性を必要とする調査センターの指定管理を適正に行うことのできる唯一の団体と認め、特命といたしました。
 なお、特命選定に当たりましては、安定的な経営基盤などの必要項目につきまして、外部有識者を含めた指定管理者選定委員会において検証を行い、了承されたところでございます。

◯野上委員

 いろいろな民間の調査機関とか、それから東京都以外の民間の博物館なども指定管理者の候補として考えられると思うんですけれども、そういう配慮をしないで、特命とした理由は先ほどいわれたんですけれども、そういう他府県の博物館なども要するに指定管理者の候補として考えられるのではないかと思うんですね。その点についてはいかがなんでしょうか。

〇松山地域教育支援部長

 今回指定管理者の選定に先立ちまして事業者としてのさまざまな可能性について、ゼロベースで検証を行いました。
 民間調査機関につきましては、現在のところ中小企業が主でありまして、区市町村や民間開発等小規模の発掘調査の実績はあるものの、竪穴式住居などの施設管理や広報普及活動は行っておりません。
 他県の財団法人もございますが、県外での活動は行っておらず、遺跡調査については、現在でも多くの自治体が直営体制で実施しております。
 また、埋蔵文化財を扱っている民間博物館は少数ありますが、個人所有の品の展示にとどまっておりまして、組織として発掘調査の実績はございません。
 以上のことから、調査センターの指定管理者の条件を満たす事業者を他に見出すことはできませんでした。

◯野上委員

 現在の指定管理も財団法人東京都スポーツ文化事業団であります。もしも異なる事業者であった場合、施設管理に関してどのような課題が生じると考えられるのでしょうか。

〇松山地域教育支援部長

 先ほどお答え申し上げましたとおり、現在、指定管理者の条件を満たす事業者はスポーツ文化事業団のみと考えますが、仮に他の事業者が指定管理者となった場合、約四万箱に上る収蔵品の引き継ぎ作業が発生し、確認作業に膨大な時間が必要となります。
 また、都の発掘調査研究に携わっておらず、収蔵品の内容を承知していないため、指定管理業務の質の低下は避けられないものと考えます。
 このほか、収蔵品の保管、整理、貸し出しに使用しておりますICタグによる検索システムは、スポーツ文化事業団が独自に構築したものでございまして、他の事業者が指定管理者となった場合は、新たなシステム開発、または有償対応が必要となり、別途指定管理料が発生いたします。
 こうした課題を補って余りあるサービス提供ということは、現状では考えられないところでございます。

◯野上委員

 最後に、財団法人東京都スポーツ文化事業団による指定管理で、期待される効果についてお伺いいたします。

〇松山地域教育支援部長

 指定管理に当たりましては、都の監理団体としてのメリットを最大限に発揮し、都の関係部局や他県などと連携した取り組みを推進することが重要と考えます。
 平成二十三年度から全面実施されます小学校の新学習指導要領では、体験活動を各教科等の学習において重視しておりますが、学芸研究員の豊富な専門知識と技術を活用して、社会科見学受け入れの拡大のほか、火起こし体験や縄文土器づくり教室、かまどづくりから始める古代食体験などのイベントの充実を計画しております。
 また、都内発掘現場における出土品の最新情報の提供や、関東近県と連携した考古学フェアの開催など、考古学ファン向けの事業の展開も計画に含めております。

◯野上委員

 今の学芸研究員の方が同時期に四十四名採用されて、その方たちが長い年月をかけて調査し、発掘し、復元作業を行い、収蔵し、そして保管をしているという業務をずっと担ってきていらっしゃるわけですね。
 平均年齢も五十歳をちょっと超えているということをお聞きしましたし、一番若い方でも四十歳を超えていると。そうしてくると、今までずっと長い間、こういう文化発掘作業に携わってこられた方々の業務内容をどうやって継承していくかということと、学芸研究員の人材をどう育成していくかということが今後の課題ではないかなと思っております。今後の展開を検討していかなければならないと思っております。
 今まで培ってきたノウハウがなければ、今のような特命はなくなってしまうわけですね。ですから、そのためにも今、この東京都スポーツ文化事業団としての基礎の確立をすることが必要であるということを申し述べて終わります。

特別支援教育

◯野上委員

 私の方からも、特別支援教育について数点にわたり質疑をさせていただきます。
 ことしの三月二十四日に、都立光明特別支援学校のそよ風分教室の卒業式に参加させていただきました。院内学級でしたけれども、卒業生がたった一人でございました。その一人をとても大事にしている教育が行われておりまして、多くのお医者さん、それから看護師さんたちも参加されておりました。
 その女の子は、無事、中学校を卒業して、普通の都立の高等学校に進学が決まりまして、感動的な卒業式をともに味わわせていただいたわけでございます。
 今回の第三次実施計画では、病院に入院している子どもたちへの訪問教育の充実ということが盛り込まれております。
 現在はどうなっているかというと、病院に常駐させる病院内分教室と、子どものベッドサイドに教員を派遣する病院訪問教育の二つで実施をしているわけでございます。現在、都内十六校の肢体不自由特別支援学校から教員を派遣して実施しています。
 しかし、入院中の子どもたちは、学習のおくれというのを非常に気にとめております。病状が安定していないとか、入院期間が短いとか、さまざまな理由で学習の時間を保障できないということがいわれております。
 入院中の限られた学習の時間を充実したものとしていくことが重要と考えますが、第三次実施計画では、病院内の訪問教育を行う学校を三つに拠点校化するということでございますが、拠点校化による訪問教育の充実についてお伺いをしたいと思います。

〇前田特別支援教育推進担当部長

 現在、病院に入院している児童生徒への訪問教育は、病院に最も近い肢体不自由特別支援学校から教員を派遣して行っておりますけれども、年度当初の学級数に応じて教員が配置されるため、病院に入院している児童生徒や保護者の教科指導のニーズに十分にこたえるだけの教員数を配置することが難しい状況がございます。
 そこで、訪問教育を実施する学校を拠点化し、教員を集中的に配置することによって、主要教科に対応できる十分な教員数を配置するとともに、指導時数をふやすなどして、教科指導の充実を図るものでございます。

◯野上委員

 確かに主要教科だけでも専門教師の対応が大事でありますが、十分な教員数の確保を集中して図るためにも拠点校化するということを確認しておきます。
 もう一つ、訪問教育の指導体制の充実に向けた拠点校化ということですが、指導内容の方法の充実も重要だと思います。
 第三次実施計画には、訪問教育における教育内容の充実の方法としてeラーニングという手法が示されております。今後、検討していくことになっておりますけれども、この方策による効果と今後の進め方についてお伺いいたします。

〇高野指導部長

 病院内分教室を設置していない病院に長期間入院をしております児童生徒に対して、入院による学習のおくれを最小限にとどめ、退院後の学校での学習に速やかに適応できるよう、病院内での教科学習の指導の充実を図ることが大切でございます。
 そのため、これまでの週六時間程度の訪問指導に加えまして、ベッドにいながら、病状に応じて無理なく自学自習することが可能な、パソコンを活用したeラーニングを導入することによりまして、学習内容の定着、あるいは学習意欲の向上、さらに学習習慣の確立などの効果がより一層上がるものと考えてございます。
 こうしたことから、都教育委員会は、平成二十三年度から第三次実施計画に基づきまして、訪問教育における教科指導の充実方策に関する検討委員会を設置いたしまして、訪問教育の実績のある病院などと連携いたしまして、eラーニングの研究開発を進め、児童生徒一人一人に対する病院内教育の充実を図ってまいります。

◯野上委員

 現在、都立高等学校においてはeラーニングが導入をされております。学習コンテンツの開発など、病院との連携による新たな教科学習システムの開発が大事だと思っております。
 以前、数年前になると思うんですけれども、教え方というんですかね、指導の上手な先生の授業を単元ごとにビデオに撮って、それをもとに研究を深める実践をしておりましたので、もしそういう資料が残っておりましたら、そうした資料等も活用して、ベッドの上でもパソコン等を通じて学習ができるような仕組みづくりも大事であるかなというふうに思います。
 次に、特別支援学校における職業教育と就労支援の取り組みについてお伺いいたします。
 都立特別支援学校高等部の就労率は、平成二十二年三月に卒業した生徒において、全生徒の約三四%が一般企業に就職をしておりまして、経済状況が非常に低迷する中、この数年の就労率は向上しております。
 この都立特別支援学校高等部の就労率の向上は、都立知的障害特別支援学校の就労率の向上、先ほど桜井委員からもありましたけれども、永福学園が例えば職業学科九六%とか、そういった学校が就労率を引き上げているんだと思うんですけれども、この都立知的障害特別支援学校では大変な努力をされているのではないかと考えております。
 特に現在の都立知的障害特別支援学校における職業教育の取り組み例についてお伺いいたします。

〇高野指導部長

 都立知的障害特別支援学校の高等部では、実際の産業現場等に対応した職業教育を実施できるよう、作業学習に食品加工やビルクリーニングなどの作業内容を取り入れるとともに、こうした作業学習における教員の指導技術の向上のため、例えば、食品加工を担当する教員が食品加工の現場の実践的な技術を身につけるために、企業担当者から実際に指導を受けたりするなどいたしまして、指導内容、方法の工夫、改善に努めているところでございます。
 また、学校生活全般を通しまして、生徒の職業能力や適性を的確に把握しながら、ハローワークと連携し、教員みずからが実際に企業を訪問いたしまして、生徒の職業能力に適したインターンシップ先を開拓しているところでございます。
 さらには、生徒のインターンシップに教員が同行いたしまして、生徒の障害や特性等を踏まえた対応方法等を実習先の職員に伝えることによりまして、生徒の実習が円滑に行われるようにするとともに、実習先での経験が当該生徒の卒業後の雇用につながるよう支援をしているところでございます。

◯野上委員

 このような学校のすばらしい取り組みに対して、都教育委員会としても学校を後押しするような支援を行っていくべきと考えますが、今後の支援策についてお伺いいたします。

〇前田特別支援教育推進担当部長

 都教育委員会では、民間を活用した企業開拓を行い、各学校に情報提供を行うなど、就職先の開拓について学校への支援を行っているところでございます。
 また、今年度から、専務的非常勤職員の就労支援員、障害者雇用に実績のある民間企業経営者等の就労支援アドバイザー及び学校の進路指導担当教員がチームを組んで就労支援を進める体制を整備しているところでございます。
 今後は、今年度に卒業する生徒の就労実績を踏まえ、より多くの生徒が就労することができるよう、さらに支援を充実させてまいります。

◯野上委員

 障害のある子どもたちの就労には、学校だけではなく、保護者の理解と支援が重要と聞きます。
 第三次実施計画には、保護者向けのキャリア教育セミナーの実施が示されていますが、この実施の目的、内容、効果についてお伺いいたします。

〇高野指導部長

 保護者向けキャリア教育セミナーの目的は、特別支援学校や特別支援学級に在籍する児童生徒の保護者に対しまして、障害のある児童生徒の自立と社会参加の重要性や、就労のための家庭の役割などについて、情報提供や理解啓発を行うことでございます。
 保護者向けセミナーの内容につきましてでございますが、企業の人事担当者や就労支援の専門家から、特別支援学校を卒業した生徒が企業などで働く様子など、社会で活躍している実際の姿や、社会に出る前に家庭などで身につけておくべき力などについての情報を具体的に提供できるように計画しているところでございます。
 保護者向けセミナーを年二回実施することによりまして、セミナーに参加した保護者が子どもの将来に見通しを持つとともに、就労への希望を抱き、社会参加に向けての取り組みが家庭でも行われるようになるなどの効果が期待され、学校と家庭が一層協力したキャリア教育の推進が図られるものと考えてございます。

◯野上委員

 障害を持つ子どもさんを抱えた親御さんがいつも訴えられることは、親亡き後、この子がどうなるのか、ひとり立ちできるのか、就労できるのかとか、いろいろなことをおっしゃられます。この進路選択の可能性をはぐくむ取り組みを今後とも期待をしております。

就学支援
 次に、就学支援についてお伺いいたします。
 障害のある子どもたちは、小学校入学前に区市町村の教育委員会で就学相談を受けます。この相談は、障害のある子どもたち一人一人にとって最もふさわしい教育の場を選択するためのものですが、この相談の場で、保護者自身の子どもに対する思いがうまく伝わらないで、子どもさんのことを理解してもらえないと感じている方もおります。
 特に障害の軽いお子さんの場合、親御さんは普通教室で学ばせたいと希望する家庭が多いのが現状です。しかし、学校の教育現場では、学習についていくことができないのではないか、この子のためには、特別支援教育現場で力をつけることの方が望ましいのではないかとか、さまざまな局面で悩まれております。
 障害のある子どもの就学の場の決定には、保護者と学校、そして教育委員会が共通理解を持ってその子どもの成長を支え、適切な指導と支援を行っていくことが重要であります。
 区市町村の教育委員会は、就学の場を決定する主体であるわけですから、今後、障害のある子どもたちの適切な就学を進めていくには、区市町村の就学相談が十分に機能するものでなければなりません。
 そこで、区市町村教育委員会における就学相談の現状と課題について、見解をお伺いいたします。

〇前田特別支援教育推進担当部長

 特別支援教育への転換に伴い、発達障害のある子どもも含めて就学相談件数が増加傾向にあるため、一つ一つの相談に丁寧に対応することが難しくなっているといった状況がございます。
 また、我が子の就学に対する保護者のニーズも多様化しており、区市町村教育委員会の判断と保護者の意向が異なる場合もございます。
 こうしたことから、保護者の十分な理解と納得を得ながら、障害のある子ども一人一人の適切な就学を進めるためには、都教育委員会と区市町村教育委員会が緊密な連携を図り、各自治体における効果的、効率的な就学相談の実施体制の整備に努めることや、就学相談担当者の専門性を確保することなどが課題であると考えております。

◯野上委員

 さまざまな課題を踏まえて、都としては、区市町村の就学相談を充実させていくための支援を行っていくことが重要と考えます。今後、区市町村に対する都としての支援策について伺います。

〇前田特別支援教育推進担当部長

 障害のある児童生徒一人一人に最もふさわしい教育を行うために、適切な就学を推進することが極めて重要でございます。
 そのためには、保護者に対して、障害の種類と程度に応じた教育の場や、教育内容、方法に関する適切な情報提供と理解啓発を早期から進めるとともに、障害のある子ども一人一人の成長発達を最大にできる教育の保障について、保護者の意向も十分に聞き取りながら、ともに考えていくことのできる就学相談を進めることが大切でございます。
 今後とも区市町村の判断と責任において適切な就学相談を実施できるよう、第三次実施計画では、就学支援ガイドライン(仮称)の作成や、都立特別支援学校のセンター的機能を活用した相談支援に関するモデル事業の実施など、都教育委員会として必要な支援を行ってまいります。

◯野上委員

 今回の第三次実施計画では、区市町村の適切な就学相談の実施に向けて、今後、就学支援ガイドラインを作成するということなんですが、この内容についてお伺いいたします。

〇前田特別支援教育推進担当部長

 就学支援ガイドライン(仮称)は、区市町村における適切な就学相談の実施に資するため、障害の理解に関することを初めとして、早期からの相談支援体制の整備に関すること、特別支援学級や特別支援学校の教育内容、方法に関すること、障害のある児童生徒のライフステージに関することなど、保護者、教育委員会、学校が障害のある児童生徒の適正な就学についてともに考えていく際の参考にできる内容としてまいります。

◯野上委員

 次に、教育相談についてお伺いいたします。
 今回の第三次実施計画では、小中学校や高等学校に在籍する発達障害の子どもたちへの支援体制の整備が大きく取り上げられております。
 東京都教育相談センターが実施している電話相談、来所相談や青少年リスタートプレイス事業等では、不登校の生徒や中退者を支援する相談も進めておりますが、その背景には、発達障害に関することが要因となっている例もあると聞いております。つきましては、小中学校、あるいは高等学校におきましても、校内の教育相談とあわせて、学校外での教育相談の機会も大切であると考えます。
 そこで、東京都教育相談センターにおける発達障害の児童生徒の相談事業の状況と、今後の発達障害の児童生徒への相談事業の充実のあり方についてお伺いいたします。

〇高野指導部長

 東京都教育相談センターでは、電話やメールによる相談、また来所による相談など、さまざまな方法で、年間二万五千件程度の児童生徒や保護者からの相談に応じております。
 中でも、発達障害に関する相談件数は増加傾向にございまして、近年は年間六千件を超える来所相談の約一割を占め、不登校に関する相談に次いで二番目に多い割合となってございます。
 また、集団への不適応や学業不振など、さまざまな相談の中にも、発達障害が要因と考えられることが少なくないわけでございます。
 このため、東京都教育相談センターでは、発達障害がある児童生徒はもとより、こうした子どもの家族や学校関係者に対する適切な助言を行うことによりまして、学校生活への不安や悩みの軽減、解消を図るよう努めるとともに、進路選択等への相談にも応じているところでございます。
 今後とも、相談に従事する職員の発達障害に関する専門性のさらなる向上に努めますとともに、児童生徒の在籍校と教育相談センターとの連携を強めまして、相談事業の一層の充実を図ってまいります。

◯野上委員

 年間二万五千件の相談があって、中でも、この発達障害に関する相談件数は増加傾向にあり、年間六千件を超える来所相談の約一割ということなので、六百件以上の相談があるということだと思います。不登校に関する相談に次いで二番目に多い割合ということなので、いかにこの教育相談が大事かといえると思います。
 最後に、人材育成について質問します。
 特別支援教育の充実には、それを担う人材の養成が欠かせません。今回の第三次実施計画では、特別支援教育を推進する専門性の高い人材の育成が掲げられております。
 そこで、今後、特別支援教育を担う教育の育成に当たって解決すべき課題について、都教育委員会の認識を伺います。

〇前田特別支援教育推進担当部長

 小中学校や都立高等学校等の通常の学級に在籍する発達障害の児童生徒の教育内容、方法の充実に向けて、在籍学校、学級での適応状態の改善を図るために、学級担任の障害に対する理解促進を図り、学級経営力や授業力を向上させていく必要がございます。
 また、小中学校の特別支援学校では、学級増やベテラン教員の大量退職に伴い、特別支援教育の経験が少ない若手教員が増加しており、専門性の向上が課題となっております。
 さらに、都立特別支援学校における障害種別ごとの専門性を維持向上させていくことも重要な課題であると考えております。

◯野上委員

 そうした課題を踏まえまして、今後、その解決に向けて取り組まれていくと思いますが、今後の取り組みについて伺います。

〇前田特別支援教育推進担当部長

 第三次実施計画におきまして、特別支援教育の推進に関する人材育成システムの構築に関する検討委員会(仮称)を設置し、採用、育成、異動等に関する新たな施策及び制度改善に向けた検討を行ってまいります。
 また、各校種における教員の専門性の向上を図るために、特別支援教育に関する研究・研修の推進・充実に関する検討委員会(仮称)を設置し、効果的、効率的な研究、研修の実施体制について検討してまいります。
 さらに、都立特別支援学校のセンター的機能を活用したモデル事業を実施するなどして、特別支援教育を推進する専門性の高い人材の育成と確保に努めてまいります。

◯野上委員

 これで終わりです。

 葛飾区には、盲学校、ろう学校、両方ございまして、私もできる限り卒業式とか入学式に参加をさせていただいております。
 また、保護者の方々から要望されていることがございまして、障害種別ごとの専門性を身につけていただきたいということです。例えば、ろう学校では手話のできる先生がなかなかいないとか、盲学校では点字が教えられる先生の存在が欲しいということをお聞きいたします。
 新卒でいきなり盲学校とかろう学校へ赴任し、今までそういった専門教育を受けていない先生が、いろいろ人事のことで、そこに赴任をしなくちゃいけないこともあると思いますが、戸惑っている先生方もいらっしゃいます。
 短い期間で手話を身につけるとかはなかなか難しいと思いますけれども、大学を卒業してから四月一日に学校に赴任するまでの間、例えば赴任先が決まっていれば、少しでも訓練を受ける時間を設けることなども必要ではないかなと思っております。
 いきなり四月一日に赴任して、少しも手話ができないのと、少しでも手話ができるとか、コミュニケーションをとれる方途を持っているということでは、心の準備が違うと思っているんですね。
 専門性を維持向上させていくために、特別支援教育のスペシャリストといえる教員を育て、質の高い教育を行う学校づくりを進めるということがこの冊子にも書いてありますので、ぜひそういう面で実践していただきたいことを要望して、質問を終わります

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