平成22年文教委員会(2011年6月28日)防災教育について等

平成23年文教委員会(2011年6月28日)



◯野上委員

 東京緊急対策二〇一一に係る補正予算で、教育庁関連二十八億七千万円を計上しておりますけれども、そのうちの被災した児童生徒への転学受け入れのことと、被災地への公立学校職員等の派遣についてと、最後に防災教育の推進、この三点について質疑をさせていただきます。
 五月九日に、衆議院議員の池坊保子さんとか高木美智代さん、それから都議会公明党の東村政調会長、そして松葉副政調会長と私の五人で視察をさせていただきました。
 まず最初に、このBumBで被災者を受け入れることになった経緯についてお伺いいたします。

〇松山地域教育支援部長

 都教育委員会は、東日本大震災で被災し、地元の小中学校及び高等学校に通学することが困難となった学齢期の児童生徒に対し、就学を支援することを目的として、三月十九日より、江東区夢の島にある東京スポーツ文化館において、衣食住の提供を伴う受け入れを開始いたしました。
 三月二十四日に初めての児童を受け入れてから、最も児童生徒が多いときで二十六名、現在は小学校一年生から高校三年生までの二十一名を受け入れております。

◯野上委員

 ちょうど私たちが視察したときに、偶然、下校してきた子どもたちに会いました。実際にひざ詰めでいろいろな話を聞くと、両親と離れて暮らしている状況、たとえ兄弟一緒にそこに避難をしてきていても、なかなか寂しいというようなこともよく伝わってまいりました。
 また、そこにベテランの先生も常駐でいらっしゃいまして、子どもたちがお父さんのように慕っている様子なんかも見聞きいたしまして、なかなかよく面倒を見ていらっしゃるなということを感じました。
 それから、子どもたちの勉強を、ボランティアで東京学芸大学でしたかね、学生さんたちが来て指導してくださっているということもお聞きいたしました。
 食事に関しては、東京都にお金を出していただくということで支援があって、バイキング形式の食事で、好きなものだけを取るんじゃなくて、バランスのよい食事になるように、しっかりと指導しているというようなこともお聞きいたしました。
 BumBでの東京都の学習支援とか食事の支援状況について、もう少し詳しくお伺いいたします。

〇松山地域教育支援部長

 東京スポーツ文化館におきましては、都立学校の教員、寄宿舎指導員、養護教諭がチームを組み、学習、生活全般についての指導を行っております。
 学習面では、小学生は、毎日、帰るとすぐに支援員による指導のもとに宿題を行うほか、毎週月曜日と水曜日の週二回、ボランティアによる学習支援を受けており、中高校生につきましては、毎日、都立学校の教員とボランティアによる学習支援を受けております。
 また、食生活の面では、受け入れ時の面接において、保護者と児童生徒に対し、食物アレルギーの有無の聞き取りを行いますとともに、東京スポーツ文化館所属の栄養士の点検を経て、健康管理に留意した食事を提供しております。
 今、お話がありましたように、バイキング形式による食事の際には、好きなものだけに偏る傾向がございまして、バランスよく食べるよう指導しておりますほか、差し入れられたお菓子は、子どもたちが自主的なルールをつくり、曜日を決めて食べるようにするなど、規則正しい食生活を習慣づけております。

◯野上委員

 ユース・プラザ、東京スポーツ文化館は、PFI手法により、PFIを活用したことで、平成十六年の多分三月ぐらいだったと思うんですけれども、開設をされたと思います。ちょうど開設式典にも参加をさせていただいた記憶がございまして、青少年の宿泊施設として大変人気があります。
 こうした宿泊施設は、東京都で二カ所、多摩と二十三区にそれぞれ一カ所ずつ設置されております。しかも、安価で設備がすばらしいということで、PFI事業ですので、ある程度経営という視点での利潤の追求というんですかね、経営していかなくちゃいけないということもあるので、受け入れ支援の今後のスケジュールはどうなっているのかということと、大変人気のある東京スポーツ文化館なので、夏休み期間中に満室の状況があるのではないかと、そうなってくると、そこで受け入れている子どもたちは一体どうなるのかと、いろいろ心配なことが予測されます。
 夏休みの間の対応についてお伺いしたいと思います。

〇松山地域教育支援部長

 当初、一学期末までの受け入れを予定していたところでございますが、福島第一原発事故の収束の見込みが不透明であり、通いなれた学校を年度途中で転校させないようにするためにも、引き続き年度末まで受け入れてまいります。
 夏季休業期間中の一部につきましては、東京スポーツ文化館が震災前からの予約で満室となっておりますことから、七月二十三日から八月二十八日まで、食事や支援員などの体制を確保した上で、都立江戸川特別支援学校旧寄宿舎に移る予定でございます。
 一昨日の日曜日には、受け入れ児童生徒の保護者に対する説明を行いますとともに、児童生徒を含め、江戸川特別支援学校旧寄宿舎の見学会を実施したところでございます。
 今後、来月上旬を目途に、受け入れの継続等、保護者の意向を確認し、理解を得ながら進めてまいります。

◯野上委員

 まだまだBumBへの周知徹底は進んでいないことも考えられると思います。これぐらいBumBというところがきれいな施設で、空調も管理してあり、栄養のバランスもよく、勉強も教えてくれる、基本的な生活習慣の確立の上からも、かなり人気があるところではないかと思っております。
 夏休み中は江戸川特別支援学校の旧寄宿舎で過ごした後、このBumBでの生活を希望する家庭の子どもたちのスムーズな受け入れができるよう、今後も調整をよろしくお願いしたいと思います。
 次に、今後の震災に伴う児童生徒の心のケアについて質問させていただきます。
 今回、東日本大震災直後から懸念されていることは、児童生徒の心のケアの問題だと思います。東京都は、既に独自に支援チームを組織して、被災地のニーズに応じた臨床心理士等の専門家を含む多くの職員を派遣して、復旧、復興への積極的な支援を行ってきていることは、私たち都議会公明党としても高く評価をしております。
 被災した児童生徒は、はかり知れない恐怖とか、友達や、また家族をなくしたショックでPTSDになっていたり、今後の生活に対する大きな不安などにより、精神的に不安定になったり、心のケアが必要な状況となっている児童生徒が大変多くいると思います。
 こうした子どもたちの対応に大きな役割を果たしていくのが、精神科医とか臨床心理士など、心理の専門家であると思っております。被災した県で、子どもたちの心のケアの要請があった場合には、都が積極的に支援するべきだと考えております。
 被災地の児童生徒への心のケアに対して、都教育委員会の支援内容についてお伺いいたします。

〇高野指導部長

 これまで都教育委員会は、心理の専門家が十分確保できない状況となってございます岩手県や福島県からの要請を受けまして、四月中旬から下旬にかけまして、臨床心理士という高度の専門性を持つ東京都のスクールカウンセラー七名を両県の小中学校へ派遣したところでございます。
 また、文部科学省を通じまして福島県からの追加派遣要請がございまして、五月下旬から六月中旬にかけての三週間に、延べ五十八名のスクールカウンセラーを東京都から派遣したところでございます。
 こうした被災地に東京都から派遣されたスクールカウンセラーでございますが、現地の教職員などと連携して活動を行いまして、児童生徒が抱える不安やストレスの軽減に努め、心のケアに成果があったとの報告を受けているところでございます。
 今後とも、被災地からの支援要請につきましては積極的に応じるなどいたしまして、児童生徒の心のケアについての支援を継続してまいります。

◯野上委員

 東京都が児童生徒の心のケアに対して努力をされている様子がよくわかります。
 被災県から都内へ避難してきている児童生徒の数が、先ほどの資料もありましたけれども、千名を超えている。これらの児童生徒は、震災の被害だけではなく、新しい土地で生活することへの不安、例えば人間関係をどうつくっていくか、親も、これから先どうなるか、大変不安に思っており、今後とも、心のケアを十分に行う必要があると考えます。
 被災地から東京へ転入してきた児童生徒の心のケアについてもしっかりと取り組んでいただきたいと思いますが、具体的な取り組みについてお伺いいたします。

〇高野指導部長

 被災地から避難し、都内の学校に転入している児童生徒につきましては、震災による直接の被害に加えまして、新しい環境の中での生活による不安など、はかり知れないストレスがございまして、心のケアが必要であると認識してございます。
 これまで被災地からの児童生徒の転入があった学校では、新しい環境になれるよう教職員が連携して見守り、必要があれば、養護教諭や、既に学校に配置されておりますスクールカウンセラーなどへの相談につなげる体制をとっているところでございます。
 東京都では、こうした各学校での心のケアを図る取り組みを支援するために緊急スクールカウンセラー派遣事業を立ち上げまして、ことしの六月二十七日から来年の三月三十日までの期間、週一回、希望のあった十一区市に対しまして各一名のスクールカウンセラーを新たに配置することといたしました。
 また、東京都教育相談センターのアドバイザリースタッフやサポートスタッフなども積極的に活用いたしまして、被災地から転入した児童生徒の心のケアにきめ細かく対応してまいります。

◯野上委員

 希望のあった十一区市に対して各一名のスクールカウンセラーを配置するということと、アドバイザリースタッフ、それからサポートスタッフ等も活用するということで、児童生徒の心のケアについては、かなり重層的にできるのではないかと思っております。
 そうした被災地から転入した児童生徒への支援とともに、さらに、都内に生活する児童生徒の中には、たび重なる余震とか、甚大な被害を伝えるさまざまな報道に接して強い不安を感じ、精神的に不安定になる児童生徒もいることを考えた対応を行う必要があると思います。
 児童生徒の心のケアに重要な役割を果たすスクールカウンセラーについては、今年度、東京都で、都議会公明党の要望を受け、配置校の大幅な拡大が実現したと伺っており、児童生徒の心のケアを行うための体制が整えられていると思います。
 しかし、児童生徒の精神面の支援は、この程度でよいという基準を定めることは難しくて、より一層の充実が求められると考えております。
 都内児童生徒の心のケアには、これからどのように取り組んでいくのかお伺いいたします。

〇高野指導部長

 東京都内の学校に在籍しております児童生徒でも、たび重なる余震や震災に係る報道等に接しまして強い不安を感じ、精神的に不安定になる児童生徒もおります。
 こうした児童生徒に対しましては、学校では、担任や養護教諭及び今年度拡大配置いたしましたスクールカウンセラーが中心となって相談を受け、保護者とも連携を図りながら、不安の解消に努めているところでございます。
 こうした取り組みに加えまして、都教育委員会は、東京都教育相談センターにおける二十四時間対応の電話相談や、各区市町村の相談機関などの連絡先を掲載したリーフレットを本年四月にすべての児童生徒やその保護者に配布するなどいたしまして、震災に係るさまざまな不安についても、いつでも安心して相談できることについて周知したところでございます。
 今後とも、区市町村教育委員会を初め、関係機関等と連携いたしまして、児童生徒の心の安定を図る取り組みを充実してまいります。

◯野上委員

 私も、葛飾区のこの前の議会をちょっと傍聴させていただいたんですけれども、放射能の問題がやっぱりかなり多く取り上げられておりまして、飲料水はどうなのかとか、プールの水はどうかとか、校庭の土とか、給食の食材の問題等、さまざまな課題にいろいろ問い合わせが多くて、要するに、区の中で電話相談等をつくったらどうかというような提案もされていたんですけれども、せっかく東京都が東京都の教育相談センターの二十四時間対応の電話相談をしてくださっているので、大いにそれを利用して対応していければいいのかなというふうに思いました。
 不安でいっぱいの保護者の方々には、各区市町村の相談の連絡先を掲載したリーフレットをぜひ活用していただければいいのかなというふうに思っております。ぜひそうした対応もよろしくお願いいたします。
 最後に、防災教育について質問させていただきます。
 東日本大震災による巨大大津波が押し寄せる中、岩手県の釜石市では、小中学生のほとんどが無事に避難できた、これは釜石の奇跡というふうにいわれているそうなんですね。
 釜石市の防災教育に携わっていたのが片田教授という群馬大学の災害社会工学の教授だった人で、この方がおっしゃっていたのは、とにかく想定は信じるな、ベストを尽くせ、率先避難者たれという、この三原則だったそうです。子どもたちに教えてきたことは、知識ではなく姿勢を与える教育だということだったそうです。
 子どもたちは率先避難民として周囲の人々の命を救ったことが新聞でも報道されておりました。今回も大津波など来ないから大丈夫だと渋る祖父母の手を引いて逃げたケースもあったそうです。
 この東京都緊急対策二〇一一には、学校における地域と連携した防災教育の推進が掲げられております。その中で、副読本「地震と安全」を改訂して、全児童生徒に配布し、全校で災害安全指導を行うとしております。
 そこで何点かお伺いいたします。今までは二年に一度の配布で、三、四年生に一回、五、六年生に一回、中学生に一回、高校生に一回と配布されておりました。私も現場におりましたので、三、四年生のときの本を持ち上がって四年生でも使うので、これは絶対なくしちゃいけないとさんざんしっかりと子どもたちにもいっていたことを記憶しておりますけれども、今回、全児童生徒への配布となった、その意義についてお伺いいたします。

〇高野指導部長

 副読本「地震と安全」は、児童生徒の発達の段階に応じまして、地震発生時の安全行動、過去の大地震の例、災害ボランティア活動など、掲載する内容や写真について工夫するとともに、非常用品のリストや安全チェック表、これらを掲載することで、児童生徒みずからが防災に対する意識を高めることができるよう作成したものでございます。
 都教育委員会は、この副読本を昭和四十八年から都内国公私立の小学校三年生、同五年生、中学校一年生、高校一年生及び特別支援学校の当該学年の児童生徒に毎年八月までに配布してきたところでございます。
 このたび、都教育委員会は、緊急対策といたしまして、東日本大震災の発生の事実や写真などを掲載した平成二十三年度版「地震と安全」を都内国公私立の小中高、特別支援学校の全児童生徒約百二十五万人に七月上旬までに配布することといたしました。こうしたことによりまして、都内すべての学校で、夏季休業日に入る前に必ず一度は副読本を活用した防災教育を実施できるようにしたものでございます。

◯野上委員

 首都直下地震が起こり得る確率、今後三十年以内に震度七を超える地震が起きる確率が七〇%といわれて久しいわけです。耳だこの言葉なんですが、あす起きるかもしれないということですね。起きてはほしくありませんけれども、最悪の準備をしておくことが求められております。
 都内のすべての児童生徒が一斉に防災教育を夏休み前に受けられるということは非常に意義があると考えております。年間を通して具体的にはどのような場面で副読本を活用していくのでしょうか。
 いうまでもなく学校現場は非常に忙しいわけです。それこそ何々教育って、環境教育とか国際理解教育、情報教育、人権教育とかいろいろな教育をしなくちゃいけない。しかも、夏休み前になると、中学生、高校生向けには、性教育とか、薬物乱用防止教育とか、命の教育とか、本当に盛りだくさんの内容を指導しなければならないわけです。
 総合的な学習の時間とか、朝の時間等の活用が考えられると思いますけれども、この副読本の「地震と安全」はどのような場面での活用を考えていらっしゃるんでしょうか。

〇高野指導部長

 各学校におきましては、安全教育の年間指導計画に基づきまして、さまざまな教育活動を通じまして、計画的に副読本「地震と安全」を活用してまいります。
 例えば、九月一日の防災の日、あるいはまた、一月十七日の防災とボランティアの日などで活用するほか、総合的な学習の時間や奉仕の時間、避難訓練の前後の学級指導、帰りの会、全校集会、日常の学校生活におけるさまざまな場面で活用を想定してございます。
 さらに、防災教育は保護者との連携が不可欠でございますことから、本副読本の巻末に掲載されております保護者へのメッセージを通しまして、家庭での活用も図ってまいりたいと考えております。

◯野上委員

 いろいろな場面で活用していくということがよくわかりました。
 子どもたちは、この副読本を活用して、地震が発生したときの安全な行動、また避難の仕方について知識として知るわけですけれども、防災教育では、知識、理解の習得とともに、安全な行動について、体験を通して学ぶ教育、例えば避難訓練ですね。実践的な防災教育も重要であると考えております。
 小中学校、特別支援学校では、東京は月一回の避難訓練を行って、その月ごとに目標を変えて、あらゆる場面を想定して行っております。私も現場にいたので、苦労とか工夫はよくわかります。
 この東日本大震災を経て、避難訓練をどのように改善しようとしているのでしょうか。お伺いいたします。

〇高野指導部長

 これまで小中、特別支援学校におきましては、避難訓練を毎月一回、高校につきましては、年間二回から三回教育課程に位置づけまして、地震、火災、台風などを想定した避難行動の訓練や、保護者への引き渡し訓練、集団下校訓練などを実施してまいりました。
 しかしながら、東日本大震災当日、校外学習で他県にいて、その日のうちに帰宅できなかった例や、保護者が帰宅困難となったために、児童生徒を学校で深夜まで保護した例など、これまで想定していなかった状況が発生いたしました。中には、保護者への児童の引き渡しが完了したのは東日本大震災発生の翌日、三月十二日土曜日の正午であった小学校の事例もございます。
 今後は、こうしたことを踏まえまして、災害時における児童生徒の保護体制を見直しまして、授業時間はもとより、登下校中や放課後、校外学習中など、さまざまな場面や状況を想定した避難訓練を実施していくよう各学校を指導してまいります。

◯野上委員

 最後です。各学校の避難訓練のあり方を改善していくということがよくわかりました。
 市立釜石小学校の加藤孔子校長先生が、新聞でありましたけれども、子どもの力はすごい、授業以上のことをやり遂げてくれたというふうに載せておりました。机上で学んだこととかマニュアルにとらわれないで、現場の視点で柔軟に対応していくことが大事だと思っております。
 想定を信じるなと、防災教育対策に突きつけられた教訓でもありますけれども、逆にいえば、訓練以上のことはなかなかできないということなので、現場での教育にゆだねることが多いので、よろしくお願いしたいと思います。
 東京都の公立学校には、九十三万人の子どもたちが学んでいる。この副読本「地震と安全」を効果的に活用するとともに、体験的な避難訓練等の実施など、防災教育を一層充実されますよう期待して、質問を終わります

◯野上委員

 東京緊急対策二〇一一では、九千五百十五万円の歳出予算額を提示しております。その中で、被災者に対する精神的なケアの充実というところで、スポーツを通じた被災者支援についてお伺いいたします。
 震災発生から約百日を過ぎまして、なお被災地では避難所生活を余儀なくされている方が大勢いらっしゃいます。今は暑さ対策とか、ハエが発生して困っているとか、また、においですかね、そういったもので大変苦労されているということをお聞きしております。
 また肉親を亡くされた方とか、思い出のたくさん詰まった自分の家を失ってしまった、そうした方たちの喪失感というんですかね、これはなかなか時間が経過してもいやされないというんですかね、そういう意味では、精神的なケアというのが今後ますます高まってくるのではないかと思っております。
 こうした状況に対して、都議会公明党では、今定例会の代表質問の中で、被災地の子どもたちがスポーツに接する機会を提供することを通じて、被災地を支援すべきであるということを主張させていただきました。スポーツは、実施する人たちにとっては達成感、ストレスの発散、また見る人にとっては感動を与えるということで、心をいやす大きな力を有していると思います。
 東京都は、東京武道館や味の素スタジアムなどで一時避難所の運営に尽力されて、先ほどもいろいろ質疑がございました。私たちも中山理事と一緒に、三月十九日に東京武道館に行かせていただいて、皆様がたくさんの物資の仕分けをしたり、ご苦労されている様子を見させていただいて、本当に大変だなということを感じておりました。
 ここの避難所で暮らしていらした方々は、スポーツに触れる機会があったのかどうか、都が運営した避難所の状況についてお伺いいたします。

〇安藤スポーツ事業部長

 当スポーツ振興局が中心となりまして、三月十七日から、東京武道館、味の素スタジアムにおきまして、今回の震災とそれに伴う原発事故により避難されてきた方々の一時避難所の運営を行ってまいりました。
 当該施設では、スポーツ施設としての特性を活用しまして、専門的な指導者による健康体操などの運動プログラムの提供を継続的に行い、避難者の運動不足の解消を図ったところでございます。
 また、さまざまな団体のご厚意によりまして、プロ野球やJリーグなどのスポーツ観戦や、慰問に訪れました大相撲、横綱白鵬関を初めとしました力士たちの交流、さらに、Jリーグ、FC東京や東京ヴェルディのコーチ陣によりますサッカー教室などが行われました。
 避難者の皆さんには、こうした機会を利用していただき、スポーツに触れ、楽しんでいただいたところでございます。

◯野上委員

 さまざまなスポーツに触れる機会があったということで、スポーツを通じた被災者支援を実施するに当たって、こうした状況も踏まえて、真に被災地の方々のためになる、子どもたちが生き生きとした笑顔を取り戻せるような事業をこれからも展開していただきたいと思っております。
 特にこの事業では、東京で行われる国際スポーツ大会等へ被災者を招待するということでございますけれども、被災地を離れて東京でスポーツに触れることは、ストレスから解放され効果が高いと考えます。招待するに当たっては、被災地では見ることが難しい、世界トップレベルの大会に招待すべきではないかというふうに考えておりますが、この点についていかがでしょうか。

〇安藤スポーツ事業部長

 東京では、毎年、子どもたちがあこがれるトップアスリートが出場します国際的なスポーツ大会が数多く開催されております。その中でも、ことし十月に東京体育館で開催されます世界体操競技選手権大会や、十一月には東京辰巳国際水泳場で開催されます競泳ワールドカップ、どちらも来年のロンドン・オリンピックに向けて日本人選手の活躍が期待できる大会でございます。
 こうした大会に岩手、宮城、福島の子どもたちを招待し、競技を観戦してもらうとともに、ふだんはなかなか見ることのできない会場の裏側をアスリート等が案内するバックヤードツアーなどの実施も検討してまいります。
 世界じゅうから集まるトップ選手の熱気あふれるパフォーマンスや、メダルの獲得が期待できる日本人選手の活躍を間近で見ることにより、被災地の子どもたちが選手から勇気をもらい、大きな夢を持つことができるようにしていきたいと考えております。

◯野上委員

 こうした世界最高レベルの国際的なスポーツ大会を観戦するということは、子どもたちにとっては、きっとすばらしい思い出になると思います。実施するに当たっては、宿泊場所とか、学校を休んで参加するとか、いろんなことがありますので、ぜひ子どもたちが参加しやすくなるような状況で招待していただきたいと思っておりますが、そこら辺の工夫についてはいかがでしょうか。

〇安藤スポーツ事業部長

 子どもたちに参加をしてもらうため、招待の日程は大会期間中の週末や祝日などにし、また、子どもたちが保護者とともに観戦できるように、移動手段や宿泊所などを用意して招待いたします。

◯野上委員

 より多くの子どもたちにこうした機会を提供していただきたいと思っております。ぜひ現地での周知を十分に行っていただき、公正公平な招待というんですかね、そこら辺にも配慮しながら、展開をしていただければと思っております。いかがでしょうか。

〇安藤スポーツ事業部長

 観戦希望者の募集に当たりましては、被災三県の行政やスポーツ関係団体とも連携を図りまして、各県庁のホームページ等の広報媒体や地元のメディアを活用するなどによりまして十分な周知を図り、広く参加者を募ってまいります。

◯野上委員

 最後です。被災地の子どもたちが、こうした事業を通じてスポーツに触れることにより、小さな心に重くのしかかったストレスを取り除いて、一日も早く復興に向けて力強く歩んでいけるよう、我が党としても心から応援をいたします。都の努力に期待をして質問を終わります。

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