平成24年文教委員会(2012年3月19日)ボランティア活動支援について等

平成24年文教委員会(2012年3月19日)



〇野上(純)委員

 昨日、実は、局長等も一緒にスポーツをしてまいりました。ニュースポーツEXPO二〇一二in多摩というのがございまして、味の素スタジアムでいろいろなニュースポーツを二十三種目紹介しているイベントがあったんですね。

 そこに福島の方の支援の方もいらしていて、いろいろと大変楽しい一日を過ごさせていただいたんですけれども、この中で、我が党が提案いたしました卓球バレーという競技がやっぱり行われておりまして、この卓球バレーそのものは、もともとが筋ジストロフィーの子どもたちのために開発されたということで、これは歴史が長くて、今から三十八年ぐらい前に開発されたスポーツなんですね。もし資料を持っていらっしゃる方がいたら、四十一ページに書いてありますので、ごらんになっていただければと思います。

 卓球台を通常六人一チームで囲み、中に鉛玉の入った玉を台とネットの間に通して打ち合うスポーツということで、卓球のネットを少し上に上げて、玉を下をくぐらせて通す卓球みたいなもので、長方形のかまぼこ板のような形をしたもので、速くやってもいいんですけれども、すうっと押し出して、一、二、三で向こうに返すので、バレーのような形なので、卓球バレーというふうに名前がつけられているものです。

 きのう、うちの同僚の栗林のり子さんも一緒に行ったんですけど、初め、卓球バレーってふうんといったんで、ちょっとばかにしていたところがあったんですって。それが実際に自分たちが一緒にやってみると、何ておもしろいスポーツなんだろうとすごい感動して、ぜひ東京都でも、卓球バレーがはやるように支援していただきたいなというふうに思っているところなんですね。

 やってみるとすごく乗り乗りで、例えば自民党対公明党とかいろいろできる。民主党さんとか共産党さんが一緒になってできるような非常にすばらしい競技です。(「得点はどうなってるの」と呼ぶ者あり)得点は、ワン、ツー、スリーで返せなかったら。要するに、バレーボールと同じで、自分のチームに玉が来たら、一、二、三のうちに向こうに返せばいい。それが返せなかったり、玉が下に落ちてしまったりすると相手方の得点という。

 要するに、座ったままでやるので、目が見えない人も、耳が聞こえない人も、それから、手が動かない人もみんなできるんですね。だから、障害があってもなくても、みんなでできるという非常にすばらしいスポーツだと思います。ぜひ今度一緒に皆さんでやりませんかみたいな感じで。

 それで、東京都障害者スポーツの振興計画は、私は大変すばらしい内容だと思っております。全部読ませていただきました。これは、行政計画の中では全国初ということで、意義があるものと思っております。

 この中で、特に注目したいのは、区市町村の施設をいろいろ利用して、地域スポーツクラブの活動に障害者の方が参加するときに、地域スポーツ施設で障害者スポーツ教室を開催できるように、地域開拓推進員という方を設置して、その方が区市町村の地域スポーツクラブに出向いていって、いろんなスポーツを紹介したり、障害者の方と一緒になって競技をやったりとか、そういうことをやっているんですけれども、実際に地域開拓推進員の人数が少ないこともあって、状況としては非常に厳しい状況があるということで、もう少し障害者スポーツの場を拡大するという意味で、地域開拓推進員の枠を広げたらどうかなと思うんですけども、そこら辺はいかがでしょうか。

〇板垣スポーツ事業部長

 ご指摘の障害者スポーツ地域開拓推進事業につきましては、モデル的に実施しております今年度の取り組みを一層拡大するため、来年度からは、障害者スポーツに係る専門知識と豊富な実務経験を有する地域開拓推進員を三名から四名に増員いたします。

 これにより、開拓先の範囲の拡大を図り、地域における場の掘り起こしや働きかけの取り組みを強化してまいります。

〇野上(純)委員

 さっき、三名から四名に開拓推進員を増員するというふうにお話をいただきました。これは、非常にすばらしいことで、ぜひ開拓推進員になった方には、広げていただくように頑張っていただきたいと思っております。

 もう一つ課題だと思っておりますのは、障害者スポーツには、競技用車いすを初めとして、例えば目の見えない人には、先ほどいったように、玉の中に鈴が入って音が出る玉とか、ビーチバレーの中にも鈴が入っていて音が出るようにしたものとか、それから、ハンドサッカーのときなんかは、やっぱりこの前見せていただいたんですけども、自分で玉を押し出す力がなかなかない子どもたちでいるんですね。そういうときに、傾斜板を利用して、ちょっと手で触れれば、玉をころころと転がす傾斜板とか、そういうものがあるっていうことが大事じゃないかなというふうに思うんですね。

 でも、なかなかお金がかかって大変だということもありますので、例えば地域開拓推進員が開拓した障害者スポーツ教室などの場に、地域にそのスポーツを根づかせるためには、そういった障害者スポーツ専用の用具を地域でみんなで買うというのはなかなか大変だと思うので、東京都が一たん買って、要するに、スポーツが定着するまで一定期間貸し出しをするような支援が必要なんじゃないかなというふうに思うんですね。その点はいかがでしょうか。

〇板垣スポーツ事業部長

 障害者スポーツで使用される用具の中には、障害者が取り組みやすいように工夫を施したものが多くございます。

 委員ご指摘のとおり、用具が高額である等の理由から、地域におきます障害者スポーツ教室等が単発的な開催にとどまっている段階では、主催団体がすぐに用具を購入することをちゅうちょするケースもあると認識してございます。

 各地域で障害者スポーツの取り組みを開始するに際して、用具の問題から、せっかくの取り組みにブレーキがかかることのないよう、都は来年度、新たなメニューといたしまして、障害者スポーツ用具の貸与にも取り組んでまいります。

 これにより、各地域における障害者スポーツの取り組みを後押しいたしますとともに、障害者が日常的にスポーツを楽しめるよう、取り組みの定着化を図ってまいります。

〇野上(純)委員

 開拓指導員の増員と、それから、高価なスポーツ用具等の貸与、貸し出しですね、これをやっていただけるということで、大変喜ばしいことだと思っております。

 最後に、要望なんですけれども、例えばきのうのようないろいろなスポーツをやっているときに、地域にあります体育協会の会長、会長じゃなくても実質に動く人とか、自治会とか町会の、そういう運動をしっかりと推進していけるような人もたくさん周知をしていただいて、連絡していただければと思っております。

 多分、これ、インターネット等で紹介はしてあると思うんですけれども、地域ではどういうスポーツを広げたいかというのをすごく悩んでいるんですよ。狭い場所でもできるスポーツ、あるいは、屋外でも、少しの場があればできるスポーツ、それから、障害種別に関係なくできるスポーツとか、頭がよくなるスポーツとかいろいろ考えておりまして、知恵を働かせて、何かそういう情報がないかなということをいつも気にかけておりますので、ぜひこういうことがありましたら、そういうところにも周知徹底を広げていただければと思っております。

 以上でございます。

〇野上(純)委員

 東京都配偶者暴力対策基本計画の改定に当たっての基本的考え方についてという、平成二十四年一月十八日に、東京都男女平等参画審議会が出した答申について何点かお伺いいたします。

 私もこの審議会のメンバーで参加をさせていただいておりました。DV被害者救済には、被害者に寄り添う民間団体への支援が欠かせないということを主張してまいりました。

 その結果、今回の答申の中では、民間団体との連携協力について、被害者に対するきめ細かく切れ目のない支援体制を確立することを目指し、民間団体の有する専門的能力を活用するなど、民間団体との連携を強化し、その活動を支援していく必要がありますというふうに提言の中に書かれております。このこと自体は大変にうれしいことだと思っております。

 また、昨年十一月の文教委員会の質疑の中で、住民生活に光をそそぐ交付金を活用したステップハウスの設置なども、民間団体を支援する立場から、具体的な提案をしてまいりました。

 その際、民間団体がステップハウスを立ち上げたり、複数の団体が連携して新しい取り組みを行う場合に、助成することを検討するとの答弁をいただきました。

 その後、東京都は、民間団体への支援について新しい助成を始めたということを聞いております。

 その新しい助成ということなんですけれども、その内容についてお伺いいたします。

〇菊地男女平等参画担当部長

 都は、昨年末に、光交付金を活用し、ステップハウス立ち上げ事業や連携支援モデル事業に、新たに取り組む民間団体に対して支援を行うDV被害者支援体制整備費等助成を開始いたしました。

 ステップハウス立ち上げ事業では、民間団体が配偶者暴力被害者の社会復帰準備のための施設を立ち上げる際に、敷金、礼金など、不動産賃貸に係る初期費用等を助成いたします。

 連携支援モデル事業では、被害者が行政窓口等へ出向く際に、民間団体がお互いのスタッフを融通し合い、同行支援を行う取り組み等に対し助成をいたします。

〇野上(純)委員

 昨年末に助成を開始したということなんですけれども、今年度からこの事業を開始するに当たって、そういう団体がどれぐらい集まるのかというのをすごく心配しているところなんですけれども、その数とステップハウスの立ち上げを行う団体の数等もお聞かせ願えればと思っております。

〇菊地男女平等参画担当部長

 今年度、事業を開始する団体は十四団体、事業数は七件となっております。

 ステップハウス立ち上げ事業では、一戸建てやビルの集合住宅部分の借り上げにより、計三施設が設置されております。

 施設内では、被害者に対して居室を提供するとともに、運営スタッフによる日常的な生活支援や就労に向けた相談など、被害者の自立に向けたサポートを行うこととなっております。

〇野上(純)委員

 もう一つ、前の質疑のときに心配していたんですけれども、連携支援モデル事業についてはどうでしょうか。

〇菊地男女平等参画担当部長

 連携支援モデル事業については、募集開始前には二、三団体の連携による取り組みを予想していましたが、実際には、NPOを初めとする八つもの団体がスタッフを融通し合い、被害者への同行支援が行えることになりました。

 このほか、被害者の心の傷の回復を支援するためのプログラムの作成や、被害経験を持つ講師が自身の回復体験を伝えることなどを通じて、被害者の心理的サポートを行う事業が実施されることとなっております。

〇野上(純)委員

 非常にびっくりした内容なんですけど、NPOを初めとする八つの団体がスタッフを融通し合って被害者の同行支援を実施したり、あるいは傷ついた心をどうやって回復するかということで、実際に自分もDV被害者だった方等が講師になって、自分の体験等を語る中で、同苦しながら回復体験を伝えていくという非常に心理的なサポートを行う事業とかが取りざたされております。

 ステップハウスに関しては、東京都は大変地価が高いところなので、なかなか立ち上げるのが難しいのかなと思っていましたけれども、一応三施設が立ち上がったということと、それから連携支援モデル事業では、これまで横のつながりが弱かった、これは個人情報の保護ということがあるので、なかなか厳しかったところがあるんですけれども、そういった団体間において協力し合う取り組みが育っているということが明らかになったと思います。

 DV被害者の救済に向けた今まで行ってきた提案が都の施策となって具体化し、このような民間団体の動きにつながってきたことは大変に喜ばしいことでありまして、都の取り組みに対して大いに評価をするものでございます。

 しかし、これらの事業は、今、スタートラインについたばかりで、これからいろいろと懸念されることもたくさんあるんですけれども、事業が進むにつれて、それぞれの事業者がいろいろな具体的な場面で戸惑ったり、悩んでどうしたらいいんだろうかというようなことも多くなると思っております。

 せっかく立ち上がった民間団体が、新しい取り組みがうまく軌道に乗るように、ぜひとも東京都にバックアップをしていただきたいと考えますけれども、その点はいかがでしょうか。

〇菊地男女平等参画担当部長

 都は、助成対象事業の進捗状況を随時把握しながら、民間団体による新しい取り組みが円滑に進むよう、積極的に助言を行ってまいります。

 また、助成対象団体が一堂に会し、意見交換を行う場を設けることにより、被害者支援のノウハウを共有、蓄積し、それぞれの団体の自立支援機能が高まるよう支援してまいります。

 このように、民間団体の活動を活性化していくことによって、配偶者暴力対策の充実を図ってまいります。

〇野上(純)委員

 民間団体への支援、あるいは連携強化については、非常に前向きな答弁をいただきました。引き続き民間団体と積極的に意思疎通をしながら、ともにDV対策のさらなる充実に取り組んでいただくよう要望します。

 次の質問に移ります。次は、災害ボランティア活動の支援についてでございます。

 東日本大震災から一年が経過したわけでございますが、東京都がほかの自治体に先駆けて実施しましたこの都民ボランティアの派遣は、被災地からも大変高く評価されて、非常によい活動であったと思いますが、昨年の七月にこの事業が終了した後、都の活動支援は普及啓発によるボランティア活動への参加促進と、被災地でのボランティア活動に対する支援を行っておりまして、いろいろホームページを見てみましたら詳しく書いてございました。

 まず最初に、都民のボランティア活動への参加促進について、これまでどういう取り組みを行ってきたのか、その主な事業内容と実績についてお伺いいたします。

〇飯塚都民生活部長

 東京都は、都民ボランティアの派遣終了後も、都民のボランティア活動への関心を高め、より多くの方に被災地での活動に参加していただけるよう、さまざまな取り組みを行ってまいりました。

 具体的には、都民ボランティア報告会を二回実施し、被災地での体験を振り返るとともに、現地で求められている支援の現状を報告いたしました。

 また、社員や学生による被災地での活動を促すため、企業や大学などに出向いて説明会を五十五回開催いたしました。

 あわせて、普及啓発リーフレットを一万五千部作成したほか、ホームページや都の提供番組などを通じ、ボランティア活動への参加促進に向けたPRに取り組んでおります。

 さらに、災害ボランティア専用ダイヤルを開設して、被災地におけるボランティアの受け入れ状況や参加方法など、ボランティアに関心を持った人が具体的な行動に結びつくよう、さまざまな問い合わせや相談に応じております。

〇野上(純)委員

 いろいろ具体的に回数等のご答弁がありました。被災地においては、ボランティア活動に対する支援として、都はどのようなことを行っているのか、その内容と実績についてお伺いいたします。

〇飯塚都民生活部長

 被災地からは、ボランティアの受け入れや活動先の調整等を行うボランティアコーディネーターが不足しており、都から派遣してほしいという強い要請がありました。

 ボランティアコーディネーターは、現地のボランティアセンターを運営する上で不可欠な存在であることから、都は、都民ボランティア経験者等をボランティアコーディネーターとして、昨年七月から年度末までの予定で派遣しております。

 具体的には、長期派遣型のボランティアコーディネーターを宮城県気仙沼市及び岩手県陸前高田市の災害ボランティアセンターに常時三名派遣しております。

 加えて、一週間単位で交代する短期派遣型のボランティアコーディネーターを宮城県南三陸町、多賀城市、登米市、岩手県陸前高田市、遠野市、釜石市の六市町の各災害ボランティアセンターにそれぞれ常時一名派遣しております。

 長期派遣型と短期派遣型の合計で延べ約百名のボランティアコーディネーターを派遣する予定です。

〇野上(純)委員

 都民ボランティアの派遣終了後も、ボランティア活動への参加推進や被災地での活動支援など、さまざまな取り組みを通してボランティア活動を支援していただいていることがよくわかりました。これから百名を派遣する予定ということでございます。

 それから、ただいまの答弁で、ボランティアコーディネーターの派遣は年度末までということでございました。しかし、陸前高田市、これは名古屋市が全面的に入って支援をしているということですけれども、まだまだスタッフが足りないということがいわれております。災害ボランティアセンターを運営するスタッフの大半が被災し、いまだに人材不足で大変だという話も聞いております。

 現地の災害ボランティアセンターの状況も、それぞれの地域によってはさまざまな違いがあります。ニーズもさまざまな違いがあると思います。

 こうしたことから、四月以降のボランティアコーディネーター派遣についても、いろいろと柔軟に対応していくことが大事だと思っておりますが、いかがでしょうか。

〇飯塚都民生活部長

 多くの地域では、地元の社会福祉協議会が中心となり、市内で活動する支援団体等との連携により、自立的にボランティアセンターが運営できる体制が確立してきており、これらの地域についてはコーディネーター機能が回復しております。

 しかし、一方で、被害の大きさなどから、まだそうした体制づくりが進んでいない地域も残されております。

 ボランティアコーディネーターの派遣については、現時点では原則として年度内としておりますが、現在、都から被災地に派遣されているボランティアコーディネーターなどを通じて地域ごとの実情を的確に把握し、地元からの要請がある地域については、東京ボランティア市民活動センターとも協議しながら、四月以降についても、必要に応じてボランティアコーディネーターの派遣の延長に対応してまいりたいと考えております。

〇野上(純)委員

 地元から要望がある地域については、四月以降についても、派遣の延長に対応していくということでございます。

 現地から要望のあった場合というふうにいわれているんですけれども、必要があるかないかを現地に問い合わせていただいたら、多分、ほとんど必要ですという回答が来ると思うんですけれども、ぜひ前向きに対応していただきたいと思います。

 震災から一年を経て、被災地におけるボランティアをめぐる状況もいろいろと変わってきておりまして、都に求められる役割も変化しております。

 今後とも、都においては、被災地の復興を支援する立場から、被災地の状況に応じたきめ細かな取り組みをお願いしたいと思っております。

 私たちもいろいろと支援をしてまいりまして、一番最初に必要としたものと、だんだんと月日がたってきて、支援してほしいという内容が支援物資も含めて変わってまいりました。ですから、そういう細かいところまできめ細かに把握をして、具体的な支援をお願いしたいと思います。

 最後に、被災地支援に取り組む局長の決意をお伺いいたしまして、終わります。

〇井澤生活文化局長

 生活文化局では、これまで未曾有の災害に見舞われました被災地の一日も早い復旧、復興を願いまして、さまざまな支援活動を行ってまいりました。

 被災地でのボランティア活動の支援はもちろんのこと、被災者の方々の心のケアも重要でありますことから、ヘブンアーチストや東京都交響楽団の出張公演など、文化的な側面からも継続的な支援活動を行ってまいりました。

 昨年、気仙沼、陸前高田のボランティアの方々を激励に参った中で、亘理町でヘブンアーチストの公演に足を伸ばさせていただきましたけれども、当日ちょうど三十三度ぐらいで非常に暑いときでした。炎天下でテントを張らせていただきましたけれども、二時間、市長さん、それから仮設から通われてきたお年寄りの方々、子どもたち、最後まで手をたたいて喜んでくれました。

 それから、石巻の方に行った東京都交響楽団からは、局の方へ手紙が参りました。正直、出かけるまでは非常に心が重かった。しかし、仮設へ入って、二千世帯ぐらいの大きな石巻の仮設住宅だったらしいんですけれども、会場に来られた方が三名しかいらっしゃらなかった。東京都交響楽団が来られたということで、主催者の方が気の毒に思われたんでしょう、三十名集めていただいた。お話を伺うと、仮設住宅は抽せんで皆さん入られているので、二千世帯といっても、隣の方々を恐らくだれも知らないということで、ほとんど住宅から出てこられないということだったそうです。

 ところが、演奏を始めますと、その三十名の方々は皆さん話もしないで下を向かれていたのが、上を向いてにこにこされて、隣の方々とお話をされ始めたと。最後は「故郷」をみんなで大合唱したときに、都響のメンバーも涙で最後まで演奏できなかったそうでございます。終わってから、おばあちゃんたちが仮設に戻って、おまんじゅうを差し入れてくれたということです。

 彼らはいつも大きなホールでクラシックファンを相手に演奏しているわけですけれども、心を通わせるという音楽家としての重要な使命を改めて実感したということです。

 これからも都民に愛される、愛され続けるオーケストラ、心を通わせるオーケストラとして、積極的な活動をやりたい、そして局に対して、被災地支援コンサートを援助していただいてありがとうございますというから、こちらの方が本当はありがとうございますといわなくちゃいけないんですが、今後も避難生活を送られている方々に思いを寄せ続けたいと結んでおりました。

 これからは、被災地の復興に向けた息の長い取り組みが必要になると思います。今後とも、被災地の要望等を的確に把握しまして、局が持つ資源やノウハウを最大限利用いたしまして、現地のニーズに即した被災地支援に全力で取り組んでまいります。

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