平成24年文教委員会(2012年11月8日)配偶者暴力対策について等

平成24年文教委員会(2012年11月8日)



〇野上(純)委員

 第三十回オリンピック競技大会は、八月十二日に閉会式が行われ、十九日間にわたった熱戦に終止符が打たれました。皆様の中にも寝不足の日々が続いていたことを思い出される方も多いと思います。

 ロンドン・オリンピックが終わってはや三カ月が過ぎようとしております。今回のオリンピックで日本人選手は健闘いたしまして、金メダル七個、銀メダル十四個、銅メダル十七個の、合わせて三十八個のメダルを獲得いたしました。これは二〇〇四年のアテネ大会の三十七個、このときは金が十六個、銀が九個、銅が十二個を上回る、史上最多の記録でもありました。メダルの色とか種類はともかくも、史上最高となる三十八個のメダルを獲得し、日本じゅうが大変な熱狂に包まれました。

 私の地元、葛飾区のスイミングクラブで育った渡部香生子選手も二百メートル平泳ぎ競技に出場いたしました。最初の準々決勝は、八月一日の暑い夜でしたが、大型画面を用意して、葛飾区の堀切地区センターでパブリックビューイングが行われました。全員が、これ、ちょっと持ってきたんですけれども、こういう決勝と書いて、ロンドン五輪出場記念、渡部香生子と、これをみんなで鉢巻きして、それから渡部香生子のうちわ、これはちょっと人に上げたので現物がないんですけれども、これで暑いのであおぎながら、本当にかたずをのんで見守っておりました。

 準々決勝の場合は勝ちまして、準決勝に進むことができ、会場内は歓喜雀躍で、すごく盛り上がりました。次の準決勝戦は深夜でしたので、私は青少年なもので会場にはちょっと行けなかったんですけれども(笑声)家のテレビで応援をいたしましたが、残念ながら入賞はできなかったんですが、会場に行った人の声を聞くと、本当にみんな涙ながらに応援して、残念だったんだけれども、大変な盛り上がりがあったということをお聞きしております。

 地元出身の選手がこうした大きな大会で活躍することが、地域の活力、活性につながるということを改めて実感いたしました。

 ところで、その渡部香生子選手というのは弱冠十五歳、高校一年生、これは最年少の選手なんですが、帰国後も合宿練習を行って、長岡でのインターハイは百メートル、二百メートルともに平泳ぎで優勝、ジュニアオリンピックでも百メートル、二百メートル平泳ぎが優勝、そして、この前、ぎふ清流国体では百メートル平泳ぎで優勝をなし遂げております。

 帰国後も、オリンピックで味わった不安と挫折、これはやっぱりかなりプレッシャーがあったみたいなんですけれども、それを練習により払拭させて、この優勝をなし遂げてきたということでございました。若いので、これからも一層の活躍が期待されるところでございます。

 都は、平成二十二年七月十六日にスポーツ専管の局としてスポーツ振興局をつくり、国に先駆けてスポーツ振興に積極的に取り組んできました。このコンセプトとしては、都民のだれもが、いつでも、どこでも、いつまでも、それぞれの年齢や技術、あるいは興味、目的に応じてスポーツを楽しむことができるスポーツ都市東京を実現し、健康な東京をつくるという、このすばらしい理念は、日ごろ参加している区行政でもこの言葉が徹底されてきております。

 一つは、高齢者になっても介護を必要とせず元気で暮らしていける状況、つまり、日ごろの生活の中に何らかの運動を取り入れて、寝たきりにならない、また医療費の削減効果等、長いスパンで見たときに、スポーツの持つ効用もたくさんありますが、もう一方で、子どもたちの健全育成分野でのスポーツの取り組みも重要視されております。

 学校週五日制になったころから土曜日の午前か午後を利用して、地域スポーツがより一層盛んになってまいりました。サッカーとか野球、バレーボール、バスケットボール、バドミントン、柔道、剣道、合気道、空手、卓球教室、水泳教室等々さまざまでございますが、そうした中から監督、あるいは指導者、コーチが自分の指導しているスポーツの中で、子どもがよりすぐれた能力を見出して伸ばしていこうという気持ちになってくる、そのことも非常に大事なことだと思っております。

 さきの渡部香生子選手は、東京都のジュニア強化選手の認定を受けていたとお聞きいたしました。ジュニアスポーツの国際交流大会の開催もあります。世界に通用するようなトップアスリートを育成していかなければなりません。ジュニアアスリートの発掘、育成など、次代を担う子どもたちがスポーツを通じて大きく飛躍できるよう、さまざまな取り組みを進めていく必要性があります。

 最初に、東京都におけるジュニア選手の育成強化の取り組みについてお伺いいたします。

〇板垣スポーツ事業部長

 国体やオリンピックなどで活躍できるアスリートを養成するためには、小中学生の中から有望な選手候補を計画的に育成強化していく必要がございます。特にジュニア選手の養成には、地域や学校などが連動して強化を行うことが重要であると考えております。

 そこで、都では、東京で選ばれた選手としての誇りと自覚を促すとともに、才能ある選手を計画的、継続的に育成し強化へつなげていく、ジュニア強化選手の認定や東京アスリート育成推進校の指定などによりまして、そのモチベーションアップを図りますとともに、都体育協会及び競技団体との連携のもと、認定されたジュニア選手を中心に強化練習や合宿、対外試合等を年度を通じて行うジュニア特別強化事業などを重層的に実施しておりまして、これにより都内の小中高校生の資質をレベルアップし、その能力向上に取り組んでおります。

 ちなみに、平成二十四年度のジュニア強化選手は、小学四年生から中学三年生まで三十三競技、千六十八名を認定しております。また、東京アスリート育成推進校は二十九競技、百二校となってございます。

〇野上(純)委員

 まだまだ育成の途中なので、すぐに結果を求めるわけにはいかないと思いますけれども、これまでの各事業で育成強化されたジュニア選手の競技会での成績はいかがな状況でしょうか。

〇板垣スポーツ事業部長

 これまでジュニア強化選手として認定、育成された選手の中から、陸上競技、体操、弓道などの中学生の全国大会で入賞者を出しております。また、今年度の全国高等学校総合体育大会では、これまで都が認定したジュニア強化選手百七十三名が出場し、六十六名が入賞を果たしております。

 ことしのぎふ清流国体でも、委員からもお話がございましたが、水泳の渡部香生子選手が二年連続の優勝を果たすなど、都が育成した選手が出場、活躍したことにより、開催県に次ぐ第二位を維持するという成果も示すことができました。

 このほかにも、二年前にシンガポールで開催されました第一回ユースオリンピックの体操男子総合で優勝し金メダルを獲得した体操競技の神本雄也選手や、ことしの一月にオーストリアのインスブルックで開催されました第一回冬季ユースオリンピックで六位入賞したフィギュアスケート競技の庄司理紗選手のように、国際大会にも出場し活躍する選手も出てきております。

〇野上(純)委員

 国際的な舞台で活躍するジュニア選手も育ってきているとのことであり、大変すばらしいことだと思います。これまでの国体などの強化だけではなく、四年後のリオデジャネイロ、八年後の二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック開催を見据えて、トップアスリートの育成に取り組まなければならないと思っております。今後の都のトップアスリート育成に向けての取り組みについてお伺いいたします。

〇板垣スポーツ事業部長

 ただいまご紹介いたしましたとおり、これまでの総合的な競技力向上施策を展開する中で育った東京のアスリートは、全国大会にとどまらず、国際大会でも成果を出す者があらわれ始めております。

 都では、JOCや競技団体と連携をいたしまして、世界トップクラスの競技力を実現することを目標の一つとしておりまして、今後は、これまで培ってきた国体強化の取り組みをレガシーとして生かし、国際競技力の強化に力点を移しながら、世界レベルの選手の輩出を目指してまいりたいと考えております。

〇野上(純)委員

 東京育ちのトップアスリートの育成は、二〇二〇年に東京で開催されるオリンピック・パラリンピックに向けても非常に重要であるとともに、トップアスリートが活躍する姿を示すことが、地域でスポーツを始めた子どもたちのやる気を促す大きな力となります。一方で、都民のスポーツ参加へのきっかけともなり、スポーツ実施率の向上へとつながっていくことになると思っております。

 ぜひ、これからもジュニア育成を基盤とし、世界を目指す東京アスリート選手育成強化に向けて力を注いでいただきたいと思います。

 以上で終わります。ありがとうございました。

生活文化局質疑

〇野上(純)委員

 私の方からは、配偶者暴力対策について質問させていただきます。

 配偶者暴力対策に関連して、デートDVについて今回は質問させていただきます。

 東京ウィメンズプラザに寄せられた夫婦間の暴力問題についての相談件数は、事業概要の五八ページにございますように、年間約五千件に達しております。配偶者暴力対策は、都として、今後も力を入れていかなければならない重要な課題の一つでございます。

 中でも、新たな問題として喫緊の対策が求められているのは、結婚をしてない交際相手からの暴力、いわゆるデートDVということでございます。

 内閣府が、二〇〇五年に、十歳代、二十歳代のDV経験について全国調査を行っております。交際相手から身体に対する暴力を受けた、あるいは精神的な嫌がらせや恐怖に感じる脅迫を受けた、あるいは性的な行為を強要された、この三つのうち、いずれか一つでもあったと回答した女性は二二・八%、約五人に一人、四人に一人というんですかね、それぐらいの割合でございました。

 配偶者間のDVでは、同様の調査で、女性は三三・二%で、三人に一人がDVを受けている割合に上りますので、大体、数としてはそういうものなのかなというふうに思っております。

 最近でこそ、新聞などでデートDVを扱った報道を目にすることも多くなってまいりましたけれども、まだまだ一般の人たちにデートDVが十分に理解されているとはいえない状況でございます。

 例えば、私が相談を受けた事例といたしましては、親が自分の娘さんのデートDVというか、暴力を受けているということを知ることはなかなか難しいし、発覚したときにはかなり重症化している場合が多いです。つき合っている相手の男性は、娘さんを自分の支配下に置いて、一種の奴隷のように扱います。その被害を受けている娘さん自身が、支配されて、服従させられていても、自分でなかなか気づかないうちにそういう状況になっていることがあります。

 親が、自分の子どもがデートDVの被害に遭っているということに気づいても、その娘さんが相手と別れようとしないと。暴力を振るわれていることがわかっているのに、なかなか別れられない。それはなぜかというと、一つの洗脳状況に置かれていることがあるということで、もう逃げられないわけですね。

 最近、それに似たような状況のいろいろな事件もありましたけれども、身体的な虐待とか、精神的な虐待があるからこそ、これが洗脳状態になり、相手のいいなりで逃げられなくなるということがありました。

 もう一つの事例では、私もよく知っている人だった、相手の男の人は社会的にも非常に立場がある人で、外から見たらすごい立派な方なんですけれども、やっぱりつき合っている女性が、束縛されている、あるいは干渉されていることが愛情と勘違いをしたり、好きだからこういう行為をするんだろうということで、なかなか相手と別れることを渋っている。

 親が幾ら、そんな変な人と別れなさいといっても、なかなか別れられないし、自分の気持ちを相手に伝えるのが怖くなってしまって、相手への恐怖心から、逆に思いどおりに振る舞えなくなってしまうんですね。相手が不機嫌になって、身体的な暴力を振るうことを避けるために、自分の感情を自分でコントロールして、すべて相手の機嫌をとるような対応をせざるを得ない。なかなかDVから逃れることができない。

 それから、相手側の男性もさんざん暴力を振るっておきながら、振るった後で、ごめんねとか、すごい優しくなったり、自分を責めたり、時には、自分はどうしようもない人間だから自殺しなくちゃいけないとかといったり、あるいは自分で自分の腕を切ったりとか、自傷行為に走ったりするんですね。そうすると、もう嫌だと思っていても、別れたいという気持ちはあるのに、相手の人が本当に自殺したらどうなのかとかという気持ちもあって、なかなか別れられないというケースがございました。

 この二つの例なんですけれども、都は、これまでデートDVについて、若年層向けの携帯カードの配布や、また相談を受ける立場にある教員等を対象に、研修等を実施してきたことは承知しておりますけれども、デートDV対策をもっともっと進めなければならないと思います。

 都営大江戸線のつり革、中づり広告の中に、デートDVについて、デートDV特別電話相談を行うということが書いてございました。デートDVについての特別電話相談は、あしたの九日と、あさっての十日の二日間にわたり、東京ウィメンズプラザで行うという内容でございました。

 そこで、今回のデートDV特別電話相談を実施する意義についてお伺いいたします。

〇菊地男女平等参画担当部長

 東京ウィメンズプラザで受けつけた交際相手からの暴力に関する相談は、平成十八年度には二百二件でございました。平成二十三年度は四百八十一件と、五年間でほぼ倍増しております。

 また、内閣府の男女間における暴力に関する調査によると、交際相手からの暴力を受けたことがある人のうち、約四割が相談していないとの結果が出ております。

 このような状況から、今回、特別に電話相談を実施し、暴力に悩んでいる人たちに相談を呼びかけるとともに、これを機に、若年層を対象とするインターネット広告や中づりを使った交通広告等を活用し、交際相手からの暴力に関する啓発を通じて、配偶者暴力の未然防止を図ることを目的としております。

〇野上(純)委員

 今、説明がございましたように、近年、相談件数がふえているデートDVについて、都が特別電話相談を実施することは大変に意義があると思います。このように集中的な取り組みは、多くの人にデートDVの存在を知らしめるとともに、人知れず苦しんでいた人たちに対して、相談の場を与える意義のある取り組みだと思っております。

 しかし、デートDVの対策を行うに当たって、対象となる若年層は、学生から社会人まで幅広く存在をしておりまして、年齢や職業もまちまちであります。暴力の認識や、暴力に対してとるべき行動の考え方についても幅があります。とらえにくい面がございます。

 今後は、今回の特別相談の成果を生かし、若い世代に対して、暴力に関する認識を深める啓発をより効果的に進める必要があります。そのためにも、デートDVについて若年層の実態を把握すべきと考えますが、いかがでしょうか。

〇菊地男女平等参画担当部長

 今年度は、特別電話相談に加え、都内の若年層を対象に、交際相手からの暴力に関するインターネット調査を行います。

 具体的には、暴力を受けた側、振るった側双方に、暴力の内容や理由、また相談の有無、相談しない場合にはその理由等を調査し、年度末までにまとめる予定です。

 この調査により把握した実態を踏まえ、交際相手からの暴力防止に向けて、より効果的な施策を具体的に検討してまいります。

〇野上(純)委員

 東京都で初めて行う調査ということで、若い人たちの認識や実態をしっかりと把握した上で、効果的な施策展開が図られることを期待して、次の質問に移ります。

 次は、ワークライフバランスについて質問いたします。

 共働き世帯の割合が、過去最高の五五・三%になったとの新聞報道がございました。今後増加が見込まれる共働き世帯にとって、過度な長時間労働の改善を含め、仕事と子育てや介護、また地域生活等の仕事以外の生活の調和を図る、いわゆるワークライフバランスの取り組みは大変重要なことであると考えております。

 ことし三月に改定した、男女平等参画のための東京都行動計画においても、四つの重点課題の一つとして取り上げており、私も、この計画の改定内容について議論した男女平等参画審議会委員の一人として、大いに注目しているところでございます。

 そこで、ワークライフバランスの推進について、具体的な取り組みについてお伺いいたします。

〇菊地男女平等参画担当部長

 仕事と生活の調和、ワークライフバランスを推進するため、都や区市町村が取り組む支援や、企業等の先進事例などを紹介するウエブサイトを通じた情報発信や、多くの都民、事業者に向けて、その意義や重要性の理解を深めるシンポジウムを開催しています。

 また、仕事と育児や介護の両立について、企業がワークライフバランスを進める上でのポイントや手順などをわかりやすく説明し、具体的事例や支援制度も掲載していますワークライフバランス実践プログラムを活用するなどして、さまざまな方法で普及に取り組んでおります。

〇野上(純)委員

 今、答弁がありましたように、実は、あす、シンポジウムがウィメンズプラザで昼と夜に開催されるということで、お時間のある方は、どうぞいらしていただければと思います。

 ワークライフバランスの推進を図るため、さまざまな普及を行っていることがよくわかりました。しかし、ここ二、三年の間に、育児・介護休業法や次世代育成支援対策推進法の改正などがありまして、企業の取り組みに大きな変化が見られます。

 とりわけ企業においては、中核となる役割を担っている世代が介護と仕事の両立で悩んでいることが多く、働き盛りの従業員の介護離職は深刻な問題になっております。高齢化が進むにつれ、突然、親の介護を担うことになり、仕事と介護に挟まれて悩み、仕事をやめざるを得ない人が増加することが予測されます。

 こうした最近の社会状況の変化を踏まえ、ワークライフバランスの推進について施策の充実を図るべきと考えますが、いかがでしょうか。

〇菊地男女平等参画担当部長

 仕事と介護の両立については、子育てと違い、介護は期間が不透明なことや、職場に相談しにくいこと、また介護のための短時間勤務制度など、企業が進めている制度や取り組みが従業員に十分理解されていないことなどが問題となっています。

 また、東京の特性として、働く人は都内に住みながら、遠くに離れて暮らす親を介護する遠距離介護が挙げられます。

 このような問題点に対して、企業が創意工夫をしながら実践している最新事例を収集するため、都は、企業の人事担当者などに対しヒアリングを始めたところです。

 今後、このヒアリング結果を踏まえ、平成二十一年三月に策定した実践プログラムを改定する予定であり、ワークライフバランスを推進する取り組みについて、一層の充実を図ってまいります。

〇野上(純)委員

 ヒアリングの結果を踏まえて、実践プログラムを改定するということでございました。

 仕事と介護との両立で悩み、苦労している人たちに役に立ち、また企業が進めようとする取り組みのヒントになるように、ぜひとも実践プログラムを改定することを要請して、終わります。ありがとうございました

関連記事

カテゴリー

PAGE TOP