平成28年文教委員会(2016年3月14日)IOCへの追加種目提案について等

平成28年文教委員会(2016年3月14日)



〇野上(純)委員

 東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会について質問をさせていただきます。

 昨年九月の末に、東京オリンピック競技大会としてIOCに提案する追加種目が決定をされました。IOCに提出され、今回、五競技十八種目が追加種目として提案されたということでございます。

 オリンピックを夢見て、日々トレーニングに励んでいる若者にとっては、五競技に選ばれたということは、夢の扉を開く可能性が生まれたと思いますので、大変喜ばしいことだと思っております。

 そこで、この五競技十八種目が選定された経緯についてまず最初にお伺いいたします。

〇根本競技担当部長

 追加種目につきましては、一昨年十二月のIOC総会でオリンピックアジェンダ二〇二〇が採択され、開催都市の組織委員会がIOCに対し、当該大会に限り種目を追加提案することが認められたところでございます。

 これを受けまして組織委員会は、七人の有識者から成る東京二〇二〇種目追加検討会議を設置し、昨年二月九日を皮切りに、九月までの約八カ月にわたり議論を重ねてまいりました。

 種目の選考に当たりましては、若者へのアピールや国内的な盛り上がり、世界への普及度、国際大会の開催実績、男女間のバランス、会場面、財政面、運営面等についてそれぞれ評価を行いました。

 その結果、国内での盛り上がりという点で特に評価の高い野球・ソフトボール、空手の二競技、若者へのアピールという点で特に評価の高いスケートボード、スポーツクライミング、サーフィンの三競技、計五競技十八種目を選定し、昨年九月末、組織委員会がIOCに提案したところでございます。

〇野上(純)委員

 東京都議会といたしましても、二〇二〇年東京大会における野球・ソフトボールと空手道の競技実施を求める決議を全会一致で行ったところでございます。

 野球はまさに国民的なスポーツで、若者からお年寄りまで非常に人気のあるスポーツです。ソフトボール、これは女子なんですが、北京オリンピックでの金メダルを獲得した記憶も鮮明に残っていると思います。メダル獲得の可能性も高く、ますます大会の盛り上げに花を添えられる期待が高いと思います。

 また、空手につきましては、日本発祥のスポーツでもありまして、みずからの心身を鍛え、礼儀を重んじる日本を代表する武道の一つとして、世界中に普及されてきました。

 その一方で、スケートボード、スポーツクライミング、サーフィン、この三競技は若者に人気のあるスポーツということで、若者のスポーツへの関心も深まり、自分もやってみようという人もふえてくるだろうと思います。

 そして、若者だけではなく、これらのスポーツを見る人、応援する人がふえていくと思いますけれども、現状としては、競技の内容について余り深く知られていないスポーツだと思います。

 そこで、この三競技はどのような種目を提案しているのかお伺いいたします。

〇根本競技担当部長

 まず、スケートボードですが、ストリートとパークの男女四種目を提案してございます。

 ストリートは、まち中にあるような階段や手すり等の障害物が設置されたコースを滑走し、技術的難易度、ジャンプの高さ等を競うものでございます。

 パークは、バンクと呼ばれる傾斜のあるコースに設置された障害物やジャンプ台を使用し、技術的難易度、わざからわざへのスムーズな移行等を評価されるものでございます。

 次に、スポーツクライミングでございますが、高さ五メートルの壁をロープなしで登るボルダリング、高さ十二メートル以上のひさしのように突き出た壁を登り、到達高度を競うリード、高さ十五メートルの垂直の壁を登るタイムを競うスピードの三つを複合種目として、男女二種目を提案しているところでございます。

 最後に、サーフィンですが、ショートボードの男女二種目を提案しているところでございます。

〇野上(純)委員

 私もスポーツクライミングを昭島にあります施設で見学をさせていただきまして、非常に多くの若者、そして子供さん、それから六十五歳過ぎているのかなという高齢者といわれる人たちも訓練をしていらっしゃいまして、皆様が非常に喜々としてそういうスポーツに取り組んでいらっしゃるのを拝見してきたところでございます。

 こうしたスポーツについては、今後、ルールとか競技内容の周知、裾野拡大のための普及啓発が肝要だと思いますが、普及啓発の具体的な取り組みについてお伺いいたします。

〇早崎スポーツ推進部長

 都は、広く都民にスポーツを普及するため、幅広い世代を対象にさまざまなスポーツの参加、体験型イベントを開催しております。

 提案されています追加種目については、例えば昨年四月に実施した有明の森スポーツフェスタにおいて、ボルダリング体験などの場を用意しました。

 同年十月のスポーツ博覧会では、クライミング遊具による体験、本年二月に東京マラソンと同時に開催したマラソン祭りでは、メーン会場でスケートボードやスポーツクライミング体験を行いました。

 さらに、先週末に開催したニュースポーツEXPOでは、およそ八メートルの高さのクライミングウオールを設置し、本格的なスポーツクライミング体験を実施したところでございます。

 東京二〇二〇大会で実施される新種目が決定された暁には、このようなスポーツイベントを積極的に活用し、都民への効果的な普及啓発を図ってまいります。

〇野上(純)委員

 大会を盛り上げるためにも、追加種目については、決定後になると思いますけれども、都民への普及啓発にしっかり取り組んでいっていただきたいと思っております。

 最後になりますけれども、追加種目については、いつ、どのようなスケジュールで決定されるのか、また会場についてなんですけれども、この会場についてはどうなるのかお聞きいたします。

〇根本競技担当部長

 追加種目につきましては、本年六月のIOC理事会での議論を経まして、最終的には八月のIOC総会で決定される予定となっております。

 追加種目正式決定後、速やかに会場を確定させるため、組織委員会、政府、東京都、JOC、日本体育協会のメンバーで構成される追加種目競技会場検討ワーキンググループにおきまして、現段階から検討を始めているところでございます。

〇野上(純)委員

 東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会を史上最高の大会にするためには、東京はもとより日本全体での盛り上がりが重要であります。そのためにも、この東京大会で採用される追加種目での日本チームのメダル獲得が大いに期待されるところであります。

 追加種目の正式な結果は、先ほど答弁にありましたように、本年八月のIOC総会ということでございますけれども、追加種目が決定された暁には、オリンピックを目指す選手のための方策を検討していただきたいことを要望して、終わります。

〇野上(純)委員

 大きく三点について質問いたします。

 まず最初は、私立学校のオリンピック・パラリンピック教育推進事業についてお伺いいたします。

 二〇二〇年、ここ東京で開催されるオリンピック・パラリンピック競技大会は、世界のトップアスリートが競い合う姿を間近に見て、感動を体感できるなど、子供にとっても貴重な経験となります。

 さきに公表された東京都オリンピック・パラリンピック教育実施方針では、全ての公立学校で多彩な教育を展開していくことが示されています。

 一方、私立学校においては、各学校独自の教育方針に基づく多様な教育活動が行われているため、オリンピック・パラリンピック教育についても、各学校が自主性、独自性を尊重していくことが必要であると思います。

 都は、オリンピック・パラリンピック教育推進事業を実施し、私立学校の取り組みを支援しております。平成二十八年度の予算案では、約二千万円が計上されていますが、その内容について最初にお伺いいたします。

〇加藤私学部長

 平成二十八年度は、今年度に引き続き、オリンピアン、パラリンピアン等を私立学校に派遣し、スポーツのすばらしさなどを実感してもらう夢・未来プロジェクトや、児童生徒にオリンピック・パラリンピックの理念や価値を理解してもらうための学習読本の配布などを予定しております。

〇野上(純)委員

 来年度も今年度の取り組みを継続して、学習読本の配布を予定しているということだと思います。

 オリンピアン、パラリンピアンの私立学校への派遣は、今年度から新たに実施しているんですけれども、事業の実績についてお伺いいたします。

〇加藤私学部長

 オリンピアン、パラリンピアン等学校派遣事業、夢・未来プロジェクトにおきましては、希望する私立小学校、中学校及び高等学校計十校に、オリンピアン七名、パラリンピアン三名を派遣し、約三千三百人の児童生徒に対しまして、それぞれ実体験に基づく講演や実技指導などを行っております。

〇野上(純)委員

 昨年は、十名のオリンピアン、パラリンピアンが派遣されて、三千三百人の子供たちは一流アスリートとの交流を通して、多くのことを学べたのではないかと思います。

 この授業を受けたときに、子供たちがどんな感想を持ったのか、あるいはどんな変化があったのか等の、この派遣事業の成果についてお伺いいたします。

〇加藤私学部長

 本事業の派遣を受けました学校の児童生徒からは、夢を見つけることができた、その夢に向かって努力したい、挫折しても諦めずに挑戦していきたい、将来はオリンピックにかかわる仕事をしてみたいなどの感想が寄せられております。

 また、各学校からは、児童生徒たちにとって、ふだん接することのないオリンピアン、パラリンピアンとの交流はすばらしい経験になり、障害を乗り越え、目標に挑戦し続ける姿は、子供たちに感動を与えるなど、有意義な取り組みであったとの報告を受けております。こうしましたことから、本事業は、児童生徒が夢に向かって努力したり、困難を克服する意欲を培うきっかけとなったものと認識しております。

 二十八年度からは、新たに日本で活躍する外国人アスリートを派遣し、スポーツを通じた国際理解の推進を図るなど、事業の一層の充実に努め、引き続き、私立学校におけるオリンピック・パラリンピック教育の取り組みを支援してまいります。

〇野上(純)委員

 私立学校ではないんですけれども、公立の中学校で、車椅子テニスのオリンピック・パラリンピック教育の推進を拝見させていただいたことがあります。その中で、その障害を持った選手が、なぜ一回は落ち込んで諦めた人生から、さらにはい上がって、今こうしているのかという、この歴史のようなものを語ってくださるところが一番感動して、子供たちが涙をしながら聞いておりました。

 未来を担う子供たちが、世界の舞台で活躍しているオリンピアン、あるいはパラリンピアンとの交流を通じて、チャレンジ精神、あるいは努力する大切さ、諦めない心などを身近に感じて、自分の夢について考えるきっかけとなったことは非常に有用なことであると思います。

 二〇二〇年の東京大会は、子供たちを飛躍的に成長させる絶好の機会でもあります。都は今後も、組織委員会などとの関係機関と連携して、オリンピック・パラリンピック教育推進事業の充実を図り、私立学校の取り組みをさらに支援していただきたいと思います。

 次に、子ども・子育て支援新制度について質問をさせていただきます。

 幼児教育は、人格形成の基礎を培う極めて重要なものであります。東京の私立幼稚園は、個性的で特色のある教育を積極的に展開し、幼児教育において大きな役割を担い続けてきました。

 こうした中、平成二十七年四月から、子ども・子育て支援新制度が施行され、都内私立幼稚園のうち、百十八園が新制度に移行して、施設型給付を受けていると聞いております。

 それでは、幼稚園にとって、従来からの私学助成と新制度の施設型給付とは何が大きく違うのかについて質問いたします。

〇加藤私学部長

 私学助成は、都が実施主体であり、教育条件の維持向上等を図るため、私立幼稚園に対し、直接補助を行うものでございます。

 一方、施設型給付の前提となります子ども・子育て支援新制度は、国が幼児期の学校教育、保育、地域子育て支援を総合的に推進することを目的に創設し、区市町村を実施主体とするものでございます。

 新制度の幼稚園に支給されます施設型給付費は、法令に基づき、国、都、区市町村の三者が負担いたします。

〇野上(純)委員

 今、説明があったとおり、実施主体は都から区市町村にかわり、幼稚園にとっては、新制度は、従来の私学助成とは大きく異なる仕組みにより実施されるものであります。幼稚園も、区市町村も、お互いなれない中での制度運用に少なからずご苦心もあったと思います。

 そこで、新制度の運用状況についてお伺いいたします。

〇加藤私学部長

 制度開始当初、区市町村におきましては、国の制度運用に係る詳細なルールが不明瞭だったことや、情報提供のおくれにより、事務処理の混乱が見られました。また、幼稚園からは、制度が複雑でわかりにくい、毎月の請求事務が膨大かつ煩雑であるといった声がございました。

 都といたしましては、区市町村や幼稚園団体との意見交換などを通じて現場の状況を把握し、国に対し、実務上、必要性が見えてきた詳細なルールの決定と迅速な情報提供、事務負担の軽減など、制度改善を要望してまいりました。

 国は、年度後半になって制度の詳細を固め、区市町村や幼稚園に対し、周知を図るとともに、請求事務の簡素化に取り組み始めております。

 現在、区市町村におきましては、施設型給付費の支給など、主な手続はおおむね滞りなく実施されており、また、幼稚園におきましても、新制度や事務手続に対する理解が進んでおります。

〇野上(純)委員

 私もこの新制度に移行した当初、さまざまな幼稚園から不安や戸惑いの声を聞いておりましたので、今の説明を聞いて安心をいたしました。

 制度移行期ということもありまして、引き続き、区市町村や幼稚園が都に期待するところも大きいと思います。

 都においては、今後もさまざまな機会を通じて、区市町村や幼稚園が抱える課題や意見を把握し、しっかりと国に必要な対応を要請していくなど、新制度の円滑な運用に向けた連携のかなめとしての役割を担っていっていただきたいと思っております。

 新制度移行園も、私学助成を受ける園も、東京の全ての私立幼稚園がそれぞれ建学の精神と独自の教育理念に基づいて、これまでどおりの質の高い幼児教育を提供していくことができるように、都の力強い支援を引き続きお願いいたします。

 三番目ですが、この前出していただきました、東京都女性活躍推進白書について質問させていただきます。

 我が公明党は、長年一貫して、女性のさまざまな問題に光を当ててきました。

 平成二十六年五月十四日には、女性の元気応援プランというのを作成いたしました。安倍首相に官邸でお渡ししてきたところでございます。その時々で、女性の活躍に向けた施策の推進を求めてきました。うちのところは、女性議員が全国九百人おりまして、現場で調査をし、ヒアリングを行い、先進事例の視察などを重ねてつくったものでございます。

 今回公表された東京都女性活躍推進白書は、大都市東京ならではの現状をしっかりと捉え、東京の女性の抱える課題を分析し、取り組みの方向性をまとめた自治体初の白書でありまして、女性の抱えている問題を最重要課題の一つとして取り組んできた我が党にとっても喜ばしい成果だと思っております。

 この白書、これからより効果的に活用していくことが必要でありまして、これは、先日の予算特別委員会での我が党のまつば多美子議員の質問に対して、知事が出席しみずからが語るシンポジウムを開催するという答弁を得たところでございます。

 この白書は、二百五十ページにも及ぶ大作で、内容も豊富で、非常にすばらしい内容だと思っております。

 シンポジウムを行うということなんですけれども、わかりやすく伝えていく必要があると思うんですね。その具体的な方法についてお伺いしたいと思います。

〇斎田男女平等参画担当部長

 シンポジウムや経済団体への説明では、白書の要点を簡潔にまとめた二十一ページの概要版を活用する予定です。

 概要版は、東京の特徴や課題、課題克服のためのヒントや取り組みの方向性まで一覧にした体系図を初め、総天然色の白書の構成が一目で理解できるわかりやすいものとなっております。

〇野上(純)委員

 じっくりと白書を読んでいただきたいと思いますけれども、より多くの方々に白書のポイントを理解していただくことも大切です。多様な活用策の展開をお願いしたいと思います。

 ただ、分析と方向性で、行動が伴わなければ、女性の活躍はおぼつかないことになります。来年度は、女性の活躍が一気に前進するよう、白書で行った詳細な分析をもとに、実効性の高い、これまでにない推進計画をつくるべきと思います。

 まず、都道府県推進計画の位置づけについて、最初にお聞きいたします。

〇斎田男女平等参画担当部長

 本年四月から完全施行される女性の職業生活における活躍の推進に関する法律、いわゆる女性活躍推進法は、その名のとおり、職業生活における女性の活躍に向けた法律でありまして、従業員三百一人以上の企業に、例えば女性管理職比率や平均勤続年数などの情報の公表と、数値目標を盛り込んだ行動計画の策定、届け出、公表を求めるものでございます。

 また、都道府県は、区域内における女性の職業生活における活躍の推進に関する施策について、都道府県推進計画として策定することが努力義務となっております。

〇野上(純)委員

 このポイントというのは、女性の職業生活における活躍ということなんですね。女性は、自分の意思と希望に応じて、そして人生のさまざまな局面に立つたびに選択を行います。職業選択だったり、家庭、地域、そして新たな道を模索し、活躍の羽を広げています。このため、職業生活に限定した計画というのは、違和感が拭えません。一方、来年度は、男女平等参画のための東京都行動計画の五年に一度の改定年度にも当たります。

 都としては、男女平等参画を推進する、いわゆる東京都行動計画と、今ご答弁のあった女性の活躍推進を目指す都道府県推進計画を一体として作成するというふうにお聞きしております。女性の活躍を推進する計画をつくるのであれば、今回白書で示した取り組みの方向性をしっかりと盛り込むべきたと思います。

 東京都行動計画の改定に当たっては、白書で示した三つの提言を中心に置き、策定の過程で得た成果を十分に生かすべきと考えますが、女性活躍推進計画と一体としてつくる、その狙いも含め、所見をお伺いいたします。

〇斎田男女平等参画担当部長

 理事ご指摘のとおり、都が考える女性の活躍は、働く場はもちろん、地域社会における活躍など、あらゆる場で、女性がみずからの能力を遺憾なく発揮して、生き生きと暮らすことのできる社会を目指すものでございます。

 このため、来年度策定する推進計画は、第一に、女性の就業継続やキャリア形成など、多様なチャレンジを可能にする施策、第二に、社会全体で働き方の見直しを推進するとともに、男性の家事、育児参画をリードする施策、第三に、地域の課題解決に向けて、参加意欲のある女性たちを応援する施策など、三つの提言を主軸に、東京ならではの特質を踏まえたものといたします。

 また、これまでの基本計画でございました東京都男女平等参画のための行動計画でございますが、女性活躍推進法に基づき新たに策定する東京都女性活躍推進計画を一体化して策定することで、都民の方々に理解していただきやすい、より実効性のある計画としてまいります。

〇野上(純)委員

 女性の活躍が働く場だけではないという答弁は全く同感できます。計画策定の審議会には、我が党の議員も参加をいたします。東京の将来にわたる成長の原動力となる女性の活躍が実効性あるものになるよう、審議会委員の選定にも意を用いていただきたいと思います。

 そこで、これから委員を選定するに当たり、白書、国際シンポジウム、東京都女性活躍推進大賞などにかかわった、すぐれた実践者を候補とすべきと考えますが、所見を伺います。

〇斎田男女平等参画担当部長

 審議会委員の選定は、これから進める予定でございますが、産業界からは、女性の活躍やワークライフバランスの推進に尽力された方、メディアからは、この課題に深い造詣と見識を持つ方、その他、地域社会で活躍する女性など、幅広い分野で活躍している人材を候補者としてまいります。

 あわせて、経済団体、労働団体、区市町村の代表者、都議会議員の先生方にもご参加いただきまして、現場で課題解決に取り組んできた方々を中心に審議を進めてまいります。さらに、議論の成果を広く都民に示し、幅広い意見を求めまして、年度末までに計画として公表いたします。

〇野上(純)委員

 実り多い議論が期待できそうですね。我が党からも積極的に提案していきたいと思っております。

 ここまでは、推進計画の位置づけ、構成、審議メンバー等について意見を述べ、答弁を求めてきました。いずれも大切な要件ではありますけれども、何よりも大切なことは、具体的な取り組みとその実効性を担保する数値目標です。前回の行動計画において、都が数値目標を掲げている事業はほんの一部であり、都民や事業者の取り組みも目標は明示されておりません。

 そこで、具体的取り組みの実効性を担保する目標等を可能な限り明示するべきと考えますが、見解を伺います。

〇斎田男女平等参画担当部長

 来年度策定する推進計画の策定過程におきまして、庁内関係局と検討、調整し、都が行う具体的な取り組みを目標の数値化や達成年度の明示も含めて取りまとめてまいります。さらに、関係団体とも活発な審議を通じて、それぞれの取り組みを促す具体的な行動目標を盛り込み、都民、事業者、行政が一体となった計画を策定してまいります。

〇野上(純)委員

 社会全体での意識改革など、数値目標を掲げるのは大変なことだと思います。ぜひ実行していただきたいと思います。

 引き続き、計画に盛り込む具体的事業についても触れておきたいと思います。

 提言一にある、働く女性の人的ネットワーク形成を促し、女性の就業継続を支援とある事業は、昨年の第一回定例会で私がその必要性を指摘し、続く事務事業質疑でも、エリートを対象とすることより、働きながら子育てに日々頑張っている母親に幅広く呼びかけることを求めた事業です。今年度の実績について所見を伺います。

〇斎田男女平等参画担当部長

 笑顔で働き続けたいママへの応援プログラムは、少子化ジャーナリストの白河桃子さん、男性学の田中俊之さん、社会学者の水無田気流さんを講師に迎えまして、各人の抱える悩みやその解決策などについて三回のワークショップを行うとともに、最終日は夫や姉妹も同行して、講師陣やアドバイザー等と交流会を行いました。

 定員を大きく上回る参加を得まして、働く母親たちが闊達に議論を交わし、その成果を笑顔で働くママの検証として発表し、共有を図りました。その後も引き続きSNSを活用した交流や、東京ウィメンズプラザを利用した自主的活動を行っておりまして、持続的なネットワーク形成の端緒になったと考えております。

 参加者からは、これからは、家族全員参加で家事、育児を楽しみますという感想や、ママ自身が無理しない、頑張り過ぎないように、働くママたちで集まる居場所づくりや必要などの声をいただいているところでございます。

〇野上(純)委員

 この初年度の事業で好評だったとのことで、本当によかったと思います。引き続き、働く母親同士がつながることで悩みを乗り越えられるよう支援を続けていただきたいと思います。

 ところで、来年度は、計画策定年度でもあります。本事業をさらに発展させた取り組みも実施すべきと考えますが、見解を伺います。

〇斎田男女平等参画担当部長

 今年度、働く母親を対象とした事業を行いましたが、職場では、いまだ少数派である女性の悩みの深さや、解決を模索する真摯な姿に事業展開の必要性を強く認識いたしました。例えば、係長など、指導的立場に初めて立った女性などは、一層同じ立場の仲間が職場に少ないため、多岐にわたる悩みを抱え、その解決を求めていることが予想されます。

 このため、今後とも事業を継続することはもちろん、少しキャリアを積んだ母親のネットワーク形成を支援するなど、よりきめ細かなニーズにも対応できるよう、コースの多様化を検討してまいります。

〇野上(純)委員

 いわゆるバリキャリといわれる、将来トップまで目指そうとするエリートだけではなく、こつこつ積み上げて、初めて管理者的立場に立つといった女性も支援していくということです。大変よい取り組みだと思います。

 引き続き、女性の多様なニーズに応え、東京ウィメンズプラザを名実ともに、女性の活躍の推進拠点にしていただきたいと要望します。

 ここまで、都の白書が、自治体初のものであるということだけに終わらせてはならないと思い、施策の具体化と実効性の確保こそが重要であるという視点から質疑をしてきました。計画の策定に向けて幾つかの工夫がなされていることも確認することができました。これから、都の実行力に大いに期待をしております。

 最後に、東京の女性の活躍推進に向けた局長の力強い決意を表明いただきまして、質問を終わりたいと思います。

〇多羅尾生活文化局長

 都はこれまで、それぞれの時代の状況に応じた女性の活躍を支援する施策を展開してまいりましたが、平成二十八年、今日のポイントは、女性の活躍推進は、女性へのさまざまな支援策の充実はもとよりでありますが、女性に対する支援だけで実現することはできないということでございます。

 パートナーとしての、あるいは上司、同僚としての男性や、その男性の働き方を左右する企業のあり方こそが今まさに問われていると申せます。男性が仕事と家庭生活の両立を実現することが、男性自身の人生をより豊かなものにすることに気づくことが大切かと思います。

 また、企業経営者や管理者層がワークライフバランスを可能とする働き方を導入することが、企業の競争力強化や成長の基盤となるということを認識することも必要でございます。

 これらのことを白書では、東京に焦点を当てて調査、収集したデータや実例を背景に、具体的に示すことができたと考えております。

 都は、白書で提言した、こうした新たな視点に基づくものを含め、推進計画に盛り込む一つ一つの取り組みを、多様な主体と手を携えて、総論ではなく、各論のレベルで着実に実行することにより、東京の女性の活躍をより確かなものにしてまいりたいと考えております。

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