平成21年厚生委員会(2009年3月2日)待機児童について等

平成21年厚生委員会(2009年3月2日)


◯野上委員

 初めに、安心こども基金についてお伺いいたします。
 私の住んでいる葛飾区でも、待機児童が限りなくゼロに近づいていた状況だったわけですけれども、昨年来の経済危機、不況等々の影響で、かなり急激に待機児童が増加をしております。これからこういう整備が非常に急務になってきていると思います。
 国は、平成二十二年度までに十五万人分の保育所等の整備を推進するため、平成二十年度第二次補正予算で一千億円の予算を確保し、都道府県に待機児童解消のための基金を造成することといたしました。財政状況が厳しい中にあっても、待ったなしの対応が求められているこの少子化対策でございます。国が新待機児童ゼロ作戦の前倒し実施を図るために一千億の予算を確保したことは、これは非常に意義のあることだと評価しております。
 都は、今回、最終補正予算で百十億円の予算を組み、この安心こども基金の設置を予定しております。認可保育所の施設整備については、これまでも既存のハード交付金等の補助がありますけれども、まずはこの基金の設置によって認可保育所の整備に対する補助の仕組みがどのように変わるのか、最初にお伺いいたします。

〇吉岡少子社会対策部長

 認可保育所の施設整備につきましては、安心こども基金が設置される平成二十二年度までの間は、従来の次世代育成支援対策施設整備交付金、いわゆるハード交付金でございますが、これによります支援はなくなりまして、都道府県が設置する基金を財源にした補助に変わります。基金を都道府県に設置し、複数年度分の財源を措置することによりまして、複数年度にまたがる見通しを持った保育所整備が容易になり、保育需要の変化に即応した弾力的かつ機動的な予算執行により、地方の自主性、裁量性が発揮しやすくなるとの効果が期待できると考えております。
 また、待機児童が多く財政力が乏しい市町村における保育所の新設等につきまして、国の負担割合を引き上げ、その分市町村の負担割合を引き下げるなど、追加的財政措置を行うこととしております。

◯野上委員

 補助の仕組みとしては、基金によってこれまでよりも使い勝手が年をまたいでよくなるということなんでしょうけれども、基金の積立金を見た場合に、認可保育所の施設整備については具体的にどれくらいの額になるのでしょうか。また、その金額は、これまでの整備実績と比較して十分な額といえるのでしょうか。

〇吉岡少子社会対策部長

 認可保育所の施設整備にかかわる国からの配分は、就学前児童人口や待機児童数を考慮した配分となっておりまして、東京都への配分予定額は約八十四億円でございます。この金額を基金に積み立てる予定でございます。
 また、従来の国の次世代育成支援対策施設整備交付金、いわゆるハード交付金等の都内区市町村への交付実績は、直近の二年間で約二十三億円でございます。
 これまでの整備実績から見ますと、十分な額が確保されているというふうに考えております。

◯野上委員

 今のお話ですと、基金の額としては十分な金額が確保されているようですけれども、それを活用してどのように区市町村の保育所整備を推進していくのでしょうか。

〇吉岡少子社会対策部長

 今回の安心こども基金は、先生お話しのとおり、全国で一千億円というこれまでにない金額が確保されております。都としても、この基金を最大限に有効活用し、待機児童解消に積極的に取り組んでまいります。
 しかしながら、基金の対象事業は、認可保育所など既定の国庫補助対象施設の整備等に限定をされております。このため都は、都市型保育ニーズに対応している認証保育所など地方単独施策にも基金を充当できるよう、国に緊急に申し入れを行ったところでございます。
 また、来年度は、待機児童解消区市町村支援事業を創設いたしまして、都独自に開設準備経費の上乗せ補助を行い、事業者負担の軽減を図ることにより施設整備を一層促進してまいります。

◯野上委員

 待機児童解消のために、区市町村が実効性のある施策を展開できるように都独自の支援を行うとともに、国に対しても基金の有効活用を引き続き働きかけていただきたいと思います。
 また、安心こども基金については、事業内容を規定する基金の運営要領がいまだに国から示されていないということですけれども、制度の内容の詳細が明らかになり次第、区市町村及び事業者に対して広く情報提供し、待機児童解消の取り組みを強化していただきたいと思っております。
 次に、妊婦健康診査についてお伺いいたします。
 妊婦健診を受けていない妊婦さんは極めて高い産科的リスクがあり、例えば赤ちゃんの周産期死亡率が約十五倍だとか、二千五百グラム未満の低出生体重児が生まれる確率は、妊婦健診を受けている妊婦さんに比べると四倍高くなるという調査結果もあります。そういう実態がありまして、妊婦健康診査については基礎的自治体の役割ではありますけれども、その取り組みの促進に向けては、都の支援が必要と私は都議会で訴えてきました。
 妊産婦が身近な地域で日常的にかかりつけ医を確保し、安心・安全の医療体制を整備することが都の責務でもあります。今般の妊婦健康診査支援基金の創設は、妊婦の健康管理の充実と妊婦健診に係る経済的負担の軽減によって、安心して妊娠、出産ができる体制を確保するという趣旨であり、大いに賛同の意を表するものであります。
 今後、妊婦健康診査の公費負担の回数増の取り組みが進んでいくものと期待されますが、現在の都内自治体での妊婦健康診査の公費負担の実施状況についてお伺いいたします。

〇吉岡少子社会対策部長

 妊婦健診の公費負担の実施状況でございますが、本年三月現在、十四回の公費負担を行っております自治体が二十三、七回の自治体が二、五回の自治体が三十七となっております。

◯野上委員

 ぜひ平成二十一年四月から都内一律に望ましいとされている十四回の公費負担が実現されるように望んでおります。そのためには、今般造成される妊婦健康診査支援基金が真に区市町村の取り組みを促進するような制度となっていることが必要です。
 そこで伺います。この妊婦健康診査支援基金の仕組みと特徴について伺います。

〇吉岡少子社会対策部長

 妊婦健康診査支援基金の仕組みと特徴でございますが、国の妊婦健康診査臨時特例交付金を財源に、都が妊婦健康診査支援基金を造成し、区市町村に対して補助を行うという仕組みでございます。
 基金の特徴でございまして、大きく二点ございまして、まず一点は、望ましいとされている十四回のうち、地方交付税で措置されていた五回分とは異なりまして、残りの九回分につきましては、今回の基金の造成により、妊婦健診に使途を明示して区市町村に財政措置がされるため、区市町村が回数増に取り組みやすくなることでございます。
 二点目が、里帰りなどの都外医療機関での受診や助産所での妊婦健診に対する公費負担を交付の条件としたことによりまして、妊婦が希望する健診機関の選択肢が広がるということがございます。

◯野上委員

 ぜひ基金の特徴を生かして実効性の高い母子保健施策に取り組んでもらいたいと思います。
 さらに、本制度は、子育て支援の上で非常に重要な施策であるため、国は二十二年度までの臨時的な交付金としておりますが、ぜひ国に働きかけて継続的な制度となりますよう要望いたします。
 以上で終わります。

◯野上委員

 ありがとうございました。(拍手)

〇石川副委員長

 野上純子委員の発言は終わりました。

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