平成21年厚生委員会(2009年6月3日)インフルエンザ対策について等

平成21年厚生委員会(2009年6月3日)


◯野上委員

 私からも、百七号議案、病院経営本部所管分、新型インフルエンザ対策について何点か質問いたします。
 今回の補正予算では、新型インフルエンザ緊急対策として、感染症指定医療機関である公社荏原病院と豊島病院に新たに感染症病院を補完する感染症緊急対応病床を整備し、医療提供体制を強化するとの説明がありました。今回の新型インフルエンザについては、弱毒性であること、また、季節性のインフルエンザと症状が余り変わらないことなどで、その実態も少しずつ明らかになってきております。そのため、地域の状況に応じた弾力的な対応がとられるよう、国の基本的対処方針も改定をされております。
 しかし、先ごろからの質疑にもありますように、スペインインフルエンザの例もあり、今後、秋、冬の再流行や強毒化する可能性を考えれば、病床数を十分に確保する必要があると思います。
 今回、感染症指定医療機関に感染症緊急対応病床を整備することは、大変時宜にかなったものだと思います。
 そこで、まず確認のため、都内の感染症指定医療機関にはどのような種類があって、それぞれにどれぐらいの数を用意しているのか。それらを入院規模で見るとどれぐらいであり、また、そのうち、都立病院や公社病院はどれくらいのパーセントを占めているのか、お伺いいたします。

〇及川経営企画部長

 都内には、まず、エボラ出血熱やラッサ熱などの一類感染症の患者と、ジフテリアや重症急性呼吸器症候群、いわゆるSARSなどの二類感染症及び新型インフルエンザ等感染症の患者の入院を担当いたします第一種感染症指定医療機関がございます。
 また、先ほど申し上げた二類感染症の患者及び新型インフルエンザ等感染症の患者の入院を担当いたします第二種感染症指定医療機関がございまして、それぞれ都知事が指定をしております。都内の第一種感染症指定医療機関には、都立墨東病院と公社荏原病院の二病院が指定されており、第二種感染症指定医療機関には、都立駒込病院と公社豊島病院のほかに、青梅市立病院、東京医大八王子医療センター、共済立川病院、武蔵野赤十字病院、公立昭和病院、町立八丈病院の八病院が指定をされております。これら指定医療機関の感染症病床は合計で九十二床ありますが、そのうち都立墨東病院で十床、駒込病院で十床、公社荏原病院で二十床、豊島病院で二十床保有をしております。したがいまして、都立、公社合計で六十床でございまして、全体の六五%を占めております。
 そのほか、都内では国立国際医療センターが厚生労働大臣から、これまでの感染症とは明らかに異なる新感染症にも対応いたします特定感染症指定医療機関として指定されておりまして、四床の感染症病床を保有しております。

◯野上委員

 一種は四床で、二種が八十八床、合計九十二床。その中でも都立、公社で全体の六五%ということがわかりました。
 新型インフルエンザ患者の入院対応を行う感染症指定医療機関の中でも、東京都内では、都立病院や公社病院がその病床数においてかなりの保有率を占めておりまして、公的病院として重要な役割を果たしているということです。
 さて、今回の補正予算は、指定医療機関とされている公社荏原病院と豊島病院での感染症緊急対策病床の整備であり、都立病院においては、当初予算で同様の対応を進めているとのご説明でした。
 そこで、都立の感染症指定医療機関である墨東病院や駒込病院では、感染症緊急対応病床を確保するために具体的にどのような取り組みを行っているのか、また、外来対応のためにどのような取り組みを行っているのか、お伺いいたします。

〇及川経営企画部長

 駒込病院では、現在進めております再編整備事業におきまして、現在はございませんが、一類感染症の対応病床を二床整備し、二類感染症の対応病床を現在の十床から二十八床に拡大整備するとともに、陰圧機能を有した感染症緊急対応病床を六十四床整備する計画であり、今年度に整備が完了する予定でございます。
 また、墨東病院では、将来の施設の改築、改修に合わせまして、感染症病棟及び感染症外来を移設、拡充し、独立して感染症に対応することが可能な機能を整備するなど、その拡充を図る計画でございます。
 駒込病院、墨東病院とも、施設整備が完了するまでの間は、一般病床に簡易陰圧器を導入するなどして、感染症緊急対応病床を確保していくこととしております。
 また、外来対応でございますが、両病院では、保健所の発熱相談センターから新型インフルエンザの疑いがあると紹介された患者さんを診察するための発熱外来を設置しており、患者さんが増大したときに備えまして、機能を強化するためにも院内移送用の陰圧キャリングベッドなどの医療資器材を購入するとともに、陰圧テントや外来用プレハブ棟などの整備も進めております。

◯野上委員

 先ほどの質疑の中でも、今回の公社荏原病院及び豊島病院に感染症緊急対応病床がどのように整備されるのかが明らかにされましたが、今の答弁で、都立病院でも同様の取り組みが今年度の当初予算を活用して行われていることが確認できました。このいつ起きてもおかしくないという状況で予算化したわけですが、この当初予算の執行体制を組む前に、今回の新型インフルエンザが現実になったということが実態だと思われるので、都立病院の指定医療機関においても必要な対応が的確にできるよう、その整備を急いでいただきたいと思います。
 そういう意味で、この新型インフルエンザ対策においては、感染症指定医療機関の果たす役割が大変大きいことは事実です。しかし、爆発的な感染の広がりを見せることも十分に想定されている新型インフルエンザに対しては、指定医療機関だけではなく、一般の医療機関も含めた各種医療機関のそれぞれの役割を果たすことが重要であります。
 そこで、感染症指定医療機関以外の都立、公社病院は、インフルエンザ対策においてどのような対応を行うことになるのか、お伺いいたします。

〇及川経営企画部長

 感染症指定医療機関以外の都立病院及び公社病院の中には、新型インフルエンザ対策として、知事から診療協力医療機関に指定された病院があります。診療協力医療機関は発熱外来を設置し、あらかじめ設定した担当地域の発熱相談センター等によってトリアージされた疑い患者さんについて外来診療を行い、検査結果が出るまで一泊入院を含む経過観察などの対応を行うこととしております。
 これまで、福祉保健局であらかじめ備蓄しました個人防護具等や抗インフルエンザウイルス薬の供給を受けて対応してまいりましたが、病院経営本部独自の備蓄を進めますとともに、感染症指定医療機関と同様に、発熱外来の運営に必要な医療資器材等の整備も進めております。
 また、この診療協力医療機関に指定されていない病院であっても、院内発症が生じた場合等に備え、あらかじめ隔離する病室を確保することとしております。
 さらに、感染症指定医療機関以外の病院では、状況が深刻化し、重症者等の入院対応が求められる事態を想定しまして、病棟単位、フロア単位で対応できる病床の確保をあらかじめ検討しておくといった準備も進めております。

◯野上委員

 感染症指定医療機関以外の都立病院、公社病院でも、それぞれ果たすべき役割があり、取り組みを進めていることもよくわかりました。新型インフルエンザ対策における医療体制の確保のためには、すべての医療機関の協力が欠かせないことは申すまでもないことですが、都立病院、公社病院がその中核をなすべきことは当然であります。
 今回提案されている補正予算は、公社荏原病院と豊島病院に関するものですが、都立病院と公社病院とが協力して事に当たっているということがよくわかり、大変心強く感じております。新型インフルエンザの秋、冬の再流行に備え、これまで以上に都立病院と公社病院とで緊密に連携を図り、都民の健康安全、命を守るために万全の準備をしていただくことを要望して、質疑を終わります。

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