平成21年厚生委員会(2009年10月20日)精神疾患を有する東京都患者数について等

平成21年厚生委員会(2009年10月20日)


◯野上委員

 最後になりました。短い時間で終わりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 私も都立松沢病院について質疑をさせていただきます。私の周りにも随分、精神を病んでしまっている方のご相談が多くなってまいりました。本当に統合失調症というこの病気は、世界どの国でも人口の約一%は存在するといわれているそうなんですね。また、若いうちにそれが発症してしまうということとかあります。
 また、ことしの予算特別委員会の中でも、教職員の休職をしている人の約七割が精神疾患であるということが浮き彫りにされたんですね。かなり現代は、文明病というんですかね、統合失調症だけでなく、うつ病とか、それから神経症、またストレス障害、私たちが議会質問すると、皆さんもすごいストレスを感じて、ストレス障害とかになると思うんですけれども、アルコールとか薬物とか、それから高齢者の認知症とかも含めて、心の病というのが年々増加傾向にございます。そういうことに対する対策をどう打っていくのかということが喫緊の課題となっておりますし、精神科医療の役割は極めて大きいと思っております。
 今、東京都でつかんでいる数字でいいんですけれども、精神疾患を有する東京都の患者の数がどれぐらいなのかと。また、その中で、受け皿さえあれば、社会的入院といわれている、地域に戻ってこれる方ですね、社会的入院の方がどれぐらいいるのか、数がわかれば教えていただければと思います。

〇斎藤経営戦略・再編整備担当部長

 まず、精神疾患を有する患者さんの数でございますが、平成十七年十月の厚生労働省の患者調査によりますと、約三十三万四千人と推計されております。
 その中で、受け皿があれば退院できる、いわゆる社会的入院といわれているものということで、こちらの方は第二期東京都障害福祉計画というのがございます。平成十八年現在の都内における退院可能な精神障害者数は、こちらの統計では約五千人というふうに算定をしてございます。

◯野上委員

 平成十六年の九月に厚生労働省が精神保健福祉の改革ビジョンということで、精神科医療のあり方は入院治療中心から地域生活中心へというふうに方向転換をしたわけです。同じ方がずっと長い間入院をしていると、さっき出ましたスーパー救急も含めて、なかなか入院できない、いつ行っても満床ですという形で受け入れてもらえないということで、なるべく地域の中で生活をしていけるような方向転換をしていこうということで変わってきたわけでございます。
 精神科医療というのは、精神科の救急、とりわけ身体合併症の医療とか、今、多くの、若者の中にも多い薬物とかアルコール依存症医療とか、いろいろな重要な課題としてあるわけですけれども、この中で、私は、とりわけ今回は社会復帰の取り組みについて大事だと思っております。
 その前に、この都立松沢病院なんですけれども、これは明治十二年創立で、ことし百三十周年となる、百三十年ですから、すごい専門性の高い精神科医療を提供してきた病院で、とても有名です。現在、この松沢病院は、約六万坪という広大な敷地の中に、精神医学総合研究所とか中部総合精神保健福祉センター等を含めて、いろいろな建物が分散をしている建築様式で建てられておりまして、病棟の老朽化が進んで、建てかえざるを得ない。耐震化も含めて大規模改修が喫緊の課題になっていたということで、平成二十一年の第一回都議会厚生委員会で、PFI手法で本事業は事業契約、提携をするということになっておりますが、まず最初に、精神医療センターの今後の整備計画の概要について改めてお聞きしたいと思います。

〇斎藤経営戦略・再編整備担当部長

 平成十八年十月に策定いたしました整備計画におきましては、精神医療センターの基本的役割として、今後の精神科医療のニーズにこたえていくため、急性期精神科医療を中心に精神科救急医療、精神科身体合併症医療、薬物依存症などの精神科特殊医療を担うなど、一般の精神科病院では対応が困難な専門性の高い精神科疾患に対応すること。それとともに、他の医療機関や保健福祉施設などと密接な連携を図ることにより、東京都における精神医療の拠点としての役割を果たすとしております。
 次に、施設整備計画の概要でございますが、現在多数に分散しております建物を立体集約化した六百六十四床の新館を建設いたしますとともに、既存病棟を二百床の社会復帰病棟に改修をいたします。あわせて三十三床の医療観察法病棟を建設いたします。これらを現地におきまして順次整備をし、合計八百九十七床といたしまして、精神医療センターとしての医療機能の充実を図るものでございます。
 なお、ご指摘のとおり、このセンターの整備運営に当たりましては、医療観察法病棟の建設を除きましてPFI手法を導入し、効率的に事業を実施するとしているところでございます。

◯野上委員

 この整備計画の全体のスケジュールなんですけれども、平成二十四年二月に新館の運営を開始するという流れにはなっておりますが、このスケジュールについて確認をしたいと思います。

〇斎藤経営戦略・再編整備担当部長

 整備計画のスケジュールでございます。
 昨年、平成二十年十二月に本事業の特別目的会社であります、株式会社メディカルマネジメント松沢と事業契約を締結いたしました。今後の予定といたしましては、本年、二十一年十二月に新館の建設工事に着工いたしまして、副委員長お話しのとおり、二十四年の二月にはこの新館が完成し、運営を開始する予定でございます。
 そのほかに、二十一年度中には医療観察法に基づく病棟の開棟が予定されております。また、二十四年度中には、一部既存病棟の社会復帰病棟への改修工事を実施する予定でございます。
 最終的に、平成二十五年度中に、その他の病棟の解体などを行いまして、整備計画が終了する予定となっております。
 なお、本年六月から、建設予定地にございます既存病棟の解体工事及び既存インフラ設備の切り回し工事などを実施しておりまして、本年十二月の新館建設工事の着手に向けまして、建築確認など、各種申請手続を進めております。

◯野上委員

 精神医療センターが、この急性期精神科医療を中心として、より医療機能を充実させた病院を目指して整備していくということがよくわかりました。
 ただし、この精神疾患患者の社会復帰ということなんですけれども、例えば、受け入れ先の、社会復帰をするための区における施設とか市におけるいろいろな受け入れ先がないとか、あるいは親がもう高齢になって亡くなってしまって、だれもその人を見る人がいないとか、あるいはかなり重症で地域に帰すと危ないとかいろいろなことで、なかなか社会復帰を円滑に進めたいという気持ちはあるんですけど、それがうまくいかないということがあると思うんですけれども、今後、この精神医療センターが精神疾患患者の社会復帰支援をどう取り組んでいくのか、そしてまた、その医療機能はどういうふうになっていくのか、この点についてお伺いいたします。

〇斎藤経営戦略・再編整備担当部長

 主な医療機能でございますが、まず精神科救急医療におきましては、他の精神科病院では対応が困難な専門性の高い急性期の精神疾患への対応強化を図るため、精神科急性期病床を百七十七床から二百十六床に拡充をいたします。
 次に、精神科身体合併症医療につきましては、身体合併症病床を二百十二床から二百六十二床に拡充しますとともに、手術室や検査機器などの整備を進め、機能強化を図ってまいります。
 次に、精神科特殊医療に関しましては、例えば薬物アルコール依存関連疾患患者の療養環境に配慮した専用の病棟を整備するとともに、新たにデイケアなどを実施する予定でございます。特に、先生からご指摘いただいております社会復帰支援の取り組みとしましては、地域生活中心の精神科医療実現が求められております中で、平成十五年に設置された社会復帰支援室の機能ノウハウなどを継続し、地域生活支援センターなどの関連機関との連携を一層強化いたしまして、長期入院患者の転退院を促進してまいります。
 また、入院時からの医療福祉相談、あるいは作業療法の充実など、院内各部門が横断的に行いますことで、新たな長期入院患者の発生防止にも努めてまいります。
 一方で、退院後の患者さんにつきましては、安定した地域生活を維持していくため、患者宅を訪問し、生活指導を行う訪問看護や生活リズムの改善、対人関係能力、生活能力、社会性の向上、これらを目的としましたデイケアの充実を図りますほか、多職種メンバーがチームで出向きまして、医療、保健、福祉のサービスの情報提供などを積極的に行いまして、地域福祉資源などとのつながりを担うことにより、社会復帰の支援を行ってまいります。
 最後に、新病棟では、患者さんが安心できる療養環境を整備するとともに、個室数を拡充するなど、プライバシーの確保にも努めてまいります。

◯野上委員

 もう最後です。うつ病患者を含めて、この精神疾患を有している人が社会復帰するための、この綿密なプログラムとかがかなり必要になってくると思います。スペシャリストの育成も図っていただきたいことを要望して、これは福祉保健局ともまた関連してさせていただきますので、この病院経営本部ではこれで終わらせていただきます。
 以上です。

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