平成21年厚生委員会(2009年11月30日)ハート・プラスマークについて等

平成21年厚生委員会(2009年11月30日)


◯野上委員

 同じく陳情二一第二九、三〇、三七号について質疑をさせていただきます。
 この三つの陳情はほぼ共通した内容でありますので、東京都において、福祉のまちづくりに即して、交通機関の優先席を譲り合いマークで有効活用してほしいという内容です。
 その中で、特に陳情第二一第三〇号の斉藤さんの陳情の中には、この譲り合いマークを公募の上に決定し、これを尊重するように、都民のモラルアップの運動として普及啓発を図ってもらいたい、それと、東京都が公共交通のモデル都市となるように努力をしていただきたい、そして、必要に応じて周辺都市との連携を図っていただきたいというものになっております。
 東京都が本年三月に策定をいたしました東京都福祉のまちづくり推進計画におきましても、石原知事はその中で、東京の駅のホームには、エレベーターやエスカレーターの設置が進んでいます。まちにはノンステップ化した路線バスが多く見られるようになり、歩道の段差解消や視覚障害者向けの誘導ブロックの設置も進んでいます。しかし、福祉のまちづくりは、こうしたハードの整備だけではなく、すべての人があらゆる場面で必要な情報を多様な手段で入手し発信できる情報のバリアフリー化など、ソフト的な取り組みも不可欠です、そういうことを書いておられます。ユニバーサルデザインの先進都市東京を目指していくと強く主張されております。
 しかし、でも現実の場面では、まだまだ厳しいものがあります。実際の電車の中で、先ほどの早坂理事の話にもありましたけれども、高齢者や障害者、赤ちゃんをだっこしている婦人が優先席の前に来ても、席を譲らない場面に出くわすことがあります。とても腹が立ちます。また、優先席でも平気で携帯メールを打っていたりすることなど、日本の厳しい現状を目の当たりにすることがございます。
 ユニバーサルデザインの教育をしっかりと行っている諸外国と比較をしてみますと、日本の義、義侠心、そういったものはどこに行ったのだろうかと感じることが多い昨今でございます。
 まず最初にお聞きいたしますが、身体障害者のうち、内部障害の方の割合はどれくらいでしょうか。

〇芦田障害者施策推進部長

 平成二十年度末の身体障害者手帳の交付総数は、四十三万九千五百件でございますが、このうち、ご質問の内部障害者は十一万六百十三件で、全体に占める割合は二五・二%となっております。

◯野上委員

員 内部障害者の方が二五・二%いらっしゃるということで、約四分の一だと思います。聴覚障害の方も含めると三四・九%で、身体障害者のうちの約三分の一の方は、外見から見るとよくわからないと。どこにどういう障害があるのかがよくわからないという実態がございます。こうした数字にあらわしてみると、内部障害者の方の割合は非常に多いわけでございます。また、身体内部に障害がある場合は、外見からはわかりにくいため、さまざまな誤解を受けることがあり、ご苦労があると思っております。
 そこで、ここで改めて、福祉のまちづくりの推進計画における東京都の考え方をお伺いいたします。

〇永田生活福祉部長

 福祉のまちづくり推進計画は、すべての人が安全・安心、快適に暮らし、訪れることができるまちづくりを計画目標といたしまして、だれもが円滑に利用できるバリアフリー化や、安心・安全に暮らせる地域社会など、五つの柱に沿ったハード、ソフト両面から成る百十二の事業で構成をされてございます。ハード整備だけではなくて、情報のバリアフリー化など、ソフト的な取り組みも重視をいたしまして、東京に暮らし、訪れるすべての人が、安心・安全、快適に過ごすことができるまちづくりを進めてまいります。

◯野上委員

 最後のところがすごく大事で、東京に暮らしている人、また東京を訪れるすべての人々が、東京に来て、非常に東京は快適に過ごすことができるまちなんだなというような認識を持って帰っていただけると。でも私たちは東京に暮らしているわけで、普通に日常生活を送っているので、そういう感謝の気持ちがだんだん減っているかもしれないんですけれども、それでも、この東京ってすばらしいなと思えるような対策を練っていくことが大事ではないかと思っております。
 前回の厚生委員会におきまして、我が党の橘議員より、この内部障害に関する質疑をさせていただきました。その中で、東京都からは、内部障害をあらわすハート・プラスマークを含めたシンボルマークの普及啓発に引き続き取り組んでいきますという答弁をいただきました。このハート・プラスマークの利用に当たり、必要な手続は要るんでしょうか。

〇永田生活福祉部長

 ハート・プラスマークは、特定非営利法人ハート・プラスの会が策定をいたしました内部障害や内部疾患のある方をあらわすマークでございます。団体のホームページからデザインを自由にダウンロードできるようになってございます。利用に当たりまして、特段の手続等は必要ないというふうに考えてございます。

◯野上委員

 ハート・プラスマークの利用に当たっては自由に使ってよいと、自分でダウンロードして使ってよいということですよね。
 今回陳情されている方のように、内部障害者の方にとって、交通機関などの優先席で席を譲ってもらえないということは大変つらいことだと思っております。優先席、このマークですね、ハート・プラスマークの表示があっても、これは何の意味なのか、都民の理解が得られなければ、なかなかその意味をなさないわけでございます。交通機関における優先席の利用マナー向上に向けた取り組みも大切であると思いますが、そのことについて見解を伺います。

〇永田生活福祉部長

 都はこれまでも、民間団体等が作成いたしました障害をあらわすシンボルマークにつきまして、ホームページや毎年十二月の障害者週間などにおいて普及に努めてまいりました。
 今後ともハート・プラスマークを含めましたシンボルマークの周知に取り組みますとともに、交通機関における優先席の利用マナー向上に向けまして、福祉のまちづくりシンポジウムなど、さまざまな機会を活用いたしまして、都民の障害者などに対する理解や思いやりの心の醸成に努めてまいりたいというふうに考えてございます。

◯野上委員

 さまざまな交通機関で、この民間団体が作成したシンボルマークについて普及啓発に努めてきたといわれておりますが、いろいろ調べてみますと、十六の交通機関の中で、都営交通なんですが、新宿線、浅草線、大江戸線、三田線は、どの路線にもこのハート・プラスマークは掲載をされていないんですね。例えばこれからなんですけれども、交通局と協議をして、こうしたマークを積極的に取り入れていこうとか、そういう協議会を持つとか、そういうようなハート・プラスマークの普及推進についても、積極的に行っていただければなということを要望しておきます。
 もう一つ、例えばマタニティーマークというのは、平成十八年度に、これは賛同していただいた十六の鉄道事業者さんが、マタニティーマークの周知ポスターの掲示をしたり、このマタニティーマークの無料配布をして、徐々に普及をしてきた政策なんです。これは前の政権のときに、うちの党の、公明党の女性国会議員が中心となって推進をして、厚生労働省と国土交通省が後援をして進めてきた事業なんですね。ぜひ同様に、このハート・プラスマークの推進をしていただければと思っております。
 東京都が中心となってこういった事業を進めていく意義というのはもう一つございまして、首都圏の鉄道利用者が、大体約四千万人が鉄道を利用しているということで、全国の約三分の一の方が首都圏に集中しているということです。ですから、東京発全国ということで、こうした制度が普及をしていくといいのかなというふうに思っております。
 それからもう一つ、障害者用駐車スペースにとめたいという、希望していることがございます。体の内部に障害があるわけですから、聴覚障害同様、外見でなかなか判断しにくいと。そのために、やはり誤解を受けることが多いということがあります。
 先日、私の体験なんですけれども、海ほたるというところに初めて行きまして、すごい込んでおりまして、一日千円になったということで、すごいずらっと並んでいて、なかなかとめられないんですね。そのときに、若いお兄ちゃんが障害者マークのところの駐車場に、先を抜いて車でぴやっととまったわけですね。私も自分であいているところにやっととめて、どういう人がとめたんだろうと思って見に行ったら、やっぱり若い人のところにハート・プラスマークが置いてあったんですよ。それで、これは内部障害の人かなと思ったことがついつい最近ありました。車いすを使っている人だけが障害者ではないわけで、こうした内部障害の方々に優先者スペースの使用は許可されているのか、お伺いいたします。

〇永田生活福祉部長

 障害者用の駐車施設は、床面に障害者のための国際シンボルマークが描かれてございます。これはすべての障害者を対象としておりまして、当然ながら、内部障害をお持ちの方々も利用できるものでございます。

◯野上委員

 ぜひ内部障害の方々も、そういう優先者スペースを利用していただいて、活動していただければと思っております。
 いよいよ二〇二五年には、六十五歳以上の人が三人に一人の割合になる時代が来るわけです。今からしっかりと、このユニバーサルデザインのまちづくりを進めていき、障害を持つ人に我慢や気遣いを強いることのない社会を築いていくことが大事であると思っております。
 その意味で、先ほどの答弁にありました福祉のまちづくりのシンポジウムを行うなど、さまざまな機会を通して、都民の障害者や高齢者に対する理解、思いやりの心を育てていくことが大事だと思います。
 これで質問を終わります。以上でございます。

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