平成22年厚生委員会(2010年9月16日)受動喫煙防止対策について等

平成22年厚生委員会(2010年9月16日)


◯野上委員

 同じく、陳情二二第四一号に関連して何点か質問させていただきます。
 たばこが健康にさまざまな悪い影響を与えることは、これはもう科学的にも実証されています。昨年の世界保健機構の報告書によると、平成十六年におけるたばこによる死亡者数は、全世界で約五百十万人にも上ると推計されております。たばこは、わかっているだけでも二百四十種類の有害な化学物質を含んでおりまして、この有害な化学物質というのは、地球上にある物質の中で最も強力な発がん性を持っている物質だということです。ですから、がんとか心筋梗塞など、命にかかわる病気のリスク因子ともなっております。
 特にこの副流煙というのは、フィルターを通さない分、主流煙よりも有害物質が多く含まれております。最近、私の友人のご主人が亡くなりました。その方はずっと新聞記者をしておりまして、職場の状況で、がんがんにみんながたばこを吸っている中で、本人は一切たばこは吸ったことがなく、仕事熱心で一生懸命やっていたんですけれども、受動喫煙の状況の最たるもので、そこで肺がんになって、ぎりぎりまで仕事を続けながら亡くなられました。
 手記を残しておりましたけれども、本当に自分の人生がこういう形で終わることに対して非常に無念だ、残念だということをこの手記の中で残していらっしゃいました。確かに被害者なわけでございます。たばこを吸わない方の健康を守るためにも、受動喫煙防止対策というのがやっぱり大事で、これを進めていかなければいけないわけでございますが、私もこれまでたびたび都議会の場で、受動喫煙防止対策とか、未成年の喫煙防止対策の重要性について訴えてまいりました。
 特に受動喫煙を受ける機会が多い場所として飲食店が挙げられるわけでございますけれども、この飲食店での受動喫煙防止対策の重要性を申し上げてきました。その中で、昨年、私は、利用者が店を選択しやすくなるように、店の入り口に、この店が禁煙なのか喫煙なのか分煙なのかわかるような表示をするマークを作成してはいかがですかということで提案をして、これを受けて東京都はステッカーを作成したとお聞きしております。
 この作成されましたステッカーはどのように活用されたのか、その活用方法、経過についてお伺いいたします。

〇住友保健政策部長

 都では平成二十一年度に店内の禁煙、分煙の取り組み状況を店頭に表示するためのステッカーを作成いたしまして、現在までに区市町村や保健所、都内の飲食店関係団体などを通して約八万枚を配布いたしました。さらに、ステッカーの利用を希望する方が入手しやすいよう、ホームページからダウンロードできるようにしております。あわせて、店舗の禁煙、分煙への取り組みを呼びかけるリーフレットを作成、配布いたしまして、飲食店での受動喫煙防止対策の推進に努めております。

◯野上委員

 これは大変に工夫をされておりまして、時間等も記入できるように工夫してあります。確かに面積の広い飲食店では、区切ってきちっと喫煙コーナー、禁煙コーナーとできるんですけれども、狭いところは、なかなかそういうふうに仕切りもできないということで、時間による分煙もできるように、このシールで時間がきちっと張れるように、表記できるように工夫されておりました。すばらしいものだなというふうに感心をしておりました。これによりまして、飲食店の分煙とか禁煙対策がより一層進むように、継続をして取り組んでいただきたいと思っております。
 また、今年度は、職場での受動喫煙防止対策がどのように進められているのか調査をされていると聞いております。具体的にこの調査する事業所数とか、調査した結果の活用方法についてお伺いいたします。

〇住友保健政策部長

 今年度、都内の事業所四千カ所を対象といたしまして、職場の受動喫煙防止対策の実施状況の調査を実施いたします。具体的には、事業所でどのような受動喫煙防止対策を行っているのか、実施に当たって工夫したことや対策を講じた成果等について調査を行います。調査で得られた結果や取り組みの好事例につきましては、他の事業者にも広く紹介することなどにより、職場での受動喫煙防止対策の推進に活用してまいります。

◯野上委員

 会社などで働く人にとっては、職場は長時間過ごす場所ですから、ぜひ事業主の方々には、受動喫煙防止対策を徹底していただきまして、従業員の健康を守るための努力をお願いしたいと思っております。
 取り組み方法についても、他の会社の様子等がわかり、自分の会社にも取り入れていくこと等が大切だと思っております。会社等ではよくいわれるのは、勤務時間にたばこを吸いたくなって席を立つ回数が余りにも多い人がいると。勤務時間のロスタイムを考えると効率も悪くなる。例えば都庁のような大きな建物ですと、確かにさっき新井委員がいわれたように、一本たばこを吸いに行くにも、喫煙場所がないと五分ぐらいかかりますよね、下までおりて。たばこを吸ってまた上がってくる。すごい効率が悪くて大変だなと思うので、都庁なんかのような場合には、かなりお金をかけてきちっとした喫煙ルームをつくったということになっておりますけれども、こうしたほかの職場での事例等を紹介する方法として、これからいろいろな方法が考えられると思うんですけれども、ぜひ東京都のホームページに載せるとか冊子にするとかリーフレットにする等、検討していただければと思います。これは要望でございます。
 次に、未成年の喫煙防止についてお伺いいたします。
 ひところ健康日本21というのがありまして、それは二〇一〇年、今年度までに未成年の喫煙をゼロにするという、そういう目標を掲げておりました。でも、なかなかこれは厳しい結果だと思っております。
 成人になってからたばこをやめるのはなかなか大変なことです。また、たばこを吸い始める年齢が若いほど健康被害が大きいともいわれております。十四歳以下で喫煙を始める人は、吸わない人に比べて三・八倍の早死にをするとかといわれております。というわけで、未成年の喫煙を防ぐことが大事だと思っております。
 未成年の喫煙は法律で禁止されているのですから、本来、未成年の喫煙率はゼロでなくてはいけないのですけれども、平成十九年度、中学校一年生の喫煙率は、男子生徒で一・七%、女子生徒で一・三%と大変残念な結果が出ております。
 平成二十年度の厚生委員会で未成年の喫煙防止についても質問した際に、小中学生、それから高校生からポスターを公募し、優秀作品を表彰したとのご答弁をいただきました。ポスター制作を通じて、児童生徒がみずからたばこの害や喫煙防止について学ぶことは、将来にわたっての健康を考える上での基礎にもなります。二十一年度、それから二十二年度のポスターの募集の取り組みの状況についてお伺いいたします。

〇住友保健政策部長

 未成年の喫煙防止を呼びかけるポスターにつきましては、平成二十一年度は二千十六点の応募がございました。その中から小学生五点、中学生四点、高校生三点の作品を優秀作品として選定いたしました。昨年の十二月に都庁展望室において表彰式を行うとともに、作品の展示をいたしました。
 今年度につきましては、教育委員会等の協力を得て、都内すべての小中学校、高校を対象に応募を働きかけておりまして、現在作品を募集中でございます。優秀作品につきましては、未成年者の喫煙防止の啓発に活用してまいります。

◯野上委員

 東京都でも、ポスター募集のほかにも中学生へのリーフレットの配布など、いろいろな取り組みを行っていらっしゃいます。このような取り組みは今後もぜひ続けていただければと思っております。
 がん研究の平山先生が残された言葉の中に、親が子どもに残すことの最大の遺産は、子どもにたばこを覚えさせないことだ。親は体を張ってでも、子どもに喫煙させてはいけないという言葉がありました。
 もう一つ、完全に受動喫煙を防止することは困難であることから、将来的には公共の空間の禁煙化が進むことが望まれると思います。対策を進めるためには、条例を制定することも一つの手法だと思います。しかし、東京都は規模も大きく、多種多様な業種、業態の企業やお店が集まっております。条例で一律に規制することで効果を上げることは、現時点では難しいのではないかと考えます。
 先ほどお聞きした店頭表示用のステッカーやリーフレットの作成、配布を初めとした取り組みを着実に進めていただいて、受動喫煙防止への自主的な取り組みが進むように頑張っていっていただきたいと思っております。
 また、東京都は、ニコチン依存症治療に保険が適用される医療機関のリストをホームページに掲載しているとお聞きいたしました。以前に比べ、保険診療で禁煙治療を行う医療機関もだんだんにふえてきていると聞いております。禁煙を希望する方々への支援、情報提供もしっかりと続けていただくことを要望して、私の質問を終わります。
 以上です。

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