2016.10.26 : 平成27年度各会計決算特別委員会第3分科会(第4号)

野上委員 私からは、平成二十七年度東京都一般会計決算中、都市整備局所管分における住宅政策にかかわる空き家対策事業について伺いたいと思っております。
豊かな住生活の実現とその継続をつくっていくためには、やはりこれから来る超高齢化社会、そして少子化社会における高齢者の居住の安定や、あるいは住宅確保に配慮する、都民の住居の安定あるいは住まいにおける子育て環境の向上というものが必要になってくると思います。
そうした意味で、現在、空き家が都市部でも目立ってきている状況でございますが、特に東京においては、景観や防災、防犯、産業振興という観点から、居住者や、あるいは所有者のみならず、周辺住民あるいは外国からのお客様を迎えるに当たっても、環境悪化をもたらすという意味で、東京都が解決しなくてはいけない問題であるというふうに認識をしております。
そこで、空き家対策に関する区市町村への財政支援について、行っているというふうに伺っておりますが、平成二十七年度の実績について伺います。その内訳と取り組みについて伺わせていただきます。


◯田中住宅政策担当部長 都は平成二十七年度に、区市町村が行う実態調査、計画作成などに対して補助を行う制度を創設いたしました。
昨年度は、実態調査につきましては五区市、計画作成につきましては四区市に対しまして、補助を実施したところでございます。


野上委員 空き家を地域の貴重な資源と捉えて、区市町村と連携して地域ニーズに応じた多様な用途に活用すべきというふうに考えております。
国の事業でも、空き家再生等推進事業としてさまざまな取り組みが行われております。例えば、地域の活性化に資する滞在型の施設にしたり、あるいは長屋を交流や展示施設として転換をしたりしている事業も示されているところです。
そうしたことから、また東京都としてもモデル事業として行っているというふうに伺っておりますが、具体的に東京都はどのように取り組んできたのか、伺います。


◯田中住宅政策担当部長 都は平成二十七年度から、空き家を高齢者や子育て世帯等に賃貸するため、バリアフリー改修などを行う場合の区市町村に対する補助制度を創設いたしました。
さらに、今年度からは、空き家を地域の活性化に資する施設として活用するために行う改修費用や、跡地を公的に利用する際の除却費用につきましても、補助対象に追加しているところでございます。


野上委員 都市整備局の事業は、そもそも東京都の都市基盤を進めていき、そして都市としての価値を高めていくという事業が多いと思いますが、こうした空き家に対するバリアフリーの事業を進めて、そしてその建物自体の付加価値部分を高める。先ほど斉藤先生は、ソフト面での付加価値を高めて、きちんとした事業を行っていくという点でのご質問をされておりましたけれども、ハード面できちんと下支えすることによって、東京都の価値を高める影響を及ぼす事業に展開をしているということは、非常にすばらしいというか、効果がある事業だというふうに考えております。
一方で、空き家が増加している原因の一つには、日本の中古住宅の流通の問題もあるというふうに伺っております。国の調べによりますと、中古住宅の流通のシェアは約一四・七%、これは平成二十五年度の統計でありますが、欧米諸国では大体七割から九割程度、国際的に見て流通のシェアというのが非常に少ないというふうに聞いています。
また、人口が減少している、世帯数が減少しているにもかかわらず、新築の住戸が変わらずに供給されているという実態も示されているところであります。
空き家の発生を抑制するために、広域的観点から住宅市場における中古住宅の活用を誘導する必要があるというふうに考えております。東京都としてはその取り組みはいかがでしょうか。


◯木村民間住宅施策推進担当部長 既存住宅の流通活性化につきまして、新築住宅中心の市場から質の高い住宅を長く使う市場を形成していくため、都といたしましては、これまでも、ガイドブックを作成するなど、都民や事業者への普及啓発に取り組んできたところでございます。


野上委員 特に都市部の問題として集合住宅の問題があります。先ほども申し上げたとおり、人口や世帯数の減少に伴って、不動産価値も低下している部分もあるように伺っております。そうなると、やはり民間の事業者が主体的に中古の住宅の市場を牽引していくということは、なかなか難しい状況があります。
そういったことから、こうした現状の取り組みも含めて、さらなる取り組みにつなげていただきたいと思います。例えば、集合住宅であるならば、管理組合や区分所有者への支援役としてあるいは相談役として、管理会社、外部専門家と一つのテーブルを持って何らかの解決策を探っていくという、東京都の相談窓口みたいなことも、一方では必要なのではないかなというふうに考えておりますので、こちらは要望、次なるステップに向けて取り組んでいただきたいと思っております。
また、空き家の適正管理というのも必要であります。空家等対策特別措置法を踏まえた区市町村による管理の適正化や除却促進をすべきというふうに考えますが、その取り組みはいかがでしょうか。


◯田中住宅政策担当部長 都は、区市町村の取り組みを支援するため、空家等対策特別措置法の全面施行に先駆けまして、平成二十七年度に、各区市町村が参加する情報共有の場を立ち上げております。その中では、行政代執行の事例を紹介するなど、区市町村の取り組み状況の情報共有を行ってございます。こうした先進的な取り組み事例に関する情報共有を行う場を、昨年度は三回実施したところでございます。


野上委員 ぜひ東京都としても、空き家対策を効率的に進めるために、東京都全体で空き家の実態を把握する取り組みが必要だというふうに考えております。
その取り組み状況及びその結果の活用について伺わせていただきます。


◯田中住宅政策担当部長 空き家対策を進めるためには、地域の実情を把握している区市町村の主体的な取り組みが重要でございます。そのために、都は、区市町村に対して、さまざまな機会を通じて必要な技術的支援や財政的な支援を行い、その取り組みを促しております。
取り組みの状況といたしましては、平成二十七年度末までに三十六区市町村が実態調査を実施済みでございます。都においては、これらの実態調査の結果を踏まえ、さらに効果的な空き家の実態把握を進めるため、技術的支援を行っていくことが必要と考えております。


野上委員 ぜひ区市町村の実態調査の取り組みを進めていただき、そして、東京都全部の区市町村でやっていただけるように、また、やっていただいた結果を東京都が一元的に、できればデータベース化して、今後の政策や施策に効率的に利用できるデータの構築というか、データベースの構築をしていただきたいというふうに要望いたします。
また、何度も申し上げますけれども、人口の減少の影響によって今後空き家や、あるいは特に集合住宅、団地の空き室というのは、ふえてくるというふうに予想をされております。
今後とも、老朽化の空き家を適正管理していただき、そして、住宅以外の用途も含めた活用について施策を進めていただきたいと思っております。
以上です。

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