2016.10.31 : 平成27年度各会計決算特別委員会第3分科会(第6号)

野上委員 私からは、再生可能エネルギー拡大に向けた取り組みについて伺います。
二〇一一年三月の東日本大震災が起こりまして、また福島第一原子力発電所事故によって根本的に見直されることになりましたこの日本のエネルギー政策において、再生可能エネルギーを最も重視するべきであるということについては、日本のみならず、国民のみならず、東京都民、特に日本の中で最大のエネルギー消費地である、その場所に住む都民においても特に合意をされていることだというふうに思っております。
そのような状況の中、太陽光発電や、あるいは風力発電等の普及の切り札となることを期待されておりましたのが再生可能エネルギー特別措置法でございます。この法律によって新しい再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度が平成二十四年七月にいわゆるFIT制度が開始され、日本の太陽光発電市場は急速な発展を遂げております。しかし、ここ一、二年、買い取り価格の低下などの影響により太陽光発電の普及は伸び悩んでいるところです。
今後さらに太陽エネルギー利用の普及拡大を図る上で、システムの導入を支援する取り組みは非常に重要であるというふうに考えております。
そこで、平成二十七年度に都が実施した太陽エネルギー利用システムに対する補助実績について伺います。あわせて、過去に都が実施してきた太陽光発電システム補助制度とFIT制度との関係についてお伺いをいたします。


◯松下地球環境エネルギー部長 平成二十七年度の家庭の創エネ・エネルギーマネジメント促進事業におきまして、都が太陽光発電システムに対して行った補助実績は千二十五件、三千七百八十二キロワットでございました。また、集合住宅や戸建て住宅に太陽熱利用システムを設置する集合住宅等太陽熱導入対策事業、この事業における補助実績は十一件でございました。
なお、都は、平成二十一年度から二十四年度まで四年間にわたり、太陽光パネル設置に対する補助を実施いたしまして、その後、引き続き平成二十四年七月からは国においてFIT制度が始まり、この間、一貫して太陽光パネルの価格は低減してきております。


野上委員 固定価格買い取り制度の改正に伴って、八月一日以降、太陽光発電の認定案件が、運転開始前に太陽電池のメーカー、種類を変更できるようになっています。こうしたことから、設備認定後の太陽電池を変えれば調達価格が見直されるため、事実上変更することができるようになりました。こうしたことから、少し太陽光の方にも後押しができるんではないかなというふうに考えております。
ぜひともこうしたチャンスを物にしていただいて、さらなる普及に取り組んでいただきたいと思います。
また、再生可能エネルギーの拡大とあわせて重要なのが、エネルギー利用の高度化、効率化であります。熱電併給が可能なガスコージェネレーションシステムは、熱と電力を同時再生する設備であり、熱を主体に生み出す燃焼機関は電力を生み出す可能性があること、また電気を生み出す燃焼機関は同時に熱を放出している、これを互いに再利用することで限られているエネルギー資源を最大限に活用できるという、非常に大きなポテンシャルがあるというふうに伺っているところです。オフィスビルなどエネルギー需要の大きい施設では、熱を有効に活用できるため、特に高い効果が期待できるところです。
さらに、ICT技術を活用したBEMSを導入し、最新の空調設備やLEDなどの省エネ機器と組み合わせたエネルギーのマネジメントを実施することで、より高いレベルの省エネ、省CO2が実現できると考えております。
こうしたコージェネレーションシステムの導入やエネルギーマネジメントの促進に都はどのように取り組んできたのか伺います。


◯小川都市エネルギー推進担当部長 都は昨年度、オフィスビルなどを対象に、スマートエネルギーエリア形成推進事業を開始いたしまして、コージェネレーションシステムや電気、熱を建物間で融通するための設備に対する支援を実施いたしました。実績は三件、合計約十四億円の交付決定を行っております。


野上委員 他の委員からも質問がありましたけれども、コージェネレーション設備は発電機の一種ですから、非常に、設置工事においてイニシャルコストが非常に高いということはいわれているところです。この交付金額も十四億円ということで、新たな開発であるとか、ある一定以上の地域での開発というか、改修であるとか、そういったことを機会を捉まえて導入をするということが非常に効率的であるということがわかります。
ぜひとも、今後、次年度に向けて区市町村とも連携を図りながら、あるいはある一定以上の改修工事や開発がある部分については、東京都からもご提案やアドバイスなどをしていただきながら、普及に向けて取り組んでいただければと思います。
電力や熱を多く消費する中小の医療福祉施設に対してエネルギーマネジメントを実施して、創エネ、再エネ機器等を導入することも必要であると思います。特に医療機関や福祉施設においては電力の消費が非常に高いところですので、これは非常に効率的であるというふうに考えております。
都が実施しました中小事業所向けエネルギーマネジメントの実績について伺います。


◯松下地球環境エネルギー部長 中小医療福祉施設等に対し、熱や電気を有効利用するためESCO事業者を活用することで、創エネ、省エネ機器等の導入を図る中小事業所向け熱電エネルギーマネジメント支援事業を実施いたしまして、平成二十七年度の実績は五件、約二億円でございました。この事業によりエネルギーマネジメントを導入した施設につきましては、平均して一四%、ピーク時の省エネルギーの削減効果があると報告されております。


野上委員 分散型電源であるコージェネレーションシステムの導入あるいはエネルギーマネジメントシステム構築というのは、今後本格的に導入が始まるデマンドレスポンスにおいても効果が期待できるところでございます。今後ともしっかりと取り組みを進めることを要望いたしておきます。
最後に、将来にわたって安定的にエネルギーを利用していくためには、限りある資源である化石燃料に過度に依存するのではなく、再生可能エネルギーをふやしていくことが必要であるというふうに考えます。
そこで、長期にわたり安定して電力供給を受けていくためには、こうした課題についてどのように認識し、どのように取り組んできたのか伺います。


◯松下地球環境エネルギー部長 都民が長期にわたり安定して電力を利用していただくためにも、太陽光発電等の再生可能エネルギーの導入拡大が不可欠であると認識しております。
そのため、平成二十七年度に策定した環境基本計画では、都内の再生可能エネルギーによる電力利用割合を二〇三〇年までに三〇%程度に高めるという目標を掲げており、目標達成には需要と供給の両面からの取り組みが必要であります。需要面では、省エネ、節電の着実な推進によるエネルギー消費量の削減、また供給面では、ソーラー屋根台帳を活用した普及啓発等による太陽光発電の導入を促進いたしました。


野上委員 地球温暖化防止の観点からも再生可能エネルギーを活用していくことは大変に重要であります。また、この再生可能エネルギーを進めていくことによってやはり技術革新を起こしていくとか、あるいはRアンドDを進めていくことが──再生可能エネルギーを進めていくことによって、その影響というものは産業界にも大きく広がっていく要素があります。この事業については東京都はきちんと目玉として取り組んでいただいて、東京の産業や、あるいは技術革新についてもよい影響を与える事業として進めていただきたいと思います。
これからも再生可能エネルギーの利用拡大に向けた取り組みを着実に進めていただきたいということを要望いたしまして、私からの質問を終わります。


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