平成12年度各会計決算特別委員会第2分科会(2001年10月26日)不登校対応について等

平成12年度各会計決算特別委員会第2分科会(2001年10月26日)


◯野上委員

 少人数指導についてお伺いいたします。
 先ほど林田委員もおっしゃっておりましたけれども、日本の未来は次の時代を担う子どもたちがどのように成長しているかで決まってくると思っております。その意味では、学校教育の果たす役割というのは非常に大きいものがあります。友情をはぐくみ、幅広い力を身につけ、そして人間性豊かに子どもたちが成長していくことが我々保護者やそれから都民の願いでもあります。
 楽しくなければ学校ではないという本がいっとき大変売れましたけれども、学校が楽しいところであるかどうかの一つに、一つの要素といたしまして、学習内容が的確に理解できるのかどうか、これが大事な要素だと私は思っております。希望の登校、満足の下校、これが私の現役時代の自分のスローガンでございました。自分の信条でもございました。子どもたちがあした学校へ行くのが楽しい、早く学校へ行きたいな、希望の登校、そして知識、技能をしっかりと身につけて満足をして下校する、満足の下校、これを信条として頑張ってまいりました。
 また、今、個に応じた教育が行われることが求められております。一人一人の子どもたちが輝いていくような制度をつくっていくことが大事でございます。学習内容の理解の徹底をしていく制度の一つとして、私は複数の教員が協力して授業を行うチームティーチング、これは大変画期的な方策であると思っておりました。ところが学校教育指導の充実についての資料を見ますと、その加配教員なんですけれども、中学校は平成五年、六年、七年と毎年百四十八名の増員をしてきておりますが、平成八年以降は全く増加がございません。現状維持のままになっております。また、小学校は平成十二年度は全く増加がございません。多分これは国の基準に基づいて行われるものだとは思うのですけれども、一人一人の個性を大事にする教育を行うという意味では、この制度をさらに発展させていくことも教育の大事な要素だと私は思っております。チームティーチングの加配、増加がないのは国の基準に応じての数だと認識をしておりますけれども、現在の小中学校では実施規模はどうなっているのかについてご報告をお願いしたいと思っております。

◯中村人事部長

 国の第六次教職員定数改善計画を踏まえまして、平成五年度から個に応じた多様な教育を推進するため、複数の教員が協力して授業を行うチームティーチングを実施してまいりました。平成十三年度は小学校四百六十人、中学校で五百七十四名でございます。

◯野上委員

 小学校で四百六十人ということは、今、学校が千三百七十一校あるということですので、大体三分の一の学校でこれが実施されている、それから中学校で五百七十四人ということは、大体八七%ぐらいの規模で既に実施されているということだと思います。今後とも小規模の学校にもチームティーチングの加配を私は望んでおきたいと思っております。
 次に、七五三という言葉、これは私は余り好きな言葉ではないんですけれども、よく小学校で三割の子どもが学習についていけない、中学校では五割、高校では七割というようなことがいわれております。特に基礎、基本を積み重ねていく教科に関しましてはおくれが顕著なわけです。中学校になって掛け算、九九から教え込まなければならないということが現実にはあるわけです。また子どもにとっては学習内容がさっぱりわからない、そしてじっと机に座って授業を受けるということは苦痛以外の何物でもないわけですね。習熟度を増していくことが私は早急な課題だと思っております。ところで、今年度より新しい教育の方法改善として、少人数授業の定数改善がなされましたけれども、この制度の実施規模について見解を求めたいと思っております。よろしくお願いいたします。

◯中村人事部長

 学校でのきめ細やかな教科指導を通しまして基礎学力の向上を図るために、学年や教科の特性に応じた少人数による学習集団を設定していくことが重要である。このような学校の取り組みを支援するために国の第七次教職員定数改善計画、これを踏まえまして定数改善を行っております。平成十三年度では小学校二百三十九人、中学校で百四十五人の規模でございます。今後とも定数改善に努めてまいりたい、こんなふうに考えております。

◯野上委員

 二百三十九人と百四十五人の増員ということで、今後とも定数改善に努めたいという前向きなご答弁があったわけですが、この少人数授業加配の効果につきまして、どのようなものが考えられるのでしょうか。これを明らかにしていただきたいと思っております。

◯斎藤指導部長

 児童生徒に生きる力をはぐくむために、基礎的、基本的な内容の確実な定着を図るとともに、個性を生かす教育の充実に努めることが、まず重要であると考えております。少人数学習集団の指導によりまして、一人一人にきめ細かな指導を行うことが容易となり、学習内容を確実に身につけさせる効果が期待できると考えております。

◯野上委員

 少人数授業のやり方としましては、課題別の授業を進める場合には余り問題になることはないと思うのですが、算数とか数学とか英語などの積み重ねていく教科によっては、習熟度別クラス編制で行われるようになると思います。そのときに、理解度のよいクラス、言葉がちょっと難しいのですけれども、よくできるクラス、それから中くらいのクラス、かなりおくれているクラスみたいな感じで編制がなされてくると思うんですけれども、そういう学級編制に対して、児童生徒の間で反発とか反対の声などないようにして、そういう配慮とかもなさっていらっしゃると思うんですけれども、その指導方針をお話しいただきたいなというふうに思っております。

◯斎藤指導部長

 小学校では、国語、算数、それから中学校では国語、数学、英語を中心に、少人数学習集団による指導を進めております。この少人数学習集団の編成につきましては、教科や学習内容によって、習熟度別を行ったり、あるいは課題別に編成したり、子どもたちの興味、関心を主体にして行ったり、さまざまな形態で留意しながら行っているところでございます。

◯野上委員

 子どもたちの興味、関心がぜひ高まるような授業実践を、さらなる指導の充実を強く要望したいと思っております。
 休憩時間に子どもたちと一緒に遊ぶ先生が少なくなっていることをよく聞きます。また、それも現実です。それだけ子どもの相談や会議の打ち合わせとかで時間がとられているのが現状なわけです。教師の平均年齢も、これも調べていただきましたら、小学校で四十四・九歳、中学校では四十三・四歳、高校では四十四・三歳で、盲・聾・養護学校では四十・四歳と、大体四十歳を超えております。緩やかな高齢化の傾向があります。
 そこで、さらに指導充実を図るために、子どもとの触れ合いを含めて、学習指導にティーチングアシスタントとしての大学生を活用してはどうでしょうかということで、お話を伺いたいと思います。

◯斎藤指導部長

 学生によるティーチングアシスタントを活用することにつきましては、子どもたちの学力向上を支援することを趣旨としておりますけれども、学校生活の中で、児童生徒との年齢も近く親近感があることから、子どもとの触れ合いが親密となりまして、遊びや運動あるいは相談等、生活面への広がりも教育効果として期待されると思っております。今後大学等に働きかけるなどして、その活用方法について具体的に検討してまいりたいと思っております。

◯野上委員

 ぜひ前向きな検討をお願いいたしたいと思っております。
 次に、不登校及び中途退学対応についてお伺いいたします。
 教育の課題の中で、身近に起こり得ることの一つとして不登校ということがあります。今まで順調に学校教育の中ですくすくと育ってきた我が子が突然学校に行きたくないということが、現実の中で起こってくるわけです。そういうときに、親御さんとしては身を切られるような思いになっております。もちろん、不登校の原因や要因は複合的なものがありまして、学校だけに原因があるのではなく、家庭や友人、また個に起因することも事実ですけれども、学校に全く原因がないということもない、ということも事実です。いろいろな手だてを講じて、不登校に対しても手を打ってこられたと思うんですけれども、現実に不登校の数は東京都では減っているのでしょうか、お伺いしたいと思います。

◯斎藤指導部長

 中学校を対象として申し上げますと、平成十一年度の公立中学校の場合は、出現率は三・一六%、七千八百三名でございます。平成十二年度は三・二八%で七千八百二十名でございますので、平成十一年度、十二年度の間の比較では微増しております。ただ小学校の方につきましては、これはまた別でございまして、小学校の数につきましては、平成十一年度につきましては二千三百二十六名、出現率が〇・四四でございます。平成十二年度につきましては二千三百二十二で、同じように〇・四四で、こちらは横ばいということでございます。

◯野上委員

 引き算をしますと、十七名の中学校では増加ということになっているわけですけれども、不登校の対応の教員は、学校教育現場におきましては、具体的にどのような活動をして不登校をなくすように努力をしていらっしゃるのでしょうか。また、不登校対応の教員を配置することによって、どんな効果が上がっているのでしょうか、これをお尋ねいたしたいと思います。

◯斎藤指導部長

 不登校対応の教員ですけれども、学校の不登校対策の中心的な役割を担いまして、不登校対策についての校内体制を整備するとともに、不登校生徒の実態把握に努め、また学級担任の支援などを行っております。また、教育相談室や適応指導教室等の関係機関との連携を図り、不登校対応の充実に努めております。
 不登校対応の教員が配置された学校におきましては、職員会議とか校内研修などを通しまして、教職員の共通理解に基づいた指導体制が強化され、不登校生徒の早期発見、早期対応が行われるようになり、不登校生徒が減少するなどの成果が出ております。

◯野上委員

 これほど成果が出ていることでしたら、もう少し加配の枠をふやすことも大事ではないかと考えます。
 また、別の問題なんですけれども、不登校、いじめ、学級崩壊、これらはすべて教育の喫緊の課題なんですけれども、高校生にとっては、中途退学の問題が大変大きな課題ではないかと私は思っております。せっかく入った高校を中途退学をしてしまわなければならないという、こういう現状があるわけなんですけれども、この都立高校の中途退学者の現状についてお伺いしたいと思います。

◯斎藤指導部長

 平成十一年度の全日制都立高校の退学率でございますが、三・二%、四千五百三十名でございます。平成十二年度につきましては三・一%、四千三百八十四名でございます。ここ数年、減少傾向にはございます。

◯野上委員

 百四十六名の減少ということで、効果があったわけだと思います。この中途退学者対応の教員の加配を受けた学校では、具体的にどのような指導を行ってそういうふうに数を減少させていったのか、また、その効果についてお伺いしたいと思います。

◯斎藤指導部長

 各学校におきまして、個々の生徒に対応した教育相談、それから基本的な生活習慣を定着させるための生活指導、あるいは少人数によるきめ細やかな学習指導などを行いまして、中途退学防止のための努力をしております。また、その効果につきましては、例えば平成十二年度に中途退学者対応として加配を受けた全日制都立高校におきまして、平成十一年度と比較して、退学者数が五・一%減少しているという現状がございます。

◯野上委員

 現実の生活の中で、細やかに手を差し伸べていくことが私は大事だと思います。一人一人の不登校の問題、そして中途退学の問題、こういった問題を克服していく作業というのは大変困難なものがあると思います。不登校や中途退学者の立場に立って、一つ一つの課題、問題解決を図っていくことを要望して、終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

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