平成14年度各会計決算特別委員会第1分科会(2003年10月17日)圏央道について等

平成14年度各会計決算特別委員会第1分科会(2003年10月17日)


◯野上委員

 私の方からは、首都圏中央連絡自動車道、いわゆる圏央道についてご質問いたします。この本事業におきます収用裁決手続の現状と、今後の見通しについてお尋ねしたいと思います。
 現在、国により整備が進められております圏央道につきましては、首都圏三環状道路の一つに位置づけられております。首都圏における環状方向の道路ネットワークを形成し、都内の交通渋滞の緩和や環境の改善に資するとともに、産業の活性化などに寄与するための重要路線として早期開通が強く望まれているところでございます。
 首都圏の幹線道路をそれぞれに結ぶ、この圏央道が完成すると、交通の流れがスムーズになり、自然環境にも優しい、毎日の暮らしができるのではないかという観点もあります。特に、多摩地域においては、南北方向の幹線道路として、国道一六号線などの交通煩雑を解消することができると。それから、周辺市街地の生活道路に流入していた通過車両の排除がなされることから、本来の生活道路や都市機能を回復する上で整備効果が期待されるのではないかと思います。
 国は、日の出のインターチェンジからあきる野インターチェンジまでの区間は、平成十五年度中の供用開始を約束しておりますし、またあきる野インターチェンジから八王子ジャンクションまでの区間については、平成十六年度中の供用開始を目指し、現在工事を進めていると伺っております。
 しかしながら、この本事業の実施に当たっては、いずれの区間においても事業への協力を得ることのできない権利者が存在することから、これらの権利者に対し、国及び日本道路公団はやむを得ず土地収用法に基づく法的手続を講じてきたと伺っております。
 あきる野インターチェンジ付近におきましては、昨年九月、都の収用委員会による収用の裁決がありましたけれども、なお明け渡しを拒んでいる者に対して代執行の手続が進められていましたが、先般、東京地裁において代執行手続の停止が決定されたと聞いております。
 しかしながら、さきにも述べたとおり、圏央道は首都圏及び多摩地域の発展にとっては欠くことのできない重要な事業でありますので、一日も早い解決をお願いいたしたいと思います。
 また、あきる野インターチェンジから八王子ジャンクション区間についても、任意での用地取得率が九九%に達しているのにもかかわらず、多数の当事者による事業反対運動が展開されていることなどにより、任意での用地取得が困難となったため、国及び日本道路公団は都の収用委員会に収用裁決の申請を行ったと伺っております。
 そこで、裁決手続の状況について、八王子ジャンクション部分を中心にお尋ねいたします。
 まず、八王子ジャンクション部分における収用事件の概要及び現在までの主な手続の経過についてお聞かせください。

◯三枝参事

 八王子ジャンクション部分における事件の概要でありますが、収用裁決の事件数は十八件でございます。本件申請により、収用及び使用する土地の面積は八千三百三十二・二一平方メートル、当該区域における権利者の内訳は、土地所有者が六名、その他立ち木所有者等の関係人が約千九百名となっております。
 次に、主な経過でございますが、本件収用裁決につきましては、平成十五年三月二十四日、起業者である日本道路公団より申請を受け、収用委員会は同年六月二日、裁決手続の開始を決定いたしました。また、開始決定後は、第一回審理を同年八月二十一日、八王子市民会館において、第二回審理を同年十月九日、同じく八王子市民会館において実施したところでございます。

◯野上委員

 八王子ジャンクションは、圏央道と中央自動車道をつなぐ重要なポイントであることから、それにかかわる収用手続を円滑に進めることは極めて大切なものと思います。ただいまご説明がありましたが、現時点において審理を二回ほど実施されたとのことでございますけれども、今回実施されました圏央道の審理では、どのような説明が行われ、どのような意見が出されたのでしょうか。また、次回以降の審理はどのような内容で行うのか、お答えできる範囲で結構ですので、お尋ねいたします。

◯三枝参事

 第一回及び第二回審理におきましては、まず起業者である日本道路公団から、事業の概要、協議の経過、収用または使用する土地の区域、損失の補償、権利取得の時期及び明け渡しの時期についての説明を受けました。
 また、第二回審理におきましては、土地所有者二名から陳述があり、事業に異議はないことなどの意見がございました。
 なお、今後の審理でありますが、他の土地所有者等から収用または使用する土地の区域、損失の補償及び明け渡し期限などについて意見陳述を聞く予定となっております。

◯野上委員

 今回のケースでも見られますけれども、トラスト運動によって審理が長引くケースは全国的にも見受けられます。本来、裁決手続の審理とは関係のない事業認定にかかわる問題を取り上げることによって、いたずらに審理を引き延ばす事例が後を絶たない現状にあると思います。
 このような状況の中で、平成十四年七月に施行された改正土地収用法では、収用委員会の審理において事業認定に関する意見を述べることができない旨、明文化されております。このことは、審理を真に必要な事項に集中し、効率的な手続の推進を図るためのものであると考えるところであります。
 地元においては、圏央道は多摩地域の発展に欠くことのできない事業として、その整備促進に向け一丸となっております。そのためにも、審理を効率的に進めることが最も大切なことであると認識しております。
 そこで、最後になりますけれども、審理の今後の取り組みについて局長の決意を伺いまして、私の質問を終わりたいと思います。

◯山内収用委員会事務局長

 裁決手続を適正かつ効率的に進めることは、委員ご指摘のとおり、大変重要であると考えております。そのため、今回の法改正の趣旨を踏まえまして、審理において意見を聞く必要のある事項を整理するとともに、委員会における審理が円滑かつ迅速に進めることができるよう、事務局としても万全の体制で補佐する所存でございます。

関連記事

カテゴリー

PAGE TOP