平成14年度各会計決算特別委員会第1分科会(2003年10月22日)首都移転問題について等

平成14年度各会計決算特別委員会第1分科会(2003年10月22日)


◯野上委員

 平成十四年度東京都の一般会計決算の審査に当たって、一五ページにございます首都移転反対活動の展開について質問いたします。
 首都移転問題については、平成二年の衆参両院による国会等の移転に関する決議以来、平成四年の国会等の移転に関する法律が制定されたほか、両院による国会等の移転に関する特別委員会の調査や国会等移転調査会、国会等移転審議会の審議など、ずっと長年にわたって議論が重ねられてきたという経緯がございます。
 こうした国の動きに対しては、都は一貫して首都移転に反対してきました。昨年は特に大きな盛り上がりを見せました。それは衆議院の国会等の移転に関する特別委員会が、昨年五月をめどに、三カ所の移転先候補地を一カ所に絞り込もうとしていたからであります。都は、この時期に向けてラッピングバスの走行、バナー広告の実施など、積極的な移転反対活動を展開してまいりました。
 その中でも一番大きな盛り上がりを見せたのは、東京国際フォーラムホールCで行われた首都移転断固反対総決起集会でございました。これには都議会議員も一人当たり十名連れて結集するということで、ホールCは千五百名収容されるところですけれども、会場が満杯になるという形で行われたことはまだ記憶に新しいところであります。
 そこで、その後の首都移転の動向に大きな影響を与えたと考えられる集会の様子について確認したいと思います。この集会にはどれだけの人が集まって、また、知事本部としてどれだけの費用を負担したのでしょうか。

◯関口首都調査担当部長

 総決起集会についてのお尋ねでございますが、昨年五月二十一日に開催いたしました都議会、東京都、首都移転に断固反対する会による首都移転断固反対総決起集会には、当初予定の千五百名を大幅に上回る三千五百名の方々のご参加をいただきまして、首都移転に断固反対する緊急アピールを採択いたしました。
 都議会との共催でございますが、私ども知事本部といたしまして、首都移転に断固反対する会を通じまして、集会の周知、参加を呼びかけるために、ポスターの作成やチラシの都内全戸配布など、約三千万円の支出をいたしました。都議会の皆様を初め、多くの都民の方々の参加が得られまして、マスコミでも大きく取り上げられ、総決起集会として成功したのではないかと考えております。

◯野上委員

 ちょうどこういったポスターの大きなのを、私も事務所の前に張ったりいたしまして、周知徹底をしたところなんですけれども、また、鉢巻きとかをつくっていただいたりして、首都移転断固反対と赤い字で書いたのを、皆さんで鉢巻きをして、集会に参加した記憶が新しいと思います。
 次に、同じく一五ページの決算書を見ますと、こうした反対活動とは別に、調査委託費ということで、七百八十九万八千三百四十五円の調査委託を実施しております。移転先候補地との比較考量調査ということですけれども、移転に関する決定には東京都との比較考量が求められていることから、こうした調査は重要と思いますけれども、その調査の切り口といいますか、趣旨についてお答え願えればと思います。

◯関口首都調査担当部長

 委託調査についてでございますけれども、この調査では、比較考量が移転推進側の観点から実施されることがないように、首都移転による国政運営上の影響、あるいは費用など、比較考量に当たって考慮されるべき内容と手法について検討しております。
 これまでの調査によって、首都移転に意義や正当性が認められずに、これは都民のため、国民のため、日本のためにならないことが実証されております。その成果については、特別委員会の委員等への働きかけに活用いたしましたほか、適宜、パンフレット等作成に使用しております。今後とも、国の主張に対する反論等に活用していきたいと考えております。

◯野上委員

 地道な調査を行ってこられたことがよくわかります。
 国は、私たち都議会と東京都、都民の連携した活動など、移転反対の声を無視することができないで、昨年予定しておりました栃木、岐阜、三重の三カ所の移転先候補地の絞り込みを行うことができませんでした。その後、衆議院の国会等移転に関する特別委員会は、移転規模、形態や新たな移転手法などのコンセプトの見直しを行うなどの動きがありましたけれども、ことし五月に提出された中間報告でも移転先候補地の絞り込みを行うことができない状態でした。両院の密接な連携のもとに検討する必要性を訴えるものにまだとどまっております。また、参議院の国会等の移転に関する特別委員会も六月に同様な取りまとめを行ったことから、国会移転に関する政党間両院協議会が設置されたところです。
 ようやく十四年に及ぶ議論がとまったようにも思えますけれども、こうした国会の動きについて、都はどう評価しているのでしょうか。また、今後の動向についてどう考えているのか、所見をお伺いいたします。

◯関口首都調査担当部長

 国会の動き並びに今後の動向についてどう考えているかというお尋ねでございます。
 移転先の候補地を選定するために設置されておりました国会等移転特別委員会は、昨年五月に予定していた三カ所の移転先候補地の一本化ができませんでした。その後も特別委員会で審議が継続されました。本年五月に提出されました中間報告において、またしても移転先の候補地を絞り込むことができずに、移転の是非を含めて、政党間の両院協議にゆだねたということは、首都移転問題そのものの破綻をみずから示したものといえます。
 政党間両院協議会が今後どのような協議をしていくか、現段階では明らかになっておりませんが、その動向を注視し、首都移転問題の終結という結論が出されるまで、私ども、全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。

◯野上委員

 首都移転問題はだんだんと収束に向かいつつあるというのが、私たちも考えておりますように、一般的な認識であろうかと思います。しかし、依然として国会等移転法が存在しておりますし、政党間両院協議機関で協議が継続されております以上、最終的な結論が出されたわけではありません。移転先候補地も共同でアピールを発表するなど、依然として誘致活動を緩めておりません。
 現在は、確かに大々的な反対運動を行う状況ではありませんが、今年度、十五年度予算も八千万円に減額されておりますけれども、今後も油断することなく首都移転反対に向けた対応をとるべきだと考えております。
 そこで、最後に、首都移転問題の決着に向けての当局の取り組みを伺いたいと思います。

◯関口首都調査担当部長

 決着に向けての当局の取り組みということでございますが、首都移転問題は、バブル時代の負の遺産である。社会経済状況が大きく変化した今日、国民の大半にとって、既に忘れられている問題といっていいかと思います。さはさりながら、国会では細々と議論が続けられております。
 今求められておりますのは、国民にさらなる負担を強いる首都移転ではなくて、日本の頭脳であり、また、心臓である東京から、我が国の危機的な状況を打ち破り、日本再生の活路を切り開くことでございます。我が国の将来に禍根を残すことのないように、一刻も早く移転論議に終止符を打ち、白紙に戻すべきであると考えております。
 都といたしましては、今後とも、都議会の皆様や都民の皆様とともに、首都移転の白紙撤回に向けて、国会の動静を見定め、適時適切に対応してまいります。

◯野上委員

 最後に、この首都移転にかかる費用というのが、都の試算でも二十兆一千億円、国の試算でも十二兆三千億円、このうち十兆六千億が国民の税金によるものであるということで、こういった不況時にこうした首都移転の経費、むだなことをするわけではないわけであります。首都移転反対の部局には、都の職員の方が三人と再任用の方一人で、結局、四名で担当されていることを伺っております。少ない人数でご心労も多いかと思われますけれども、国の動きをよく見据えて、完全な首都移転の白紙撤回に向けて対応していかれることを切に要望して終わりたいと思います。

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