平成26年度各会計決算特別委員会(2015年10月23日)高齢者を狙う悪質事業者について等

平成26年度各会計決算特別委員会(2015年10月23日)



〇野上委員

 私の方からは、消費者被害防止に向けた効果的な普及啓発について質問をさせていただきます。

 昨日のテレビで、インターネット上の仮想通貨に投資すればもうかるという、うその電話をかけて、高齢者から多額の金額をだまし取っていたということで二つの詐欺グループが摘発をされて、男の方たち六人が逮捕されたという事件を放映しておりました。

 一つの事件は、ことしの七月から九月にかけて愛知県の八十代の女性に、仮想通貨に投資してほしい、金額の三倍で買い取りますといううその電話をかけて、現金二千万円をだまし取ったということが一つ。

 もう一つの事件は、名義貸しのトラブルを装ってうその電話をかけて、これは福島県の八十代の男性から金額約五千万円をだまし取ったと。

 金額が二つともすごい大きいので、よくお金を持っていらっしゃるんだなと感心したこともありますけれども、警察はこの二つのグループの上層部が同一人物の可能性があると見て、このグループの実態解明を進めているというような放映内容でございました。

 最近では、もっと前なんですけど、年金機構による年金情報の流出をきっかけに、年金機構をかたって個人情報の削除を持ちかけて現金をだまし取ろうとする手口が報道されております。

 このように、悪質事業者はさまざまな手口で高齢者を狙っております。

 私も身内に高齢者、八十六歳の母親が一人で暮らしておりますので、もう何かとすごい心配ではあるんですけれども、よくいろいろな方々がいろいろなものを売りつけに来ておりまして、よく買っているんです。非常に金額が低いのであれなんですけれども、本当に心配をしております。

 特に高齢者の方々は、将来の不安や情報の不足、判断力の低下につけ込まれやすい傾向がございます。このように、消費者の弱みにつけ込む悪質事業者から消費者を守って安心して暮らしていける東京をつくっていかなければならないと思います。

 都では、本年の第一回定例会で改正した消費生活条例等による悪質事業者の取り締まりを積極的に進めていらっしゃると思います。また、消費生活相談を実施いたしまして、消費者の被害回復にも取り組んでいらっしゃいますけれども、本日はもう一つの重要な柱でございます消費者被害の防止に向けた普及啓発についてお伺いいたしたいと思います。

 二十六年度決算でございますので、平成二十六年度、都内の消費生活センターに寄せられた相談件数、そして、その特徴についてお伺いいたします。

〇山本消費生活部長

 都内の消費生活センターに寄せられました相談件数につきましては、平成二十六年度では約十二万九千件となっておりまして、前年度比一・六%の増加となっております。このうち、六十歳以上の高齢者の相談は約三万九千件で、過去最多となっております。相談全体に占める割合は、前年度に引き続き三割を超えております。

 平均契約金額は二百七万円で、五十九歳以下の百十八万円に比較し、高額となっております。

 二十九歳以下の若者の相談件数は、近年減少傾向にございましたが、平成二十五年度から増加に転じ、平成二十六年度は約一万六千件となっております。

〇野上委員

 都内に、この今の内容なんですけれども、高齢者、六十五歳ではなくて、六十歳以上の方の相談件数が三万九千件、二十九歳以下の若者の相談件数が一万六千件ということで、大変多くの方々から相談が寄せられているということでございます。

 都内における消費生活相談というのは増加傾向にありまして、特に被害に遭いやすい高齢者、若者とともに相談件数がふえている状況ということでございますので、世代によって事業者の手口はそれぞれ多種多様であると思われます。

 そこで、高齢者や若者が最近被害に遭うケースにおきまして、新たな手口として目立つものについてお伺いしたいと思います。

〇山本消費生活部長

 最近の処分事例や相談事例等を見ると、高齢者に関しましては、先ほどお話のあった年金情報の流出やマイナンバー制度などに便乗し、個人情報が漏えいしたとかたり、その削除を持ちかけるなどして金銭を要求する手口が目立っております。

 また、これも先ほどお話がありましたが、ビットコインやリップルコインといった、いわゆる仮想通貨に対する投資を装い、高額の支払いをさせるものもございます。

 これらの手口に共通するものは、話題の出来事を切り口に複数の人物からかわるがわる電話がありまして、高齢者を惑わせ、信じさせる手口でございます。

 一方、若者につきましては、販売目的を告げずに、いろいろな人と交流したいとSNSを活用して近づいて、喫茶店等に呼び出して高額な商品を売りつけ、消費者がお金がないと断っても、学生ローン等の利用を強要する手口が目立っております。

〇野上委員

 悪質事業者は仮想通貨やマイナンバーなど、その時々に話題になったキーワードを使って次から次へと新しい手口を考えてまいります。劇場型というんですか、複数の人物が出てきて高齢者を信じ込ませる、惑わせる悪質な手口があります。

 また、ネット環境になれ親しんでいる若者にも、友達になろうといって近寄ってだます手口も極めて悪質であります。

 このように、悪質事業者の手口が複雑、巧妙化する中、被害を未然に防止していくためには、今起きている被害情報を迅速に消費者に伝えていくことが必要であります。

 都の二十六年度、昨年度の普及啓発の取り組みについてお伺いいたします。

〇山本消費生活部長

 都は、消費生活相談等から被害の目立つ手口についていち早く捉え、昨年度は四十件の注意喚起情報をホームページ、東京くらしWEBやSNSで発信するとともに、情報誌「東京くらしねっと」など紙媒体も活用し、最新の手口や対処法をタイムリーに発信してまいりました。

 加えまして、昨年度は出前講座や出前寄席を六百六十回実施し、高齢者については介護事業者や町会、自治会等向けに悪質事業者の手口や消費生活センターへの相談についてわかりやすく紹介するとともに、大学生向けには新入生ガイダンス等で若者に被害の多い悪質な手口等について普及啓発を行ってまいりました。

 今年度は、新たに宅配事業者等と連携して高齢者に注意喚起情報を直接届ける取り組みを行っており、今後とも対象に合わせた適切な方法で迅速に情報を発信することにより、被害の未然防止に積極的に取り組んでまいります。

〇野上委員

 旬な情報をその対象年齢に的確に伝えるということがすごく大事だと思っております。

 東京都は、安全・安心な都市の実現に向け、さまざまな取り組みを進めておりますけれども、防災、防犯対策とともに消費者被害の防止も、これも積極的に進めていかなければなりません。

 今の答弁にあったように、消費者被害の防止のため、対象世代の特徴を捉えて、さまざまな方法で情報発信が行われることにより、これは都民が安心して生活していくためには大変重要な取り組みであります。加えて、悪質事業者の取り締まりや消費生活相談による被害回復にも取り組んでいくことが必要です。

 しかし、そもそも被害に遭わないことが一番であります。そのためには、一人一人の消費者がみずから守ることができるよう十分な情報が必要と考えております。都は、今後も消費生活センターに寄せられる相談等により悪質事業者の手口を迅速に把握し、タイムリーな情報発信と効果的な注意喚起を行い、消費者の被害防止の徹底に取り組んでいっていただきたいことを要望して、質問を終わります。以上でございます。

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