平成26年度各会計決算特別委員会(2015年10月28日)リハビリテーション医療について等

平成26年度各会計決算特別委員会(2015年10月28日)



〇野上委員

 東京都の二〇一五年の高齢者人口は二百九十六万六千人です。高齢化率は二二・九%で、過去最高を更新しております。今後、高齢者人口は増加を続け、二十年後の二〇三五年には高齢化率が二九・八%に達する見込みになります。ここにいる私たちも、皆さん高齢者になっているものと思われます。

 高齢化社会を迎え、高齢者が地域において生涯にわたって生活を送っていくためには、寝たきり状態になることを予防し、病気やけがの治療が終わった後、急性期、回復期、維持期を通じた切れ目のない適切なリハビリテーション医療を受け、健康寿命を延ばすことが重要でございます。

 そこで、公社病院におけるリハビリテーション医療の実績や取り組みについてお伺いいたします。

〇中野経営企画部長

 平成二十六年度の公社病院全体のリハビリテーション医療の実績でございますが、延べ入院患者数は十五万八千四百九人で、前年度と比べまして二千八百四十人の増、延べの外来患者数でございますが一万一千九百八十人で、前年度と比べ三百五十四人の増でございました。

 公社病院では、脳卒中などの脳疾患、心筋梗塞などの心疾患、四肢等のけがの治療を受けた後に後遺症軽減、もしくは合併症や寝たきり状態の予防を目的とした急性期のリハビリテーション医療を実施しているところでございます。

 各公社病院では、患者さんが入院した直後から、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などのリハビリにかかわる専門職種がかかわりまして、早期の集中的なリハビリテーション医療を実施しているところでございます。

 なお、長期のリハビリテーションを必要とする患者さんには、医療連携により適切な医療機関を紹介するなどの対応を行っているところでございます。

〇野上委員

 公社病院では、急性期リハビリテーション医療を中心に行っていることがわかりました。

 患者さんは、急性期リハビリテーション医療を受けた後は、医療連携により他の医療機関に紹介されたり回復期リハビリテーションを受けるほか、自宅から医療機関等に通院したり、医師や理学療法士等が自宅に訪問をしてリハビリを実施する、いわゆる在宅リハビリテーションに移行することになります。

 今後、高齢化の進行に伴い、在宅リハビリテーション提供体制の充実が一層必要となってまいりますけれども、地域においては、現場経験が不足している若手の理学療法士等への教育や、あるいは研修の強化が必要であると聞いております。公社としても、患者の紹介のみならず、地域に積極的にかかわっていく必要があると思います。

 そこで、このような地域リハビリテーションの現状を踏まえて、公社病院の具体的な対応についてお伺いいたします。

〇中野経営企画部長

 東京都では、地域で実施されておりますリハビリテーション事業を支援するために、二次医療圏ごとに地域リハビリテーション支援センターを設置しております。公社病院では、多摩北部医療センター、荏原病院、豊島病院の三病院が、この地域リハビリテーション支援センターに指定されてございます。

 この三病院では、地域の医療機関の理学療法士、作業療法士、言語聴覚士に対する症例検討会や講演会を行うなど、リハビリ専門職の技術の向上を支援し、地域のリハビリテーション提供体制を強化しています。

 また、地域のケアマネジャーとの意見交換やリハビリの知識、技術に関する研修なども実施いたしまして、ケアマネジャーの技術の向上にも支援しているところでございます。

 加えまして、地域のリハビリテーション施設や自治体、関係団体等が参加する協議会を設置し、意見交換や情報共有を実施するなど、地域の中核機関としての役割を果たしているところでございます。

〇野上委員

 ただいまの答弁で、各公社病院が地域リハビリテーション提供体制の強化に向け、地域の中核となって取り組んでいることがわかりました。

 今後とも、公社病院は地域の中核医療機関として、自宅や介護施設等で行われるリハビリテーションの質の向上と関係機関相互の連携を推進するとともに、地域において切れ目のないリハビリテーション提供体制の支援をすべきと思います。

 次に、公社病院の腎医療の取り組みについて質問いたします。

 腎臓病の患者さんは、低たんぱく、高カロリー、減塩食、インスリンなど、厳密な食事療法と運動制限などの保存療法が必要でございます。さらに、慢性腎臓病が末期腎不全になると腎透析の適用となり、腎移植を行わない限り、透析を生涯継続しなければなりません。

 そこで、公社病院における腎医療の取り組みについてお伺いいたします。

〇中野経営企画部長

 公社でございますが、大久保病院が腎医療を重点医療として取り組んでいるところでございます。院内に腎センターを設置いたしまして、腎炎の診断、治療、急性、慢性腎不全、人工透析への対応、生体腎移植医療など、腎臓病医療に総合的に対応しているところでございます。

 透析の療法につきましては、導入透析に加えまして、合併症透析患者の入院要請に対応するなど、院内連携と周辺透析関連施設との連携を強化しているところでございます。

 さらに、腎移植でございますが、平成二十一年四月から生体腎移植術を開始いたしまして、現在は、おおむね月二例の移植を行っておりまして、平成二十六年九月には百症例に達したところでございます。

〇野上委員

 ただいまの答弁で、大久保病院の腎医療の取り組みについて理解いたしました。

 腎臓病の患者さんに対する腎臓透析は、通常四、五時間、週二、三回行われ、また水分、塩分制限あるいは食事の管理など、日常生活に厳しい制限が求められています。万一、災害が発生し、透析医療機関が被災した場合、避難生活をしなければならない場合には、人工透析を受けている患者さんは、ほかの透析医療機関を探すことになり、大変な苦労をすることになると思います。

 地域の中核医療機関である公社病院として、災害時だけではなく、平時においても、腎医療に関して地域の医療機関との連携関係を構築しておくことが重要と思います。

 そこで、大久保病院における地域の医療機関との腎医療の連携の取り組みについてお伺いいたします。

〇中野経営企画部長

 まず、災害時の腎医療でございますが、大久保病院は、災害時透析医療ネットワーク区西部のブロック長に位置づけられております。災害が発生したとき、地域の医療機関での透析医療の継続が困難な場合には、その透析患者を受け入れるとともに、ネットワークの各ブロックとの受け入れ調整等を実施いたします。

 また、平時におきましては、地域の連携医と慢性腎臓病に関する地域連携パスを作成し活用する、あるいは透析クリニックでの透析時のトラブル発生時には、すぐ対応できる体制を整備するなど、医療連携体制を構築しているところでございます。

 今後とも、地域の医療機関等との連携を強化し、地域における腎医療の中心的役割を担っていきたいと考えております。

〇野上委員

 今後とも、地域医療支援病院として地域の医療機関との連携を推進するとともに、腎臓病の患者さんの積極的な受け入れを行うべきと思っております。

 公社病院では、医療で地域を支えるという基本理念に基づき、地域住民が適切な医療を継続して受けられるように積極的な役割を果たすことを要望して、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

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