平成25年オリンピック・パラリンピック招致特別委員会(2013年2月8日)アスリートファーストについて等

平成25年オリンピック・パラリンピック招致特別委員会(2013年2月8日)


〇野上(純)委員

 私の方からも、東京のクオリティーの高さについては、先ほど伊藤委員から質疑もありましたけれども、二〇二〇年の東京大会の強みとして大会期間中、選手の方々が宿泊する選手村について少し取り上げさせていただきたいと思っております。

 この選手村に関しましては、地理的にも、コンセプト的にも大会の中心となって、アスリートファーストがより徹底されているということと、もう一つは、選手村の敷地面積が前回の三十一ヘクタールから一・四倍に当たる四十四ヘクタールに増加し、練習スペースなどを配置できたと、アスリートにとってよりよい環境になったということが挙げられると思います。

 この選手村は民間資金を活用して開発していくということでございますけれども、この整備内容について都の見解をお伺いいたします。

〇福田スポーツ振興局施設計画担当部長

 立候補ファイルにおける選手村の整備スキームでございますが、選手が大会期間中に滞在する宿泊棟は、大会後も使用する恒久的な施設として民間の開発事業者がみずから資金調達して整備をいたします。メインダイニングやオリンピックビレッジプラザなど、大会時に一時的に使用する仮設施設につきましては大会組織委員会が建設を行います。

 都は、事業者の公募から建設段階まで責任を持って管理し、選手村を期間内に確実に完成させてまいります。

〇野上(純)委員

 今のあれで、選手村は民間資金を活用して整備していくということがよくわかったと思います。

 次に、選手村の予定地であります晴海地区などの臨海部は、先ほども質疑がありましたけれども、地震による液状化の心配が予測されておりますが、選手村や競技会場等の施設整備の対策について都の見解をお伺いいたします。

〇福田スポーツ振興局施設計画担当部長

 選手村や競技会場の選定に当たりましては、選手に移動による負荷をかけないコンパクトな会場配置とすること、必要十分な敷地面積を確保できることなどから立地を選定したところでございます。

 選手村や競技会場などの大会関係施設の整備に当たりましては、事前に地盤調査を十分に行い、必要に応じて地盤改良やくいの打設など、液状化対策を適切に実施してまいります。

〇野上(純)委員

 ただいまの答弁からは、選手村などの整備に当たっては適切な液状化対策がなされていることがわかりました。地震による液状化の懸念があるからといって、オリンピック・パラリンピック競技大会を開催することができないといっていたら、すべてのイベントが開催できなくなってしまいます。むしろ、二〇二〇年東京大会を契機に「二〇二〇年の東京」で掲げている防災対策を積極的に推進し、都市としての防災能力を高めていくべきではないかと考えます。

 次に、オリンピック・パラリンピック競技大会では、大会終了後のレガシーが重要となります。大会終了後、選手村の利活用について都の見解を伺います。以前にも少し質疑をしておりますけれども、つくったものを壊してしまうのは非常にもったいないという観点でいかがでしょうか。

〇福田スポーツ振興局施設計画担当部長

 立候補ファイルでは、選手村の宿泊棟につきましては、先生ご指摘のように、壊さずにそのまま使うということで、主として定住型の住宅となり、一部はスポーツや教育などの面からさまざまな人が集い、交流する国際交流の拠点として利用することを想定しております。

 また、晴海ふ頭の先端には緑地が創出され、二〇二〇年大会の開催を記念する都民に開かれた公園とする計画でございます。

 大会のレガシーとなる視点を十分踏まえて、東京の中心に位置する立地にふさわしく、環境にも配慮した都市居住のモデルとなるよう検討を行ってまいります。

〇野上(純)委員

 もう一つ、東京、日本の強みとしては、薬物禁止、いわゆるアンチドーピングに関する取り組みが挙げられます。先月、ドーピング違反で国際自転車連合から永久追放処分を受けたアメリカのランス・アームストロング氏がテレビ番組で薬物使用を告白したことが話題となっております。

 スポーツにとって正々堂々、フェアプレーで戦うことが最も大切であると考えておりますが、二〇二〇年の大会に向けてアンチドーピングに積極的に取り組むことが重要であります。

 そこで、日本のアンチドーピングに関して、具体的な強みについて都の見解を伺います。

〇延與スポーツ振興局競技計画担当部長

 日本はスポーツにおけるドーピング防止に関するコペンハーゲン宣言に最初に署名した国の一つでありまして、アジア地域を代表して、WADA、世界アンチドーピング機構の常任理事国に就任するなど、アンチドーピング活動に関して世界のリーダー役を果たしております。

 日本の国際アンチドーピング機関であるJADA、日本アンチドーピング機構は、ドーピング検査員の養成、実務研修の実施などを国内はもとより、アジア各国に対して行っております。とりわけ国内では、検査による取り締まりだけでなく、教育によってドーピング自体を根絶することを目指し、アスリートに対する教育はもちろん、高校の学習指導要領でドーピングに関する記述が盛り込まれまして、平成二十五年度から実施されることになっております。

 また、アジアで初めてWADA、世界アンチドーピング機構の認定を受けました東京ラボラトリーは、世界で約三十しかない認定の試験所の中でもトップクラスの検査能力を誇っております。

 以上のように、日本は国内はもとより、アジア、世界のドーピング防止に大きな貢献を果たしておりまして、三月のIOC評価委員会におきましても、こうした点をご理解いただけるようアピールしてまいります。

〇野上(純)委員

 日本ではドーピング防止に関する取り組みが積極的に行われておりまして、二〇二〇年大会招致においても大きなアピールポイントになることがわかりました。

 また、選手の健康管理上、都内においても受動喫煙の防止が求められると考えております。過去の開催都市に関しまして少し話させていただきますと、一九九二年のバルセロナでは、この国は受動喫煙防止条例が制定されておりまして、以下、一九九六年のアトランタ、二〇〇〇年のシドニー、そして二〇〇四年のアテネ、これは四都市ともすべて受動喫煙防止条例の制定がなされておりました。

 二〇〇八年に関しましては、落ちたパリ、イスタンブール、大阪は、その時点では受動喫煙防止条例が制定されておりませんで、北京とトロントは制定がなされておりまして、最終的にはこの時点では北京が決定をいたしました。

 また、二〇一二年におきましても、落ちたのはパリ、それからマドリード、モスクワ、これは受動喫煙防止がなされておりませんでした。ロンドンはこの受動喫煙防止条例が制定をされておりました。

 また、二〇一六年の大会のときには、東京、マドリードは受動喫煙防止がなされておりませんで、シカゴとリオデジャネイロはもう既に受動喫煙防止がなされておりまして、シカゴとリオデジャネイロではリオが勝ったと。

 最後、今回は二〇二〇年なんですけれども、既にマドリード、イスタンブール、これは、マドリードは二〇一一年の一月に受動喫煙防止条例が施行されております。また、イスタンブールは二〇〇九年七月に施行されておりまして、まだ施行されていないのが東京だけなんですね。そういった意味で、受動喫煙防止条例の制定がオリンピックには大変不可欠ではないかと。

 過去におきまして、一九九二年以降、オリンピックを開催した都市はすべて罰則つきの条例が制定されておりますが、罰則あるなしにかかわらず、日本以外の候補地はもう既に条例が制定されておりますので、受動喫煙防止条例に向けての動きですか、そういったものが大事ではないかなというふうに思っております。

 特に、二〇〇三年に世界保健機構、WHOの総会で、たばこ規制枠組み条約、FCTCが、たばこの消費及びたばこの煙にさらされることが死亡や疾病、障害を引き起こすと科学的証明によって明白に証明されていることを明らかにした上で、たばこの需要を減らし、たばこの煙にさらされることを防ぐための措置を求めているということで、日本も実は翌年にこの条約に署名しているんですね。条約に定められた措置を講じる義務と責任を有しているということでございます。

 遅くても、九月までに受動喫煙防止条例制定に向けた対応がオリンピック招致に大変有効ではないかと思っております。約九千人のデータによります、東京都民の約七六%が受動喫煙防止条例の制定に賛成をしておりまして(「オリンピック支持率より高いじゃないか」と呼ぶ者あり)そうなんです。約六〇%の東京都民は飲食店で不快な思いをしたという回答も寄せられておりますし、また、七四%の東京都民は受動喫煙防止条例の制定で住みやすくなると回答をしております。

 ですから、WHOとIOCが合意している内容や、FCTC批准国としての責務をかんがみると、受動喫煙防止条例対策がオリンピック招致においては非常に重要な要因だと考えられます。オリンピック招致のタイミングでは、WHOとIOCの精神を尊重して、受動喫煙防止対策に取り組んでいることはアピールポイントになります。

 市場調査の結果においても、受動喫煙防止条例の制定が喫煙者を含め、東京都民にとって肯定的であるということが示されております。また、飲食店において、たばこにより不快な目に遭った都民も多いですけれども、海外からの観光客は分煙の意識が高いため、たばこに関する国際的な批判も想定されます。オリンピック期間だけでも飲食店は禁煙にしてはどうかというようなことも含めて、今回、この受動喫煙防止条例の対策を提案して終わります。

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