平成25年総務委員会(2013年9月27日)防災対策について等

平成25年総務委員会(2013年9月27日)



〇野上委員

 私の方から、東京都震災対策事業計画について何点か質問させていただきます。

 先日の台風十八号のときには、私も消防団に入っているんですけれども、非常にまれに見る招集がかかりました。これは、台風十八号の接近に伴い、水防第二非常配備態勢発令ということで、本当にこういうことが日常的に起こるような、そういう時代に入ってきたんだなというふうなことを感じております。そういうことも含めて、今回の東京都震災対策事業計画について、具体的な事業の内容も含めて、約四点にわたって質問をさせていただきます。

 東京都は、東日本大震災から得た教訓等を踏まえて、昨年、地域防災計画を大きく見直し、ここにも書いてあるんですけど、視点を三つ求めて、自助、共助、公助を束ねた地震に強いまちづくり、そして都民の命と首都機能を守る危機管理の体制づくり、そして視点の三としては、被災者の生活を支え、東京を早期に再生する仕組みづくりという、この三つの視点を打ち出して、それぞれの到達目標を定めて、今後の東京の防災対策を明らかにしております。

 今回策定された震災対策事業計画は、地域防災計画で掲げた事業を取りまとめた総合的な計画であることということで、帰宅困難者対策あるいは非構造部材の落下防止、これはこれまで私ども都議会公明党が提言してきた対策も、数多くこの計画に盛り込まれております。

 そこで、質問なんですけれども、今回策定した事業計画におきまして、特に東日本大震災の教訓を踏まえて盛り込んだ事業についてお伺いいたします。

〇村山企画調整担当部長

 東日本大震災は、従来の災害の概念におさまらない未曽有の災害であり、東北から関東地方に至る東日本の太平洋岸全体にわたる広範な範囲に甚大な被害を及ぼしました。また、帰宅困難者が多数発生し混乱を引き起こすなど、震源から遠く離れた都内においても、さまざまな被害をもたらしました。

 こうした東日本大震災から得た教訓等を踏まえ、地域防災計画を昨年度抜本的に見直し、今回、地域防災計画に沿って震災対策事業計画を策定したところでございます。

 事業計画においては、帰宅困難者等の発生による混乱を防止するため、企業等における従業員等の施設内待機の促進など一斉帰宅の抑制や、都立施設や民間施設など、観光客等の行き場のない帰宅困難者を一時的に受け入れる一時滞在施設の確保などを事業として位置づけました。

 また、東日本大震災により、東北地方を中心に多くの学校施設で天井材や照明器具などの落下による被害が発生したことから、都立学校等において、これらの非構造部材の落下防止対策を実施していくため、天井等の非構造部材の耐震化の推進なども事業として盛り込んだところでございます。

 今後とも、こうした事業を含む計画事業を着実に展開していき、東京の防災力の高度化を図ってまいります。

〇野上委員

 今の答弁にもあったように、帰宅困難者対策の具体的な内容、また非構造部材の、特に東京都が所管をしている都立学校における非構造部材の落下防止対策等が盛り込まれたということでございます。未曽有の大災害であった東日本大震災から得た教訓を踏まえて、地域防災計画に反映されて、具体的な事業として、この事業計画の中にしっかりと位置づけられたということがよくわかりました。

 その上で、地震という自然災害を食いとめることができない以上、いつ起きるかわからない災害に備え、万全の対策をとるとともに、いざ災害が発生した場合でも、被害を最小限にとどめるための取り組みを、しっかりと進めていくことが重要であると考えております。今回まとめ上げたこの事業計画が、まさにそうした取り組みを体系的に束ねているものでありまして、この計画事業をしっかりと推進していくことが求められます。

 そこで、都の防災対策を所管する総務局が、今後この事業計画を推進するに当たっての所見を伺います。

〇村山企画調整担当部長

 首都直下地震等の大規模災害に備え、東京の総合的な防災対策を推進する役割を総務局は担っております。

 こうしたことから、今回、震災対策事業計画として、地域防災計画に沿って都が実施する事業を取りまとめたところでございます。今後は、計画事業の推進に向け、各所管局が取り組みを進めていくことになります。

 一方で、計画で掲げる目標を確実に達成していくための各事業の進捗状況の把握や新たな課題などにも対応するとともに、大きな情勢変化等が生じた場合など、必要に応じて計画の修正等も行ってまいります。

 また、防災対策を推進する上で、庁内各局はもとより、国や区市町村等の行政機関や民間事業者等との連携も欠かせません。防災対策の所管局として、こうしたさまざまな関係機関等と関係各局との総合調整を図るなど、計画事業をしっかりと推し進め、東京の防災力向上を図ってまいります。

〇野上委員

 この質問の趣旨として、私が最初に聞いたところは、何年に何をやるというのをそれぞれの局が出しておりますけれども、これはその進捗状況を各所管局が、うちの局は何年までにこれをやりました、今年度はこれをやりましたという、そういう情報を全て総務局に集めて、それをまた精査しながら、おたくの局はもうちょっと進めた方がいいよとか、よく進んで頑張ったとか、こういう全体を取りまとめていくという意味で非常に大事な役割をしているような気がいたしましたので、この質問をさせていただきました。計画で掲げた目標達成に向け、今後ともこの力を発揮していただきたいと思っております。

 また、都が取り組んでいる防災対策を取りまとめた本計画について、都民の方々に周知はどうやっているのということでちょっとお聞きしたんですけれども、これは既に、この膨大な計画をホームページに入れてありますので、見ようと思ったら、ホームページで見ていくことができるということで、ホームページに掲げているということをもっと都民の方々にも周知していっていただきたいということを申し上げたところでございます。

 都民の方々に対しても、これを印刷して出すとすごい莫大な量になるんですけれども、関係のあるところをしっかりと勉強していただければということで、防災対策に関する理解を深めていただくよう申し添えておきます。

 次に、計画に掲げる個々の事業について質問させていただきますが、特に、この膨大な計画の中で、総務局だけが所管をしているものが二つありまして、そこについて質問させていただきます。あとの内容は、ほとんど他局との関連になっておりまして、表を見ていただくとわかるんですけれども、総務局だけが所管をして頑張っている二つの課題について、いわせていただきます。

 一つは、二七ページにあります防災隣組事業でございます。

 これは、先日私も地域で開催されました防災隣組の事業に参加させていただきまして、これが、ご近所の底力というようなことをテーマにばっと書いてありまして、自助、共助、公助の間に、近所を入れろと、そういうような内容でございまして、いざというときに、大きな地震が来たときに、助けてくれるのは両隣とか仲のいい隣の人。仲が悪いと、飛ばして次の人を助けますので、仲のいいご近所が大事だという、そういうテーマで講演会をやっておりました。

 そうした計画を見せていただいたときに、災害に強いまちをつくり上げるためには、地域防災力、すなわち自助、共助の充実強化を忘れてはならない視点であるということで、中でも、近隣の住民が協力をして初期消火、また救助活動を行ったり、要援護者の避難等を支援するといった、そういう共助の取り組みは、なかなか行政の手が十分に行き渡らない発災直後において、多くの人の命を救うことにつながるということでございます。

 こうした地域の防災活動を推進していくために、都は、意欲的な防災活動を行う団体を東京防災隣組として認定しておりまして、既に、この表を見ていただければわかるんですけれども、二十三年度に三十六団体、二十四年度に六十四団体ということで、防災隣組に認定される団体は、もう既に累計で百団体にまで達しているということでございます。

 私の地元の葛飾区でも三つの団体が認定されておりまして、一つはマンションの中での災害時要援護者の避難支援、それから中学校と町会が連携した防災活動、それぞれの地域の特性や課題に基づいて非常に熱心に活動を行っております。さらにこの中には、東京防災隣組に認定されたことで、防災隣組事業や他の認定団体に触発されて、新たな活動が展開されている団体もあります。こういったすばらしい事例は、他の地域でも参考になると思うので、こういうような周知活動、これをどんどん広めていっていただきたいと思っております。

 そこで、都は、防災隣組を通じて地域防災力をいかに向上させていくのか、今後の事業展開についてお伺いいたします。

〇村山企画調整担当部長

 住民による共助の取り組みを推進するために、東京の自助、共助の中核を担い、先進的な防災活動を行う東京隣組の果たす役割は大きいものでございます。こうしたことから、都は、防災隣組の紹介冊子やイベント等を通じて、認定団体の活動の積極的な普及を図ってまいりました。

 その結果、認定団体の活動内容を他の団体が参考にして取り入れたり、認定団体を中心として周辺地域を巻き込んだ取り組みが始まるなど、防災隣組の活動が他地域への広がりを見せ始めているところでございます。

 今後も引き続き、各地域のすぐれた団体を掘り起こし、東京防災隣組として認定し紹介していくことで、隣組の活動を都内全域に波及させてまいります。地域の実情に精通した区市町村と緊密に連携をとりながら防災隣組事業を推進することにより、着実に東京の地域防災力を向上させてまいります。

〇野上委員

 ぜひともこうした地域の取り組みを支援する施策を引き続き進めていただいて、大規模災害に備えて、地域の防災力の向上を図っていただきたいと思っております。

 冊子等を配られておりますけれども、隣の町会がこういう取り組みをしているというのが刺激になりまして、じゃ、うちもやっぱり同じようにやってみたいというような、そういう声も上がりますので、ぜひ周知徹底を図っていただきたいと思っております。

 最後の質問ですけれども、災害に備えた予防対策を進めることはもちろん大事なんですけれども、首都直下地震等の大規模災害が起これば、多くの被災者が発生することが想定されるわけでございます。復旧対策を進めていくことも重要でありまして、とりわけ被災した都民の生活環境を早期に復旧させることは、まさにこれは公助の担い手である行政の責務といえます。

 震災時の都民の生活再建を早期に実施するためには、区市町村が被災者の住家被害の程度を速やかに調査し、仮設住宅への入居、あるいは義援金の配分など、各種避難者支援の基本となる罹災証明を迅速に発行することが大切だと思います。

 この冊子の三八一ページをごらんになっていただくと、これも総務局単体の事業になっておりまして、首都直下地震が発生したときには、東京都全体で最大約三百万棟調査する必要があるということが見込まれているために、効果的な調査を行うことが非常に大きな課題になります。都議会公明党も、この問題につきましては、東日本大震災前から重視しておりまして、区市町村が円滑に証明書を発行するための支援について、都の新たな取り組みが急務であるということで提言をしてまいりました。

 都では、迅速な罹災証明発行等が可能となります罹災証明発行システムの開発を実施した上で、平成二十四年度からこのシステムの区市町村への導入を促進し、震災対策事業計画にも、システム構築支援を明記していることは評価いたしますけれども、これまで及び今後の取り組みについてお伺いいたします。

〇早川防災担当部長

 都は、平成二十二年度、発災時に大量の家屋、住家被害調査が必要となります東京都の事情に合致した罹災証明発行システムの開発と活用に向けまして、災害に係る住家被害認定等の効率的実施に向けた調査研究会を設置いたしまして、平成二十三年度、豊島区と調布市での実証実験を経てシステムを完成させ、平成二十四年度から区市町村への導入促進に取り組んでいるところでございます。

 平成二十四年度には、本システム導入の必要性を認識していただくために、災害時の住家被害認定と罹災証明発行等に関するガイドラインを策定し、区市町村にお示ししたほか、総合防災訓練において、実際に住民を相手にした罹災証明の発行訓練を実施いたしまして、区市町村の職員が本システムの有効性を確認できる機会を設けました。これらの取り組みの結果、現在、豊島区と中央区で本システムを導入しており、平成二十五年度中には、さらに五区で導入する予定でございます。

 本年六月には、災害対策基本法の一部が改正され、災害発生時に遅滞なく罹災証明を発行することが区市町村の義務となったこともありまして、今後とも、さまざまな機会を活用し、区市町村に対し本システムの導入を働きかけてまいります。

〇野上委員

 ぜひこれは早急に、全ての区市町村でこのシステムの導入を働きかけていっていただきたいと思っております。

 阪神・淡路大震災では、約九割の方が建物の倒壊による圧死でございました。そして東日本大震災では、これもまた約九割の方が津波による水死であったと。そして、いずれ来るであろうという首都直下--来てほしくはないんですけれども、首都直下地震では、約七割程度の方が焼死をするだろうといわれております。これは輻射熱による、そういう熱風による焼死ということで危惧をされております。

 そういう意味では、私は、先ほども質疑がありましたけれども、燃えないまち、燃え広がらないまちづくり、木造住宅の密集地域の不燃化、あるいは緊急輸送道路の沿道の建物の耐震化、また、私が住んでいる葛飾のような液状化被害が一番大きいといわれている液状化対策、また高潮対策、私も高いマンションに住んで、高いというのは値段じゃなくて、高さの高いマンションに住んでおりますので、長周期地震対応とか、そういういろいろなことが懸念されます。ぜひ総務局全庁を挙げて、しっかりと防災対策に取り組んでいただきますことをお願いいたしまして、質疑を終わらせていただきます。

 以上でございます

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