平成26年総務委員会(2014年3月17日)雪害対策について等

平成26年総務委員会(2014年3月17日)



〇野上委員

 私の方からは、雪害対策と小笠原の交通アクセスについてお伺いいたします。

 二十年ぶりに風邪を引きまして、ちょっと美声がかれておりまして、済みません。申しわけございません。お聞き苦しいと思います。

 二月八日の土曜日に引き続いて、二月十四日にも記録的な大雪が降りました。これは二週間連続、週末の大雪被害で、これは四十年ぶりとも、あるいは気象台百十年の歴史の中でも初めてというぐらいの被害も出てまいりました。我が葛飾区でも、カーポートがつぶれたとか、樹木が倒れたとか、そういうこともございましたけれども、きょう資料に出していただいたように、大雪による人的被害、建物被害、それからビニールハウスの全半壊等、多くの被害がもたらされたと思っております。

 多摩西部において、多くの住民の方々が孤立状態になるなどして、都としては緊急の対応が迫られたところでございます。このような状況下で万全な対応を行うためには、迅速かつ正確な情報を収集し、それを効果的に活用することが極めて大切だと思います。

 今回の大雪で、東京都はさまざまな情報の活用方法やそれから収集方法、あるいは活用をどのように図ったかについてお伺いいたします。

〇村松総合防災部長

 二月十四日の大雪では、都は降雪前から体制を整え、二十四時間体制で気象情報や公共交通機関の運行状況などの情報を収集いたしました。こうした情報を都民に対して防災ツイッターで百件以上の発信を行うとともに、防災ホームページで常に最新情報の提供を行ってきたところでございます。

 また、孤立集落が発生いたしました地域の情報収集に向け、自衛隊のヘリコプターからの映像により被災状況等を俯瞰的に把握いたしました。さらに、テレビ会議システムによる現地との意見交換や、特に孤立集落が多かった奥多摩町と檜原村への都職員による情報連絡員の派遣などを通じて、現地の状況等を積極的に情報収集し、その情報をさまざまな雪害対応に生かしたところでございます。

〇野上委員

 自衛隊のヘリコプターによる映像とか、テレビ会議システムによる現地の意見交換、そして情報連絡員の派遣、これはかなり大きな成果かなというふうに思っておりますけれども、今回の大雪では、このように都は速やかに情報連絡体制をとり、気象情報や交通機関の運行状況などを都民に提供するとともに、積極的に現地からの情報収集に努めてきたことがわかりました。

 特に今回の大雪では、とりわけ孤立した集落の早期の解消が懸案となっていましたけれども、地元自治体から収集した情報の活用方途についてお伺いいたします。

〇村松総合防災部長

 都は、降雪前から地元自治体と緊密に情報交換を行っておりまして、奥多摩町、檜原村、青梅市から自衛隊の災害派遣要請の依頼があった時点で、直ちに自衛隊への災害派遣要請を行いました。また、地元自治体から収集したさまざまな情報に基づきまして、自衛隊、警察による迅速な除雪作業や、自衛隊と消防が連携した支援物資の搬送に十分生かされたものと考えております。

 これらの対応により、多摩西部で発生した孤立集落は、二月二十一日にはほぼ全ての地域で解消されました。今後とも、区市町村や各機関との情報連絡体制の強化を図ることで、災害対応に万全を期してまいります。

〇野上委員

 このように区市町村や各機関からあらゆる手段を講じて迅速に現地の情報を入手し、上手に活用していくということが大切だと思っております。首都直下地震も含めたさまざまな災害に対応できるように、常にこのような体制で臨んでいっていただきたいと思っております。

 続きまして、小笠原の交通アクセスについてお伺いいたします。

 小笠原諸島は、昭和四十三年の返還以来、平成二十五年で四十五年の節目を迎え、昨年十月には、小笠原の父島で返還四十五周年の記念式典が開催されました。都議会公明党からは、中嶋義雄幹事長がこの式典に出席し、島の復興にご尽力された村民の皆様と現地でお祝いするとともに、返還後のご苦労されたお話や今後の島の振興に対するご意見を伺ってまいりました。

 返還後、東京都は、国や村と一体になって小笠原の社会基盤整備を重点的に進めてきておりますが、まだまだ十分ではないとのご指摘もございました。

 私ごとで恐縮なんですけれども、今から八年前、二〇〇六年に初めて小笠原に行きました。都議会公明党の視察団として行ったわけでございますけれども、このときに出されたさまざまな要望の四点のうち、もう既に二点が解決をしております。

 何かといいますと、第一点は、なかなか出産もままならないということで、ぜひ航空路の建設をやってもらいたいということと、二点目は、世界自然遺産の登録を推進してもらいたい。そして三点目は、IT、情報技術の推進をやってもらいたい。情報のデジタルディバイドというか、この格差がありましたので、ここをやってもらいたいと。四点目には、医療体制を充実していただきたいという、この四点を国の方に支援も含めて求めたわけでございます。

 その結果、二点目と三点目、もう既に世界自然遺産とそれからブロードバンドもできましたので、半分は解決をしたような状況でございます。

 あと残っているのは、一点目と、四点目も若干できておりますけれども、もう少し体制を強化しておくことが必要ということで、この二つが残っているところでございます。

 また、小笠原は東京から一千キロ離れておりまして、隔絶した離島であります小笠原にとっては、内地との交通アクセスは、まさに生命線でありまして、中でも航空路の開設は、昭和四十三年の返還以来、村民の悲願となっているわけでございます。

 そこで、まず、小笠原の航空路開設に関してお伺いしたいと思っております。

 東京都はこれまで、航空路の開設に向けて関連する調査を行ってきておりますけれども、来年度予定している調査事業の予算規模や内容について、まず最初にお伺いいたします。

〇矢岡多摩島しょ振興担当部長事業調整担当部長兼務

 小笠原航空路の検討につきましては、小笠原諸島の振興を総合的に推進します総務局と空港整備を専門的に行います港湾局が役割を分担いたしまして、相互連携のもとで調査を実施しておりまして、来年度の調査事業費の予算は六千八百万円を計上してございます。

 総務局では、航空路開設を行う上で必要となる手続であるPI、パブリックインボルブメントの円滑実施に向けた調査を実施いたしまして、港湾局では、主に空港施設の配置や規模などの検討、自然環境に関する現況調査や保全対策の検討などを実施する予定になってございます。

〇野上委員

 総務局、港湾局それぞれで予算計上しているということで、両局で分担をして調査検討が行われているということでございます。それぞれの調査結果などを取りまとめ、早期に課題の整理をしていただきたいと思っております。

 次に、検討を進めていただいております航空路の整備についてお伺いしたいと思っております。

 東京都ではこれまで、兄島案あるいは時雨山案などの具体的な空港建設案を検討してまいりました。これは自然保護の観点から、なかなかこれは両方とも難しいということで断念をしておりまして、現在は空港建設以外のものも含めて三つの案が検討されていると聞いております。それぞれの案の概要と検討状況についてお伺いいたします。

〇矢岡多摩島しょ振興担当部長事業調整担当部長兼務

 都は、平成二十年に都と小笠原村で構成をいたします小笠原航空路協議会を設置し、現在は、洲崎地区活用案、硫黄島活用案、水上航空機案の三案を中心に調査検討を実施しております。

 まず、洲崎地区活用案ですけれども、父島洲崎地区に空港を整備し、東京と父島をプロペラ機による直行便で結ぶ案でございます。空港建設に伴います自然改変の影響や周辺の景観の悪化が課題となっているところでございます。

 次に、硫黄島活用案でございますけれども、東京から硫黄島まで飛行機を運航し、硫黄島からヘリコプターで父島へ連絡する案でございますが、自衛隊基地と共用するための防衛省との調整や、活発な火山活動下での安全性の確保などが課題となっているところでございます。

 また、水上航空機案は、東京と父島を水上飛行艇による直行便で結ぶ案でございますが、これまで国内でこうした事例がないため、民間運航の環境が整っていない状況にあるという状況でございます。

〇野上委員

 今まで、ただいま説明をしていただきました三つの案につきましては、私たちも実際に洲崎に視察をしてみたり、いろいろやってまいりましたけれども、それぞれ三つの案について課題があってなかなか難しいという、そういう印象を受けますけれども、現在の小笠原での救急患者の内地移送について、陸上自衛隊の水上飛行艇が活躍をしていると聞いております。このような既に実績のある機材を活用すれば、三案のうち、水上の航空機案が最も実現可能性が高いように感じるんですけれども、民間の運航をする場合、具体的にどのような課題があるのか、お伺いしたいと思います。

〇矢岡多摩島しょ振興担当部長事業調整担当部長兼務

 現在自衛隊で運用しております水上飛行艇を実際に旅客輸送を行う民間機として転用するためには、メーカーによりますと、安全性確保の観点から、機体の大規模な改造、開発に加えまして、型式証明の取得など、場合によっては一千億円に近い規模の費用を要するとも聞いてございます。

 また、水上飛行艇を民用機として小笠原航空路に導入するためには、湾内または湾外に水上空港の設置が必要となりますが、湾内に設置する場合には、航空法上、周囲の山を削るなど大きな自然改変が必要となります。また、湾外に設置する場合には、波浪の影響により就航率が低下するおそれがございます。

 引き続き、民間転用の動向の把握に努めるとともに、課題の整理を行い、他の二案とともに多面的に検討を行ってまいります。

〇野上委員

 今、説明があったように、水上航空機案も、民間運航するためには、やはり高いハードルがあるということがわかりましたけれども、少しでも進展するように、引き続き検討をお願いいたします。

 それから、航空路の開設についてはいろいろと課題が多いとのことですが、一方で、現在内地と小笠原を結ぶ唯一の交通手段となっている航路について、島民から新しい船を建造してほしいとの要望が出ていると聞いております。東京都では、これらの要望に応えまして、小笠原航路の改善について関係者との協議を進めているようですけれども、新たな船の建造に向けた現在の検討状況についてお伺いいたします。

〇矢岡多摩島しょ振興担当部長事業調整担当部長兼務

 航路につきましては、「おがさわら丸」の経年劣化に加えまして、先ほどちょっとお話ございましたけれども、世界自然遺産登録に伴う観光客の増加や多様化するニーズに対応するため、都は、国や小笠原村、運航事業者で構成をいたします小笠原航路部会におきまして、新たな船舶の建造に向けた協議を開始しているところでございます。

 大型化、高速化、快適化などに着目した新たな船舶の検討を進めておりまして、平成二十八年度の就航を目指してまいります。

〇野上委員

 航路については、着々と検討を進めていただいているようですので、これは安心をいたしました。利用者の要望などを反映して、よりよい船ができるよう、引き続き支援をよろしくお願い申し上げます。

 小笠原村民にとって、航路も航空路も、ともに生活に直結する大きな関心事であり、その改善や進展に対する東京都への期待はとても大きなものになっております。

 そこで、小笠原の交通アクセス改善に対して、都はどのように考えて、今後どういった姿勢で取り組みを進めていくのか、改めて局長にお伺いいたします。

〇中西総務局長

 小笠原諸島への交通アクセスの確保は、島民生活の安定と産業振興を図る上で極めて重要な課題と認識しております。航路の改善につきましては、小笠原航路部会での検討内容を基本といたしまして、利用者の期待に応えられる船舶となるよう、村や運航事業者と引き続き協議を重ねてまいります。

 一方、航空路の開設につきましては、現在検討しております三つの案いずれにも難しい課題があるのは事実でございますが、周辺環境への影響、費用対効果、運航採算性、安全性の確保、最新の航空機材の技術開発動向などを勘案し、実現可能な航空路案の取りまとめができるよう課題整理を行い、検討を進めてまいります。

 今後とも、自然環境の保全と産業振興の両立による小笠原の自立的発展を目指し、都として交通アクセスの改善に取り組んでまいります。

〇野上委員

 ただいま局長から重要な課題と認識し、引き続き改善に取り組んでいくというご答弁をいただきました。大変心強いご答弁でございました。小笠原の交通アクセスが着実に進展するよう、よろしくお願いを申し上げます。

 最後に、要望を二点ほど述べさせていただきます。

 ご答弁の中にもありました航空路開設の検討を進めるために設置された小笠原航空路協議会、これにつきましては、平成二十二年十一月に行われた第五回の会議以来、残念ながら開催をされておりません。開催が不定期であることは承知しておりますが、ぜひ都が主体となって積極的に小笠原村と調整し、今後は国なども巻き込んで議論を進めていただきたいと思っております。

 もう一点は、新たに就任された舛添知事に、できるだけ早いうちに小笠原をご訪問していただき、交通アクセスを取り巻く厳しい環境などを現地でごらんいただくことが重要と考えます。早期に実現できるよう庁内調整をお願いいたしたいと思います。

 以上で終わります。

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