平成26年総務委員会(2014年6月19日)土砂災害時の支援物資について等

平成26年総務委員会(2014年6月19日)



〇野上委員

 私からは、まず、東京都地域防災計画修正素案について何点かお伺いいたします。

 これは平成二十四年の八月に、内閣府が南海トラフを震源とした南海トラフ巨大地震の被害想定を出しました。そのときに津波の高さが問題になりまして、私も高知県の方に視察に行かせていただいたことを思い出します。そして、東日本大震災の被害想定等をあわせて、二十五年の五月に南海トラフ巨大地震等における東京の被害想定が出され、島しょ部における最大で三十メートルを超える津波の対策ということで、今回の震災編となったと思っております。

 先月、五月二十日に当委員会で新島村を視察させていただきました。津波対策の説明を受けて、村の備蓄倉庫を見学させていただきました。その備蓄倉庫は、浸水想定区域の中にあるので、そのほかにも、新しい、浸水想定区域外に倉庫を設置するなどして津波対策を着実に進めている一方で、ちょっと課題と感じたのは、備蓄の中身でございました。水やクラッカー、毛布などの最低限のものは備蓄をされておりましたけれども、それ以上のものもなかなか設置をされていなかったということがいえます。

 昨年十月十六日未明に起こりました大島の土砂災害におきましては、都は多くの支援物資を輸送いたしました。それらの物資が備蓄されていれば、これは輸送する必要はなかったと思うんですが、備蓄に適さない物資もあったとは思いますけれども、当時輸送した物資は何だったのか。これは大変貴重な経験でありまして、教訓として生かしておくべきではないかと思います。大島における土砂災害の教訓を島しょ地域における備蓄の考え方に生かしていくべきと考えますが、見解をお伺いいたします。

〇村山企画調整担当部長

 昨年の大島の土砂災害の際には、応急復旧活動のため、資機材から生活必需品まで多岐にわたる物資を輸送いたしました。比較的早期に輸送した食料、生活必需品等は、アルファ化米、レトルト食品、ペットボトルの飲料水、おむつ、生理用品などでございます。

 南海トラフ巨大地震が発生すると、地理的要件などから島しょ地域は孤立化し、必要な物資の輸送が困難となる可能性もあります。そのため、水、食料に加えて、大島の教訓も踏まえ、生活必需品を一週間分備蓄する目標や、より迅速な輸送体制構築の検討を地域防災計画修正案に盛り込んだところでございます。

〇野上委員

 大島の応急復興に向けた取り組みについての七ページのところに、今、部長がいわれたことにプラスして、食料品じゃないんですけれども、例えば仮設トイレ、それから歯ブラシ、哺乳瓶等も、十月十七日以降すぐに送ったというようなことも書いてございました。

 島しょ地域の備蓄の目標を、これまで三日分から一週間分にふやすということでございますけれども、一週間生活を持続していくためには、水、食料に加え、おむつとか、あるいは医薬品などの生活関連品も必要になってまいります。例えばおむつにしても、その島の状況によって、赤ちゃん用と高齢者用と、それをどれぐらい備蓄すればいいのかとか、医薬品なども、病名によって備蓄するものが違ってくるし、また、そういったものも消費期限というんですかね、それもありますので、むやみやたらに全て備蓄しろというのはちょっと難しいかと思うんです。

 地域防災計画修正後は、都は、島しょの町村とともに、生活関連用品も含む一週間分の備蓄を確保していく必要があると思いますが、今後の取り組みについてお伺いいたします。

〇村山企画調整担当部長

 一週間といった一定期間の生活を考慮すると、食料や水以外の生活必需品の備蓄も重要となります。備蓄を充実する上では、まず、町村が地域特性を踏まえ、自助、共助、公助をどのように組み合わせて一週間分の物資を備蓄するか検討する必要があります。また、検討に当たっては、必要量の算定、物資の選定、備蓄場所の確保、期限切れ物資の処理方法など、多くの課題があるところでございます。

 都は、備蓄に関する検討会を町村とともに立ち上げ、島しょ地域における自助、共助を踏まえた備蓄のあり方を検討し、備蓄の拡充を図ってまいります。

〇野上委員

 一週間分の備蓄を準備していくためには、今後ともそれぞれの島ごとの、町村ごとの地域特性や状況に応じて、よく連携協力しながら進めていく必要があることがわかりました。

 ただ、今後防災対策を具体化するに当たっては、一つ留意しておく点があります。それは女性の視点でございます。

 先般、一部の町村で備蓄等の検討が行われた際に、メンバーに女性が入っていなかったとお聞きいたしました。災害時ならではの課題、女性だからこそ気がつく課題が多くございます。東日本大震災の教訓を生かして、私たち公明党、我が党は、本会議等を通して女性の視点について協議をしてまいりました。さまざまな防災対策を検討するに当たっては、女性の視点を盛り込んでいくべきだと考えますが、見解をお伺いいたします。

〇村山企画調整担当部長

 ご指摘のとおり女性の視点は重要であり、東京都防災会議においても、学識経験者として女性委員二名を委嘱しているところでございます。今回の地域防災計画修正素案作成に当たっても、東日本大震災の際、被災地で女性の被災者を支援するボランティア活動を行った女性の専門家を中心としたプロジェクトチームを立ち上げ、その検討内容を素案に反映させたところです。

 今後ともさまざまな防災対策の検討に当たって、女性の視点について知見を持つ専門家から意見を聴取するなど、都民の実情に沿ったきめ細かな災害対応が実現できるように取り組んでまいります。

〇野上委員

 ぜひ女性の視点に立ったきめ細かな対応をしていただきたいことを要望しておきます。

 次に、首都直下地震等対処要領について何点かお伺いいたします。

 発災時に一人でも多くの命を救うためには、各機関が共通認識を持って応急対策等を実施していくことが重要でございます。とりわけ、災害対策本部が立ち上がる区市町村と密接に連携した対応が欠かせないと思っております。

 一方、多くのとうとい命が犠牲となった昨年十月十六日に発生した大島の土砂災害では、土砂災害警戒情報等の気象情報がうまく大島町に伝わらなかったという情報連絡の連携に課題が生じました。大島における土砂災害の教訓も踏まえて、区市町村との間の情報連絡体制を強化していくべきと考えますが、今回の地域防災計画修正素案や首都直下地震等対処要領をもとにどう取り組むのかについてお伺いいたします。

〇村松総合防災部長

 大島町での土砂災害の教訓を踏まえまして、都と区市町村長との間でホットラインを構築するとともに、支庁と町村との連絡体制を強化するため、警報発令時などには、支庁は町村役場に連絡員を派遣するなど情報連絡体制を強化いたしました。

 また、防災担当者不在時や夜間などにおきましても、区市町村との確実な情報の共有が図れますよう、気象警報発表など気象庁から都に配信される情報について、事前に登録した区市町村防災担当者に自動でメール送信できますシステムを今年度中に導入いたします。

 また、首都直下地震など大規模災害の発生時において、迅速に被害状況の収集や救助ニーズの把握を行うため、電話、ファクシミリ、災害情報システム等による情報のやりとりだけでなく、被災した区市町村に職員を派遣し、情報を積極的にとりにいくこととしております。

〇野上委員

 二重、三重に情報がとれるようにしていただくということで、大島のようなことがもう二度と起きないようにしていただきたいと思っております。

 被災した区市町村に派遣するリエゾンですかね、情報連絡員の果たすべき役割は非常に重いものがあると思います。救援ニーズを的確に捉え、きちんと都に伝えることができるだけでなく、都の方針も地元区市町村に伝えていく必要があります。これは、誰でもすぐにできるというわけではなく、相当のトレーニングが必要だと思っております。情報連絡員として職員を区市町村に派遣していくわけでございますけれども、きちんと役割を果たせるようにするための訓練というんですか、それを今後どのような対応をして訓練していくのか、お伺いいたします。

〇村松総合防災部長

 都職員のうち、発災時に固有の災害対応業務を持たない職員を現地機動班要員として指定しております。現地機動班は、震度六弱以上の地震が発生した場合に、都立公園における大規模救出救助活動拠点の確保や区市町村の災害対策本部における情報収集などを行います。現地機動班が発災時に機動的に活動できるようにするためには、研修や実践的な訓練の積み重ねにより、要員一人一人の能力を高めていくことが重要でございます。

 このため、今年度は全ての要員を対象とした実務研修のほか、班長となる管理職等へのリーダー研修、また、区市町村の協力を得て災害対策本部間の情報連絡、伝達訓練などを実施いたしまして、現地機動班要員の災害対応力の向上を図ってまいります。

〇野上委員

 昨年の十月十六日に発生した大島の土砂災害では、同日に、前田副知事を本部長とする現地対策本部を設置し、その二日後に設置された東京都災害即応対策本部と連携して、現地において必要な対策を迅速に行うことができたとお伺いをしております。

 被災した区市町村のニーズを的確に把握するとともに、都の災害対策本部と連携して、現地において必要な対策を実施していくためには、大島での対応と同様に責任ある幹部を派遣するとともに、必要に応じて現地対策本部を設置することが必要なのではないでしょうか。このことについて見解をお伺いいたします。

〇村松総合防災部長

 大災害等の発生により、東京都災害対策本部が設置され、本部長である知事が災害応急対策のため必要であると認める場合には、副本部長である副知事あるいは本部員である局長などを本部長といたします現地災害対策本部を設置することとなります。

 発災時には、昨年の大島の対応を参考にしつつ、災害の状況に応じてこうした本部体制の構築や、区市町村への情報連絡員派遣などを実施いたしまして、被災した区市町村と密接な連携を図ることで、迅速な災害対応を展開してまいります。

〇野上委員

 最後です。

 現場での指揮系統を明確化すること、そして迅速な対応を図っていくこと。災害というのは、最悪の事態を想定して最高の準備をしておく、これが一番だと私は常日ごろから地域の皆様にもいっております。ぜひこの準備をしっかりとしていただきたいことを要望して、質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。

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