平成15年都市・環境委員会(2003年2月17日)PM減少装置について等

平成15年都市・環境委員会(2003年2月17日)


◯野上委員

 では、ディーゼル車対策についてお伺いいたします。
 石原都知事も第一回定例会の施政方針演説の中で、最も身近な危機である大気汚染に関しては、これまでの取り組みの到達点として、本年十月より、基準を満たさないディーゼル車への走行規制を開始いたしますと、延期することなく開始するということで述べておられました。昨年九月に違反ディーゼル車一掃作戦を開始して以来、粒子状物質減少装置の装着が大幅にふえているほか、百貨店協会を初めとする企業、業界でも自主的な取り組みが始まっております。対策は着実に進んでいるとありますが、ディーゼル車の買いかえを促進するため、既存の融資制度を活用できない小規模零細業者、零細事業者にも利用が可能となる新しい融資制度を創設し、円滑な実施に向けて、今後、さらに相談体制と広報活動を充実し、きめの細かい対応を図っていく予定であると、知事も力強く述べておられました。
 ディーゼル車に関する規制は、東京都の条例、国のNOx・PM法、大気汚染防止法が複雑に関係しております。支援策も、融資あっせん、PM減少装置の補助などいろいろなメニューがあります。事業者の方から、どう対応したらいいのかよくわからないという声もお聞きいたします。実際に私どもの方に相談に来られた方々には、車検証を持ってきていただいて、それを参考に、一番よい方法を選択していただくようにしておりますが、電話等で一般論で相談された場合は、私にもよくわからないんですね。
 一緒に具体的に考えていこうというような形になっておりますけれども、例えば今回の補正予算で、平成十五年度予算案に盛り込まれた新しい融資制度が前倒しで計上されております。表の中に書いてありますけれども、事業者のために選択肢がふえるのは大変喜ばしいことですけれども、融資制度だけでも三種類になると、それぞれがどんな特徴を持った制度なのか、支援策の全体像がわからないと、かえって判断に迷うという声をお聞きいたします。
 そこでお伺いいたしますけれども、現在の融資制度と新しい融資制度、また、十五年度予算になりますけれども、政府系の金融機関を活用した融資制度、それぞれどのような特徴があるのか、また、どのような利用者を想定しているのか、お伺いしたいと思います。

◯松葉環境改善部長

 ディーゼル車の買いかえのための三つの制度の特徴と利用者の想定についてでございますが、まず、現行の自動車低公害化促進資金でございますけれども、東京都信用保証協会の信用を得まして融資が行われるものでございます。これは都の融資制度の一つとなります。
 また、利用者でございますが、担保は提供はできないが、信用保証やその企業としての貸し付けの枠に余裕のある中小企業を想定しているところでございます。
 それから、政府系金融機関の公庫の融資でございますが、利子は低利でございまして、有利な制度であるわけでございます。現在のところ、利用の実績は低い水準にございます。これは、利用者に制度自体が知られていないということや、第三者の連帯保証人あるいは物的担保、信用保証のいずれかが必要であるというようなことが考えられます。
 利用者といたしましては、連帯保証人、物的担保の提供ができ、あるいは信用保証を得ることができるなど、比較的担保力や信用力のある企業が想定できます。
 次に、今回設けました新たな融資制度でございますが、民間保証機関が購入車両を所有権留保をいたしまして、金融機関から融資を実現するものでございます。
 利用者といたしましては、保証枠に余裕がない、担保提供ができないなどの理由により現行の融資制度を利用することができない小規模な零細事業者を想定してございます。
 この三つの制度は、あわせまして併用が可能でございまして、今後、それぞれの制度の特徴を周知するとともに、企業の方々に、実情に応じまして十分活用していただきたいというふうに考えております。買いかえが今後一層促進されますよう努めてまいります。

◯野上委員

 この、さっきいわれました一番、二番の融資というのがなかなか借りられない方に関しては、三番目の新たな融資制度というのは、大変厳しい経営状態にある中小零細事業者にとっては期待が大きいところだと、私は評価をしております。車を買いかえたいけれども、車の使用状況や経営状況から、DPFや酸化触媒を装着しようとする事業者もおります。
 ところが、都の補助制度と国の補助制度で違いがあって、対応に困っているという声をお聞きするんですね。都のPM減少装置の補助制度は、所有者や補助対象車両などの要件がどうなっているのか、改めてお伺いしたいと思います。

◯山本自動車公害対策部長

 東京都のPM減少装置装着に係る補助制度でございますけれども、装置装着の補助対象者は、車両総重量三・五トンを超えるディーゼル車の所有者または使用者でございます。
 また、PM減少装置は、装置を指定した際にお示しいたしました装着対象車両につけるのでございましたら、補助対象となります。PMの排出の多い、いわゆる平成元年規制車につきましてはDPFの装着が必要でございまして、登録年度にかかわらず補助対象としております。
 また、いわゆる平成六年規制の車につきましては、DPFではなく比較的安価な酸化触媒で対応することが可能でございまして、これも補助対象といたしまして、事業者の負担軽減を図っております。

◯野上委員

 今の答弁ですと、例えばNOx・PM法による車検の有効期限が短いために、一般的には買いかえが妥当と思われるというようなときでも、DPFをつける場合は補助金の対象となるということになるわけですね。都の方は、事業者の選択の幅を広めて、広く支援を行っていることは理解できるんですけれども、これに対して国は、現在、PM減少装置の補助対象が限定されていますね。
 そこで、この前、我が党の四定の代表質問で、国の補助金の要件緩和を強く要請すべきだと求めましたが、その後、国の対応がどうなっているのか、お伺いしたいと思います。

◯山本自動車公害対策部長

 国は現在、車両総重量八トンを超えるディーゼル車へのPM減少装置装着に対して補助を行っており、補助対象車はNOx・PM法対策地域の運送事業者に限定をしております。一般の事業者の負担軽減や流入車対策を進めるためには、国の補助要件緩和を実現する必要がございまして、この間、七都県市とともに国に強く要請をしてまいりました。
 その結果、国は、十五年度におきまして補助対象地域を全国に拡大するとともに、自家用車、いわゆる白ナンバーも補助対象とする予定であるというふうに聞いております。

◯野上委員

 都ほどではないけれども、国の補助要件が大幅に拡大して、特に自家用の白ナンバーまで対象になったことは、都内の事業者にとっては本当に喜ばしいことだと思っております。また、全国が対象となったことで、都のディーゼル車規制で対象となる都外からの流入車にとっては、大きな支援策になるとは思います。
 一昨日ですか、やっぱりディーゼル車をお使いのある業者の方々から相談をお受けいたしました。今回の都の支援策や条例や法律の関係などについても、詳しくお話をいたしました。そこの会社は、大変信用のある、小さな会社なんですけど一生懸命働いているところなんですけれども、仕事自体は、ありがたいことに途切れることなく続いてあるそうです。また、今ちょうど年度末を控えて、すごく忙しいというふうにおっしゃっていました。その日は土曜日だったんですけれども、仕事を半日休んで、都庁まで来ていただきました。
 しかし、銀行からの融資は望めないということなんです。借金も一円もなくやっているんですけれども、銀行からの融資は望めないと。そのまま事業をしていても、二年後に景気がよくなるかどうかもわからない。特に自分たち零細企業に融資をしてもらえるかどうかが本当に死活問題だということで、不安を訴えておられました。
 まさに、今回の三番目の融資制度の対象としている方々なんですけれども、本当にこういうまじめな事業者が、融資を受けられて事業を継続できるのか、実際の見通しをお伺いしたいと思います。実際です。

◯松葉環境改善部長

 今回の新しい融資制度でございますが、既存の融資制度を利用できない中小企業者も利用可能な制度であります。債務超過や赤字決算などの場合でも、現金などの流れなどから返済可能な計画と認められれば、融資を受けることも可能であります。
 東京都では、このような制度の創設の趣旨に沿いました融資が実行されるよう、金融機関及び保証機関に要請してございます。金融機関側も積極的な協力を約束してございます。三月三日から取扱金融機関で融資申し込みの受け付けを開始いたしますが、都としては、各金融機関の融資実行状況などを把握するなど、本制度が有効に活用されるよう努めてまいります。

◯野上委員

 よろしくお願いいたしたいと思います。
 実際には、十年以上車を使っている方が本当に多いんですね。本当は、装置をつけるよりも車を買いかえることがいいのは、だれでもわかっているんですね。しかし、一台大体千二百万とか千五百万の、中古のマンションを買うぐらいのお金がかかりますので、本当に車を買いかえるというのは、一時に多額の資金が要るわけです。環境問題に努力をして車を買いかえるのも、東京の経済を不況から脱出させようと懸命に働いているのも、同じ中小零細企業の方々なんです。
 環境局としては、この点を十分に認識して、都全体を見渡して、何としても新しい融資制度を成功させていただきたいと思います。最後に局長のご決意をお伺いして、質問を終わります。

◯小池環境局長

 ただいま野上理事からご指摘がございましたように、我が国の長期にわたる経済不況のもとで、中小零細企業の方々が非常に厳しい経営環境に置かれており、不況からの脱出に懸命に努力していることにつきましては、私どもも十分認識しております。
 現在、東京の経済を支える中小零細企業への支援は、都政にとって緊急かつ最重要な課題ということで、全庁挙げて取り組んでいるところでございます。環境局といたしましては、このような大変厳しい経営環境のもとではありますが、ディーゼル車規制にご協力いただいて買いかえを促進することは、大きな課題となっております。
 そこで、従来の融資制度を利用できない中小零細企業者の方でも買いかえ融資が可能なように、今回、全く新しい融資制度を組成したところでございます。本制度の公表後、反響も大変大きく、中小零細企業者の期待の大きさをひしひしと実感しているところでございます。今後、融資の状況を十分に把握しながら、既存の融資制度と新制度が有効に活用され、ディーゼル車の買いかえが一層促進されるように、全力を挙げて努めてまいります。

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