平成15年都市・環境委員会(2003年8月29日)PM減少装置について等

平成15年都市・環境委員会(2003年8月29日)


◯野上委員

 案件総括表の中の第三番のごみ処理場第七号東京臨海リサイクル発電施設について、お伺いしたいと思います。
 広域的な産業廃棄物の処理とか、リサイクルを推進することは循環型社会の形成を図る上で大変必要であると思います。そういう意味で、この東京臨海リサイクル発電施設は期待できる施設ではないかと考えております。しかし、前回、ごみ処理施設などの爆発事故とかがございましたけれども、まず、この施設の安全基準はどのようになっているのか、お伺いしたいと思います。

◯山崎都市基盤部長

 安全基準でございますけれども、廃棄物処理法に基づきます施設の技術上の基準ですとか、維持管理上に関する基準がございまして、これを遵守するというのはもとよりなんでございますけれども、ダイオキシンですとか窒素酸化物の排ガス等については、先ほど申しましたが、法令より厳しい自主規制値を定めまして、これを遵守するということにしてございます。
 具体的には、施設を運転する安全確保につきまして外部の有識者を加えました検討を行って、運転マニュアル、チェックリスト、そういうものを徹底するということと聞いております。さらに、ISO一四〇〇一を取得しまして、環境マネジメントシステムを構築して適切な管理運営を行うということでございます。

◯野上委員

 いろいろ安全基準をきちっと設けて、自己規制値を定めてやっていくということで、ある程度安心はできると思うんですけれども、それでも不慮の事故、あるいは自然災害も含めて、こういった緊急時における安全対策はどうなっているんでしょうか。

◯山崎都市基盤部長

 安全対策には設備そのものと維持管理の方法、両方とも大事だと思うんですけれども、緊急時の対応マニュアルという、緊急時にどう対応するかということも大変大事なことだと思っております。防災組織とか、従業員の教育訓練、こういうことも徹底し、あらゆる事態を想定した緊急態勢の整備を行うということでございます。事業者は、東京都や区、警察、消防等の関係機関との連絡体制もきちっと構築して取り組んでいきたいというふうに聞いております。

◯野上委員

 今、小中学校においても総合的な学習の時間を使って環境教育、また、高等学校の教育の中にも組み込まれてきておりますけれども、こうした施設に対して一般の見学者に開放していくとか、子どもたちに見学できるようにするとか、そういった施設の外部に対しての情報公開というのはどうなっているのでしょうか。

◯山崎都市基盤部長

 外部につきましては、見学者のスペースを設置するとか、全体を一望できるような展望室を設けるとか、そういうことによりまして広く見学者を受け入れて、施設や事業への理解を深めることとしております。
 また、インターネットによりまして、施設の運営状況とか、環境観測データ等の情報公開を行うということも聞いております。
 万が一トラブルが起きた場合には、その原因と対策等についても公開し、施設の透明性を高めているということも聞いてございます。

◯野上委員

 もう一つなんですけど、葛飾区は医療廃棄物の収集をモデル事業でたしか行っておりましたね。医師会とも協力して進めてきた経緯もあると思いますけれども、昔は注射針が無造作に捨ててあって、それを子どもたちが使って遊んでいたという過去の事例とかもありますけれども、東京都における感染性医療廃棄物の処理はどのようになっているんでしょうか。

◯山崎都市基盤部長

 いささかデータが古くて何なんですが、平成十一年度の調査ですと、医療機関から排出される廃棄物は年間五万四千トンございまして、そのうちの二万九千トンが感染性医療廃棄物ということでございます。感染性医療廃棄物の五五%に当たる一万六千トンが他県で処理されているというような状況でございます。
 本施設では年間一万八千トンの感染性医療廃棄物の処理を計画しております。その八割程度は都内から受け入れる予定としておりまして、本施設の整備によりまして都内の処理率は大幅に向上することになります。

◯野上委員

 今、例えば腐った死体の処理なんかも、どんな病原菌が潜んでいるかもしれないということで、SARSのときのように、処理班が着ていたような装備をして、死体の処理を行うということを聞いているんですけれども、こうした感染性医療廃棄物は回収してきて、衛生管理上、すぐ処理しないと病原菌が発生するとか、懸念があると思うんですけれども、焼却炉が故障した場合の対応はどういうふうにするんでしょうか。

◯山崎都市基盤部長

 感染性医療廃棄物の焼却炉は二基配置してございまして、平常は一基で運転してございます。残りの一基は故障ですとか、メンテナンスのために用意しておるということですので、そういうことで安定した処理が可能なのだろうというふうに考えております。

◯野上委員

 こうしたリサイクル施設に名乗りを上げる会社も、今までのノウハウのある業者が手を挙げてやっていくようになると思いますけれども、施設設備の用地取得に対しての補助というのはどういうふうになっているんでしょうか。

◯山崎都市基盤部長

 施設に対する補助でございますけれども、事業者は国から建設経費の三分の一の補助が受けられるというようなことで、現在、協議調整を行っているところでございます。
 ちなみに、用地につきましては、東京都が事業者に対して適切な価格で譲渡するということでございます。

◯野上委員

 ということは、東京都の方からは補助金というのはないということで確認をしておきます。
 次に、スーパーエコタウン事業の城南島第三建設リサイクル施設についてお伺いしたいと思います。
 今、普通の家を解体するときに、どうしても広い場所がない場合は、車両を片方通行にとめて、人を配置して、一気に家を壊して持っていくという手法を、業者の方は、どうしてもそれをせざるを得ないというんですね。一々かわらとか、本当は一個一個の分別でやりたいんだけれども、車をとめる時間も限られているし、人手も要るので、一気にだっと壊して、集めたものを広いところに一回持っていって、おろして、そこで、人の手でどんどん振り分けて処理をしているというのが実は現状だそうなんです。
 今度、城南島の第三建設リサイクル施設ができますと、東京都における建設廃棄物の状況はどうなっていくのか。また、建設廃棄物のリサイクルがなかなか進まないというふうに聞いておりますけれども、この施設のリサイクル率はどの程度になるんでしょうか。

◯山崎都市基盤部長

 都内から排出されます産業廃棄物の約四割、あるいはまた、最終処分量の約九割を建設廃棄物が占めておるというようなことで、その大部分を他県で処理するというようなのが現状でございます。今後、高度成長期に建設されました建築の解体が進んでくるということになると、また、増大が見込まれるということでございますが、こういう施設ができることによって、都内の処理率が高まるということで期待しているところでございます。
 本施設でのリサイクル率でございますけれども、約八六%ということで、資源の再利用と最終処分量の削減を図るということでございます。

◯野上委員

 最後です。こういった施設を整備することにより、仕分け作業というのは、多くの人の手がかかりますので、こういった施設でたくさんの雇用が見込まれると思うんですけれども、新しい雇用の機会の場として期待はしているんですけれども、実態はどうなんでしょうか。

◯山崎都市基盤部長

 会社の方にお聞きしたところ、全体で百五十人程度の雇用といいますか、働く人が必要になるのかなというようなことを聞いておりまして、その一〇から二〇%ぐらいは高齢者の方とか、身障者の方の就労も考えているというようなこともお聞きしてございます。

◯野上委員

 失業率が五・三%ということで厳しい雇用の状況があるんですけれども、こうしたところで少しでも多くの方々が就職して、職を得て働いていただければというふうに思っております。何事もやってみないと、成功するか失敗するかわからないものですけれども、積極的に応援していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。

◯野上委員

 同じような質問なんですけれども、都の条例によるディーゼル車規制の特徴として、都内の登録車だけでなく、都外から入った車についても規制の対象として運行を禁止することが挙げられております。本日は、東京都のディーゼル規制の状況について説明を受けたわけですけれども、こうした都条例の特徴から見るならば、他県の状況についても把握する必要があります。
 特に今年度は、PM減少装置の装着補助について、国の補助金の要件緩和、道路特定財源を活用した大幅な予算額の増加がありながら、国の補助金が六月に突然に打ち切られ、全国の自治体、事業者への影響が懸念されました。私も突然の打ち切りに対して、すぐに国土交通省に出かけていきました。扇国土交通大臣にお会いして、補助金の追加申請をしてまいりました。
 例えば、八都県市など、他県の取り組み状況や補助金の予算、申請数などの実績はどうなっているのか、お伺いしたいと思います。

◯山本自動車公害対策部長

 八都県市では、ディーゼル車対策推進本部を設置いたしまして、PM減少装置の共同指定など対策推進のための条件整備、それから周知活動や関係団体への要請など、規制対応に関する事業者への働きかけなど、連携協力してディーゼル車対策を実施しております。
 PM減少装置の補助金につきましては、八都県市合計で、平成十四年度は補正後の予算が約五十三億円、申請は約二万五千台、十五年度は約百四十七億円、申請が七月末で約七万五千台に及んでおります。八都県市以外でも十三の府県が補助金の予算化、制度化を表明しておりまして、その予算額は合計で約十二億円、約一万三千台分になります。

◯野上委員

 東京都も昨年度二十九億円、今年度五十九億円という巨額の予算を組みましたが、八都県市でも厳しい財政状況の中、昨年度も今年度も補正予算を組んで急増する需要にこたえてきたという経過がございます。この二年間の累計で十万台という申請というのは大変なことだと思っております。
 当初は、この長引く不況の中で、大企業だけしか対応できないのではないかと危惧されましたけれども、中小企業にもディーゼル車規制の必要性が浸透して、厳しい経営状況の中で、多くの中小零細事業者がPM減少装置の装着や新車への買いかえに対応しようと努力しております。中小零細事業者の規制への対応状況について、都はどのようにとらえているのでしょうか、認識を伺いたいと思います。

◯山本自動車公害対策部長

 長引く不況の中で、中小零細事業者が置かれている厳しい経営状況については認識をしてございます。平成十五年度は中小企業向けにPM減少装置の補助金を支出するなど支援策を展開するとともに、各種説明会の実施など、きめ細かな対応により、条例規制への対応を促進してまいりました。補助金の申請状況を見ても、中小企業の補助申請が増加するなど、一定の理解と協力が得られつつあると考えております。

◯野上委員

 私も多くのところでディーゼル車規制について相談を受けるんですけれども、PM減少装置の発注をした方から、メーカーから納入時期が示されていないという苦情を聞くことがあります。きょうの資料にもありますけれども、規制開始後の不適合車への対応では、こういった方々の扱い方がどうなっていくのかよくわかりません。つまり、発注はしてあるけれども、納入期限を明記していないので、十月一日を過ぎて納入されてしまうかもしれないという、そういう不安を持っていらっしゃる方が大勢いらっしゃいます。
 平成十五年十月の条例規制開始が近づくにつれて、条例を遵守しようという意思があり、装置や新車を発注するなど明確な対応をとっている事業者から(「同じ質問だ」と呼ぶ者あり)同じようなことなんですけど、このままでは行政処分や処罰の対象となってしまうんじゃないかとか、規制前なのに荷主から対応を迫られている、このままでは仕事がとれなくなる、なくなってしまうというような不安の声が多く寄せられているわけです。
 条例の取り締まりを公平にすることも確かに大事ですけれども、配送、工事等で違反車両を使わせない取り組みも重要ですけれども、これらが厳正に行われると、装置装着や納車のおくれは事業者にとっては生きる死ぬの死活問題になってくるわけです。ですから、条例を遵守する意思があって、装置や新車を発注するなど明確な対応をとっている事業者が、みずからの責任がないにもかかわらず、装置装着、納車等がおくれた場合、行政処分その他不利益を受けないように、遅延に関する明確な救済措置を早急にとるべきだと考えますけれども、いかがでしょうか。

◯山本自動車公害対策部長

 都民の生命と健康を守るため、ディーゼル車規制につきましては、この十五年十月から着実に実施する必要がございます。零細事業者の方々につきましては厳しい経営環境の中でございますけれども、一定のご理解とご協力をいただいているところでございます。
 そうした中で、ただいまもお話しございましたけれども、発注はしたけれども、間に合わないというような声が出てきておりまして、先ほどご答弁いたしましたとおり、そういった方々につきましては、全く対応しない方とは、公平性の面から区別する必要があると考えております。現在、そうしたどの程度間に合わないのかという状況について把握に努め、メーカー側の対応のおくれで間に合わなくなる場合の取り扱いについて検討しているところでございまして、早急に結論を出すよう努めてまいります。

◯野上委員

 ディーゼル車規制は、一都三県でほぼ同様の内容の条例規制をしております。八都県市で対策本部までつくってディーゼル車対策を展開しているという点では画期的なものです。また、運行禁止命令によって全国の事業者に影響を及ぼしていること、直接規制の対象となるディーゼル車の所有者だけではなく、荷主として多くの民間業者を巻き込んでいるなど、その影響の大きさははかり知れません。
 今のような遅延の場合、八都県市やメーカー等との連携により、早期かつ統一的な対応をしなければ、多くの関係者の間に不幸な混乱が生じます。八都県市やメーカーに働きかけ、装置装着、納車等の遅延に関する措置を早急に実施すべきだと思いますが、見解をお伺いしたいと思います。

◯山本自動車公害対策部長

 ディーゼル車規制につきましては、一都三県で同様の条例を制定し、八都県市の緊密な連携で推進してきており、全国の自治体にも周知や補助実施などの要請を行ってまいりました。ただいまご指摘のございました遅延の取り扱いにつきましては、八都県市やメーカーにも働きかけを行いまして、早急に検討してまいります。

◯野上委員

 つい先日もディーゼルの話をした際、初めて都の条例規制を聞いたという、珍しいでしょうけれども、そういう事業者の方がおりました。本当にダイレクトメールを送ったり、説明会を開いたり、マスコミの対応とかをやっていながら、これだけ周知徹底に努めていても、まだまだ知らない人がいるのかという、正直いって驚いたんですけれども、これが現実ではないかと思います。あと四割の方の中にはそういう方がいらっしゃるのではないか。規制まであと一カ月です。今までにも増して、しっかりと規制の周知、対応促進を働きかけていただきたいと思います。
 その中で、補助金については、先ほどこいそ理事からもありましたけども、本日で申請が締め切られるわけです。この一週間、第二庁舎一階で受付窓口に申請者が殺到している状況を見ると、本当にきょうで申請を締め切ってしまっていいのかなと改めて考えてしまうわけです。PM減少装置の補助金受け付けについて、九月に短期間でもいいので、再度受け付けを行うべきだと思うんですけれども、いかがでしょうか。

◯山本自動車公害対策部長

 十五年十月までにPM減少装置を装着して条例に適合するためには、補助申請を受けてから交付決定を経て、事業者が装置を発注し、装着するということで一カ月は必要になります。したがいまして、規制開始日から逆算いたしまして、八月二十九日を締め切りとしたわけでございます。
 ただいまお話がございましたとおり、今週月曜日から昨日までの四日間で約三千台の申請がございまして、まさに規制対応を進める事業者の申請が殺到しているというような状況でございます。ただいまご指摘のございました再度の受け付け期間の設定につきましては、こうした受け付け状況などを十分勘案いたしまして検討してまいります。

◯野上委員

 私の家のすぐ近くで金型でPM減少装置の一部をつくっている業者のおじいさんがいらっしゃるんですね。毎日毎日注文が殺到して、夜も寝られないぐらい忙しいと。でも、十月一日をもって、ぴたっとこの注文もなくなるんじゃないかと心配しながらも一生懸命つくっているという──おじいさんひとりでやっているんですけれども。
 八都県市で十万台ものPM減少装置の補助申請があるなどということは前代未聞だと思います。しかし、それがきょう、あすの資金繰りに悩む中小零細事業者の一台一台の苦渋の決断の積み重ねであることを十分認識していただきたいと思います。規制というのは劇薬です。その扱いについては、一台一台の状況を十分考慮した、血の通った対応を実施するよう要望して、質問を終わります。
 以上でございます。

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