平成26年都市整備委員会(2015年3月18日)マンションの耐震化について等

平成27年都市整備委員会(2015年3月18日)



〇野上委員

 都市整備委員会の当初予算について、一、多言語対応、二、沿道建築物対策、三、居住支援協議会、四、マンション対策、五、免震装置の不適合建築物について質疑をさせていただきます。

 まず最初、多言語表記についてでございます。

 この多言語表記等に関する調査としては、来年度、約一千万の予算がついております。千客万来の東京、これは石原知事の時代からずっといわれておりましたけれども、また観光立国ジャパンとか日本とかという言葉のとおり、二〇一三年には一千三十六万人、また昨年、二〇一四年には一千三百万人を超える、外国人の旅行者が来られたということでございます。

 日本語は、外国人にとって大変わかりにくい言語であるのではないかと思っております。外国人に対する丁寧な表記が不足している現状があります。調査結果では、この外国人が移動をするときに不便を感じているという割合が四割に相当するということで、快適で便利で安心して滞在ができて、また日本に来てみたいなというリピーターになれるかどうか、これが大事な観点ではないかと思っております。

 これからますます増加する海外からの観光客や、またオリ・パラに向けて多言語表記の普及は必要であります。対応言語といいましても多種多様であり、人口別、世界で使われている語学では、中国語、英語、ヒンディー語、スペイン語、アラビア語、ベンガル語、ポルトガル語、ロシア語、日本語、ドイツ語、フランス語、ベトナム語と、六千五百種類の言語が存在するといわれている中で、公用語として英語を初めとした、よく来日する国の言語を中心と考えるわけでしょうけれども、この対応言語の種類と多言語表記に対する基本的な考え方について、まず最初にお伺いいたします。

〇佐藤都市基盤部長

 二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京大会の開催に向け、官民の関係者から成る多言語対応協議会が発足し、その下に、都が事務局となって、鉄道、バスなど交通事業者が参画する交通分科会が設置されております。

 この協議会におきまして、多言語表記に対する基本的な考え方が検討され、日本語、英語及びピクトグラムによる対応を基本としつつ、需要、地域特性、視認性などを考慮し、必要に応じて中国語、韓国語、さらにはその他の言語も含めて多言語化を実現することとされております。

〇野上委員

 あくまでも多言語対応協議会が中心となって整理をしていくということになると思います。この多言語対応協議会というのは、都あるいは国、地方自治体、民間団体、企業、六十の団体から構成されているということでございます。

 英語表記が基本とのことですが、現状として駅などにおける問題点、いろいろあると思うんですけど、及びそれに対する考え方について見解をお伺いいたします。

〇佐藤都市基盤部長

 大きなターミナルにおいては、例えば出口名称や路線名称の英語表記が統一されていない、あるいは乗り場への英語案内が途中で途切れてしまうなどの問題がございます。これは、複数の交通事業者や、交通広場、通路などの管理者などが、それぞれの管理区分において独自の基準などに基づいて案内サインを設置しており、お互いの連携がとれていないことが原因の一つと考えられます。

 このため交通分科会では、案内サインのあり方などについて検討し、取り組み方針として外国人旅行者が不安を感じることなく円滑に移動できるよう、必要な案内を多言語及びピクトグラムで表示するため、関係事業者間相互に連携して取り組んでいくこととしております。

〇野上委員

 先ほどの答弁で、外国人が不安なくという観点が非常に大事なことだと思っております。絵によって意味を伝えるピクトグラム、これこそが一九六四年の東京オリンピック・パラリンピックのレガシーで、非常口のマークとかトイレの男性、女性のマークとか日常的に当たり前に使われております。どこの国の誰でもが一目でわかる表示が大事であると思っております。

 私の地元、葛飾柴又でも、この多言語案内表示をしております。それともう一つは、ボランティアの方々がおもてなしの心と、高齢になっても、高齢になってから勉強した英語を駆使して、外国から来られた方々に対しての対応を非常に頑張っていらっしゃる例もございます。

 それから、外国人旅行者が観光スポットにスムーズに移動できるようにするには、交通機関においても適切な案内が求められております。パリとかロンドンの地下鉄、これは識別表示あるいは番号表示で非常にわかりやすく、移動がスムーズなんですね。そういった意味で、次年度以降の多言語対応に対する具体的な取り組みについて、お伺いいたします。

〇佐藤都市基盤部長

 先ほど申し上げた取り組み方針のもとに、来年度、新宿駅をケーススタディーとして、交通事業者や関係施設管理者、地元区などとともに、案内サインの多言語対応に関する検討会を設置いたします。

 この検討会で表記の統一や案内の連続性確保など、新宿駅におけるわかりやすい案内について検討し、その結果に基づき各事業者などが連携して取り組みを進めていくとともに、この取り組みを参考として、他のターミナルなどにも広げてまいります。

〇野上委員

 アラビア語やタイ語などが、理事者の中にもできる方もいらっしゃるかもしれないんですけれども、普通、なかなか表記が認識しにくいというイメージを、多分持っていらっしゃると思うんです。

 それから、スペースに限界がありますので、限られたスペースの中で、アラビア語やタイ語などの少数需要に対しては、なかなか表記することが難しいと思っておりますので、これはICTを活用した音声案内などが有効ではないかと思います。

 現在市販されている、私も持っているんですけれども、日本語を入力すると、いろいろな国々の言葉で、そのまま、その国の言葉にかえて、音声で発信してくれるような機械もありますし、また最近では、スマートフォンに入れるアプリも多種多様出てきておりますので、外国人が自分のスマートフォンなどのモバイル端末を使って利用できる環境を整えていくこと、これをぜひお願いしたいと思います。

 東京に旅行された外国人に、また来たいなと思っていただけるようにすることはもちろんのことですけれども、まだ東京に旅行したことのない外国人も、一度東京に行ってみたいなと思えるような魅力をウエブページなどで情報発信していくことも重要であります。

 大事なことは、二〇二〇年のその先も見据えて、より多くの旅行者に来ていただけるようにしていくことを念頭に置いて、検討していただきたいと申し上げて、次の質問に入ります。

 次は、緊急輸送道路沿道建築物の耐震化についてでございますが、都は緊急輸送道路沿道建築物の耐震化について、約三百六億円でしたっけ、重点的に財源を投入し促進しております。

 震災時に重要な役割を果たす特定緊急輸送道路については、全国に先駆けた画期的な耐震化推進条例を制定し、耐震診断を義務化してから三年が経過しております。費用負担なしで診断できる助成制度とするなど、これまでの取り組みにより、条例対象建築物約五千件のうち、そのうちの約九割が診断に着手したと聞いております。これまでの区市町村等と連携した、所有者への熱心な働きかけによる成果であると大いに評価しております。

 また一方、都は先月、診断が実施されていない建築物二十三件について公表を実施いたしました。そこで、改めて公表の目的と公表までの建物所有者に対する具体的な取り組み内容について、お伺いいたします。

〇佐藤耐震化推進担当部長

 条例に基づきます建築物の公表につきましては、周辺住民や建物利用者等を初めとする都民の皆様に、診断が実施されず耐震性が明らかでない建築物について情報提供いたしますとともに、建物所有者に対しまして診断実施を強く促すことを目的としてございます。

 これまで、それぞれの区市は、建物所有者との折衝過程から診断の意思が見られず着手までに相当の時間を要することが想定されるものにつきまして、あらかじめ期限を示した指示によりまして、早期実施を促してまいりました。

 区市が示しました期限を過ぎたにもかかわらず診断が実施されなかった建築物につきまして、都は先月、第一回目の公表を実施いたしました。当初公表予定でありました三十四件に対しまして、公表前に改めて文書や電話による督促を行いました結果、予定件数の三割に当たります十一件が診断に着手することになったものでございます。

〇野上委員

 公表する前に相手に確実に届くように、内容証明の手紙送付や、電話により建物所有者への働きかけをやったことが、これまで実施しなかった所有者が診断に着手するという大きな成果につながっていったものと思われます。

 条例対象建築物約五千件のうち、一割の約五百件が診断に着手していないということになりますけれども、この残りの未診断建築物について、今後の公表を初めとする診断実施に向けた取り組みについてもお伺いいたします。

〇佐藤耐震化推進担当部長

 都は、今回の公表に続きまして、条例の対象となります建築物約五十件につきまして、第二回目の公表に向けた手続を開始いたしました。前回と同様の手続を経て、五月を目途に公表を行う予定としております。

 残る未診断建築物につきましては、一回目、二回目の公表に伴う診断着手の取り組みや、これまでの区市の建物所有者との折衝過程など、個別の状況を踏まえながら今後の対応を検討してまいります。

 このような公表を前提とした督促とあわせまして、助成期限を一年延長して来年度末までとすることで、一〇〇%の診断着手を目指してまいります。

〇野上委員

 耐震化を進めるためには、まず診断を実施し耐震性能を確認することが不可欠であります。その上で、診断結果を受けて改修に向けて取り組もうとする所有者に対して、個別の事情に応じた適切な支援を行って改修に導いていくことが重要であります。

 個別の事情が必ずあるがゆえに、なかなか、費用負担なしの制度でありながら実施しないということが考えられます。かつての事例ですけれども、ある幼稚園に対して、耐震診断が無料なのになかなか実施しなかったという園がありました。なぜ実施しないかというその理由として、多分、耐震診断をすると耐震不足が予測され、うわさが広がると、子供たちが自分の幼稚園に来なくなるのではないかという、そういう心配があって、なかなか踏み出せなかったという事例がございました。

 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックを控え、安全・安心な都市の実現に向け、まさに首都東京の安全性を世界に発信していく機会であり、沿道建築物の耐震化を必ず実現していかなければなりません。これが、一棟でも首都直下地震で倒れてしまう、そういうような結果になれば、その周りが全て努力してきたことが水の泡になってしまうわけでございますので、どの棟もみんなで一緒に耐震をしていこうと、そういう努力をしていくことが大事ではないかと思っております。

 そしてこの取り組みが、震災時における緊急物資の輸送や迅速な緊急救護活動に資することになりますので、一人でも多くの命を守ることにつながると考えております。いろいろご苦労がおありだと思いますけれども、今後、耐震化に向けた取り組みを一層強化すべきと申し添え、次の質問に移ります。

 次は、居住支援協議会について質問させていただきます。

 昨年の都市整備委員会質疑でも、居住支援協議会について質問いたしました。現時点における区市町村の設立動向と今後の取り組みについてお伺いいたします。

〇加藤住宅政策担当部長

 都は昨年、関係団体とともに居住支援協議会を設立いたしまして、高齢者など住宅の確保に配慮を要する方々の地域における居住の安定を図るため、区市町村協議会の設立促進に努めてまいりました。

 既に設立済みの江東区、豊島区、板橋区の三区に加えまして、来年度は、八王子市、調布市の二つの市におきまして協議会が設立される予定となっております。

 今後は、区市町村協議会の活動が速やかに軌道に乗るよう、広報や普及啓発に要する費用について補助を実施してまいります。

 また、全国各地の協議会における住まいに関する相談や物件情報の提供などの活動事例集を新たに作成し、セミナーなどの場で活用するとともに、協議会での議論を踏まえ、参加団体それぞれの取り組みを促してまいります。こうした取り組みにより、区市町村協議会の設立促進及び活動支援をさらに進めてまいります。

〇野上委員

 来年度から、区市町村の居住支援協議会の広報活動などに補助を行うとともに、全国の協議会における活動事例集を作成し、セミナーなどの場で活用するということでございますので、これからもそれぞれの区市で居住支援協議会が速やかに発足できるように努力していただけますようお願いを申し上げます。

 次に、マンション施策について質問させていただきます。

 先月開催されました東京都住宅政策審議会において、マンション部会からの中間報告が行われました。私も報告書を読ませていただきました。都内において、分譲マンションは高度経済成長期以降、供給が拡大し、今日では、総戸数は約百六十五万戸、総世帯の四分の一が居住する都民の主要な居住形態として広く普及しております。一方で、昭和五十六年以前の旧耐震基準のマンションが約三十六万戸、棟数では約一万二千棟あり、その多くは耐震性不足と見込まれております。

 今後、マンションストックの老朽化が急速に進行していく中で、耐震化の促進とともに建てかえの円滑化を図っていくことが重要な課題となります。一つの建物を多くの人が区分所有しているという特殊性があるため、マンションの建てかえは法律的にも経済的にも金銭的にも難しい課題がひしめいています。そのため、行政による的確な支援も必要と考えます。

 そこでまず、マンションの建てかえについて何点か伺います。

 最初に、旧耐震基準のマンションにおける建てかえの検討状況について、お伺いいたします。

〇山崎民間住宅施策推進担当部長

 都は、平成二十三年度に実施しましたマンション実態調査におきまして、旧耐震基準のマンション約一万二千棟を対象に、建てかえの検討状況につきましてもアンケート調査を行っております。

 これによれば、回答のあった約二千二百棟のうち、建てかえについて、過去に検討したと回答したマンションが五%、現在検討中が三・四%、今後検討予定が六・八%となってございます。

〇野上委員

 それでは、これまでの都内の建てかえ実績と都の支援について、お伺いいたします。

〇山崎民間住宅施策推進担当部長

 民間の調査によれば、これまでに都内で建てかえが実施されたマンションは約百二十件となっております。

 都は、マンションの建てかえに関する支援といたしまして、アドバイザーの派遣、区市との連携による調査設計費や建てかえ工事費等への助成、建てかえ工事期間中の仮住居としての都営住宅の提供などを実施しております。

〇野上委員

 一万二千棟のうちの百二十、百分の一、これが多いと考えるのか少ないと考えるのか、ちょっと難しいところです。例えば容積率に余裕があれば、五階建てを十階建てにして新たな入居者の費用を加算し、建てかえにゆとりができますから、簡単でもないでしょうけど、できやすいんですけれども、容積率に余裕のないマンションは建てかえが難しいのが現状だと思います。

 マンション部会の中間報告の中では、築四十年以上のマンションの約四割が容積率制限に適合していないという推計値が示されています。今後このようなマンションに対して、都は、どういう対応をしていくのかお伺いいたします。

〇山崎民間住宅施策推進担当部長

 お話の中間報告では、容積率に余裕がないなどの理由により建てかえが困難なマンションについて、都市計画制度等を活用し、敷地の統合や再編、マンションを取り込んだ都市開発など、まちづくりと連携して建てかえ等を促進する仕組みの充実を図るべきとの考え方が示されております。

 都は、こうした考え方を踏まえまして、耐震性の低いマンションが一定程度集積し、安全性や活力などの低下が見られる地域を対象に、都市計画の規制緩和が可能となる都市開発諸制度等を活用して、マンションの建てかえ等を促進する新たな制度の創設などについて検討してまいります。

〇野上委員

 ぜひ実効性のある制度をつくってもらいたいと思っております。

 容積率制限あるいは敷地が狭いなどの理由により、単独敷地での建てかえが困難なマンションについては、隣の敷地と共同で建てかえを行うことも有効です。都は現在、共同化建てかえのモデル事業を実施していますが、この実施状況と今後の取り組みについて、お伺いいたします。

〇山崎民間住宅施策推進担当部長

 共同化建てかえは、ご指摘のとおり、単独での建てかえが難しいマンションにとって有効である反面、隣接地の地権者等との折衝が必要となるなど、通常の建てかえ以上に合意形成に時間と労力を要するものと考えられます。

 このため都は、今年度から二カ年のモデル事業として、共同化建てかえを検討するマンションを公募により三件選定し、管理組合に対して合意形成に向けた検討費用の補助や技術的助言等の支援を行っております。

 来年度も支援を継続するとともに、管理組合からの報告等を通じて、共同化建てかえに係る課題等を把握し、効果的な支援策の検討を行ってまいります。

〇野上委員

 来年度に課題整理や効果的な支援策を検討するということですので、ぜひその結果を公表してもらいたいと思っております。

 次に、マンションの管理についてお伺いいたします。

 高齢化時代に入り、さまざまな理由等から管理費や修繕積立金が支払えない世帯の増加が懸念される状況の中、マンション管理の適正化がますます重要な課題となってきております。現に、管理費が何の心配もないマンションは少ないとの報告もあります。

 マンションを安全で良好な状態に維持管理していくためには、計画的な修繕や耐震診断等を実施していく必要がありますけれども、都の実態調査では、長期修繕計画を作成していないマンション、あるいは構造計算書を保管していないマンションが相当数見受けられます。管理組合が機能不全に陥り、適切な維持管理ができなくなると、防犯や景観など周辺に悪影響を及ぼすおそれもあります。

 行政は、マンションの適正な管理の重要性について周知を図っていくべきと考えます。

 都は、平成十七年にマンション管理ガイドラインを策定いたしましたが、その後、国では数度において法改正がなされるなど、マンション管理を取り巻く状況が変わってきています。ぜひ、住宅政策審議会で本格的に議論していることもありますので、この機会に改定をしていただいて、普及啓発を進めていくべきと考えますが、いかがでしょうか。

〇山崎民間住宅施策推進担当部長

 マンションの管理をめぐっては、近年、居住者の高齢化の進行や東日本大震災を契機とした防災対策への関心の高まり、標準管理規約の改定等の国の動きなどもあり、都は、マンション管理ガイドラインについて、専門家や業界団体の意見も聞きながら内容の修正や項目の追加などの検討を行っております。

 今後、住宅政策審議会での議論等も踏まえ、ガイドラインを改定するとともに、その普及に向けまして、例えば概要版を作成し、区市やマンション管理業者等とも連携して個々のマンションに配布するなど、きめ細かく周知を図ってまいります。

〇野上委員

 平成十七年度のガイドライン、これは防災のことについて余り記載されていなかったんですね。その後、東日本大震災とかもございましたので、改定するガイドラインには、防災面も詳しく具体的に入れていただいて、多くの方々に活用していただける内容にしていただけますよう、よろしくお願いを申し上げます。

 マンション管理には、専門的な知識やノウハウが必要であり、マンション管理に精通した専門家による支援も有効です。そうした支援を必要としている管理組合にとって、都のマンション管理アドバイザー制度は大変よい取り組みと思いますが、余り知られていないようでございます。利用促進に向けた取り組みについて、お伺いします。

〇山崎民間住宅施策推進担当部長

 マンション管理アドバイザー制度は、管理組合の運営や計画的な修繕等への取り組みを支援するため、管理組合等の求めに応じて、マンション管理士や建築士などの専門家を派遣し、マンションの良好な維持管理に資する情報提供やアドバイスを行うものでございます。

 制度を利用した管理組合からは、長期修繕計画や管理規約の見直しを行うことができた、あるいは滞っていた大規模修繕を実施することができたなどの評価をいただいておりまして、一定の成果を上げているものと考えております。また、区市の中には、アドバイザー派遣費用の助成を行ったり、独自のアドバイザー制度を設けているところもございます。

 今後、住宅政策審議会の意見や管理組合のニーズ等を踏まえまして、支援メニューの充実などを図るとともに、区市との連携を強化し、制度の一層の周知及び利用の促進を図ってまいります。

〇野上委員

 マンション管理アドバイザーに関しては知らないという方も多いので、区市との連携強化をよろしくお願いしたいと思っております。

 アドバイザー制度を活用するのは、管理についての意識の高い管理組合であると思っております。その一方で、居住者が高齢化等により、管理上の問題に対してみずから行動しようとしない、またはしたいけれどもできない管理組合の増加が懸念されます。今後、その対策が重要になると考えます。

 都は、昨年度に管理組合活動が不活発であるマンションを五件選定し、マンション管理士を派遣して、管理組合の取り組みを支援するモデル事業を実施しましたけれども、この実施状況とその成果、今後の取り組みについてお伺いいたします。

〇山崎民間住宅施策推進担当部長

 お尋ねのモデル事業において選定いたしました五件のマンションに対して、都は、マンション管理アドバイザーである経験豊富なマンション管理士を派遣し、区分所有者との話し合いを重ねることにより、管理に関する問題認識の共有化を図るとともに改善に向けた助言などを行いました。

 その結果、各マンションにおいて、管理組合の組織体制の見直しや長期修繕計画の策定、管理費や修繕積立金の適正化等が図られるなど、一定の成果を得ることができました。

 今後、このモデル事業の成果や住宅政策審議会の意見等も踏まえ、管理組合の活動の活性化を図る、実効性のある施策を検討してまいります。

〇野上委員

 このモデル事業の成果は、他の同様のマンションにとっても参考になると思いますので、この成果をホームページ等に載せるなど広く周知してもらいたいと思っております。

 マンションは、私有財産であり民間の建物であるので、行政が管理組合に物申すのは難しいのですけれども、防災の観点では、必要に応じて行政が積極的に関与していくことが重要だと思っております。

 耐震化や備蓄倉庫の整備など、みずからのマンションの防災対策はもちろんですけれども、最近では、豪雨や津波などの水害時に近隣の人が避難するための協定や帰宅困難者の受け入れに関して、地元区市と協定を締結したりする例が見られるようになっております。現に私が住んでいるマンションも協定を結んでおります。オートロックマンションですけれども、緊急時にはそれを解除して対応するようにしております。

 協働という言葉がございます。いざというときに、行政の力だけでは隅々まで支援は行き渡りません。民間の力、またNPO、各団体、企業等が連携して協力して事に当たる、このことが大事であると思っております。

 最後に、免震不適合建築物について質問させていただきます。

 会社の名前をいっていいかどうか、まあいいですね。東洋ゴム工業株式会社は、建築物の免震装置について、国土交通大臣の認定を不正に取得し、認定の内容に適合しない製品を販売したことが判明し、新聞等で報道されております。こうした不適合建築物が都内にも五棟あるということですけれども、都としては、建物の名称や所在地などの公表はしないんでしょうか。

〇久保田市街地建築部長

 国は、昨日三月十七日に、不適合の建築物五十五棟のうち、不特定多数の利用者が出入りをいたします公共建築物十五棟についてのみ、その名称や所在地を公表いたしました。

 都内の五棟は全て民間建築物でございまして、これらを所管する特定行政庁である区市も公表していないことから、都といたしましても、現段階で公表を差し控えているところでございます。

 なお、現在、国の指示に基づきまして、東洋ゴム工業株式会社が構造安全性の検証を行っておりまして、国は検証の結果、危険性が確認された場合に、一般住民が住むマンション等の民間建築物について公表するとしているところでございます。

〇野上委員

 建築物の免震装置は、建築物の地震に対する安全性を確保するためのものであります。その免震装置が、求められる機能を満たしていないということは、メーカーの責任は大変重大であると考えます。

 早急に構造安全上の検証を行い、必要なものについては速やかに対策を実施し、安全性を確保していくことが求められると思いますけれども、都として今後どう対応していくのかを質問して、質問を終わります。

〇久保田市街地建築部長

 国は、東洋ゴム工業株式会社に対しまして、今月中に構造安全性の検証を行うよう指示をしたというふうに聞いてございます。また、関連する特定行政庁に対しまして、東洋ゴム工業株式会社からの報告を受けて、建築基準法上の適合状況を確認いたしまして、検証結果を踏まえた是正指導を行うよう要請したところでございます。

 都といたしましては、今後の国の動向を踏まえまして、関係する特定行政庁に対する技術支援など必要に応じて対応してまいります。

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